不思議のダンジョン

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 ワイルドエリアを緩やかに駆けるザマゼンタが二体。ゼニガタ、多幸のサナとメイちゃんが先行するザマゼンタのナオミに乗り、私はその後を自身のザマゼンタに乗ってついて行く。
 ナックルシティの砂塵のせいで視界が悪い中、長時間にわたり、何とか方向を定めながら先へ先へと歩みを進めた。

『え……?』
 かすかな違和感があり私はザマゼンタの歩みを止めさせる。
『青い彗星のサナ……』
 先行する多幸のサナも違和感を察知したのか、振り向く。
「どうしたのだ、ふたりとも?」
 ザマゼンタのナオミの背中に多幸のサナと一緒に跨るゼニガタも歩みを止めさせ、メイちゃんは不思議そうに首を傾げる。
『何かがおかしいです。時間の流れ……いや、空間?』
 言った瞬間だった。
 シンボラーが突然姿を見せ、こちらに向かってくる――と思いきや、一歩歩いただけであった。そのまま、そこに止まっている。
「なんだ、こいつは……? まあいいか。ナックルシティの壁も幸い見えている。距離的にも間違いない」
 ゼニガタはそう言うと、歩みを進める。私もそれに続こうと一歩、いや、一マス歩いた。

『……ゼニガタさん』
「ああ、これ以上、進めん」
『ザマゼンタのせいではなさそうです』
「うむ、何やら不思議な力で移動を制御されているような気がするな」

 それ以上は何故か前に進めなかったが、今度はシンボラーが一マス進む。妙なことに、相手とこちらが一マスずつしか進めないようになっているらしかった。
 面倒になった私はひとまず、シンボラーにサイコキネシスを叩き込み、おとなしくさせる。

『なんでしょうか、これは……』
 それからは普通に一歩ずつ進めるようになった。
「お、砂塵を抜けたな! 門が見える」
 ワイルドエリアに面した巨大な門に気づき、ゼニガタが安堵のため息をこぼす。しかし、私はそこがナックルシティでは無いとすぐに気づいた。
『この門は……エンジンシティです』
「何ぃ? つまり、吾輩たちは砂嵐で方向を誤って反対の方角にずっと進んでいたのか?」
 私の言葉にゼニガタは大きく首を傾げる。
『逆鱗の湖からナックルまで、迷うような道では無いはずですが……』
「ともかく入ろう」
 ゼニガタはザマゼンタを門の方へと歩かせる。私も従い、エンジンシティの門を潜った――はずだった。
「なんじゃこりゃ?」
『……なぜ?』
 そこにはエンジンシティの街並みは無く、再びワイルドエリアに出ていたのだった。
 振り返ると、先程の門ももう無く、代わりに何故か、ガラル鉄道のステーションに居た。
「ううむ、摩訶不思議な……」
 ゼニガタが戻ろうと、もう一度、再びステーションの入口を潜ろうとしたが不思議な力によって歩みを進めることはできなかった。

 そんな私たちの雰囲気を見て、不安を募らせた幼いメイちゃんは泣き出した。
「もうつかれたよう……やすみたいよう」
『メイちゃん、がんばって……。ゼニガタさん、青い彗星のサナ。ひとまず、どこか休める場所を探しましょう。メイちゃんの体力が限界です』
 自身も怪訝な表情を見せながら、多幸のサナはメイちゃんの体調を案じている。
「うむ、そのとおりだな。幼子の身が保たん。どこか安全な建物を探そう。先を急ぐのだ」

 再び私たちは二体のザマゼンタに跨り、ワイルドエリアを歩き始めた。
 その後、何度か野生のポケモンと遭遇したが、やはりお互い一マスしか動けず。一回攻撃をすると、今度は相手が攻撃する、という時間の流れがズレたようなバトルを行うことになった。
 どう考えてもおかしい。
 そして、歩く度にやたらとお腹が減り、その都度、木の実を見つけては食べながら歩いていた。まるで満腹度のようなゲージがあり規則正しくそれが減少しているような感覚だ。

