仕事が酷く忙しい+家に帰り着くのが22時近くという生活がずっと続いていたので執筆できずにいました・・・
昼食はそれ程多くは取らなかった。やはり腹八分目位で抑えておかないと眠くもなるし、苦しくなって気持ち悪くなって最悪事案に発展しかねない。僕は食後の一服をしてからこれからの事を考え始める。まずはあの集落の事から調べていこうか・・・しかし、あの集落がどのような歴史を歩んできたのかがわからない限りどこから手を付ければいいのか。キュウコンの事も気になるし、あの集落の住民の事も気になる。しかし、その集落の名前を検索欄に打ち込んでも出てこない。っという事はあまりこの事について調べた人や調べようと思った人が少ないという事なのだろうか?このまま考えていても仕方ないと思い、僕らは取り合えず店を出た。既にお昼過ぎと言う事もあってか小学生は下校を初めており、町には少しだけ活気に溢れている感じがあった。先程から地元住民から注がれる視線にリザードンはどうもばつが悪そうにしながらも僕の隣でこの町をきょろきょろと見渡している。
リ『この町もなんかよくある山間部の集落みたいだな・・・将来的に子供が少なくなっていくとその分この町の活気も無くなっていくのだろうね。そう考えるとこういう集落は将来的には全国的に見ても沙汰されていく運命何だろうかな・・・悲しいけど。』
「こういう山間部にある集落はやはり医療や買い物とかには凄く不便。だから年寄り程都会に住んだ方が良いとは言うけど、ここで生まれ過ごした人達にとってはここを発つ事は生きる意味を奪われるも同じ事なんだろうかね。っと重い話はここまででこれからどうするかなぁ。さっきの集落に行くにしても誰もまだ帰って来ていないかもしれないし、かといってあの場所に夜間に行くのは凄く怖い。ん?電話?誰から?あっボーマンダからか・・・もしもし?」
・
・
・
ボーマンダからの電話を聞いていると僕はすぐにあのキュウコンとその集落の事を思い浮かべた。いやだって凄くマッチしているし、キュウコンとその男性の話が本当だとすると恐らくあの集落に居る世帯の内のどれかがその男性が居る世帯となる・・・これはちょっと調べてみる必要性が出てきた。全国的な話だし、キュウコンなんてカントーの方には結構居る話を聞いた事もあるからもしかしたら間違いかもしれないけど取り合えずは僕達はその集落へと再び行ってみる事にしたのだ。
町の中心部からその集落までは空を飛ぶで大体20分かそこら辺。っという事は車で行くと大凡1時間越えっと言ったところだろうか。僕達はひとまずその集落で最後に訪れた寺院の前に降り立つ事にしたが、先程までは無かった軽トラが1台停まっておりこれはお話が伺えるチャンスではないかと思ってしまった。
「軽トラ・・・しかもこの地域の管轄ナンバー。じゃあこの地区に住んでいる人かもしれないね、探してみよう。話が聞けるとは限らないけど取り合えず探してから考える事にしよう。」
僕とリザードンは寺院を離れて近くにある民家を一軒一軒尋ねてみる。洗濯物が干していたリ、まだ新しい感じの機械があったりと明らかにそこには生活はあるのだが、なんせ人の気配が全くしないのだ。車も何台かは止まっているけれども殆どの家が留守で話を聞こうにも話を聞く事が出来なかった。
リ『どこにも人がいないって言うか、そもそも人の気配がしないね。車は増えたけどどうもなんか不審というかなんというか。ひとまずは一旦事務所に帰ってからまた来るって事にしたらどうかな?このままここで色々と散策していたらそれこそ色々とまずい事になりそうだし。』
「そうか・・・もう4時近いしな・・・今から事務所に戻るとなると着くのは7時位になるか。じゃあ一旦戻ろうか。さっきもボーマンダから電話あったけどあっちでもなんかわかったかもしれないし。よし、じゃあ行こう!」
僕はリザードンの背中に乗り込むとリザードンは一気に空へと飛び立ち、僕達はカイナシティへと戻った。しかし、それを見ていた影が二つ・・・
???「ほぉ・・・久しぶりにその事を聞きに来たと・・・答えてあげればよかったかなぁ。」
???『また色々と問題になるから黙っておく事が良いです。ひとまず軽くあしらっておきましたからもう来ないでしょう。そんな事よりもあの子の具合はどうですか?』
???「うーん・・・町で買ってきた薬を飲ませてはみたが良くはなってるようには見えんのよな。やっぱり医者に」
