第30話 最後のバッジ

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(サキ)作者、ちょっとそこに正座しなさい。(作者)は、はい。(サキ)最後に更新したのいつ?(作者)8月の頭です。(サキ)今何日?(作者)8月の23日です。(サキ)あのさぁ、何日開けてんのよ。読者の皆様に謝りなさい。(作者)本当に申し訳ございませんでした!!!

まじめにごめんなさい。

ちょっとした手違いで同じ話が連続で投稿されていました。申し訳ありません。




「んー!さて、久しぶりのジム戦しますか!」

私たちが退院した次の日の朝、ソウちゃん、ショウちゃんは帰っていった。

なんでも自分たちでも旅をしていて次はヒマワキジムらしい。

そしてここはトクサネシティ。私を助けに来てくれたミツキさんがいるジムがある。

「久しぶりのジム戦だなぁ。ね!みんな!」

ボールの中ではみんなが嬉しそうに頷いている。

私が誘拐されている間にハスブレロとチルットが進化してルンパッパ、チルタリスになっていたからどうやって戦うのか楽しみだ。

「さあ!カエデ、セイラちゃん!行くよ!」

「うん!」

「はい!」

カエデにも新しい仲間、ボーマンダとブルンゲルとアブソルが増えて旅もまた楽しくなること間違いない!


ポケモンセンターを出た私たちが向かったのはトクサネジムだ。

「よーし!今日もジム戦がんばるぞー・・・・って、あれ?」

ドアが開かない。もしかして筋肉が衰えてる?

「代わるよ。」

カエデもんー!と唸りながらドアを引っ張るがドアは開かない。

「サキ、もしかして今日休みなんじゃないの?」

「そ、そんな事あるの?」

「ジムリーダーは月に1回以上休みを設ける義務があります。なので今日は休みではないでしょうか?」

「うわー!なんか残念・・・。」

「仕方ない。今日はポケモンセンターで休んでよう。」

「そうしようか・・。残念。」

ポケモンセンターへ戻ると私たちに手を振って走ってくる女性がいた。

「か、カエデ?!あの人知り合い?!」

「え?いや、違うけど?!」

「おーいおーい!みんなー!」

「私知らない人だけど?!」

「あ!もしかして」

声をあげたのはセイラちゃん。

「ミキさーん!」

セイラちゃんは手を振り返す。するとセイラちゃんは当たっていたようで嬉しそうにミキさんは駆けてくる。

「やー!みんな!」

「ミキさん!」

「えっと、カエデお知り合い?」

「うん。ホウエン地方の四天王。サキを助けにも行ったよ。」

ミキさんは紫色のワンピースに肩まである髪をそのまま降ろし、足は裸足だ。

「やー!サキちゃん!こんにちは!いやー、それにしてもジムの前で一生懸命ドアを開けようとしてる人がいたからおかしな人だなとか思ってたらサキちゃんたちだったもん!すっごくびっくりした!」

「へへ、お恥ずかしい。」

「今日はトクサネジムは休みだけど・・・ルネシティに行けばミツキいるかもよ?あ、ついてくる?」

「い、いいのでしょうか?」

「うん!ちょうどあたしもルネシティに用があったからねー。行こう!みんな空飛べるポケモン持ってる?」

「は、はい。」

「じゃあ出していくよ!」

ミキさんはクロバットを出して上に飛んで行ってしまった。

「ボーマンダ、頼んだよ。」

「ウォーグル、よろしくお願いします。」

「チルタリス!私を乗せてくれない?」

チルタリスはチルットの時よりも頼もしくなっていた。チルタリスは嬉しそうに頷いて私が乗りやすいように身をかがめてくれた。

「ありがとう、チルタリス。」

全員準備が整い、セイラちゃん、カエデ、私の順番に空を飛び始める。

「来た来たー!じゃあ行くよ!」

少し前まで怯えていたチルットがこんなにもたくましく育ってくれて。すごくうれしかった。

「そう言えばミキさん、四天王ですよね?おいくつで四天王になったんですか?」

「えっとー。確か一昨年なったから・・・19歳!」

「じゃあ今は21歳なのですか?」

「うん!そうだよ!」

え、21歳なのか。何と言うか・・その・・。せ、精神的にどこか幼い所ある・・かな?