 長時間歩き続けるうちに、メイちゃんは寝てしまっており、多幸のサナも同じザマゼンタの上でうとうと居眠りしていた。レベルのまだ低いサーナイトの彼女には相当疲労が溜まっていたのだろう。

「青いサーナイトよ、お前さんは寝ずに大丈夫か? 野営をしたほうが良いならば止まるぞ」

『私はまだそこまで疲労が溜まっていません。それに、ここは不思議な感じがします。正しい道を歩んでいるはずが、一定区間を進むと、また別の場所に移動したような……空間と空間がねじ曲がって繋がっているような不思議な感覚があります。少しでも早くここを抜けたほうご安全だと思います。ゼニガタさんこそ、疲れているなら、止まって少し休んだほうが良いのでは……』

 嫌味ではなかったが、この場において、過労で倒れることは互いに避けるべきである。状況判断からそう声をかけたが、ゼニガタは首を横に振った。

「いや、吾輩は国際警察だ。本官は人々を守るのが役割であるからして、ただ眠りこけているわけにはいくまい」

 そう言って、ニヤリと笑ってみせた。なかなか頼りになり、また憎めない男である。
 向かってくる敵は、一ターン制であるが、結局は私のサイコキネシス一撃で落ちていくので支障は無かった。しかもサイコキネシスの飛距離は長いらしい。
 不思議な空間に変化したワイルドリアにおけるバトルは従来の私たちの知っているそれとは若干は異なっているが、相手と自分の交互に攻撃するというスタイルでは似通っている。コツさえ掴めば、どうということは無かった。
 ワイルドエリアの自然の地形は不自然に変化しており、通路と部屋のようなもので構成されていた。まるで大自然の巨大迷路のようだ。
 何度も同じ道を歩んでいるような気がする。しかし、歩み続けるほかにここを出られる術はない。
 単調な行程に飽きたゼニガタは自然と口を開き、雑談を始めた。

「……このガラルを襲っている現象は、世界各地で同様に起こっているらしいのだ」
『外部と連絡が取れるのですか?』
「いいや、今は全くだ。最初期にちょうどZoom会議をしていてな……他地方に派遣されている同僚がその通信の際に現地の様子を語ってくれた。だが、連絡はすぐに取れなくなってな。今頃どうしていることやら……」
『心配、ですね……』

 ゼニガタは無言で頷いた。そこで会話は途切れた。
 日はすっかり落ちており、暗闇とその静けさがどこか寂しさを感じさせる。

『あの。怪盗カイトを追う理由って何かあるんですか?』

 今度は沈黙に耐えられなくなったの私だ。ゼニガタも同様の想いだったらしく、ザマゼンタを並行させながら、こちらに向かい、会話を続けてくれる。

「怪盗カイト。かつては、ルパンと呼ばれていたな。カントー出身の大泥棒だ。何から語ったものか……ううむ。吾輩が国際警察であることは知っているな? 国際警察がどういうものかは知っているか?」

『国際警察。国際刑事警察機構の略称であり、その名のとおり、国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関により組織された国際組織のことです。頭文字のICPOの略称で呼ばれることも多く、インターポールと呼ばれることもある……』

 夜は長い。
 手持ち無沙汰に始まった雑談でも、私もついつい乗ってしまう。

「ああ、そのとおりだ。ではどこに本部があるか分かるかね?」
『いえ……』
「ジャパンだ。そして、吾輩はジャパンのカントー地方の出身でな。古くはあの悪の組織ロケット団を捜査していたこともあるのだ」

 得意気にゼニガタは胸を張った。

『ロケット団を……?』
「うむ、もう10年以上前になるか。あの頃の吾輩は若かったな。まあ、ロケット団は結局、ほんの10歳の子どもに壊滅させられたな。少年は、マサラタウンのレッド。その名のとおり、燃える炎のような少年だった」

