タイムスリップした話⑤

しおりを挟みました
しおりが挟まっています。続きから読む場合はクリックしてください
読了時間目安:14分
長い長い6月が終わって昨日から7月ですね。
何時の間にかこの時代にタイムスリップしてから半年程度の期間が経過したようだ。体感的には3か月程度の期間が経っているような気がするけど、こっちの時代に飛ばされてから毎日1ページ、欠かさず付けている日記という名の調査日誌が180ページを超えたのを見ると半年は過ぎているんでしょう。あれ以来セレビィには会う事は出来ず、全くやった事もない仕事したりと本当この時代って・・・ってなっております。はよ帰りたい。

リ『ほら早くしないとまた社長に怒られるよ??』

マグ『本当にシンゴはとろいですねぇ・・・これじゃあ私がやった方が早い気もしますよ?』

因みに卵は専門の育て屋さんに預けてて、ポケモン達はブイゼルを除いてみんな進化しました。進化の感じはこの時代も現代もそう変わらないのね。ポケモンの容姿も何も変わらない・・・それにヒトカゲはリザードになっても特に性格も変わらずに接してくれているね・・・いやだってね、ヒトカゲからリザードになった瞬間から一気に反抗期に入るって聞いていたからちょっと不安になってた。っと言っても現代のリザードンも進化した時は特に反抗期無かったからもしかしたら変わったのかな???

「トロイって言われてもねぇ・・・その人人それぞれに適正不適正とあって・・・ってポケモンとかこの時代の人に言っても無駄か。じゃあ精一杯やりましょ。」

因みに僕と同じ場所で働いていてくれるのがマグマラシとリザード。じゃあ他のブイゼルと進化したルクシオは何処居るのかって言うと、この近くにある雑貨店で働いてくれてます・・・そのお陰でどうにか生活出来ている状況。いやだってこの時代の通貨ってどの単位なのか分からないし、物価も品質も何もかもが違うからどうにも対応するのがね?

「元々の僕がやってた仕事はフリーのジャーナリスト・・・フリーの新聞記者なんだけどなぁ・・・なんでこんな所で商品検品のお仕事と配送をやってるのか・・・人生何処でどうなるか分からないねぇ。あっ間違えた。」

マグ『・・・・もう私がやりますから、シンゴはあっちで残務整理でもしててください。』

最近なんかマグマラシの態度が冷たい。最初はあんなに紳士って感じだったのに最近はなんかこう僕に対しては冷たく接してくるというかなんというか・・・。やっぱり僕が頼りないからイライラするのかな???マグマラシがそうだとするとリザードの方も今は大丈夫でもいずれはそうなるのかもしれないなぁ・・・うーん分からん。







仕事が終わった僕は一人町を歩いてみる。仕事が早く終わったマグマラシとリザードは家に帰ったけど、仕事が終わらなかった僕だけは残業だったので一人での寂しい帰路となります。ちょっと前までは僕の仕事が終わるまで待っていてくれたけど今はそそくさと帰って行ってしまうので何時もこう一人です。はい。

町を歩いているとひときわ大きな建物が見えてくるけど、何やらこの時代の警察?消防??警備会社??の本部組織らしく結構物々しい雰囲気が漂っている。昔の警察署みたいに警備員2人入口に配置しているし、僕みたいな余所者は立ち寄ってはいけないような雰囲気がそこには広がっていた。っと言っても特に何かしらヤバそうな雰囲気を持っているという感じではないんだけどね?

「あーあ、何かいつもいつも夜中でも電気点いているけど一体何やってんだか。・・・ん??」

その建物の正面玄関から一人の女性と一体のゴウカザルが出てきた。ゴウカザルはどうでも良いのだけど、僕はそのもう一人の女性を見て目を疑ったのだ。


「・・・・姉ちゃんっぽい人が居るわ・・・格好はこの時代の自警団みたいな人達と同じ格好だけどあの背格好は間違いなく姉ちゃんと同じよう。それに姉ちゃんの手持ちポケモンにはゴウカザルも居ったし、後はチラーミィとか居れば確定だな・・・。でもなんでこんな所に???もしかしてセレビィはその事分かっててこの時代に飛ばしたのか??ともかく今は見つかると厄介な事になりそうな予感がする・・・写真を数枚撮っておいてあとで調査する事にしよう。」

僕は手持ちバックからデジカメを取り出すとフラッシュをOFFにした状態で何枚かその女性とポケモンの写真を撮っていく。奥にも誰か居るが恐らくあれはまとめるリーダー的な人物だろう。女性か男性かは分からないけど何となくそんな感じはする。何枚か写真を撮った僕はカメラをしまうと見つからないようにその場を急ぎ目に離れた。