「そう言えば何で裸足なんですか?」

「裸足?あぁ!これは靴履くと溶けるから。」

「溶ける!?」

「うん!私、毒タイプを主に使ってるんだけど、毒の効果で靴が溶けちゃうの。だから履いてないんだよー!」

「そ、そうなんですか。」

「うんうん!あ、もうすぐ着くみたいだよ!」

見えてきたのは丸い形をした島。

「あそこはむかーし昔に隕石が落ちてそのまま島になったんだよ。だから陸からは入れなくて空か深海からしか入れないんだよ!」

「面白い島ですね。」

地面に着陸してチルタリスをしまう。

上を見上げれば視界のはじに必ず白い岩が見えてしまう。そんな景色がこの町の特徴らしい。

ミキさんはジムの扉を開けて中に入っていってしまう。

「行ってみようか。」

「そうですね。」

カエデを先頭にしてジムの中に入る。

中ではミキさんと、お茶を楽しんでいたであろう男女カップルが席に座っていた。

「おーい!おいで!」

ミキさんが手招きをしている。私たちは奥に進んだ。

「サキさん、カエデさん。セイラさん。こんにちは。カイトと申します。」

「ミツキ。よろしくお願いします。」

ミツキさんはミキさんと雰囲気が似ていてミキさんとお揃いで色違いの薄いピンクのワンピースで長くて黒い髪を降ろしている。無表情だ。海斗さんは黒いパンツに白のTシャツ、黒のカーディガンを羽織っている。

「お二人はどういったご関係で・・・?」

「俺たちは一応姉弟です。ミツキが姉で俺が弟。その下がミキ。」

「一応と言うのは・・?」

「カイト兄は養子なんだよ!」

「そうなんですか。」

「ミツキ姉!あのね!サキちゃんとカエデ君がジム戦やりたいんだって!」

「あら。」

「だからさ!カイト兄とミツキ姉でマルチバトルのジム戦したらどうかな!」

「・・・・・分かった。準備。」

「了解。と言う事でサキさん、カエデさん。ジム戦しますよね?」

「「もちろんです!」」

私とカエデの声は見事にハモった。


「それでは只今より、トクサネシティジムリーダーミツキ、ルネシティジムリーダーカイト対挑戦者、サキ、カエデのジムバトルを始めます!両者使用ポケモンは2体ずつ!それでは一体目のポケモンを出してください!」

「ニャオニクス。」

「ミロカロス!頼んだぞ!」

「僕はブルンゲル!よろしくな。」

私は図鑑をかざし相手のポケモンを確認する。

<ミロカロス>
すんだ みずうみの そこに すむ。 せんそうが おこるとき あらわれひとびとの こころを いやす。 

<ニャオニクス オスの姿>
きけんが せまると みみを もちあげ10トン トラックを ひねりつぶすサイコパワーを かいほうする。 


「チルタリス!行って来て!」

「それではポケモンバトル!開始!」

「ミロカロス!チルタリスの羽に向かって水の波動!」

「チルタリス!逃げて!」

「ニャオニクス、チルタリスの動きを止める。」

逃げていたチルタリスだがニャオニクスのエスパーによって動きの自由が無くなる。

「ブルンゲル!ニャオニクスにシャドーボール!」

ニャオニクスに効果抜群のシャドーボールでニャオニクスが吹っ飛びチルタリスの自由が戻ってくる。

その瞬間ミロカロスが水の波動を出したが間一髪避けることができた。

「チルタリスソーラービーム!」

「ミロカロス、ダイビングだ!」

ミロカロスは海の中に潜り様子をうかがっている。

「ブルンゲル、ニャオニクスが起き上がる前に祟り目!」

「ニャオニクス、エナジーボール」

「ミロカロス!出てこい!今だ!」

「!ブルンゲル、チルタリスの前に行くんだ!」

ブルンゲルはカエデの指示でチルタリスを守るようにしてミロカロスに立ちはだかる。エナジーボールを出そうとしていたニャオニクスの攻撃は外れ、代わりにミロカロスの攻撃をブルンゲルは受けた。