 聞き慣れない名だ。私のカントー時代のマスターではない。しかし、そのエピソードは私の知るそれに酷似していた。

「そのロケット団に喋るニャースが居てな。あまりの希少さから、恐らくロケット団の中枢に繋がる情報があると睨んだのだが……」

 シャケの事だった。

「なんてことは無い、ただの捨て猫だったらしい。カントーから船出し、各地を渡り歩き、吾輩は常にその孤独なニャースの背を追い続けた。やがて、そのニャースはガラル地方へとたどり着いたのだが、そこで姿を見失った」

 元来、カントー地方からガラル地方に来ようとすると船では相当な月日がかかる。そのため、空路を選ぶのが普通だが、捨て猫のシャケは船の積荷に忍び込んだり、誰かの飼い猫のフリをしてこのガラルの地にたどり着いたのだ。
 そして、マッシュに拾われ――

「次に見つけたときには、ルパン、怪盗カイトの旧名だな。奴と共に居た。生き生きと盗みを働く彼らを見て、吾輩のDNAが騒いだのだ。奴こそ吾輩の宿敵! あやつが居ないと張り合いない! あやつが居てこそ間違いない! 身近にゃ素敵なライバル! 競い合い互いにハイになる! ファイナルステージだ天王山! お前と勝負の演奏さ! マジで今夜はサシでどっちが勝っても文句はナシで! Put your hands up in the air!!」

 突如エキサイトし始めたゼニガタは嬉々としてラップマスター・SEAMOのごとく、『ルパン・ザ・ファイヤー』の歌詞を饒舌なラップで歌い始めた。
 気のせいかライブ会場が見える。次に浮かんだ光景では、目の前をワルサー使いこなすルパンことカイトが、インターポールのゼニガタに追いかけられているような気がさえしてきた。

『あの……』
「あ、いや、すまぬ。つい興奮してしまった。あやつのこととなると血が騒いでな……」

 SEAMO、否、ゼニガタは詫びる。
 私とゼニガタの操るザマゼンタは細い道に差し掛かる。ひたすら一本道が続く。

「なぜだか分からんが、あやつを追いかけることが吾輩の役割のように思えるのだ。まるで見えざる神がそう定めたようにな……。だからこそ、世界の為などとしょうもないことで死なせるものか。あやつは生きておらねばならぬ。そして、吾輩の手で今度こそ逮捕するのだ」

 そう言うとゼニガタは遠くを見つめ、握りこぶしを強く握り締める。
 やがて、歩き続けた一本道が終わり、視界が開けた瞬間だった。急に耳元で大きなBGMがデレレレーンと鳴り響いたように感じた。
 入った瞬間、おびただしい数の魔物たちがひしめき合っており、脳裏にひとつのフレーズが駆け巡る。
【モンスターハウスだ!】
 入る直前までは眠っていたらしい、魔物の群れが目を覚ます。
「何者なのだ、こいつらは……?」
 ゼニガタが呆然と呟く。
 ひしめき合うのは見たことも無い姿の生き物。ある者は人間のような姿をしているが明らかに死体であり、眼球が飛び出している。また、薄目で舌を大きくダラリと垂らした灰色の化け物もいる。魔法使いのような茶色のローブを着込んだ者や青銅の鎧も。また、目と口のついた大岩はその場で転がりながら不気味な笑みを浮かべている。
 ポケモンではない。明らかな悪意と殺意だけを抱いた存在。それらが一斉にこちらを見て、標的として捉えてくる。
 絶体絶命であるが、私はこの不思議な空間のルールを思い出し、冷静に努めようとした。相手もこちらも、互いに一回ずつしか行動できない。動かない限り命は保証されている。
「えぇい、逮捕だー!」
 が、ゼニガタが愛用の銃、コルト M1911A1 ガバメントを取り出し、魔物たちに向けて撃ち込んだ。
 銃弾は魔法使いのローブを撃ち抜き、驚いた顔をしながら魔法使いはその肉体を消滅させていった。相手も生き物、どうやら倒せるらしい。
 しかし、見るからに死んでいそうな、名付けるならば、“くさった死体”はどうか。これは倒すことが出来るのだろうか。
 有名なホラー映画のジャンルとして確率している一つに、“ゾンビ”や“アンデッド”というものがあるが、不死の存在と呼ばれる彼らは死なない。既に死んでいるからだ。しかし弱点は頭部と相場は決まっている。
 異臭を放つ、不気味に腐ったその頭部に、私はサイコキネシスを叩き込む。エスパータイプの技を選んだのは外見から勝手にゴーストタイプだろうと判断したからだ。
 サイコキネシスが直撃した瞬間、腐った死体は成仏するかのように姿を消した。