???『だからダメですって!あの子の為になりませんし、何よりも私達にも危害が加わる可能性もあります!!もうちょっと様子を見ましょう・・・。』
・
・
・
・
・
ボー『んで結局何も掴めずに帰ってきたと・・・。やっぱりリザードンが付いていくと何の収穫も得られないじゃないか。』
リ『なんで僕が原因みたいな感じになってるのよ。そもそもあの村には数世帯しか現段階では居住者が居ない感じだったし、それに全部の家に行ってみたけど人の気配一つしなかったから仕方ないじゃないの?そもそもボーマンダだったらその地域の住民全員が出てくるという確証でもあるの?それともボーマンダはそういう特性でも持ってるの???人をおびき寄せるみたいなの?』
「はいはい2人ともそこまでにして。それでマフォクシーの方は何か気になるような事はあった?」
マ『取り合えず近くの図書館で色々な文献とか地域の話題とか情報を見てきたら、やっぱりあの一体は元々からポケモンと人間が結婚する事を特にタブーとかとして扱っていなかった地域だったみたいね。周りの集落は時代が進むにつれてそういった結婚という事が極端に減ったという感じみたい。それにあの集落は一番近い集落とは距離が離れているし、ポケモンと人間が結婚するような風習が残っていたとしてもおかしくはないと思う。・・・・・それとそのキュウコンはなんか怪しいわね。』
キュウコンは確かに怪しいとは僕も思っては居る。そもそも何故あんな山奥の小さな集落にある寺院にキュウコンというポケモンが住み着いているのか・・・・そして何故その寺院を守り続けているのか・・・これは近いうちにもう一回行ってみる必要がありそうだな。取り合えず今回の事は第一弾としてネット上にはアップしておこう。そもそもあれだったし。
ボー『でも気になるんだろ?あれだったら時期をずらして行ってみるってのはどうだ?今日は会えなかったけど次言ったらもしかしたら地元民に会えるかもしれないぞ?・・・その時は僕が付き合うから大丈夫だろ?』
リ『はっ?何言ってるのこのボーマンダは?まるで今回は僕が何かへま犯したからこんな結果になったみたいになってるじゃない?それとも何なの??はっ?』
「はいはい喧嘩はしないしない。それじゃあ次に行く時はみんなで行ってみよう。もしかしたら今回は僕とリザードンだけだったから変な風に見られたかもしれないし。じゃあこの話はこれにて一旦おしまい。じゃあ次の話題行きましょう。」
・
・
・
一旦調査を打ち切ってから早くも2か月が経過しようとしていた。季節は移り変わり、あれだけ暑いなぁと思っていた日も少なくなり、今ではちょっと肌寒いかなと思う日が少しずつ増えてきました。僕達は色々と細々とした仕事をやりながら、ちょっとずつ人とポケモンの結婚に関する資料を集めては来ていた。
しかし、これと言った有力な書籍や論文は見つける事が出来なかった。厳密にはあの人とキュウコンの結婚についての論文しか信憑性高い書物が無かった。そもそもやはり色々とタブーなのかそれに関する絵本すらも数える位しかないのはちょっと怪しいと思ったけど。以前ネットにアップした、人とポケモンの結婚についての記事は意外と一部の人間からの反響が大きかったらしく、コメント欄には続きはよとか色々と書かれていた。うーん意外。
「さてと、今回は色々とあれだから準備は念入りに行わなければ。まずはデジカメ。撮影は大事だし、そしてボイスレコーダー。後でメモ出来なかった部分を知るのに役に立つ。ポケモンは全員連れて行くと大惨事な事になるので、今回は僕としては多い方の4体連れていく事にします。なんで3体はお留守番ですではじゃんけんしてくださいはい出さぬは負けよじゃーんけn」
リ『おいおいおいちょっと何勝手に話し進めてるのよ!?まだ心準備できてないでしょ!?』
ダ『心の準備ってあんたねぇ・・・たかがじゃんけんでなんで心の準備が必要なのよ。』
エ『そういうダイケンキは?』
ダ『滅茶苦茶気になってますし何なら動悸が半端ないです!!・・・・エンペルト!!あんたのそういう所が嫌いだわ!!変な風にからかってこないで!ハイドロポンプ打つぞ!』
エ『水タイプの技は僕には効果半減でーす!残念でしたぁー!』
一体全体僕のポケモン達は何を騒いでいるのだろうか。別にただ単に連れていくポケモンを選んでいるだけってのにこれだけアピールしてくるなんてね・・・ん?マフォクシーとかは余裕そうな表情してますね。そういう風に見てわかる通りに余裕そうなポケモンとか人間程僕はあまり好まないんですよね?分かります?