ブ『おかえりなさい!遅かったね?もうご飯できてるよ?それともお風呂から先に入る??えっ?マグマラシはどうしたって?マグマラシはもう夕食済ませて部屋に居るよ?なんか部屋でぶつぶつ声が聞こえるから何かまた調べものじゃないのかなぁ?それよりもどっち?それともわたs』

「そっか・・・分かったありがとう。風呂から先に入る事にするよ?その後でご飯にしよう・・・なんか今日は酷く疲れた。あっ皆はもう食べた?・・・まだなの?もう待たなくても良いのになぁ。何時もありがとね。じゃあ風呂行ってくるわ。」

風呂に浸かりながら僕は考えていた・・・やっぱりなんかマグマラシの態度が急に冷たくなったっと。ヒノアラシの時は絶対に僕が帰ってくるまで食べなかったし、逆に帰りが遅い僕の事を心配しすぎな面もあったのに、マグマラシに進化してからというもの全然相手もしてくれなくなったし、仕事でもあんな態度で冷たく接してくる。何が原因なのかな?それとも何かあるのかな??それに僕が気づいていないだけなのかな???ちょっとあとでブイゼルとかルクシオに聞いてみる事にしよう・・・家族の中で一番マグマラシと一緒に居る時間が長いリザードに聞くのが手っ取り早いけど、万が一マグマラシに話が言修羅場になるかもしれないしなぁ・・・


ブ『えっ??マグマラシの様子おかしくないかって?別におかしくはないと思うけどな~ね?ルクシオもそう思うでしょ?』

ル『そうだね・・・別に変わった所はないと思う・・・それよりも今日はなんか充電多くない?なんでデジカメ3台も充電してるの?それにプラスしてビデオカメラまで充電するって・・・そっちの方が気になるんだけどなぁ。』

「ちょっと色々と野暮用で撮影しないといけなくなるかもしれないからね?うーん・・・そうか。特に気にする事はないっか・・・分かった。変な事聞いてごめんね。さてとご飯ご飯。」

リ『・・・・・・・・。』

夕食後に自分の書斎へと戻った僕は習慣の日記を書きながら考え事をしていた。ブイゼル達の回答からするとマグマラシは他の家族とは全然普通に接しているようだし、どうも僕だけに素っ気ない態度を取っているみたい。でもそんな態度を取られるような事をした覚えがないのがタチ悪い。一体何が原因で何が気に入らないのか・・・全く持って僕は分からない。頭痛い。

???『シンゴ、入るぞ。』

ん?この声はリザードか・・・なんかあったかな?リザードが書斎に来るなんて珍しいな・・・ブイゼルとかルクシオはやたらと遊びに来るけど。

「どうした?リザードが書斎に来るなんて珍しいじゃない。何かあった?あっ、またブイゼルが何か落としたとかこぼしたとか?・・・・その様子だと違うみたいだね。まぁ、そう気を詰めずに気楽に話してよ。」

リ『単刀直入に聞く。マグマラシの最近の態度について悩んでいるんでしょ?それならシンゴに問題がある訳じゃないから心配しないで良いよ。』

「・・・・分かってたのかぁ・・・。流石やね?それよりも僕自身に問題が無いってどういう事?他の何か分からないけど第三者的なのが原因って事なの??」

リ『僕にもそれは分からない・・・けど、明らかに最近のマグマラシは様子がおかしい。だからシンゴ、僕と協力してその原因を探らない?このままだとマグマラシと付き合いづらいというか、一緒に居辛いというか・・・だから頼んだ。』

「わかった。・・・明日は休みだからちょっとマグマラシの様子を観察してみる事にするよ。リザードも手伝ってよ?」

リ『わかってる。それよりもこの話は他のブイゼルとかルクシオとかにはくれぐれも内密にね?あいつらにバレたら色々と厄介ごとばっかり持ち込まれて大変な事になるから?じゃあそれだけ。』

「OK。バレないように気を付けるわ。」





翌日、僕は休日の割には早めに起きてマグマラシの行動を監視する事にした。今のところは特に何もない感じはするけど、前はあんなに本読んでたかな???えっ?あの本って行動心理学の本???朝から凄い難しい本を読むんですね・・・僕には到底出来ない。ってか最近雑誌すら読んでいない。

リ『おはよ・・・凄く朝早くから監視するんだね・・・ちょっと気合入りすぎじゃない?それよりもこのバンダナなんだかターバンなんだか分からないの結ぶの手伝ってよ・・・僕だけだと結べないんだよこれ・・・。』

「おお、そうだったか。分かった分かった。それよりもブイゼル達は起こして来た?もう7時過ぎで休みだからって寝すぎる事はどうかと思うしさ?えっ?まだ豪快に寝てたって?全くあいつらは。」

リ『いやいやシンゴが朝早いせいもあるって。第一こんな朝早くからマグマラシの事監視しなくてもよくない?だってどこも行かないでしょ・・・今日仕事じゃないし、そもそもマグマラシがどこかに行くって事自体珍しい事じゃないし。』