『これは一体……』
「おば、おば、おばけ!?」

 ゼニガタの銃声の音で目を覚ました多幸のサナとメイちゃんは焦って周囲を見渡す。おびただしい魔物の群れにふたりはバランスを崩し、ザマゼンタの背中から地面にずり落ちた。
 ターンが入れ替わり、周囲の敵がまた一歩動く。
 幸い、攻撃までは移れない様子だった。遠隔攻撃のできるこちらにまだアドバンテージはあったが、この数が全て私たちを取り囲んだらお終いだ。

「通路に行こう! そこであれば一体ずつ倒していける!」
 ゼニガタはそう提案するが、この数全てを相手にするとなると、PPがいくら有っても足りない。逃げるしかないが、向かった先の部屋もモンスターハウスであった場合、完全に退路を絶たれることになる。
 迂闊に動くわけにはいかなかった。

「このかみはなんだろ?」

 足元に巻物のような、書物を見つけたのはメイちゃんである。そして、そのまま、メイちゃんは文字も読めないだろうに、ふむふむ、と頷き、ひとつの単語を口にした。

【―― 爆裂呪文イオ

 メイちゃんが発した力ある言葉は、周囲に濃縮したエネルギーを幾つも集め、部屋全体に小規模な爆発をいくつも生じさせる。そのエネルギーの残滓が爆風となって駆け巡る。
 幾つもの爆発音が響き渡り、次々と魔物たちが倒れていく。

「あわ、あわあわ……」

 当事者のメイちゃんは、手にした巻物が消えていくのを見ながら、部屋全体を襲った惨劇に、腰を抜かした。
 人の身に余る力だ。この世界には存在しないであろうそれは、なぜか私の知識の中には【呪文】とあった。
 どうやら、巻物には何らかの力が込められており、使用者が誰であれ、それを行使できるようであった。ただし、一度読めば、その巻物は喪失する。
 私も自身のザマゼンタから地面に着地し、残った数体の魔物は、近いものから順にサイコキネシスで打ち倒す。部屋の中には、アイテムのようなものが複数転がっていた。
 ふと、足元にもうひとつ巻物が落ちていることに気づいた。
 試してみよう、そう考え、私もその巻物を読み解き、その力ある言葉を発する。

【―― 空間把握呪文レミーラ

 私の手に広げていた巻物が消え、同時に私の脳裏に、今いるワイルドエリアのマップが明確にイメージ出来た。まるで迷宮のように入り組んでおり、元々、知っていたマップとは大きく異なっていることに気づく。
 同時に私は今いる部屋の中に、罠が多く仕掛けられていることに気づいた。

「武器や腕輪のようなものが落ちているな。それになんだアレは? ……よくわからん草に、それから、くさったパン……?」
 ゼニガタはそう言うと一歩進み、足元の罠にかかりそうになる。
『止まって!』
「むむ、なんだ!?」
『足元に、トラバサミが……』
 私がそう言うと、慌てて、ゼニガタは動きを止めて足元を見る。
「何も無いではないか?」
『あります』
「ないぞ」
 そう言うので、私は足元に向けて、落ちていた腐ったパンを投げた。
 その瞬間、トラバサミが金属音を立て、パンを挟み込み押し潰す。
「なっ……こんなところに罠が!? まったく見えなかった!! こんなモノに足を挟まれたら、動けないどころか大怪我するところだったな……」
 そう言って汗を拭うゼニガタを見る限り、落とし穴や妙なスイッチ、酸のたまった水溜まりなど……周囲に溢れんばかりの罠の数々もどうやら、私にだけ見えているらしかった。
 また、先程のレミーラの巻物のお陰で、フロア全体のマップが頭の中に鮮明にイメージ出来ることに気づく。罠の位置が見えるようになっただけではなく、道に迷うことも無くなったらしい。これは大きなアドバンテージだ。

