旅先でのアクシデントは極力避けたいところ

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

まさかの2話目で7000文字オーバー。長いのでお暇なときにどうぞ。

僕らは4時間かけて新千歳空港へと降り立った。飛行機を降りてターミナルビルを一旦出た僕達が感じたのはターミナルからなにから全てが広いと言う事・・・そして地図を見渡す限りこの近くには何も無い!流石試される大地こと北海道だ!この何も無い感じが北海道って感じ!これこれ!!っとこんな所ではしゃいで居る場合では無かった。僕達に残された滞在時間はそう多くない、今回の旅は1週間の予定・・・しかし明日はアキを迎えに帯広空港まで行っておかなければならないのだ。ったくこんな事情になるんだったらもうちょっと帯広寄りにホテルを取っておくべきだった・・・っと考えても仕方ないので、まずは空港の受付カウンターに言って手配したレンタカーを確保しに行こうではないか。えーっと・・・レンタカーカウンターはっと・・・おっあったあった。・・・って凄い混みようだな・・・しかもポケモンを代わりに並ばせておいて当の本人は買い物に行ってるという暴挙に出てる奴も居るし、なんだよこのレンタカーカウンターは・・・カオスな光景が広がっているぞ??っとここでいきなりハクリューがボールから出てきた・・・こんな所で出てこられて迷子になられでもされたら困るからボールに仕舞ったままだったのに・・・ってかこのボール勝手に出てこられるから本当設計甘いと感じるわ。

『トオルさんこの行列って一体・・・えっ?これ全部レンタカー待ちの??まさかのこんな行列だったなんて・・・もうちょっとサクサク行くかな~って思ってたのに・・・じゃあ僕あっちの土産物見てきても良い?良いよね?だってこの行列だとまだまだ掛りそうだしじゃあ行ってくる~~~あら~~~。』

「勝手に見に行って良い訳無いでしょ??迷子になったら大変だからここで僕と一緒にレンタカー受付まで待つの。レンタカーを借りる所から話じは始まるのよ。それにここはレンタカーの受け渡し場所までバスで移動する事になるから余計迷子になられたら困るって感じと言うかなんと言うか。」

『はーい・・・(キョロキョロ)・・・でもこっちはこっちで見た事ないポケモンがいっぱい居るね~やっぱり九州と北海道じゃ気候も何もかも違うから生息しているポケモンも全く違うって感じなのかな~??なんか凄く新鮮ピチピチ。』

「ポケモンは魚か?それにしても参っちゃうよなぁ~4時間かけてここまで来たってのにこんないっぱい並んでるなんて話聞いてないわ~これじゃあまるで真夏の沖縄みたいだわ。」

『真夏の沖縄みたいって言ってるけどそもそも沖縄に行った事あるの?』

「修学旅行以外ない。」

『あら~・・・・・。』

そんなよくかみ合ってるのか分からない会話をしている内に僕達の番となり、色々と書く物があったり説明を受けたりとよく分からないけれどもこちらが戸惑っている様子でもあちらは慣れた手つきでレンタカーの手続きをする。そしていつの間にかお金を払って外のレンタカー会社のマイクロバスに乗り移動したのだった。

・・・・・・・・・・・・
「えーっと・・・ハイエースを予約された吉井様ですね?こちらがご用意した車両になりますので早速車両の説明を・・・」

おいおいおいちょっと待て。目の前に用意されているのはハイエースはハイエースでも、明らかにバンタイプでは無くてグランドキャビンという結構上級乗用グレードの方じゃないかよ。そりゃあ元はこっちの方が快適そうだったからこっちが良かったけれどもめっちゃ高かったからこっちじゃ無くてバンタイプにしたのに何故?why?でも支払ったのはそう高くなかった(乗用車と比べるとそれでも高かったけどさ)けどどういう事??気持ちが通じたって事?僕達気があうね?って感じ?・・・相手男ですけど?

「あの・・・自分達が予約したのは確かバンタイプでしたよね??それなのにこれですか??」

「あ~・・・実はですね、ご準備させて頂いていた車両に不具合が生じまして・・・、その為に予約された車両を用意出来ないというお詫びの気持ちとしてアップグレードさせて頂いたのですが・・・やはりバンタイプの方が宜しかったでしょうか??少しお時間頂戴致しますと、ご予約通りにバンタイプもご準備できるとは思うのですが如何致しましょうか?」

「いやそういう事ならば別に構わないのですが、ちょっと気になった物でして・・・分かりました。」

おー案外これはラッキーだったかも知れないな・・・まさかこんな所で2700cc6ATを運転出来るとは思っても居なかったわ。でもこれだと中はかなり広いし・・・って考えたらシートがあるからアキはキツいかなぁ・・・元々は荷室の何も無い板で荷物として乗ってて貰おうかと思ってたんだけど(それはそれでどうだか)、でも折角向こうが用意してくれた車両だし僕自身も乗ってみたかったからヨシ!

