人とポケモンの在り方

しおりを挟みました
しおりが挟まっています。続きから読む場合はクリックしてください
読了時間目安:14分
この話題はこれにて終了。
次回から新しい題材で始めます。
「本当に失礼な事を・・・この通り申し訳ありませんでした。つい何時も来る新聞社かマスコミ関係かとてっきり勘違いをしてしまいまして・・・この集落の長をしている者として大変な失態を・・・本当に失礼致しました。」

「いや・・・分かって頂けたならそれで良いですので・・・そんなに何回も謝らなくても大丈夫ですから。僕達結構こういう事慣れてますからそう気になさらずに。」

ボーマンダ達はキュウコンやこの集落のポケモンと思しきラッキーとかから治療を受け、僕は軽い擦り傷やら打撲で済んだので絆創膏とかガーゼを貰って自分で対処した。あー、これ取材中のアクシデントで怪我したんだから労災下りないかなぁ無理だろうなぁ。っという事は置いといて、さっきからあのポケモンで色々と攻撃をしてきた目の前の男性がずっと謝ってきているのよね・・・なんかこんなずっと謝られるとこっちまで恐縮してしまって色々とうーん困った事になって来てます。

ボー『あっちが気の済むまでやらしてあげたらどうかな?反省はしているみたいだし、あれだったらここであの話題聞いてみるってのもいいかもしれないけどね?向こう側がいきなり勝負仕掛けて来てしかもこんな重症まで負わされているんだからそれ位は全然答えてくれるとは思うけど?』

「なるほどその手もあるか・・・あの一つお伺いしますが、この文献に載っている男性とポケモンは貴方達がモデルと考えても良いのですか?どうもなんかピッタリと合致しちゃって・・・違うならば違うで構いませんので。」

「あっ・・・・・・・・・・・・まぁそこまで色々と調べられて来ているのでしたら隠しても無駄でしょう。分かりました、貴方達だけにお話ししましょう。その文献に描かれているモデルは厳密に言うと私の祖父です。祖父は何年も前に亡くなりましたので、その文献やらポケモンとの結婚等と言った話には私はあまり詳しくはないのですが、ポケモンと結婚したという話だけは何回も嫌になるほど聞かされてきましたし、本来ならばポケモンと人間は心を通わせる事が出来る唯一の存在なのだから結婚位認めるべきだとも言ってました。ただ、変な奴に見られるから絶対に外の集落の者にこの事は話すなとも。ちなみにそこに居るキュウコンも祖父が結婚したポケモンの孫に当たるポケモンです。」

うわー・・・凄いなんか大掛かりな事になってきそうな予感がしてきたぞー?ん?ボーマンダ以外は特にこの話題には興味ないのかな?それとも結構重症なのかな?誰も来てないし、ボーマンダ以外は全員向こうの部屋で何か話しているみたい。まっいっか。

「左様ですか・・・それで何故ポケモンと人が結婚するに至ったのですか?幾らポケモンと心通わせる事が出来るからというだけでは結婚するにはちょっと理由が足らない気がするのですが・・・。」

「その辺りは祖父がどう考えていたのかは私には分かりません。ただ私の考えをお話しすると、そこに居るキュウコンもそうらしいのですが、ただ好きになったのが自分とは住む世界が違うポケモンだったという事だけなんです。そう、人じゃなくてポケモンだったというだけ。それ以外に理由は他にありません。だから僕達は婚約をしました、周りから色々と言われるのが嫌だったので結婚式はあげませんでしたけどね?」

「ふむふむ・・・なるほど。ところでさっきから貴方の後ろの方でちらちらとこちらを見ているそのご兄弟は?」

「えっ・・・あ・・。この方達が帰るまで部屋に隠れていなさいと言ったのに・・・





分かりました。でもこの事だけは絶対に公にしないで頂けますか?それを約束して頂けるのでしたらお話させていただきます。」

「分かりました。今からお聞きする事は決して他言致しませんので安心してください。ボーマンダも良いね?他のポケモン達にも絶対に話さないようにね。」

ボー『了解。』

「簡単にお話ししますと・・・・私とキュウコンとの間に授かった子供です。」

「・・・・・はっ?人間とポケモンの間から生まれた子供・・・・???えっ?でも人間の子供ですよね?あれ?ポケモンって卵から生まれなかったっけ??人間って卵から生まれたっけ???あれちょっと混乱してきたわ。」

