後日談

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あの後の僕達は特に変わりも無く日々を過ごしている。リザードンは相変わらずのバトル馬鹿で色々な所に出掛けた時も周りにいる強そうなポケモンを見るやいなや勝負しかけようとするし(ハクリューによって締め付けられて手も足も出せないようにするから人的被害は無いけど)、ハクリューはいつ如何なる時ものんびりしすぎてるし、グラエナはたまーに小学校などの学校関係に謎のバイトに行ってるしヨーギラスは僕から離れないし・・職場にも付いてくる始末・・・・お陰で仕事もろくに出来たもんじゃ無いわな。でも可愛いから許す!!

あの事件から早くも半年近くが経過した今だが、相変わらずあの時の事は警察の中でも捜査対象となっているようで時々続報がテレビニュースにもなる。だが、結局あの議員や人間からポケモンになった人はその犯人の顔はおろか作戦すら聞かされていなかったようで、議員はスキャンダルをネタに丸め込まれてたって話しだし、全て真犯人の手のひらで転がされてたという説が有力との事。しかし、あの事件の真犯人は一体誰なんだろ・・・?ここまで捜査しているっていう話なのに全く見当すら付かないって・・・もしかして幽霊だったりする?まさかねぇ・・・完全犯罪って感じだね。まっ、僕達はその完全犯罪に巻き込まれた謂わば被害者的なポジションなんですけどね~どうにも出来なかったと言うのがまた寂しい所。

世間にポケモンが現れるようになってから早くも2年近くが経過した事から、町でも普通にポケモンを見かけるようになってきました。だけど、やっぱりバスとか電車の運転士にはポケモンじゃ無くて人間を使って欲しい気持ちはあるのよねぇ・・・電車を使わないと通勤できない身分だから使うけど、やっぱりちょっと不安。その他、小学校や中学校ではポケモンに関する試験やら授業が新設されたりするし、中にはポケモンバトルを実戦として試験科目に加える強者の学校まで現れた。それってちょっとやりすぎじゃないの?
それに伴う形でか、ポケモン専門の学校まで出てきてしまう始末・・・ちょっとおじさんには話が早く行きすぎて怖い。何れポケモンセンター(本物)とか出てきそうで怖いわ。

「にしてもまぁ・・・またこんなに散らかして・・・こんな感じに散らかしているって事はまたハクリューやろ?使った物はちゃんと元の位置に返しなさいって何時も言ってるやん?そろそろ本気で怒るで?」

『なっ・・・!もしかしらリザードンが原因の可能性だってあるでしょ!?万一と言う事もあるし何でもかんでも僕のやった事って決めつけないでよ!』

『おいおい、俺に責任をなすりつけようとするなよな?それよりお前、冷蔵庫から取り出したアイス、そこにあるけど何時食べるんだ?もう解けきってるんじゃ無いのか?』

『!?なんで言ってくれなかったの!!!すっかり忘れてたじゃないの!!!あーあ・・・もう溶け切っちゃてるじゃ無いの~リザードンもうちょっと早く言ってくれたら僕だって対処の仕方があったのに本当気が効かないリザードン・・・。』

この2人は相変わらずな調子だな・・・ちなみにサイドボードの上に飾ってある全員と車で撮った記念写真の横にあるのは4つのモンスターボール。あれだけ高かったモンスターボールもどこかの企業が大量生産に踏み切った所、価格崩壊を起こして今ではモンスターボールは200円、ハイパーボールは1200円と従来のゲーム内金額設定となりました。僕も買ってみてポケモン全員を入れてみてはみた物の・・・

「そんなにあのボール嫌い?折角買ったのに?ま、200円だからそこまで懐的に痛くは無いけどなんか勿体ない気がするのよなぁ・・・。」

『大っ嫌い!!!!あれに入る位ならもう僕は家出する!!それ位僕はあのボールの中に入らない!!』


全力で拒否されたよ・・・これ企業の開発担当者が聞いたら凄くショック受けるんじゃない?あんなに急いで作れや!って言われて急いで作ってそして価格も頑張ったのに、入るポケモンからこんな感じで全力で拒否されたんじゃメンタルたまったもんじゃないわな。にしても、今回のボールはハクリューは勿論の事ヨーギラスでさえも入りたがらないのよなぁ・・・あんなに町ではボールを腰に付けて歩くと言う事がトレンドになってるって言うのに・・・僕みたいに連れ歩いている人ってそう居ないのよ・・・特にリザードンは・・・


「そこまで言わなくても良いんじゃないの?某企業が頑張って開発したのに・・・僕の周りでみるポケモン達は入ってるのに・・・。」

『俺もなんか苦手。あのボールの中ってなんかふわふわ常に浮いているような感じがして嫌いなんだよな・・・気持ち悪いって言うか気味悪いって言うか・・・だからその点に関してはハクリューを支持する。』

『感覚がキモいよね?』

「なんだよ感覚がキモいって・・・・。」

っとまぁ僕達は相も変わらず普段通り過ごしております。ちなみに、僕はいま独身でございます。はい、何ですか?そんなに可笑しいですか?「ざまみろww」って感じですか?

・・・・あの後1回は仮釈放と言う形で帰ってきたんですよね~アキは・・・相も変わらずあんな感じの嫌なルギア演じてましたけど?ええ、ルギアってこんなに性格悪いの!?って思う位で付き添いで来た警察官全員顔引きつってたからね?

