人とポケモンの結婚

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「人とポケモンって結婚した事があるって知ってる?」

マ『( ゜Д゜)ガタッ』

ボー『唐突になんだよ・・・そうだな、前に一回なんかの文献で見た事がある話題。確か前例はあって、現在も法的には有効だったっけ?っでそれがどうしたよ?』

「次の記事はそのテーマに沿って書こうかなと思っててさ。ほらこういうナイーブな記事って大手の新聞社じゃ扱う事が難しいし、逆にそういう扱いにくい記事を書いてみるのも面白そうだなと思って。えっ?題材が結構難しすぎないかって?うーん、人とポケモンの結婚は現在は無いに等しくなったかもしれないけど、でも探してみると意外とそういう人とかポケモンって居そうじゃない?」

人とポケモンが結婚する事例は色々な書籍や公的図書館にある記録書によると特段珍しい事ではなかったらしい。公立図書館に置いてある文献や子供向けの絵本等にもそういう事を題材にした本は結構な数置いてあるのを見た事があるし、そもそも人間とポケモンは家族やパートナー、相棒等と言った親密な関係にある訳であって結婚自体も珍しい事ではないと個人的には思う。

「それじゃあまずはその当事者達を探す事から始めますか・・・でも今はポケモンと結婚なんて公にしないと思うから、多分年齢層が高い人の方が確立が高くなりそうね。そもそも発見しないと話が先に進まないし。」

リ『それなら僕が移動の足になるよ!あー!!!ボーマンダなんだなんだ!?そんなに僕がシンゴの移動の足になるのが気に食わないの!?なんで?何故?why???』

ボー『急に英語で話すな・・・ただ何となくリザードンが介入すると場が拗れるというかなんというか。簡単に言うとシンゴの仕事が増える気がするだけだ。特に意味はない。』

ダ『人と結婚したポケモンって話は私も聞いた事あるからちょっと友人に聞いてみるね?それよりも人と結婚しても良いのか・・・なるほど。』

ボー『ん?なんかダイケンキ変な事考えてない?もしかしてシンゴと結婚するなんて事夢見てたりするの?まさかね?だってそんな事思ってる訳無いわな?』

ダ『ままままままさか~!そそそそそそんな事無いって~!じゃあちょっと聞いてくるねー!』

リ『ありゃ多分本気だったな・・・それよりもシンゴはどうするの?僕が付いていく?それともボーマンダ?どっち?』

「取り合えず今回はリザードンで行く事にするよ。ボーマンダは次回ね?それじゃあ準備が終わったら早速出発しよう。こういう事は早め早めの行動が良いと思うし。」

エ『ところで出発するって言ってるけど行く宛はあるの?全くの無計画で行き当たりばったりな旅にするなら止めないけど、そうじゃないならある程度の情報はここで調べてから出発した方が良いと僕は思うよ?えっ?そんな必要ないって?リザードン・・・あんたに聞いてるんじゃないんだよ、僕はシンゴに聞いているだけであって、移動の足って宣言したリザードンの話は聞いていないんだよ。どうしても答えたいって言うならハイドロポンプ放つからそれに耐えてみてよ?』

リ『暴力反対。それに相性考えて。』



事務所の中に居ても特に何も話は進まないと思ったから僕とリザードンは外へと出てきた。ダイケンキは張り切ってどっか行っちゃったし、マフォクシーはそういう文献を探しに近くの図書館に行ってもらったりしたので、それ以外のポケモン達は全員事務所の中で調べて貰う事にしたけど果たしてあの問題児メンバーで大丈夫か?それにそういう話は多分都会では少ないだろうと思ったので、唐突ではあるけど、僕はヒワマキシティへとやってきた。ヒワマキってシティって名前が付いている割にはなんかどこか田舎って感じがするのは僕だけだろうか?自然豊かだし、来るのも結構大変な地域だからタウンって感じがするけど・・・さてとまずはそういう話が残ってないのか地元の役所に聞いてみる事にしてみましょうか。僕達は近くの役所へと向かった。






「怪しまれちゃったね☆」

リ『怪しまれちゃったねじゃないでしょ。あれ絶対にガチものの不審者と不審ポケモンって思われた。そもそもいきなり受付でポケモンと結婚した人を探してますって言われても向こうは困るだけでしょ??そういう人探しはここじゃなくて警察行けってね?」