「・・・・それでは車両の説明は以上です。こちらの方に受け取りと傷のチェックをしたと言うサインをお願いします・・・はい、ありがとうございました。こちらが車検証になりますのでそれでは安全運転でいってらっしゃいません。」

よしここから何年かぶりの北海道旅行が始まる・・・そういえばペットは乗車不可って聞いてたけどこれってポケモンはOKなの??そこら辺聞かなかったなぁ・・・下手するとあれじゃ無いかよ・・・こんな10人乗りの車に僕一人??それは無いでしょ~寂しすぎるわ。


なるほどなるほど・・僕は空港からほんの少ししか離れていない近くのコンビニに立ち寄り車検証等が入ったクリアファイルを見てみる・・・なるほどなるほど・・・犬や猫は駄目って書いてあるけど、ポケモンはどうもベトベターとかの特殊ポケモン以外なら制限は無さそうだな・・・ただこの感じだとリザ―ドンは無理でバンギラスも重量的に無理だろう・・・じゃあハクリューとルギアとグラエナだけはここに乗せられるか??ん?考えたらグラエナは犬?狼??では・・・僕は考えるのをそこで止めた。

『やっぱり広い車は良いねー!それよりもこれからどこ廻るの??トオルさん??』

「そうだなぁ・・・今日の宿は一応札幌でビジネスホテル取ってあるから時間制限はない筈だけれども、あまりにも遅くに着いてしまうと翌日以降の日程に狂いが生じてしまうから、出来るならば札幌に遅くても8時くらいには着けるような場所が良いなぁ~。今の時間は11時過ぎ・・・そう考えると函館は遠すぎるし、小樽か夕張かギリギリ行けて帯広って感じかな~観光もしたいしご飯も食べたいから余裕持つとね?」

『そっかぁ・・・僕的にはこの宗谷岬行きたいと思ってるんだけどな~それかこの根室とか知床とか行ってみたいな~明日以降はこういう所に行くんだよね??』

「一応そういう計画ではあるけれども、予定は未定って感じだから途中で何かあったらそこで予定を変更しないといけないし、特に北海道は一つ一つの町の距離が離れすぎているから予定が狂った時のリカバリーも難しくなるのよね。まぁゆっくりと行きましょうや。」

『親方お腹空いた~折角こんな広い車借りたんだからもっと楽しく行こうよ~!』

『それ賛成!!僕達だって何時も狭い車乗ってるんだからそれ位良いと思うよ!トオルさん!ほらそこのセイコーマートって書いてるコンビニでも入ってから何か飲み物とか食べ物を調達しようよ!』

「まぁたまの旅行くらい良いか。じゃああまり買いすぎるんじゃないぞ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・
この地方には他の地方とは違って要所要所の町の他にも適宜必要と思われた場所にポケモンセンターが設置されているようだ。現に新千歳から小樽まで行く途中で一体何個のポケモンセンターを見かけた物か・・・でもこの短い間隔で設置されているんだったら何かあった時にも安心!っと言う事で僕達は小樽に来てみました。小樽運河が有名だし、ここからは舞鶴とかまでフェリーが通じている謂わば北海道の玄関口の一つ。うーむ、ゲームではあのパカッと割れる橋があったりしたけれどもここには見当たらないなぁ・・・どこにあるのかな~・・・っと言うかここのトレーナーってなんでこんなにもポケモンバトルしてるのよ・・これはちょっとリザ―ドンなんてボールから出せないなぁ・・・あいつすぐバトルと言うと出てくるし

『呼んだ?』

「呼んでない。ってかこんな時に勝手にボールから飛び出すなよ・・・ほらほら数人のポケモントレーナーと思われる人間がこちらをじっと見てて今にも襲いかかってきそうよ?そうなったらリザ―ドン一人でやっつけてね?」

『それでも全然構わねーな!逆に俺の腕が鳴るってもんだ!どーんと来いってな!!ハハハ!!!』

こいつの脳筋ッぷりは時々腹が立つときがある。なんでこんなにも僕が事なかれ主義で行こうとしているのにこいつはバトルの事しか考えてないんや・・・その素直さはリザ―ドの時から全然変わってねーけどさ・・・まぁそれがリザ―ドンの良い所の一つと言ったら一つだけどね~あぁ!!!早速一人のトレーナーからバトルを申し込まれてしまった!!これで予定がめっちゃ崩れる!!