「っと言ってもやっぱり朝早くから見てた方が何か分かるかなとも思うし、それに別にやる事も無いし・・・。」

マ『2人とも煩いよ?何朝からそんなワーワーぎゃーぎゃー騒いでるわけ???』

あっ、早速見つかっております。折角隠密に隠れてやろうと思ってたのにリザードが騒ぐから。えっ?僕のせいですって??そりゃないでしょ~。

「もうバレちゃったのならば仕方ない。もうこの際だから聞くぞ?マグマラシ、一体何を怒ってるの?どうもなんか最近滅茶苦茶僕に対して冷たく接してこない??それとも僕の勘違い??でも仕事でもなんか最近ピリピリしてるし・・・。」

マ『別に怒っても無いし・・・シンゴには関係ない事だし・・・別に放っておいて貰って結構です!むしろ放っておいて!!』

リ『何そんなにムキになってるんだよ??そこまでムキになるって事は何かあるって事でしょ?何も思わなくて良いから言ってみなって?心配するでしょ?シンゴも?』

「僕は個人の意見を尊重するタイプだから言いたくなければ言わなければいいし、言いたいならば言っても良い考えだけどね?でもマグマラシの最近の態度はなんか僕何かしたかなと思う位心配すると言ったら心配。」

リ『はぁ?!!?ここまで来て何個人の意見を尊重してる発言するのよ!?そもそもこうなったのってもしかしたらシンゴのせいかもしれないでしょ!?それなのになんでそんな無関心且つ滅茶苦茶冷たくあしらってるん!?』

「いやだってねぇ・・・そもそも僕には思い当たる節が無いのよ・・・なんでマグマラシにこんなに冷たく接しられているのかってね?」

マ『・・・ほんっとうにシンゴって何もかもが気づかないですよね!!こんなにこっちは悩んでいるのにそれに気づかないって本当トロいにも程がありますよ!!!』

「な・・・仕事だけじゃなくてこんなプライベートでもトロいって言われる筋合い無いんですけど?そもそも何悩んでいるのか言わんマグマラシの方がアレでしょうが!!」

マ『なにをーーー!!!!』

リ『ちょちょちょ二人とも落ち着いて!!そもそもマグマラシがそんなになった原因何よ!?』

マ『なんで他の皆にはバンダナみたいなスカーフみたいなの着けさせて僕には何もないんだー!!そもそもこの時代のシンゴの最初の家族は僕でしょ!!?なのになんで僕には一切何もくれないんだー!!おかしいでしょー!!!・・・・・・あっ。』

「えっ?もしかして最近僕に冷たくあしらってた原因ってバンダナ上げなかった事によるもの???いやだってマグマラシに他のみんなと同じようにバンダナ付けたらなんか燃えちゃいそうで・・・しかもバクフーンになったら明らかに引火して燃えそうな予感がする・・・から止めて別のにしようと考えていた所だったんだけど・・・。」

マ『えっ・・・そうだったの・・・??・・・・・ごめんなさい・・・てっきり僕だけ仲間外れにされたと思ってました・・・なんといえばいいのか・・・本当にごめんなさい・・・。』

「まぁ・・・そういう事だったならよかったと思う・・・良かったのかなぁ・・??」

リ『あんな態度取ってた理由が凄く馬鹿馬鹿しくて付き合う気もせんわ。あとはお二人で話し合ってね~僕はブイゼル達を起こしてくるから。それから朝ご飯にしよう。そしたら来週の買い出しに行こう。』

マグマラシはただ単に拗ねてただけなのか・・・それとも焼き餅焼いていただけなのかは分からないけど取り合えず原因がわかって一安心。他のポケモン達は買い出しに行くようだけど、僕はちょっとあの大きな警察署みたいな建物の前で張り込みをしてみる事にしましょう。

マ『シンゴがどこかに行くならお供しますよ?・・・なんか僕が勝手に色々と変な想像してたのが原因で冷たくあしらってしまった償いとしてd』

「前も言ったけどそんな難しい言葉使わんで良い。それにマグマラシだけじゃなくてこっちにも原因はあったんだし・・・じゃあ朝食食べたら僕は行く所あるから行ってくるけど皆は自由にし・・・やっぱり付いてくるって感じなのね。はいはい分かった分かった。みんな連れて行きますよ・・・けど面白い所じゃないからそれだけは頭に入れといてね?あと暴れたりとか騒いだりしたらボールに戻すからそこだけはよろしく。」

ここから僕のいつもよりちょっと長い1日が始まったのだった。
この先の事は考えてはいますが、中々時間が取れないのと文章力が付いてこないのでまだまだ先になりそうです。

読了報告

 この作品を読了した記録ができるとともに、作者に読了したことを匿名で伝えます。

 ログインすると読了報告できます。

感想フォーム

 ログインすると感想を書くことができます。

感想