「そういう風に喧嘩するならば今回はボーマンダとボスゴドラだけ連れて行くぞ?他のみんなはお留守番。・・・これ以上色々と時間も掛るなら僕も強硬策に出る!!出発が遅れてこの後の行程が遅くなるとイライラするしね?それでも良いならそのまま喧嘩まがいの事をしていてどうぞ。じゃあボーマンダとボスゴドラは準備して?行こうか。」
リ『シンゴ・・・それは無いでしょ・・・。』
最終的にボーマンダとボスゴドラ、今回は珍しくマフォクシーとエンペルトを連れてその集落を久しぶりに訪れる。リザードンとかダイケンキとかは後ろでギャーギャー騒いでいた気がするけど、今回はしっかりと裏を取ってこないといけないので連れてこなかったというかもう無視した。お陰様で凄く静かで快適な往路でした。
さて、大凡2か月ぶりにその集落を訪れてみたが、前回来た時と何も変わっていなかった。車があったり洗濯物が干していたリとそこには確かに生活はあるのだが、人の気配が全くしないのは相も変わらずだ。寺院も綺麗に手入れがされていて、この集落まで繋がっている道とは真逆な整備状況だ。
ボー『なるほど・・・こんな山深くな場所に集落がね・・・そしてここがあの書籍に書かれていた場所・・・まずはそのキュウコンと男性を探してみるとしますか?』
ボス『いやいやまだこの集落の事を少しは調べた方が良いだろう?どんな人とポケモンが生活しているのかを知る事から始めた方が相手とも良いコミュニケーションが取れる。』
マ『さっすがボスゴドラ・・・言ってる事が凄く大人染みてる。いつもそんな感じだったら見た目と相まって紳士って感じなんだけどね~。』
ボス『それ褒めてる??』
ふむ。ボーマンダが言う様に、まずは前来た時に居たキュウコンを探してみるのも良いし、ボスゴドラの言う通りにこの地域の人々の暮らしを調べてみるというのも良い案だ。よしじゃあ今回はボスゴドラの案をしてからボーマンダの案に移る事にしようそうしよう。
この集落にある明らかに人が住んでいると思われる家は全部で5,6軒。手あたり次第にピンポンしていくしかないだろうな。よしじゃあまずは1軒目。・・・・・・1軒目は留守か・・・洗濯物はあるけど車がないからな。2軒目は明らかに居るけどピンポンとか呼びかけに応じてくれない・・・絶対にこれ耳遠くて聞こえてないパターンだわ。3軒目となるともうやる気が半分くらい失われそうになってきたけどここまでやったならば・・・。っで、ようやく中の人が応答してくれた・・・
「ごめんください、突然すいません。この集落の事を調べておりまして少々お話をお聞かせいただけないかなと思いまして。」
???「はーい、ちょっと待っててくださいね?」
ん???なんか聞いた事あるような声が聞こえてきたぞ???ん????