『こちらの通路に戻ります。その部屋は罠が多く、見えないうちは歩かない方が良いです』
「なるほど、青い方のサナよ。吾輩も理解したぞ。先ほど読んだ巻物の効果か? 不思議な力が宿ってるんだな……」

 ゼニガタは、ザマゼンタのナオミを撫で、「どうどう」と落ち着かせながら息を整える。一度は地面に降りたメイちゃんだったが腰を抜かしたままだったので、先にゼニガタがナオミの背に乗り、多幸のサナと二人がかりでメイちゃんを引き上げた。
 私も自身のザマゼンタに跨る。

「すまん、青いサナよ。先導してくれないか」

 ゼニガタはみなまで聞かずに理解し、私に全権を委ねた。
 私は脳に焼き付いたこのフロアのマップを確認し、何やら祠のような目印のついた場所が気にかかる。建物のように思えた。他にも階段のようなものもあったが、位置的に行きやすいのはその祠のように思えた。

『何があるか分かりませんが、近くに建物があるようです。先にそちらに向かいましょう』

 脳内のマップは幾つもの部屋と、それを繋ぐ迷路が入り組んでおり、迷宮のように思えた。
 そして、先程、レミーラの巻物を読んだ時に理解したのだが、このフロアはどこかに入り戻ると、部屋の位置や内容、通路の数など全てが変化してしまうらしかった。また、同じフロアに長時間いると、突風のようなもので強制的に次のフロアに移されたり、地震のようなもので底が抜けることもあるらしい。魔物は無限にわいてくるようで、相手をしていてもキリがないことも理解した。
 何とも、不思議な場所であるここの名称も同時に思い出していた。

 ある世界では世界一の武器商人が、ある世界では旅の風来人が、ある世界では黄色い鳥が、また、ある世界では喋るポケモンたちが……幾度となく迷い込んでは旅をし、冒険を繰り広げたこの迷宮は、入るたびに地形や敵、罠、アイテムの配置が変化し、同じ構成のものはまず存在しないと言われている。
 その特異さから、人々はこの奇妙な迷宮を、『不思議のダンジョン』または『不思議なダンジョン』と呼んでいた。

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【補足】不思議のダンジョンとは?
 いわゆるローグライクと呼ばれるジャンルのゲームの代表作である。この一連のシリーズは基本的に『不思議のダンジョン』であるが、唯一、チョコボのそれだけが語感の関係上タイトルを『不思議なダンジョン』に変更されている。
 ドラクエ好きの筆者こと私よしぇにとって、ドラクエ4のトルネコが出ていたという理由だけで『トルネコの大冒険』を買い、どっぷりその魅力に取り憑かれた。その後に出てきた、『風来のシレン』、『チョコボの不思議なダンジョン』とどハマりしてきたが、なぜか、ポケモン二次創作界隈でも一大ジャンルを築いている『ポケダン』こと『ポケモン不思議のダンジョン』は未履修である。
 今回、『ポケどま!』にも流行りに乗っかり、不思議のダンジョンを登場させようとしたが、どう思い出しても、トルネコシリーズしか思い出せず、今回の話のようになってしまった次第である。
 今話、またこの後も描く余裕は無いが、ナックル城の意味ありげな外観のシンボルはシンボラーではなく、ロトの紋章では無いかという説が(私の中には)ある。そして、城の地下には、時間と空間を超えて広がる迷宮『不思議のダンジョン』が横たわっており、今回、時空の歪みのせいでワイルドエリアに顕在化したという設定が(私の中には)ある。
 未来の世界の老人のホップが手に入れ、現代のホップのザシアンに託された、不死鳥の紋様のあしらわれた剣は異世界では『ロトのつるぎ』と呼ばれる存在であるが、厳密には、『トルネコの大冒険3』の封印の洞窟98階で手に入るそれであり、伝説の勇者ロトが使用していたかどうかは定かではない。
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special thanks,
不思議のダンジョンシリーズ トルネコの大冒険、他

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