『トオルさん・・・これってもしかして・・・。』

「はいハクリューその勘は当たってるよ?これで明らかに今後の活動に多大なる影響を与える事になりました。第一僕はバトル苦手だから数える位しかやった事無いってのに真面目に困った困った。指示とかどうしようか。」

『大丈夫だって。俺に任せればあんな奴のポケモンなんてものの10分で倒してやるよ?早い所やろうぜ?この時間もまた勿体ないからな?トオルも相手に急いでポケモン出すように言ってくれないか??』

「OK。じゃあ分かりました・・・さっさとやりましょうじゃないの。そちらのポケモンを出して貰えませんか?こちらはこの頭の中がバトルの事でいっぱいの残念なリザ―ドンを出しますので?」

『なんかすっげー悪口言われた気がするな・・・まっ!良いか!』

ったく・・・本当にこれで10分バトルなんて出来るんか??第一相手がまだどんなポケモン使うのか分からないのにあんな宣言しちゃって・・・まっ、リザ―ドンだったらそれも出来そうな気もするけどね。でも本当に10分で終ってくれないとこちらとしては駐車料金の加算だったり今後の観光地巡りの時短だったりとかと良い影響はほぼ無いに等しくなるからお願いしたい所。ん??相手が出したポケモンは一体あれ何てポケモン??一応僕はブラックホワイトまではやった事あるんですけど一体何あれ??なんか人魚みたいななんか謎なポケモンなんですけど??

『おい・・・トオルあのポケモンなんていうんだ??俺見た事無いぞ??(小声)』

「僕も知らんって。でも水色を基調とした人魚っぽい見た目からすると相手は恐らく水タイプと思うけど分からん。一旦聞いて見るかそれが早いか。(ここまで小声)あのー!!そのポケモン見た事無いんですけど何て言うポケモンなんですか??」

「あーこの子はこの地方というかこの国のポケモンじゃありませんよ-!!ハワイに居るポケモンです!名前はアシレーヌって言うんですけど、向こうでは初心者ポケモンの最終進化系って事で扱われてます-!!それよりもどちらから攻撃しますかー!!こちらが先行でも構いませんかー!!」

「最終進化系ね・・・なるほどなるほど・・・分かりました-!!!じゃあこちらは後攻で結構ですのでお願いしますー!!リザ―ドンもお願いね?・・・それと時々よー分からん指示するかも知れないからそこら辺宜しく!!」

『あいよ。って何時も何時もトンチンカンな指示ばっかりじゃねーかよ・・・よーしそうと決まったらどんと来い!!・・・!?!?!?!?』

おお、相手は凄く素早さがあるのか凄い勢いでハイドロポンプを放って来た。リザ―ドンはギリギリの所で当たらなくて済んだけどあれは当たると痛いだろうなぁ・・・水タイプか・・じゃあ炎タイプの技は流石に厳しいか・・・それじゃあここは炎タイプの技以外で攻めるとしましょう。

「リザ―ドンはきりさく!!!」

おお、リザ―ドンも流石何時も何時もトレーニングしてるだけありますな~向こうのポケモンと比べても速さでは全然劣ってない!これならどうにか10分間で行うバトルにも勝機はあるかも知れないな~。ん?あちゃー・・・ここってもろ観光地だから滅茶苦茶観光客が見てるじゃないの・・恥ずかしいったらありゃしない。これは早く終らせるに限る!!じゃあ次は

「そのまま至近距離で火炎放射!!」

「させるか!!アシレーヌはうたかたのアリアで火炎放射を打ち消して!!」

火炎放射とそのうたかたのアリアって言うの??こちらでは聞いた事ない技がぶつかり合って一気に辺りには水蒸気が広がった。おお、これじゃあ見えないな・・・ああ!観光客の方申し訳ありません!タクシーの運転手とかバスの運転手とかも迷惑掛けて申し訳無いです・・・こんな真っ白なキリどうするねんって感じはこちらも同感です。