『はーい!!!・・・・あっ・・・貴方達は確か。』
おっ?なんでこんな所にあの寺院に居たキュウコンが居るんですかね?もしかしてここがあの文献のキュウコンと男性が居る場所・・・いやまだそう決めつけるには早い。取り合えず話を進めさせていただこう。おっと、ボーマンダが僕の前に出てきたという事は代わりに話を通してくれるのか。
ボー『ちょっとお話を聞かせて頂けませんか?山深いこの地域に住むという事について僕達は興味を持っていまして、ここに何故住むのか等を聞かせて頂けたらと思いまして。』
キュ『そうですか・・・じゃあ前リザードンといらした時も・・・・なるほど分かりました。こんな所ではなんですから中へとどうぞ。』
どうやらキュウコン一人のようではあるが、明らかにそこには生活があった。そしてこれは多分僕の勘だけど、このキュウコンは他に誰かと暮らしてる。家自体は特に変わった事もない普通の平屋ではあったけど、ボーマンダとマフォクシー以外は色々と迷惑だろうと思ったからボールの中に戻して部屋の中へと入った。えっ?ボーマンダの方が迷惑だろうって?・・・こういう時はボーマンダはボールに入りたがらないのだ・・・それどころかボールに無理やり入れようとするとりゅうのいぶき放ってきてもうてんやわんやになるから諦めてる。
キュ『それでお話と言うのは?』
「はい、まず最初に突然訪問して大変失礼致しました。私はこういう者言いまして・・・簡単に言うと小さな新聞社を経営しております。」
キュ『!・・・・・。』
ちょっとキュウコンが動揺したか?・・・気のせいか?取り合えず話を進めよう。
「山深いところにある集落の暮らしと言うテーマを今書いておりまして、ホウエン地方ではこの辺りが一番山深いところにあるのでこの辺りを探していたらたまたまこの集落が目に入りまして。前回は場所確認という意味合いでお邪魔させていただいていました。」
キュ『そうですか・・・特にここでの生活で不自由な所はありませんよ?電気もガスも水道も来ていますし、町までは狭いですがトラック一台までは通れる位の道路はあります。それにこの辺りは野生のポケモン達も多いので、そのポケモン達から色々と木の実やら山菜やらの差し入れはあります。特に都会での暮らしよりもかなり不便という程ではありません。』
ボー『しかし、こう町から離れていて、国道へと接続する道路もトラック一台分の幅員しかないとなると緊急時には困った事になるのではないですか?例えば急病人が発生したとか火災が発生したとかです。その点に関してはどうでしょう?』
キュ『・・・急病人の時は救急車を呼ぶよりもこの集落の長でもある方のポケモン、ピジョットが近くの診療所へと運びますし、火災が発生した場合も同じく、カメックスとラグラージが居ますのですぐに消し止める事が出来ます。特に近くの町から消防車を呼んだりする前に鎮火させる事が出来ますのでその点に関しても特に不自由はありません。』
凄い淡々と話すなこのキュウコンは・・・それにこの集落の長とは一体何者なんだ??最終進化系のポケモンを最低でも3体は持っているなんて・・・ある意味凄い実力の持ち主かもしれないな。これは是非その長にも会ってみたいけどちょっと怖いな。
・
・
・
その後も淡々と質問をしたりされたりしながら1時間程度は話していただろうか・・・ある程度の質問を終えた僕達は、キュウコンにお礼を言い、お暇しようと席を立ち玄関の方へと歩き出す。玄関先で靴を履き扉を開けようとした時に僕はあの話題について振ってみる事にした。
「今日はお時間を頂戴しありがとうございました。・・・そうだ、人間とポケモンが結婚したという話はご存じですか?あっいえ、知らないならば知らないで結構ですが、以前どこかの風の噂でポケモンと結婚した方が居たとお聞きしたものですから。それにこの辺りの地域ではないかとその時に伺ったもので・・・すいません、変な話をしてしまって。それでは失礼致します。」
僕達は扉を開け外へと出る。するとそこには先程キュウコンが言っていたピジョットやらカメックスやらの見るからに強そうなポケモンがこちらを睨みつけていた。ほうほう・・なるほど。そう来ましたか・・・この対応からすると恐らくこの家の主があの文献に書かれていた人と考えていいでしょうねぇ。
「キュウコンから連絡あったから急いで帰って来てみたら・・・君達かい?変な探りを入れているというのは?どこの組織かい?今すぐ出ていくならば痛い目には遭わせない。しかし、このまま抵抗するというのならばこっちも考えはある。」
「はぁ・・・そういう態度という事はこの件のモデルはやはりあのキュウコンとこの男性か・・・。勝負しても良いけど勝負するのも面倒といっちゃ面倒だ。みんなはどうする?」
ボー『シンゴの判断に任せる。僕は戦っても良いし一旦退避するのも良い。でも折角ここまで来たならばもうちょっとお話を聞かせてもらうのもありかもしれない。』
マ『私も同じ意見よ?ここまで来たならこの続きを話して貰おうじゃないの。』
2体の意見を聞いた僕はボスゴドラとエンペルトをボールの中から出す。2体ともボールの中である程度の事情は呑み込めたようですぐに臨戦態勢に入ってくれた。
「はぁ・・・このまま素直に帰ってくれたのならば痛い目に遭わせずに済んだというのに・・・。そっちがその気ならばこっちもその気で行くよ?みんな緊急事態だ、最大限のパワーで危機を取り除くように!!」
「ここまで来たならばもうちょっと話を聞かせて頂こうじゃありませんか。みんな一気に行くよ!!あと少しでこの話の続きが聞けるから!!」
まさかの文献に書かれていたモデルの本人と戦う事になるとは思ってもみなかったが・・・・戦いの火ぶたが経った今、切って落とされた。