リザードンが言う事もごもっとも。確かに役所は個人情報だとか何とかで教えてくれないのはちょっと考えればわかる事。住民情報なんて個人情報の塊なんて見せてくれるわけがない。役所がダメならジャーナリストの基本でもある自分の足で探してみる事にしようか。でもどこへ?そして誰をつてに行けばいいの?僕達は明らかに暗礁に乗り上げてしまったようだ。・・・やっぱりこの話題で記事を書いた人が異様に少ないのは当事者を探し当てる事が困難だったからだろうな。

「しゃーない・・・一旦帰るか。帰ってから作戦を練って・・・ん?さっきの役所の職員の人??どうしました???・・・・えっ?そういう人が居るって?・・・・はいはい・・・・それで・・・ほぉ~・・・なるほど・・・・それで・・・・ああで・・・・そこですか・・・・。


分かりました!情報ありがとうございます!あっ・・・勿論この事は内密且つ極秘で・・・分かりました。」

まさかの職員さん直々にそういう話をしていた人が居るという事を教えてもらうとは・・・これはちょっと話に進展がありそうですな。僕はすぐにその人が居るという場所へと向かうためにリザードンに飛び乗った。

「ここ???」

職員の人に教えてもらった住所へと辿り着いた僕達。しかしそこには古びた1軒の寺院とそれを守るかのように建てられた民家が数件あるだけの寂れた集落だった。一応電柱はあって舗装もされているから文明の手は入っているようだけど、ちょっとここは怖い気もするなぁ・・・あっ、スボミーが出てきた。その他にもスバメとかポチエナと言ったごく普通に居るポケモンも生息しているようで普通にその場に居た。

リ『これは・・・まるで限界集落・・・あと数年でここの集落は廃村となりそうな勢いだね。』

「住民は全部で13人程度・・・世帯数は3世帯・・・最盛期には100世帯、1000人を超える人が居てこの近くには小学校や中学校等もあったと・・・今じゃ見る影もないな・・・。取り合えずここで情報を集めよう。役所の職員情報だからある程度信憑性はあると思うし、リザードン行くよ!」

リ『あっ!ちょっと待って!こんな所で一人にしないでー!!!』

それにしてもここは人の気配が全くしない。ポケモンはそこそこ歩いていると言うのに人は全然。なんだろうか、やはりここで暮らしているのは老人ばかりなのだろうか?だから昼間の今は病院とかに行っていてこの村には誰も居ないのだろうか???・・・洗濯物が干していたり、まだ新しめの車が止まっていたリと確かにこの村には定住者が居るのは分かった。でも人がいないのである・・・これでは全く持って話が先に進まないじゃないか・・・。

リ『取り合えずあの寺院に行ってみる?流石にこんな民家の前でウロウロしてたら周りのポケモンに凄く怪しまれるし・・・それにもしかしたら監視カメラとかあったりするかもしれないから。こんな村だと余所者を必要以上に攻撃する場所もあるから尚更。』

「それもそうか。じゃあ寺院に行ってみよう、リザードンはボールの中に入っておく?それともこのまま歩く??別にどっちでも構わないよ?」

リ『シンゴが心配だから一緒に行く。』

寺院は確かに古い結構年季が入った建物だったが、やはりこの地域の住民が手入れしているのか境内の中は凄く綺麗な状態が保たれていた。うーん、ここにも特に何もない感じがするな・・・仕方ない。一旦帰ってからもう一回調べなおして出直す事にするか。

???『なんの用事でしょうか?』

リ『・・・・!!?!!?!?うっそ!!!こんな所に僕達以外のポケモンか人間が!?うっそでしょ!?』

「ちょっとリザードン落ち着いて。ん?キュウコンか・・・。すいませんちょっとお邪魔しておりました。もう帰りますので・・・・。」

キュ『貴方達がここに来た目的は、ポケモンと結婚した人が居るという話の真意を確かめに来たっと言ったところでしょうか。』

「うっそ・・・見破られてるわ。はいその通りでございます。ここに来たらそう言った方が居るとお伺いしたものですから・・・でもここには今の時間帯は住民は居ないようですし、また日を改めて訪れようかと思います。」