『トオル!!これどうやって戦えば良いんだよ!!俺キリの中で戦った事無いからわかんねーよ!!周り全く見えないって!!それよりトオルはどこだよ!!』

「キリは確か水蒸気の集まり・・・そしてキリは風がある時には発生しにくい・・・それに車が通る道路とかはキリが晴れている場合もあるっと言う事は・・・リザ―ドン!その立派な翼で一気にこのキリを晴れさせろ!お前ならきっと出来る!!!そして晴れた瞬間に火炎放射!!」

『いきなり立派な翼とか言うなよ・・・照れるじゃねーか・・・よし!!!分かった!!!うぉりゃぁぁぁ!!!』

・・・・あいつどんだけ勢い付けて翼動かしたの??一気にキリ晴れたんですけど???でもこれで視界は良くな・・・あっもう目の前にあのアシレーヌ居るやん・・・あのキリの中移動したのか??凄いな・・・あっ、しかも火炎放射放とうとしたリザ―ドンの腹にこごえる風命中させたわ。その衝撃で放とうとして居た火炎放射がこちらに・・・・はぁぁぁぁぁ!?!??!?!?!?

『トオルさん危ない!!』

おーっと・・・ハクリューがどうにか横に移動させてくれたお陰で人的被害も物的被害も無かったから良かった良かった・・・ってこれ危ねーな・・・もうちょっと離れておこうか・・・あんな炎に当たったらもうそれこそTHE ENDって感じだな・・・。

『ごめん・・・てっきり油断したわ・・・でも次こそは当ててやる・・・トオル!!』

「はいはい、じゃあ・・・翼で打つから火炎放射でお願いしまーす。あっそうだ、もしあっちからハイポンが来たら取り敢えず真っ二つでお願いします。」

「アシレーヌはもう一度ハイドロポンプ!!相手の出方がなんか不可解だから気をつけて!」

ふふふ・・・果たしてあれが上手くいくのかは分からないけれども取り敢えずやってみないと分からないって事でハイドロポンプをきりさくで一刀両断できるかちょっとやってみてもらう事にした。一応リザ―ドンは水に慣れるようなトレーニングもしたっぽいけどやっぱり水は駄目っぽかったから無理なら無理なんですけどね・・・



結果としてはまぁ8割方成功って感じでしょうかね~切り裂くで水を切り裂く事は出来たけれども、その後すぐに火炎放射を放つと言う事は流石のリザ―ドンでも厳しかったようだ・・・っと思ったけれどもやっぱりあいつらしく無理矢理でも成功させたなぁ~・・・でも水タイプには効果は今ひとつだからあれだなぁ・・・っと言う事でここでタイムリミットの10分が経過しました。この後は1分経過するごとにリザ―ドンの夕食が一品ずつ減っていきます。

『!!??!なんだよそれ!!俺全く聞いてないぞ!!第一1分単位って酷くねーか!?』

『減らされたくなかったなら早い所そいつ倒しちゃいなよ!話はそれからだよ!!』

『そ・・・そうだな・・・さっさと倒せば良いだけの話だもんな!よーし!!じゃあここからはマジ本気モードに入るわ!!』

おっ、あいつの気合いがS#モードに入ったぞ?尻尾の炎が勢いよく燃え上がっているしあいつ本当食い意地はってるって言うか何て言うか・・・でもこの感じなら

『もうお遊びは終わりだぁ!!!!』

あーあ・・・やっぱり何でも根こそぎ焼きまくったよこいつは。前もこういう事あってその時はその焦がしたのを弁償させられたり謝りに色んな機関に言ったりと大変だったんだよなぁ・・・結局アシレーヌは丸焦げ状態で、しかもその後ろに居たトレーナーまで丸焦げだよ。ってかあの服すげーな、リザ―ドンの炎に当たっても燃えずにそのまんまの姿形残ってるぞ?どんな耐火服なんだよ。

「・・・いや~君のリザ―ドンには参っちゃうなぁ~こんな丸焦げにして貰って・・・アシレーヌ!!反撃だ!!最大パワーでハイドロポンプ!!」

『俺の夕食の品をこれ以上減らされてたまるかぁぁ!!!トオル!!ここだけは俺の独断で行かせて貰うぞ!!喰らえや!!ブラストバーン!!!』

『あいつってあんな技覚えてたっけ???どうだったっけ???まぁ、支障無いからヨシ!』

・・・・・・・・・・・
結局その後なんだかんだで勝ちました。
緊急事態宣言が出たと言っても何故か道路には車が溢れ、ショッピングセンターにも人が溢れ何時もと変わらぬ日常がそこにはありました。

なんかあれですねぇ・・

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