ボー『シンゴちょっと落ち着け。でも僕もなんかにわかに信じがたいなぁ・・・そんなポケモンと人間との間で子供が???』

「・・・・はい、細かい事は伏せますが間違いなく僕達の子供です。・・・最近体調がどうも優れなくて色々と町の方に行ったり来たりしているのですが全く分からず・・・それに人間とポケモンの間で生まれた子達なので町の医者にも見せる訳にもいかなくて・・・。」

「なるほど。ちょっとその症状を聞かせて頂けますか?もしかしたら何かわかるかもしれませんし。あっ、僕は医師免許も何も持ってないので、症状を聞いて検索するだけですので・・・それに医師免許持ってない人が医者と名乗ると色々と法律に抵触しますから。あっなるほど・・・そういう症状が・・・・・だったらこんな症状も・・・・ですかぁ?・・・・・これじゃないですか?・・・風邪。」

ボー『風邪っすか・・・でも症状聞いてるとそこまで重症と言う訳じゃないし。薬飲んで寝て治るなら良いけどね。はい市販薬。』

「流石ボーマンダ。救急箱をいつも持ってるだけあるね・・・ひとまずこれ子供でも飲める市販薬ですので、これ飲ませて暖かくして休ませたらもしかしたら治るかもしれません。これでも治らなかったらポケモンセンターか病院連れて行ってあげてください。・・・一番辛いのは本人達の方ですのでね?」

「はい・・・・何から何までありがとうございます・・・なんとお礼を言ったらいいのか・・・。」

「いえいえ。」









キュ『ねぇ?最初に会った時からずっと気になっていたんだけど、貴方何か隠してないかしら?それとも私のただの気のせいかしら?どう?例えば貴方あの人に嘘ついていたリ?』

マ『!??いいいいい一体何の話ですぅ???』

キュ『私の考えている事を端的に言いますと、貴方はあの方に恋してますよね?でも元々ポケモンな貴方がどうして人間であるあの方が好きに?貴方ももしかして私と同じ気持ちだったりするのです?まぁ私が好きな方は先程みたいな失態を繰り返す方ですけど、そういう所も全部好きですし。貴方ももしかしたらそんな風に好きな所があるのかしら?』

マ『なんでその事を!!・・・あっ。』

ボス『やっぱり前々から薄々と気づいてはいたけど元からポケモンだったんだね?理由は分からないから特に追及したりとかはしなかったし、シンゴの姉ちゃんだって嘘ついてずっと一緒に居たけど特に何も支障は無かったから対応してこなかったけどやっぱりか。』

エ『別に元々僕達は気づいていたから何も驚かないけどね?それよりもシンゴの方が驚くかもしれないけど。』

「えっ?あっやっぱり?やっぱりそうだよなぁって思ったんだ。」

マ『!?!?!?ししししシンゴ!!いつの間に!?!?何時から話聞いていたの!?!・』

「最初からね?それよりもなんで元からポケモンだったのにあんな人間からポケモンになった姉ちゃんです見たいな見え透いた嘘なんて付いたの?その点僕は気になるけど?あっ、もしかして今回もなんで着いてきたがったのかなと思ったら、ポケモンと人間が結婚するって話題だったから?それなら結構合致するんだけどなあ。」

マ『こうなったらもう自棄だ!!!単純にシンゴが大好きだからだよ!!!でもまだフォッコだった私が、貴方が好きですって言っても見向きしてくれないかもしれないし・・・・だから少しでも付いていける可能性がある方に掛けただけ!・・・ただそれだけ・・・。』

「にしてもよく僕の姉ちゃんが居なくなったってのを知ってたね?あの時はまだ誰にも言ってなかったと思うけど?あっ、ボーマンダだけは知ってたか。それに姉ちゃんは全く行方知れずなままだし一体どこに行ったのやら。」

「ご家族のどなたかが行方知れずなのですか?」

「ええ。簡単に言いますと、電話があって至急来てくれって事でその場所・・・まぁなんか人里離れたような所にある寂しい寺院でしたけどね?そこに行ったら姿も無くて、そしたらこのマフォクシー・・・当時はフォッコでしたけどが私が姉です見たいな感じでごり押ししてきたんです。あの時は本当にびっくりしたよね~ボーマンダ。」

ボー『本当そうよ。なんだこいつ通り越して真面目にやっつけたろうかって思ったりもしてたわ。子供だったからやらなかったけどあれがそこそこレベル高いポケモンだったら真面目に腹立ってたから攻撃してた自信ある。』