しかしブルンゲルは傷どころか少し元気になっている。

「僕のブルンゲルは貯水なんですよ。ミロカロスの技、ダイビングを受けてもブルンゲルは傷つくどころか嬉しがるんです。さあチルタリス!ソーラービームを当てるんだ!」

「うん!行くよチルタリス!ソーラービーム!」

チルタリスが溜めておいた力を集中的にミロカロスに当てる。ミロカロスは耐えきれず吹っ飛んだ。

「ミロカロス戦闘不能!チルタリス、ブルンゲルの勝利!」

「お疲れ、ミロカロス。なかなかやるね。でも次はそう簡単にうまくいかないと思うよ?ギャラドス!行くぞ!」

<ギャラドス>
ギャラドスが あらわれる ばしょははかいされる さだめに あるとしんじている ひとも いる。

「そしてギャラドス!メガシンカ!」

カイトさんはポケットからキーストーンを取り出す。キーストーンはギャラドスの持っているメガストーンが光り輝き共鳴する。

「ギャラドス、悪の波動!」

悪タイプになったギャラドスからはすさまじい威力の悪の波動が飛んでくる。

耐えきれなかったブルンゲルは倒れてしまう。

「ブルンゲル戦闘不能!ニャオニクス、メガギャラドスの勝利!」

「ありがとう。ブルンゲル。さて。次はボーマンダだ。いくよ!ボーマンダ!竜の波動!」

「ニャオニクス、手助け。」

「ニャオニクスありがとう!いくぜ!ギャラドス、破壊光線!!!」

ニャオニクスが手助けをして破壊光線の威力が上がる。

「チルタリス!コットンガードでボーマンダを守るのよ!」

チルタリスは自分の羽でガードを作り、ボーマンダと自分を守る。

そのおかげで攻撃を最小限に防げた。

「それじゃあ行くよ!チルタリス!その金色(こんじき)に輝く龍たちよ、今、全ての力解き放つとき!チルタリス、メガシンカ!」

私の瞳とチルタリスのチルタリスナイトが光り輝く。

メガシンカすると今以上にふわふわとして防御力が上がったような姿をしていた。

「メガチルタリスかぁ。ギャラドスの悪タイプの技が効かなくなるなぁ。」

「サキ、気を付けて。メガギャラドスの特性はかたやぶり。これは相手の特性の影響を無視する特性なんだ。メガチルタリスのフェアリースキンでノーマルタイプの技がフェアリータイプになってもギャラドスにはノーマルタイプの技として攻撃してしまうんだ。」

「分かったような、分からないような・・・。まあいいや!ボーマンダはニャオニクスを頼んだよ!チルタリス、ギャラドスに向かってムーンフォース!」

「はいはい。ボーマンダ、ニャオニクスにかみ砕く!」

メガチルタリスになり、タイプがドラゴン・フェアリーに変わったメガチルタリスのムーンフォースは中々に強かった。ギャラドスが吹っ飛ぶ。しかし、倒れはしなかった。

ニャオニクスはボーマンダの速さに追いつけず倒れてしまう。

「ニャオニクス戦闘不能!メガチルタリス、ボーマンダの勝利!」

「やったね!」

「ニャオニクス。ありがとう。メタグロス。メガシンカ。」

<メタグロス>

2ひきの メタングが れんけつ。 4つの のうの へいれつしょりでどんな けいさんも あっというま。


ミツキさんはメタグロスを出し、すぐにメガシンカをした。

「メタグロス・・か。じゃあ僕も行こうかな。その大きな翼で今、風を切るんだ!ボーマンダ、メガシンカ!」

「か、カエデも?!」

ボーマンダとカエデのネックレスになっているキーストーンが光り輝き共鳴する。するとメタグロスの翼が1つにつながり、メガボーマンダにメガシンカした。

「さあ、サキ、行くよ!」

「・・・うん!」

「ボーマンダ、竜の波動だ!」

「チルタリス、マジカルシャイン!」

ボーマンダが竜の波動で攻撃した後すかさずチルタリスのマジカルシャインでさらに攻撃して視界をふさぐ。

「チルタリス、ギャラドスの後ろに回り込んでムーンフォース!」

「メタグロス、念力でどこに誰がいるのか、把握。」

「ボーマンダ、2匹の周りに竜の波動!」

ボーマンダがメガギャラドスとメガメタグロスの周りに竜の波動を放ち、2匹を覆い囲み逃げられないようにする。

「ギャラドス、破壊光線!」

「ボーマンダ、上に飛ぶんだ!」

「チルタリス、ギャラドスから離れた上空よ!」

ギャラドスの攻撃は外れメガチルタリスとメガボーマンダは上空をとびまわる。

するとチルタリスの後ろからパンチが飛んできた。メガメタグロスのコメットパンチだ。

「チルタリス!耐えて!」

チルタリスは攻撃をもろに受けてしまいよろめくが何とか持ちこたえた。

「カエデ、あれ、やっちゃう?」

「あぁ、あれね。いいんじゃない?でも大丈夫かな?」

〝あれ″とは昨日カエデと考えた合体技である。カエデのポケモンの破壊光線と私のポケモンのハイパーボイスを合体させ、物理的に、精神的に追い詰める技だ。今のところこの合体技ができるのはカエデのボーマンダ、エルレイド、私のチルタリス、サーナイトだけだ。技のタイプ的にはフェアリータイプになる。しかし、この技を試しに練習の時にやってみるとまだ体力の残っていたポケモンも倒れてしまった。つまり、この技は1回しか使えないのだ。ここでメガギャラドスとメガメタグロスが倒れなかったら私たちの負けは確定してしまう。