それで、科捜研によると今の技術ではもう記憶を元に戻したり姿を人間に戻すという事は出来ないってはっきりと言われましたよ。そういう状態でも、仮釈放って形で出てきたから僕の事を思ってくれているって感じたならまた1からやり直せば良いじゃないかな~って思ってたんですよ?

なのにあいつは相も変わらず僕を殺そうとしてすぐに警察に取り押さえられてましたよ。いゃ~あの時警察官数人いなかったらヤバかったよ~。それで僕ぷっつんしちゃったんですね?えっ?ぷっつんって言葉もう死語だって?んなの関係ねぇ。

っと、あの後離婚届すぐ書いてすぐに役所の窓口に叩きつけてやりました。もうムカつきました、役所の担当者は「何があったんですか!?」って驚いていたけど、こっちはもうそれどころじゃねぇ。普通はこういう話だと記憶も戻ってまた新たな生活で一からやり直すとかっていうハッピーエンドが多いでしょう?僕の場合逆でしたよ!!

『ちょっとトオル兄ちゃんどうかしたの・・・?そんなに肩を小刻みにふるわせて・・・どこか具合が悪いの?』

『トオルが具合悪い時は喋らなくなってすぐ寝るからそうじゃねーだろ。多分またあの女の事思い出してイライラしてるんだろ、ほっとけすぐ直る。』

おっといけないいけない。見えない怒りで肩をついふるわせてしまった。グラエナ優しいなーそれに引き替えリザードンは何ともまぁ冷たい。本当に炎タイプなのだろうかと思える位冷たいやっちゃな~腹立ったから水でもかけたろうかって感じですわ。

『水かけるならかけて見ろよ?それしたらすぐに火炎放射で報復してやるからよ?前みたいに火炎放射放ちながら襲いかかってやるからよ?』

ムカつく。でもリザードンに刃向かうと本気で火から逃げなきゃいけなくなるから刃向かえない・・・以前もムカついた事あって水ざばーんってかけたらガチ切れしてあの後本当大変な事になったんだよなぁ~・・・ん?そういえばどこかの図鑑で、リザードンは弱い物には絶対炎を向けないって書いてなかったっけ?えっ?じゃあ僕はリザードンからすると強い存在?おお、なんか良いね。ふふふ・・・

『トオルさんキモい。』

(´・ω・`)

っとまぁこんな感じで過ごしてますわ。今までの日常とは全く違う物になってしまったけど、コレはコレでありと言っちゃありなんですわな~確かにアキと住んでいた時のように毎朝コーヒーを飲み町ゆく人々を上から見下ろしてそして悠々と会社に出勤する・・・ああいう普通の日常も良いなと思ってたけど、こっちもなんか楽しいから良いかなって?ん?どうしたヨーギラス?そんな深刻そうな顔して?えっ?カーペット?・・・・


『トオルお兄ちゃん醤油溢れてるよ?大丈夫なの?これ買ったばかりの敷物だよね?』

グラエナは兄ちゃん呼びでヨーギラスはお兄ちゃん呼びだから時々分からなくなる時があるんだよね。そんな事よりもえっ?絨毯に醤油?なんで・・・・?あっ・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


「あぁぁ!!!醤油が醤油が!!何溢しとるねん!!あぁぁぁ!!急いで拭かないと染みになるって!このカーペットめっちゃ高かったねんぞ!!それよりもなんで醤油溢れてるの!!!」

『僕じゃないよ!!!リザードンの尻尾・・・そうだよ、この邪魔な炎が灯った尻尾のせいだよ!!!だからこれはリザードンのせい!!尻尾だからって責任逃れは出来ないからね!!』

『そんな言い方は無いんじゃ無いの!?なんで俺の尻尾が独りで動いて勝手に醤油溢したみたいになってるんだよ!!可笑しいだろそれ!!明らかにオカルト系になってるじゃねーかよ!!それより早く拭けよ!!もう染みが酷くなってきてるって!!』

『僕が溢したわけじゃ無いんだから僕が拭かなきゃいけないっていう義務はないでしょ!!?』

『なにをー!!!生意気言いやがって・・・ハクリュー!!表にでろ!!勝負で蹴りつけようじゃ無いかよ!!!』

「お前はなんでこんな時でも勝負の事しか考えてないんだよ!!!それより早く布巾持って来いって!!!あー・・・折角買ったばっかりのカーペットがぁ・・・僕の心にも重大な染みを残しました。・・・こんなでかでかと醤油の染みで汚れていくなんて誰が予想できましたでしょうか本当勘弁して欲しいわー・・・・。」

『それよりもトオル兄ちゃん急いで拭かないと!!そんな奴らの事は放っておいて急いで!!』

『そんな奴とは何だよ!!お前も表に出ろよ!!お前も一緒に倒してやるからよ!!』

「いいから早く布巾持って来いやぁぁぁ!!!!」


そんな僕達の騒がしい何気ない光景を遠くの電柱に隠れながらも見つめる一つの影があった。

「今回は半分成功したが・・・・・・・次はこうもいかないからな・・・・トオル・・・・お前だけは絶対に許さない・・・・覚悟しとけよ・・・ふふふふふ・・・・」

続くかどうかは分かりませんが、続き書いてみても良いかもしれませんね。

それよりも別れさせたらこの物語タイトル成り立たなくなるな(ーー;)

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