第七節 満ち満ちて狂奔

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 その場を満たすのは熱気、騒めき、そして期待感だった。
 ここはウラヌシティ東リーグコート、満席御礼となったはコンテストの会場。
 未だ開会式は始まっておらず、照明は薄暗いまさに上映寸前の映画館のようだった。

「今回の参加者、一人だけシークレットになってたけど誰なんだろう?」
「直前まで伏せられてるって、なんだか意味深よね」

 ひそひそ、ざわざわ。今回のウラヌシティコンテストでは、事前に配布されたパンフレットにも、大会ホームページにも、たった一人だけ全てが伏せられた参加者が居た。
 会場ではそのことで話題が持ちきりになっており、いつも以上に落ち着かない空気を纏っている。
 その中で異質に不満げな表情を浮かべるのは、国際警察官のシナノ。
 彼だけが誰がその秘密の人なのか、参加者の中で唯一知っている。だからこそ、その人が自身よりチヤホヤとされているのが気に食わない。

「ふん、コンテスト本番になれば化けの皮を剥いでやりますよ。あんな力任せな戦い方、この場には相応しくないんだから……!」

 ドームの喧騒にかき消されるように、シナノは小さく呟く。
 その直後、天井に設置された二〇〇〇ルクスの照明がバンッ、と一斉に輝いた。

『レディィィィィスッ, エンドッ, ジェントルメンッ! 小さいお子様から、人生を噛み締めたあなたまで! 長らくお待たせいたしました!』

 司会はそこで茶目っ気たっぷりにタメを作ると、声を張り上げる。

「猛虎伏草、謎の参加者がエントリーしたウラヌシティコンテストォ! その開催を、今まさに、宣言いたしまァすっ!」

 その言葉に合わせて、パァンッ、と大量のクラッカーが地面から鳴り響いた。キラキラと光る紙吹雪が照明に反射される中、舌が暖まってきた司会は、朗々と言葉を連ねていく。

『それでは皆さんお待ちかね、今回のパフォーマーを紹介していきましょう!まずはエントリーNo. 1番ッ――』

 そうして始まったポケモンコンテスト。その様子を貴賓席から眺める少女は、ハラハラした様子でながめいた。

「うぅ……どうして居ないんだよぅフキちゃん……あぁ、なんだかお腹痛くなってきた」

 ガラス張りで空調の効いた個室で一人その様子を眺めるのは、このドームの最高責任者であるリリー。
 彼女もまたフキがコンテストに参加すると知っている人の一人である。
 しかし幸か不幸か、会場全体を見舞わせる個室から見渡せるコートに、見知った幼馴染の姿はどこにもない。
 フキにコンテストに出ると言われてお腹を痛め、コンテスト開催委員の方から『フキさんの出場は秘密にしたほうが盛り上がりますよ』という提案に頭を痛め、そしてその当人が遅刻しているということで変な汗が出始めている。

『エントリーNo. 38番ッ! 若干一四歳にして優勝経験を持つ、蠱惑のプリティートレーナーッ、シナノッ!』

 そして脚光を浴びるのはフキと喧嘩した国際警察であり、迷惑をかけたまだ小さい少年。
 ニコニコと観客席に可愛いらしい笑顔を浮かべており、明らかに場馴れしている様子で、フキちゃんと言い合ったとはとても思えない。
 最初フキが機嫌を伺う声で事の顛末を伝えてきたときは思わずひっくり返ったが、今はそれ以上。

『さてそれでは最後の参加者ですが……』

 最後の参加者――この場にいないフキを探す司会の動きに、心臓がキュッとなる。

『その素顔はまだまだ秘密ッ! みなさま、どうぞ奮ってご期待くださいっ!』

 どうやら、司会が気を利かせてまだ秘密という事にしてくれたようだ。どうにかその場を凌げた事になるが、まだまだリリーは安心できない。

「頼むよフキちゃん……不戦敗とかだけはやめてね……」

 未だやって来ない幼馴染に、祈るようにそう呟いた。


◆◇◆◇◆◇◆


 ――時は遡ること二時間前。または、本来の起床時刻の二時間後。

「なんで起こしてくれなかったんだよ今日に限って! 本番だぞ本番!」
「ごごごごめんなさぁぁぁい! でもフキさんとウユリさんが寝ている部屋に入れる人なんて居ませんよ!」
「ごめんねフキちゃん。無邪気な寝顔を眺めてたら、つい」

 ウユリ邸が上を下への大騒ぎ。起床時間を大きく超えても起きてこないため、アタシらの安否を確認しに突入してきたメイド達に叩き起こされたのが事の始まりだった。
 今日がコンテスト当日だっていうのに、爪切りどころか髪だって梳かしていない体たらく。
 姉さんに抱きしめられぐーすか眠って居たアタシは、寝ぼけ眼でメイド達に担ぎ上げられると、寝巻きを沢山の手に剥ぎ取られて風呂へと放り込まれた。