「多分大丈夫。それに私にはまだ1体残っているからさ。よしカエデ、行くよ!」

「うん!」

「「破壊のシンフォニア!!!!!」」

ボーマンダが破壊光線を出し、そこにハイパーボイスを付け足す。ものすごい音だ。私は耳をふさぐ。

避けきれなかったメガギャラドスとメガメタグロスに破壊のシンフォニアは命中する。

砂埃が起き目をふさぐ。目を開くとそこには倒れたメタグロス、ギャラドス、ボーマンダ、チルタリスがいた。

「メタグロス、ギャラドス、ボーマンダ、チルタリス、全て戦闘不能!引き分け!しかし、挑戦者サキにはもう1体ポケモンが残っているのでこの勝負、挑戦者サキ&カエデの勝利です!」

「やったぁぁ!!!ありがとう!チルタリス!すごい、すごいよ!」

「ボーマンダ、お疲れ様。」

「最後の技、凄かったね!おめでとう。」

カイトさんはフィールドの中心にあるいて来て拍手をしている。

ミツキさんは審判の人と何か話しているようだ。

「ありがとうございます!」

やがてミツキさんも戻って来てみんなで握手をしあった。

「凄かった。あの技。これが、マインドバッジ。」

「はい、サキさん、カエデさん、レインバッジです。そして俺がバトルで何回か使った破壊光線の技マシン。よかったら持って行ってください。」

「ありがとうございます!」

「おめでとうございます!サキさん、カエデさん!」

「凄いバトルだったねー!」

客席にいたセイラちゃんとミキさんも出てくる。

「もしかしてこれでバッジは全部そろったのかな?」

「はい。8つ全て集めることができました。」

「じゃあ次はポケモンリーグだね!」

「ポケモンリーグってあのチャンピオンを目指す?」

「うん!ポケモンリーグで優勝した人が四天王と戦って、四天王全員に勝ったらチャンピオンと戦えるんだよ!」

「いよいよ、だね。カエデ。」

「うん。」

「サキさん、出るの。」

「はい。夢はチャンピオンなんです。チャンピオンになってお父さんの敵を討つんです。」

「・・・そう。」

「そうそう。丁度一か月後にサイユウシティでポケモンリーグが開催するんだ。バッジをすべて集めたならエントリーするといいよ。エントリーはどの町からでもできるからね。」

「はい!早速ポケモンセンターに行ってエントリーして来ようと思います!」

「それじゃあいつかあたしとも戦うかもしれないんだね!うわー!楽しみ!」

「サキさん、カエデさん、送ります。ポケモンセンター」

「ミツキさん、いいんですか?」

「ええ。」

ずっと無表情だったミツキさんの目の奥が少しだけ柔らかくなっていた。

「それじゃあ俺はここで。さようなら。」

「カイトさん、ありがとうございました!」

「あたしも一緒に行く!」

ジムを出て息を吸う。

神秘的な町、ルネシティにて。ジムを制覇したのだった。





「じゃあねー!」

ミツキさんとミキさんにポケモンセンターまで送ってもらって2人と別れる。

「カエデ!エントリーするよっ!」

「もちろん!」

「じゃあ私はお茶を用意していますね。」

ポケモンセンターの受付では今日もジョーイさんが笑顔で待っていた。

「こんにちは!ポケモンセンターです!」

「すみません、ポケモンリーグのエントリーに来ました。」

「かしこまりました!それではジムバッジを見せてください。」

私は鞄からすべてのジムバッジが入っているバッジケースをジョーイさんに手渡した。

初めてのジム戦でゲットしたストーンバッジ。

セイラちゃんと出会ったナックルバッジ。

キンセツシティを守ったダイナモバッジ。

ヒノさんとの熱いバトル、ヒートバッジ。

カエデのおじいさんで少し変わったバトルのバランスバッジ。

フウ姉と初めて戦い、勝利したフェザーバッジ。

そして、合体技で倒して絆が深まったマインドバッジ、レインバッジ。

全ての思い出が詰まっているバッジケースだ。

ジョーイさんは一通り確認し、バッジケースを私に戻す。

「それではサインをお願いします。」

書類を渡され一番下に自分の名前を書く。

『如月咲希』『椿ケ丘花楓』

「はい!受付ました!」

「さて、サキ。後一か月あるんだ。逆に考えたら一か月しかない。頑張って特訓するよ!」

「もちろん!破壊のシンフォニアもう少し考えないとね。」

「そうだな。」


お父さん!お母さん!私たち、とうとうジムバッジ8つ集めたよ。絶対勝ってお父さんの敵を討つから。

それまでもう少し待っててね!






サキたちがとうとうバッジをすべて集めました!!さあ残るはポケモンリーグです!もう少しお付き合いください!

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