異次元世界の魔法

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 burstはこの洋館から遠く遠く、世界や次元すら超えた先からやってきました。洋館に住む他のゴーストポケモンたちと違うところはたくさんあるけれど、誰かを楽しませたいという気持ちは同じ。マジックショーを誰よりも楽しみにしています。

 せっかくの舞台なのだから、華やかに派手にやりたいな。頭を爆発させるのはもちろんのことですが、他にはどうやって盛り上げようかと考えていました。遊びにきてくれるポケモンがビックリドッキリ、それでいてワクワクしてくれたなら、パフォーマー冥利に尽きるというものです。

 とはいえ何をしたものか。burstは頭をクルクル回しながら、街の屋根を飛び回っていました。そうだ、この世界に無いものを見せれば、きっと驚いてくれるはず。burstは空に向かって頭を打上げ、爆発の衝撃で穴を開けました。これを通って、異次元を行き来するのです。

 穴に飛び込み向かった先は、自分が元いた場所ですが、今回はちょっと位置がズレてしまったのか、全然違うところに出てしまいました。そこは深い海のような暗く冷たい岩場で、水もないのに差し込む光がゆらゆらと揺らめいています。
いつもなら白いクラゲのようなポケモンがいるのですが気配もなく、burstが求めているような華やかで激しいものではありませんでしたが、しばらく歩いているうちに何か思いついたようでした。

 もう一度頭を打上げ穴を開け、こちらの世界に戻ってきました。洋館へ戻ると、burstはロトムの部屋に走って飛び込みます。ちょうどステージを作っている最中で、あちこち忙しなく飛び回っていたので、burstは頭を投げつけて、ロトムにごにょごにょ内緒の話をしました。

 ロトト……! そんな場所があるなんて!うんうん、ステージに再現したら、みんな驚くロト!
 ロトムも興味を持ち作りかけだったステージを崩し、burstのイメージ通りに作り直していくのでした。

 burstは深海の岩場でどんな素敵なことを思いついたのか? 今はまだ、お話する時ではなさそうです。

きょうのおはなしは、これでおしまい

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