「フキ様、時間がないので少々手荒になりますが、どうかご容赦ください」

 彼女達に肌を揉み込まれながら丸洗いされると、体を拭かれながらドライヤーで髪の毛を乾かされる。
 そのまま良く分からねえいろんな液体を刷り込まれ、風呂場のメイド達から別の部署のメイド達へ。
 気分はさながら揚げられる前のフライドチキンだが、生まれてこのかた真っ当な出かけの準備なんてしたことがない。
 その道のエキスパート達がなすがままに身を任せ、産毛を剃られ眉を整えてもらったところで姉さんの部屋に帰される。

「それじゃあフキちゃん、お化粧しましょうか」
「あ、別に要らねえよそんなもん。今までだってそのまんまの顔でリーグ出てるんだし、今さら変わらねえだろ」

 その言葉を聞いた姉さんはワナワナと震えると、ずいと食い入るようにアタシの眼前へ詰め寄った。

「勿体ないわっ! せっかく綺麗な顔なのだから、しっかりやればもっと可愛くなれるのよ!」
「……お待ちください、お嬢様。失礼を承知で申し上げますが、フキ様は目鼻立ちがしっかりしておられます。ここは最低限にとどめ、素材の良さを引き出すべきかと」
「それもそうね。下地とファンデーションをしっかりやって、あとは最低限に抑えましょう」

 だんだん当人たるアタシが置いてけぼりにされ、姉さんとその使用人の間だけで話がヒートアップしていく。
 姉さんの広い個室に詰めかけたメイドたちもふんす、ふんす、と首を縦に振っていた。どうやら主従関係も似たもの同士が集まるものらしい。
 オレアはこの家のフカフカの絨毯を利用して、足音を殺しながらどこかへと逃げたみたいだった。

「なあ姉さん、時間がねえんだぜ? 別に無理して化粧する必要ねえと思うんだが……」

 その言葉を聞いた姉さんは深く息を吸うと、アタシを諭すように話しかける。

「そうねぇ……そうしたらフキちゃんをギュッとして、わかってもらえるまで説得するしかないかしら……?」
「おっしゃ、化粧でもなんでもどんと来やがれってんだ!」

 即座に自身の意見を翻す。自分の身が大事なんだ、ギュとされるよりは化粧の方がまだマシだ。
 すぐさまよく分からん毛束を持ったメイド達に囲まれると、こそばゆい感覚と共に好き勝手アタシの顔を弄られる。
 ついでに爪まで水色に塗られて、おまけとばかりに小さい氷の結晶のお飾りまでつけられた。
 そして入れ替わり立ち替わりやってくる使用人達にいつもの服を着させられたところで、固っ苦しそうな表情の執事が部屋の中に入ってくる。
 その背後にはアタシの持ち物を腕いっぱいに抱えたオレアが、ひょこひょこと少し足元がおぼつかない様子で続いていた。

「お嬢様、お車の準備が整いました。開会式は難しいですが、今出れば本番までにはなんとか間に合うかと」
「それは良かったわ。さ、フキちゃんにオレアくん、早く行かないと遅れちゃうわよ」
「いや、遅れた原因の半分くらいは姉さんにあるんじゃねえかな……」
「ウユリさん、もう行っちゃってますよ……」





 姉さん家所有の運転しにくそうな縦長のリムジンに揺られ、見知ったリーグ近くの公道に降り始めた頃。
 ドリンクサーバーまで設られている変に豪華な車内では、また別の問題が生まれていた。

「なあユキハミ、コンテストだけは頭にお前乗っけて出るわけにはいかねえんだ。わかってくれよ、な?」
「ミミ……」

 ユキハミはアタシの頭をモチモチの足で掴むと、頑として離れようとしなかった。
 前にもこんなことはあったが、今回は姉さんの衣装を着ることになるわけだし、間抜けな姿は晒せない。
 だがそんなことを理解してもらうにはユキハミは小さすぎる。

「少しの間だけだからよ、ほら、オレアが抱き抱えて待っててくれるから、よっ」
「はみみみみみみみみみみみみっ!」
「あっくそこいつ、髪の毛整えて貰ったから髪の毛掴むのやめろっ!」

 何度もユキハミを頭から引き離そうとしたがこのように抵抗されて今に至る、という訳だ。

「ハミちゃんはフキちゃんの事がとっても大好きなのね!」
「はみっ!」
「でも流石に四六時中一緒って訳にもいかねええしな……特に今回はアタシの見た目も大事だし」
「はみょ……」

