終わりは唐突に

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「物事の終わりというものは自分が思っているよりも意外とあっさり来るものだよ。」

バク『急にどうしました?あっ、また何か仕事についての考え事です?もう終わった事なんですからそう引き摺らなくてもいいじゃないです?取引先だって別に故意じゃないなら責めないって言ってましたし、社長もそう気にするなって仰ってましたし。シンゴが考えたところで事態がどうにかなるとは思えませんし。』

急に意味深な言葉言ったのが間違いだったか?決して仕事でヘマしたから精神状態おかしくなって言った言葉じゃないんだけどなぁ。ただ単に昨日見た夢で誰か知らない分からない影に言われただけな事なんだけど場をこじらせるだけだから忘れる事にしようそうしよう。・・・バクフーンも進化してから早くも1か月が過ぎようとしています。大分周りとも馴染んできて仲間内のブイゼルやルクシオとはうまくやっているみたいですけど、相も変わらずリザードだけがバクフーンに対して警戒心バリバリでギクシャクしている模様です。リザードは偽物のバクフーンではないのかって言ってたけど偽物のバクフーンって何よ・・・メタモンってでも言いたいのだろうか??えっ?何?・・・だからああ言ってもあーだから決して仕事の事で悩んで言った言葉じゃないって・・・気にしなくて良いって。心配性な所はマグマラシの頃から変わらないのな。

「仕事の事は関係なしに意外とあっさりとなんでも終わりが来るのかもしれないなぁと思っちゃってね?姉ちゃんの事は全く持って進展ないし、あの団体も特段大きな動きも無く平穏な毎日な感じだしでなんかちょっとなぁ~。何もめぼしい情報が無いってのが一番辛い。取材は暗礁に乗り上げてしまったって感じ。」

バク『まっまぁ~そう焦らずにゆっくりやれば良いんじゃないですかね~(流石に彼女の事を言うのはいけないよね・・・。もう向こうは勘づいちゃってるって。)』

リ『バクフーンの返答も気になるが、それもそうだな・・・それか、もしかしてあっちはもうシンゴが何をして何を調べているのかお見通しなんじゃないのか?それで敢えて動こうとせずにこっちが諦めるか一旦止めるかを待っているだけだったりするんじゃないの?』

「リザードの言うそれも一理あるな。しかし、僕が何かしようとあっちに筒抜けってどういう事よ?昔刑事ドラマとかドラマで見た事があるけど内通者は意外と近くに居るとかじゃないよね??会社関係か?分からんけど。」

内通者が居るのではという僕が発した言葉にいち早く反応したのがリザードだった。リザードはすぐさまバクフーンの方に向き直して指さすと

リ『だったらこいつかもしれんな。ブイゼル達とは仲良くやっているようだけど、僕はまだ信じた訳じゃないからね?下手な真似するとそれこそ効果ある技を放って追い出すからな?それ位は覚悟しておいて貰わないと。」

バク『相変わらず僕の事を信用してくれてないなぁ・・・(苦笑)もう1か月以上経つからそろそろ信用してもらっても良いような気もするんだけどなぁ~シンゴもそう思うでしょ?ちょっとリザードは心配しすぎだって。それに効果抜群の技って何よ?貴方は覚えてないでしょ。』

リザードが信用できないのも理解は出来るけど、流石に1か月以上もバクフーンと過ごしているんだから流石にそろそろ対等に話す位はやっても良いんではないだろうか?何かあるごとに喧嘩吹っ掛けたりしてるし、バトル仕掛けようとしてるしであっまたバトルが始まったわ・・・これで今月何度目かは忘れたけど最近しょっちゅうやってる気がする。家の中でのバトルは流石に迷惑すぎるので毎回毎回ルクシオ達に頼んで外に放り投げて貰って外でやって貰ってるけど、今回は結構荒れそうな予感がするな。バクフーンの方もいつもいつもあんな感じでバトルされるもんだからか大分怒りが溜まってて炎の大きさがいつもよりも大きいわ。

リ『こうなったらバトルで決着付けるぞ・・・!!今度こそ覚悟しろよ・・・!』

バク『一体何回バトルやれば気が済むん?そもそも僕は僕であって他の何者でもないって言うのにそれを信用して頂けないとは・・・残念な話です。まぁ~前からリザードは僕の事信用してないのか結構冷たい態度取る事も多かったからですねぇ~今更感はありますけど。』

リ『何回やってもお前が本当の事を話さないし、僕の気が済まないから何回もやってるんだろ?いつもは引き分けかシンゴ達に強制的に止められているがな、今回こそは絶対に勝ってお前から本当の話を色々と聞き出してやる・・!!覚悟しろ!!!・・・・!?!!??!』

バク『本当の事って・・・僕が何か嘘ついているとでも言いたいんですかね~?それに進化する程まで気が済まないならば・・・今回は僕の方も本気で行かせていただきますね(ニコッ)』

リザードがそう叫び終わった瞬間に急に体が光り出した。今まで何回も進化を見ては来たけどこのタイミングでまさかの進化ですか!?何ともまぁ絶妙で最悪で何とも言えないタイミングで進化が始まったものだ。まっ、進化なんて前兆あったりなかったり色々と個体差あるから仕方ないね。

