貴方は誰?

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

新連載始まりました!前作の反省点を生か…せたらいいなぁ。
それではどうぞ
ー貴方の名前は?

…名前?ルト、ヴァンリル・トリアス。君は誰なんだ…。

ー貴方の種族は?

…ルカリオ。

ー貴方は、何の為に生きているの?

…何の…為に…?父さんに憧れて、皆を守る兵士になった。これからも皆を守りたい。

ー貴方が望むモノは?

…平和な世界。

ー君は嘘つきだね

…嘘?嘘なんかついていない。

ーいいや、君は嘘を付いたんだ。平和を望んでいる癖に、兵士でありたいと思っている。

…それは、皆を守る力が欲しいからだよ。

ー違うよ、君は既に力を持ってるんだ。だから、嘘

…力を…?

ーそう。兵士にならなくとも、本当は力を持っている。自覚してないだけ

…自覚して…ない…。

ーそれは、いずれ分かるよ。…最後の質問。

貴方は…『誰』?

………

「っ…ハァ…」

あまりの寝苦しさに、ベッドから飛び起きた。
…夢?なんで…俺に質問をしてくるんだ?それに…貴方は…誰…だって?

「…俺は、ルトだ」

独り言を呟き、伸びをしながら立ち上がる。
今日は、兵士として次のステージに向かう日だ。

壁に掛けてある刀を取り、ドアから外へ出る。
今いる2階から階段で降り、降りてすぐの応接間へと入る。

そこには、父親と母親が楽しげに話をしていた。二人ともこちらに気付き、ニコッと笑う。

「おはよう、ルト。シャル君が来てたんだが、先に行っちゃったぞ」
「あー…」

父親…『ヴァンリル・ガロウ』がそう言うと、ルトは呆れ顔で溜め息をついた。…シャルのやつ、またなんか悪戯する気だな…。

………

「…行ってきます」
「気を付けてね」

玄関から外へ出ようとすると、母親からそう言われ、

「うん」

とだけ答えた。奥からガロウも歩いてくる。右足を引きずりながら。

「…本当に、気を付けてな」
「……うん」

ルトはチラッと父親の足を見て、悲しそうに目を反らした。

ドアを開けて、外に出る。生暖かい風が体に当たり、大きく深呼吸をする。

「…兵士がどれだけ大変なのかは、父さんを見ればわかるよ」

一言呟き、ある場所へと足を進めた。

…ミラウェルに。
一言メモ

・大陸別で名前の付け方が異なる。(例 ルカリオ族にルカリオという名前を付ける大陸もあれば、ルトのように同じ名前を付けないとこもある。前作主人公は、名前はルカリオで種族もルカリオ)

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