 ユキハミが泣き出しそうな声を上げるが、こちらも譲れない物は譲れない。
 モンスターボールの中に戻せばいいじゃないかという声もあるが、戻したところですぐさま勝手に出てくるのだ。

「ったく困ったなぁ……これだから子供の相手は苦手だってのに」
「…あっそうだ、ユキハミちゃん、これを見てごらん」
「はみ?」

 ここでオレアはふと思い出したように自身のリュックを探ると、小さな手乗りサイズのストラップを取り出した。
 そこに吊るされているのは小さいユキハミ。
 彼はそれを頭の上の本物に見せると、ハミついた頭を撫でながら諭すように言葉を続ける。

「フキさんだってね、ユキハミちゃんとは本当は別れたくないんだよ」
「おいオレア何言って……」
「だからね、フキさんは代わりにこのストラップをユキハミちゃんの代わりに付けていくんだ」
「はみ……はみっ!」

 ユキハミは寂しそうな声を上げたが、やがてゆっくりとアタシの頭から静々と降りていく。
 そのユキハミをオレアは抱き上げると、代わりにユキハミストラップをアタシに手渡した。

「お前、あしらうの上手いな」
「そうですか? 小さい時の妹もグズるとこんな感じだったので、その時の相手をしてた名残ですかね」
「ふーん、もしかして妹って生意気だったりするか?」
「えっ、よく分かりましたね。実は僕の素性調べられてたりするんですか?」

 お前がおとなしすぎて舐められてるんじゃないか、とは流石に言えないのでそっと言葉を濁しておく。
 そのままユキハミストラップを懐に仕舞おうとするが、その手をそっと姉さんに止められる。

「だめよフキちゃん、ちゃんとユキハミちゃんの前でストラップつける所を見せてあげないと」
「はみみ……」
「そんなこと言われてもなんだが……だって衣装もコンテスト会場にもう運ばれてて、そこで合わせるんだろ?」
「コンテスト会場でもフキちゃんが手放さないもの、そこにあるじゃない」

 姉さんが指し示すのはアタシが背中に抱えているいつもの太刀。まさかと思いつつ彼女に視線を向ければ、こくりと頷いた。

「ったくわかったよ! つけなきゃまた頭にハミついてくるんだろ!?」

 大切な刀だが、半ばやけくそ気味で刀の柄の先端部、糸巻きと言われる金属の輪っかがある部分にストラップを巻きつける。
 それを見たユキハミは嬉しそうな表情で刀のもとに擦り寄って、はみはみと嬉しそうに泣いていた。

「お嬢様、到着いたしました」

 そんなことをしているうちに気づいたらリーグの真前までたどり着いており、自動でリムジンの扉が開かれた。
 コンテスト真っ最中で普段から人が少ないリーグの裏口は、ぱっと見一人しか人間がいない。
 そこを進もうとしたその時、不意にアタシたちに声がかけられる。

「おぉ、誰かと思えばこのリーグの別嬪べっぴんさん二人じゃあないですか。もし良ければおじさんの思い出に、写真を一緒に撮ってくれちゃあしませんかね?」

 そう言葉を発したのはボサボサのくすんだ金髪に、無精髭を生やした。少しよれた上着を羽織った姿は青年というには年老いており、中年というには若すぎる。
 目の下に淀んだ隈を浮かべた男は、反して軽薄そうなピアスを光らせながら笑いかけてきた。

「おいテメエ見て分からねえのかこのタコ。アタシら今すげえ急いんでだ」
「あーらら、そいつはつれないねぇ。でも、こいつらを見て同じことが言えますかい?」

 男はそう言ってモンスターボールをゆらりと取り出す。そのボールは青い球体に黄色い鉤爪が食い込んだ、どこか幾何学的な見た目。

「な、なんなんですかあのボールっ! 見たことありませんよっ」
「ま、流通はしてないボールだからね。おじさん達だって手に入れるの大変だったんだぜ?」

 男はヘラヘラと笑いながら、ボールを軽く放り投げる。
 ボールが開くとガラスが割れ、稲光のような鋭い光が放射状に走る。普通のモンスターボールでは見ないような、まるで制御装置を破るような光景が繰り広げられた。
 そして現れたのは、紫色の翼を広げた鋭い針を持つポケモン。図鑑で見たスピアーに似た姿をしているが、瞳に宿る光は無機質。
 機械のようなのにどこかなまめかしい体躯は、一見隙だらけの様なのに、それでいて踏み込めば刺されそうな雰囲気を纏っている。
 ひゅう、と男とアタシらの間に風が吹き抜けた。