リザ『お前を絶対に倒すからな!!!覚悟しろよ!!!シンゴ!!指示頼んだ!!ってなんで僕進化してるんだよー!!!このタイミングでの進化ってアリかよ!!!でもこれで空を飛べるからこっちが断然有利に行けるな!!』

バク『ほぉほぉ。そっちがその気ならばこちらもその気で行きますよ?リザードから進化したんですから僕も貴方の事を信用しませんからね?どこの誰か分からない得体のしれないリザードン・・・覚悟しなさい!!僕にした事を思い知らせてやりますよ!!!』

あぁぁぁあもう本当に2人ともやめてくれって感じですわ・・・こんな夜中にこんなバクフーンとリザードンがバトルしてたらそれこそ通報されかねないでしょ・・・あぁそんな事聞かずにバクフーンの方が技放ってきたし!!あれじゃあリザードンと同類でしょ!!これはもうさっさとどっちかを勝たせて終わらせないと色々とまずい事になる!!

「しゃーない、バクフーンの方はかなり頭に血が上ってるから一先ずあれしてから落ち着かせる事にするぞ!!リザードン火炎放射!威力強めで!」

バク『それならこっちも火炎放射します!!!負けませんからね!!!』

リザ『こっちだって絶対にお前なんかに負けないからな!!!喰らえ火炎放射!!!』

ほぉ~やっぱり進化すると火力が上がるね。リザードの頃とは全く違う火の勢いだわ・・・そしてそれに押されるバクフーンの火炎放射。バクフーンはかなり驚いた顔しつつも火炎放射出しているけども結局はそのままバクフーンに炎がドーンっと。でも効果はいま一つ。

バク『ゲホッ・・・ゲホッ・・・油断した・・・まさかここまで強くなってたなんて・・・これはこっちも本気で行かないと負けてしまいますね。それではこれならどうでしょうか?かえんぐるま!』

「じゃあきりさくからのドラゴンクローでお願いします。あぁ~めっちゃ懐い・・・そうそうリザードンと戦うとこういう感じだったなぁ~こっちの方がちょっと扱いにくい感じはあるけど大体はこんな感じ・・・いや~懐かしい。」

リザ『シンゴ何言ってんだ?それよりもバクフーンはいい加減にくたばれやぁ!!』

バク『そういうそっちの方がくたばりなさいよ!!!こっちだってね意地とプライドっちゅーもんがあるんだからね!!リザードンの方がさっさと倒れなさい!!いい加減にしないともう一回かえんぐるまからの火炎放射するわよ!!』

リザ『なにをー!!!』

これはもう僕でも手が付けられないなと思って2人を痺れさせて家に強制連行しちゃれと思い、でんじはを覚えているルクシオを呼びに家に戻ろうとしたところ急に後ろから2つの陰が凄い勢いで2人に近づいた。そしてそのすぐ後に

「ゴウカザルはインファイト!チラーミィはたたきつけるであの2体を落ち着かせるのよ!!」

えっ?この声は確か・・・あぁ!!やっぱり姉ちゃんやないですか!!ほら言わんこっちゃない!誰かが通報したから自警団の人間が数人来てしまったじゃないの!!うわーもうこれ見つかったも同然やないですかー!

「あっ・・・すいません・・・誰かが通報されたんですよね?本当すいません・・・今後こういう事はやらないようにときつく言っておくので今回はご勘弁を・・・。」

「大丈夫ですよ~通報してきた人には私から説得しておきますから。でももう時間も夜中ですし、こんな住宅街の中でそんな大きなポケモン同士がバトルなんてしたら危険ですので、出来れば次からは止めてくださいね?それか昼間とかあの海沿いの広い広野とかでやって貰ったらそれで良いですからね?それじゃあ今回はまぁ・・・もう大丈夫っぽいので失礼します。ゴウカザル、チラーミィ帰ろ?」

良かった・・・特段何もお咎めはないようだ。ただね~・・・僕が振り向くと凄い戦々恐々しているバクフーンとリザードンの姿があったが、もう同情する余地はないので僕は2人を建物の裏に連れて行くとこっぴどく説教した。ここでは書けない位の言葉で滅茶苦茶に怒った。





リザ『あんなに怒らなくてもいいじゃないかよ~・・・あの女性だって時と場所をわきまえれば別に良いって言ってたんだし。それになんで僕も一緒に怒られないといけないんだよ・・・元々はバクフーンだけが怒られればよかったのに。』

バク『はぁ?何言ってるのこのリザードンは?もとはと言えばあんたがいつもいつも勝手に勝負仕掛けてくるからいけないんでしょ?それでシンゴが色々と気苦労脊負ってるのわかってる訳?リザードンに進化したんだから少しくらいは周りの事考えなさいって事よ?』

「2人とも煩いよ?また怒られたい訳?怒られたくなかったら少し静かにしておきなさい。それよりも明らかに姉ちゃんだったな・・・何も聞かず言わずで終わってしまったけど、手持ちポケモンも姉ちゃんが持ってた2体だったし相も変わらず護衛みたいにピッタリくっ付いてたから間違いない。これで少しは進展したのかな?っという事で早速ノートに記載しましょう・・・本当パソコン欲しいわ。」