マ『よかった・・・・(ボソッ)』

「寺院ですか・・・警察の方には届けられたのですか?・・・あぁ、届けたけど未だに発見には至らずという事ですか・・・。あんまりオカルト的な話は信用したくはないですが、場所が寺院だったのならば神隠しとかその辺りを狙ってみる必要がありそうですね・・・。キュウコンも何か心当たりないかな?ほらだってキュウコンって一部では神獣って扱いだし?えっ?もしかして妖怪の方だった?嘘~やろ~?」

キュ『・・・・こいつはなんかムカついてきたから後で懲らしめる覚えてろ。それよりも神隠しという話はこの地方以外にも結構ありますが、そうそう頻繁に起きるようなものではありません。頻繁に起こってもらっても困りますし、むしろ起きる方が奇跡に近いと言っても過言ではないでしょう。だから貴方のお姉さまがその寺院で消えたからと言って神隠しにあったというのは一つの憶測にしか過ぎないものです。・・・そうですね、もう一回そこに行ってみるかそれとも時か空間を司る神と呼ばれるポケモンに会ってみるしかなさそうですね・・・でも後者は相当ハードル高いですけど。まずは現地調査してからじゃないでしょうか?すいませんあまりお役に立つことが出来なくて・・・。』

エ『・・・時を司る神とか空間を司る神とか相当ハードル高すぎだね。むしろそこまで行ったのならばその線は取り合えず無理としても、現地に行ってみるってのもいいかもね?だってもう相当行ってないでしょ?』

キュ『そこまで行ったのならば世界を作ったと言われる創造神に会った方が早いかもしれませんね。うーん・・・本当すいません・・・私もその辺りは詳しくないので・・・。』

「いえいえこちらも色々と教えて頂いてありがとうございました。僕としてももう大分期間経過してしまったから半分諦めモードになってるのですけどね。そうだな・・・あの居なくなった1年後位に行ったっきりか。それからもう数年は経ってるし、じゃあ行ってみるか。助言ありがとうございました。それと治療の方もありがとうございました、お陰さまで皆普通に過ごせる位までには回復出来ました・・・。」

キュ『いえいえ、元はと言えば私達が原因を作ったようなものですので・・・これ位の事で到底許されるとは思っていませんが、もし宜しければまた近くに来た時には寄って頂ければ。その時はもっと普通におもてなしさせて頂きます。』

「私の方こそ大変失礼致しました。元々は私の勘違いから始まった事で、それにトレーナーである貴方様にも攻撃を仕掛けてしまい大変申し訳ない事をしました・・・キュウコンが言う様にまた近くに来られた際には寄って頂ければ・・・。」

「いえいえ、こちらこそ大変貴重なお話ありがとうございました。それでは失礼致します。」




リ『ところでシンゴ。あの人達の事記事に書くの?なんか僕としてはそっとしておいてあげた方が良いような気がするんだよね~、そこまで悪いような人とポケモンじゃなさそうだったし・・・。』

「リザードンもそう思った?いや僕も今の所はそっとしておいてあげようかなとは思ってるよ。それにあの人達もこの事が広く公になる事は嫌っているだろうし、何より人がされて嫌がる事をやる程僕はそこまで困窮してないよ。記者だからジャーナリストだからと言って何でもかんでも発表すればいいってもんじゃないし、そこは色々と事情を汲み取ってからだね。さて早速家に帰ってから今回の事を整理しよう。そして、もう一回姉ちゃんの事を調べてみる事にしよう。」

神隠しか・・・それともやっぱり一旦現地を訪れてその場所を色々とくまなく探した方が何か掴めるかな??ルネシティはここから行くと1日掛かりになるからあまり行きたくはないんだけど、流石にこのまま姉ちゃんの消息が掴めないままというのもキリがないし、それに親父達にはそろそろ白を切り通す事が厳しくなってきた。一応今のところは海外にでも行ってんじゃないの?って言ってはいるけど絶対にあれどこかでもう既に勘づかれている気もするし。

「よし、じゃあ早速だけど来週行ってみよう。それまでは色々と神隠しだとか創造神だとかの情報を調べるだけ調べ上げてみる事にして、あれならどうにかしてその神と言われるポケモンに会えないか模索してみる。」

リ『いや神には絶対会えないでしょ・・・。それに想像上のポケモンって位置づけだし、そもそもこの世の中に存在しているのかすら怪しい。』

「そこら辺も含めて色々調べるの。じゃあ急いで帰りましょうー。」

僕達は家路を急ぐ。

読了報告

 この作品を読了した記録ができるとともに、作者に読了したことを匿名で伝えます。

 ログインすると読了報告できます。

感想フォーム

 ログインすると感想を書くことができます。

感想