「……テメエ、何もんだ?」
「おっ、ようやく関心持ってくれて嬉しいねぇ」

 今までアタシが見た事もないほど危険な匂い。たとえ何も分からずとも、鼻が敏感に感じとる。
 ジリと刀を握る手に力が入り、知らず知らずのうちに刀の柄へ手が伸びた。
 やるか、やるなら今か。思考が冷たく切り替わっていく
 だが、そんなアタシの肩をとん、と大きな手が叩いた。

「フキちゃん、行きなさい」
「姉さん……?」
「今日はフキちゃんのお披露目の日なの。その邪魔をさせたりはしないわ」

 まず普段聞くことのない、姉さんの静かな声。有無を言わせない本物の貴族の立ち振る舞いでハハコモリをその場に出す。

「姉さん! 何も一人で残ることはっ!」
「フキちゃん」

 姉さんはアタシの方を強い瞳で見ると、ふっとその言葉を綻ばせた。

「わたしは四天王の第二席よ。そう安く見るものじゃないわ」
「……はぁ、分かったよ。早くとっ捕まえて来ねえとコンテスト終わっちまうからな」

 姉さんがあの目になったら、もう頑として動かない。確かに姉さんが本気になるっていうんなら、アタシらがここにいる方が邪魔だろう。
 この場は姉さんに任せ、アタシとオレアは素早くリーグの内部へと走っていく。

「おいおい、おじさん二人に声掛けたはずなんだけど、一人しか残らないのは悲しいぜ?」

 無精髭の男がそう告げると、紫蜂のようなポケモンは風をその場に残してアタシの背中に襲いくる。
 風をきる轟音、腹についた針の切先をアタシに突き立てようとしたその瞬間。

「わたしはヌクレア四天王、奇郭城塞のウユリよ。誰の許可を取って、土足で踏み入ろうとしてるのかしら」

 ハハコモリの仕掛けた『ねばねばネット』に絡め取られ、アタシまであと数センチのところで静止していた。

「ヒュウッ! やっぱおっかねえなぁ四天王ってのは。ったくおじさんは損な役回りばかりだねぇ」

 男はボリボリと音を立てながら頭を掻くと、思わせぶりにリーグの上を見る。

「あら、よそ見されるなんて悲しいわ。わたしが見えなくなっちゃったかしら?」
「おっかないねぇ、そんな剣呑な目で見られちゃったら怖いなぁ。怖すぎて、涙が出ちゃうぜ」

 その言葉とともに紫色のポケモン、その体から生えている針から粘っこい液体が飛び散る。
 それが意図に触れた瞬間ジュウ、と音を立てながら糸が黒く溶け落ちていった。
 だが彼女は臆さない。やると決めた姉さんは、肝が据わって叶わない。
 紫色の蜂が如き生物は男の元へと戻っていき、一瞬の膠着状態。

「ハハコモリ、『シザークロス』ッ!」
「アーゴヨン、なんか適当に頼みますわ」

 背後で技と技がぶつかりあう大きな音が鳴り響く、開戦の合図。
 アタシは姉さんの邪魔をする訳にはいかない。後ろ髪を引かれながらも、その場を後に駆け出した。


◆◇◆◇◆◇◆


『大会規定により、謎の選手が失格になってしまうまであと四十秒っ! 果たしてその姿を見ることはできるのでしょうかっ!? 私も知らされていないため、一体誰なのか非常に気になっております!』

 リィン、リィン、と服につけられた鈴が鳴る。
 リーグコートへの最短経路を全力疾走、真っ暗な観客席までの通路を駆け抜ける。

『フキちゃん、突然リーグの電気を全部消して欲しいなんて頼み事してなんなのさ! ボクのこと都合のいいリーグ電源だと思ってない!?』
「悪いとは思ってる! それじゃああと8秒後に一気にまたライト付けてくれよ! じゃっ!」
『あっ待ってフキちゃ――』

 そのまま電話を切ると携帯を隣に走るオレアに投げ渡す。さあ、会場を沸かせられるかはアタシの手腕だ。
 グンと足にかける力を増やすと、一気に一階の観客席を駆け抜け、そして跳躍。
 五階から飛び降りた時に比べればこの程度の高さはなんのその。そのまま空中で浮かんでいる最中、リーグの天井の照明は再び光り出す。
 聞こえてくるのは観客たちが息を呑む声。地面にたどり着くその刹那、観客たちの視線は全てアタシに集まっていた。
 そのまま地面に着地。遅れてシャン、と鈴が鳴ったところでゆっくりと体を起こす。
 言葉はいらない。ただ刀を上に突き上げるだけ。
 そして、一拍の静寂。

『――ま、間に合った、間に合いました! あの姿は、いやっ、彼女は確かにフキです! 四天王のフキ・バーバトスですっ!』

 その実況の直後、会場は割れんばかりの歓声を上げた。
表紙のフキさんの服が、ウユリさんに作ってもらった服になります。

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