リ『特に僕達は何もしてないからご安心を。それじゃあシンゴ行こう?』

キュ『・・・そうですか。分かりました、それではまたいつかどこかで。』





「なーんかあのキュウコンも怪しいと思わないかね?だってあんな凄い山の中にある限界集落内の歴史ある寺院にキュウコンなんて珍しいポケモン。不思議と思わない?周りに居た他のポケモンは全部初心者が捕まえる感じのポケモンばっかりだったし、それにキュウコンは炎の石がないと進化出来ない筈でしょ?じゃあ元々トレーナーが居たんじゃないのかって?不審だなぁ・・・。」

リ『それは僕も思ったけど決定的な確証がないというかなんというか。キュウコンは凄く珍しいポケモンなのは分かるけど、あのキュウコンは毛並みも何もかもが綺麗すぎて逆に怪しいというかなんというか。絶対に人とは付き合っている筈だと思うんだけどなぁ・・・でもやっぱり確証がない。』

僕達はヒワマキのポケモンセンターがある場所まで戻ってきていた。ポケモンセンターの近くにはコンビニだとか駐在所だったりとかがあって、シティという名を名乗るには十分な位の町と人の量だった。ちなみにここには意外とジムが設置されている事もあり、トレーナーと思われる人達が結構な頻度で訪れる。現に僕達の視界にも何人ものジム巡りをしているであろうなと思われる人が映っていた。全員なんかリザードンの方を見ているけど、当のリザードンはそんな事は全然気にしていない感じではあった。逆にこっちが凄い気になるんですけどねぇ。

リ『まっ、取り合えず一旦は持ち帰ってみてから調べての再調査という事で良いんじゃないかな?僕お腹すいたし、それになんかああいう限界集落に行くとちょっと気味悪いというか怖いというかなんというか。シンゴも丁度良い時間だから昼食にしよう?これからの話はそれからという事で。』

「それもそうだね、じゃあ何か食べてからこの後の事を考える事にしようか。場合によっては昼食後にこの町の図書館とかに寄ってみる事になるだろうし、あれだったらもう一回役所に行って本当にあの場所で合っていたのかと聞かないといけなくなるだろうしね。」

僕とリザードンはポケモンセンター近くにあった食堂に入り、遅めの昼食を取る事にしたのだった。リザードンもそのまま入ったのは良かったのだが、店主に火事になる恐れがあるからご入店はご遠慮くださいと言われて(´・ω・`)とした表情でボールに戻っていったリザードンだったのだった。

その頃事務所に残して来たボーマンダ達はというと・・・

ボー『やっぱりそういう話はナイーブ過ぎてどの文献も詳しくは載ってないなぁ・・・シンゴもまたなんでこんな複雑で面倒そうな話に首を突っ込んだのやら・・・それよりもそっちはどうよ?』

エ『こっちも全然ダメ。肝心な部分が抜け落ちていたリしていて信憑性に欠ける。そんな事よりもあのマフォクシーは何やってるの?第一図書館に行くって言って飛び出していったきり、全く音沙汰ないけど一体何があったの???まさか迷子になっていたリしないよね?』

ボス『それは無いだろ?それよりもこっちに気になる文献があったんだけどな・・・ほら、この記述者は凄く詳しく書いているんだよ。これ位詳しく書いているという事は大分調べまくった筈だよな?シンゴが帰ってきたらこの事について聞いてみよう?』

ボー『それもそうだな・・・ところでその文献って誰と誰が結婚したって書いてあるの?それに何時の時代の話とかも書いていたら教えてほしい所。』

ボス『えーっと・・・結婚した人は山奥に住む男性で、結婚相手とされたポケモンはキュウコンって書いてあるな。年は・・あぁ・・・これ大分古い感じの話でもう30年位前の話だな、でもまだ多分この話の張本人は生きている筈だろ?うーん・・・なんか凄く気になってきてしまったな・・・ちょっとこっちでも調べてみるか。』

エ『それもそうだね。』

事務所側は事務所側で少々慌ただしい感じで時が流れていたようだった。
パールを買いました。まだやってませんが・・・(おい

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