バク『もうあの人シンゴの事に気づいているからそんなに切羽詰まって書かなくても良いんじゃないかな~・・・あっ。』

リ『おい今言った事なんだよ?あっち気づいているってどういう事?なんでお前がそんな事色々と知ってるん?もしかして何かあったな?あの女性と会ったな?』

ルク『リザードンも落ち着いて落ち着いて。でもバクフーンも今言った事何なのかな~僕達に隠し事していたの?』

「バクフーン、怒らないから正直に言って?正直に言ってくれないならば水かけるよ?」

バク『あちゃー・・・本当僕のこのポロっと言ってしまう性格まで引き継いでいたのかぁ・・・焼きマシュマロにはしないでね?・・・簡単に言うと進化したばっかりの時に家を飛び出していったけどその時に話しかけられたってのが始まりであって・・・。。』

あぁあの海でか・・・じゃああの時に感じた幾つか他にも影があるなぁと思ってたのは僕の空目じゃなかったって事ですか。姉ちゃんとゴウカザル達なんだろうね、なるほどなるほど。それでそこで色々と話をしたって事なのね。別に隠すことでもなかったのに恐らくバクフーンからすると僕達にそれを言ったら色々と言われるからと思ったからだろう。

・・・・・

バク『・・・・・・・・・・それでそうなってそういう風な時に丁度シンゴの声が聞こえてきたんです。そしたらすぐに離れて行ってその途中でこの事を口外すると焼きマシュマロにするからって脅されちゃって・・・・だから言えなかったのです・・・。』

「姉ちゃんも変な事言うなって事よなぁ。なんでそんな極端な事言うかなぁ・・・でもこれではっきりとしたね。やっぱり姉ちゃんは時空乱流に巻き込まれてこの時代に飛ばされてきた。しかし、僕はセレビィに連れられてこっちの時代に来た・・・そこんところはまた別の機会で調べる事にしよう。よし、じゃあその事を記録しておかないと。」

リザ『急いで書かなくても良いんじゃないか?そもそもシンゴの姉ちゃんの事を記事にしてどうするんだ?何かあの団体に対するスクープでも持ってるのか?それともあの団体を解体したいのか?』

「・・・いつから僕が記事を書いているって錯覚してた?今の僕はただの民間人の追っかけ状態。ジャーナリストでもなければ新聞記者でもない・・・しかもあの団体に恨みを持っている訳でもないし解体させたいとも思ってないただの一般人よ。今書いているのはただ単に僕が気になっていた事に関してだけ。姉ちゃんがどこに行ったのかを調べるのが気になっていた事だからね・・・それよりもリザードンに一つ聞きたい事があったんだった。」

リザ『?』

「パートナー解消する?ほら、最初に出会った時に言ってたでしょ?リザードンになるまでよろしくお願いしますって。ヒトカゲの時もなんかあまりパートナーって感じは好みじゃない感じしてたみたいだったし、何だったらパートナー解消して自由にしても良いよ?リザードンがどう思うかによるけど僕は強制しないから・・・。」

リザ『・・・・何故今それ言う?逆に聞くけどシンゴはどうしたいよ?ここまで来られたのはシンゴのお陰でもあるし、最後はシンゴの判断に委ねるよ?もしシンゴがパートナー関係を解消したいんだったら僕は何処かに行く。しかし、解消したくないならばこのままずっと一緒に居る。僕はそのつもりでいるよ?』

「僕に判断を委ねられてもちょっと困るんだけど・・・それにこれはこれからのリザードン自身の人生(?)に直接的に影響があるし・・・。」

バク『シンゴもリザードンもちょっと休まない?そんな大事な事をいきなり言うシンゴもシンゴだと思うけど、リザードンも凄い究極の2択を用意するなんて急いで決める案件でもないでしょ?暫くお茶でも飲んで考えてから答えを出しても良いんじゃないかな~と僕は思います。』

「取り合えずちょっと外の空気吸ってくる。それまでリザードン考えていて?」

バク『町の外に出ちゃダメですからねー!夜中に町の外に出るのはかなり危険ですから絶対にこの近くだけにしておいてくださいねー!』

僕はその場の雰囲気に耐え切れず簡単な物が入ったショルダーバックだけを持って家の外へと出る。もう夜も深くなっているので辺りは明かりを消した民家ばかりで静寂と暗闇が村を覆っていた。僕はその中を静かに歩き、村の入口まで来た。門番はどうやら今日は当直が居ないようでガランとしていていつも以上に静かで気味が悪かった。

「あんな事を言う僕も僕だったな・・・よし、じゃあ戻ってリザードンにはこのまま居てほしいと伝えよう・・・ん?あれなんだろ?」

僕は近くの草むらに小さく光る緑色の何かを発見した。あれこれって?

「セレビl」

僕の視界は真っ白になった。

予想や準備をしていても何かしらのトラブル等の予想外は結構付き物でして・・・

それが結構厄介だったりします。

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