謝罪から始まります。

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「大変申し訳ありませんでした、壊した壁は弁償致します・・・それで何卒ご勘弁を・・・。」

何故いきなり謝罪から始まったかって?そりゃあアキと僕の愉快なポケモン達が技を放った結果、病院の壁に大きなヒビを残してしまったからだよ。幾ら故意的では無く命を守るために仕方なかったとは言え、これ相当な被害やぞ?あー・・修理代幾ら払う事になるのかな・・・。

『本当に申し訳ありませんでした・・・私も目が覚めたらこうなっていたので、もう何が何だか・・・記憶と正気を失っていたとは言え、こういう行動をしてしまい・・・大変申し訳ございませんでした・・・全て弁償しますのでそれでご勘弁を・・・。』

「いやいやそこまで頭下げて頂かなくても・・・事情も事情ですし被害届も出しませんから、壁の修理費を払って頂ければ大丈夫ですから。それで大丈夫ですので本当頭を上げて下さい。」

そう言えば確かリザードンとハクリューがそれぞれリザードとミニリュウだった時代に何をしでかすか分からないからポケモン専用の対物保険掛けたよな・・・保険会社に連絡すればいくらかは壁の修理費は出るはずだが・・でもこれ規模からすると100万超すんじゃね?休業補償も払わないといけないだろうし、保険の適用範囲外となったらもう払い切らんよ・・・あー頭痛くなる・・・

『トオル・・本当ごめんな・・・俺達がついムキになって技を豪快に放ったお陰で・・・。』

「良いよ良いよ、命を守る為に仕方なくやったんだから・・・。それに多分保険掛けていたと思うから・・・帰ったら確認してみるけどあれなら暫くもやし生活になるなぁ・・・それよりアキはこれからどうするん?僕の家に帰ってくるの?それとも熊本の実家に帰るの?」

『あなたの家に帰るつもりだけど・・・・?えっ?どういう事?なんで?幾ら私がポケモンだとは言え私達夫婦じゃない?旦那の家に帰って何か不都合な事でもあるの?まさか・・・私の記憶が消えている合間に浮気してるとかじゃないわよね?!?もしそうだったらただじゃおかないよ?』

「浮気はまずあり得ないね。こんな僕を好んで寄ってくるような女はアキ以外いな・・・いやどうでもいい話だ・・・それより・・・ちょっと話しづらいんだけど・・・さ・・・ね?怒らないでよ?・・・いやアキは怒るなきっと・・・えっ?そんな事言ってないで早い所要件を言えって?じゃあ言うよ?怒らないでよ?怒ったら嫌だからね?・・・





離婚届出しちゃったZE☆





HAHAHA!!いや~あの時は本当だって正気の無いアキに殺されかけたんだよ?そんな事されたんじゃムカついて役所にGOってするでしょ?・・・あれ?どうかしました?・・・そんな怖い顔しちゃって~またまた~・・・・ちょちょちょ!!まってタンマ!お願い話を聞いて!!これには深い事情という物が!!ああ!!痛いって痛い!!!真面目に話をさせてくれ!!うわ何をするくぁwせdrftgyふじこlp」

「なんか・・・見てると可哀想になってきたから壁の修理費請求するの止めますか?院長・・・。」

「彼も大変そうだしなぁ・・・しかも今回は故意では無くあくまでもやむを得ない事情があったようだし、彼も彼で大変な事になりそうだからそうしてあげようか・・・。」







『えっ?・・・あの超ヤバいポケモンと和解したの?僕としてはなんか今までの行動や言動からすると到底信じがたい光景なんだけど?トオル兄ちゃんがそう言うなら・・・まぁ・・・大丈夫なんだろうけど少し不安だね・・・そいつあいつだよ?あの悪い奴らと組んでやってた一人だよ?もうちょっと身長に判断した方が良いと思うけどなぁ~。』

『私としてもちょっと不安は残る。幾ら記憶を取り戻したからと言って、そして幾らトオルお兄ちゃんとその女しか知らない事を答えられたからと言ってすぐ信用するのは返って命取りかと。私としてはあまり酸性ではありませんなぁ・・・。』

『似てるけど・・・やっぱりおいらのお母さんじゃない・・・・(泣)』

僕達はあの後院長から直々に壁の修理費は請求しないという事を告げられた。でもなんであの後に君も頑張りなさいよなんて労りの言葉を掛けられたのかはよく分からない。いや分かりたくもない。その後はリザードンが入院した費用を精算しハクリューだけアコードに乗せて帰ってきた。リザードンにはちゃんとアキを案内するようにと言ったはず何だけど、アキはリザードンとは別々に帰ってきたから恐らくぶっ飛ばしたんでしょうなぁ・・・かなり嫌ってたし何なら置いていっても良いって話してたからなぁ・・・

それよりもなんで我が家にはルギアのでっかいのと小さいのが集結しているのでしょうか。コレはコレで中々見られるような光景では無いんだけど、でもやっぱり何故かルギアには悪い事している気がするなぁ・・・本当のお母さんに会わせてあげられたら良いんだけど、まだ何故ポケモンがこの世界に現れたのかが解明されていない以上どうも出来ないしなぁ・・・でも・・・もし元の世界に戻れるようになったらポケモン達は元の世界に帰りたいのかな・・・?うーん・・そう考えたら不安になってきたわ・・・

『僕は帰りませーん!一生トオルさんの元で暮らすから-!!』

「いつからハクリューはエスパーまで使えるようになったんだ?まぁそう言って貰えると少しは気が楽です・・・それよりも、この状況は取り敢えず暫くは様子見と言う事で、ね?アキもそんなに怖がらなくて良いよ・・・ってなんでそんな柱にしがみついて・・・ここってまぁ前の家とは違うけど現に僕の家だしそんなに気を遣わなくても・・・ってリザードン!!!アンタまだ病院から帰ってきたばかりの謂わば患者なんだから大人しくしてなさいって!!なんできりさく繰り出そうとしてるの!また病院送りにするよ!!それにハクリューもそんなにガンを飛ばさない!!アキが滅茶苦茶怖がってるでしょ!!」

『あんだけ記憶が無い時は俺とかトオルにガンガン危害加えようとしまくってたのに、これじゃあ本当にあのルギアと同一ポケモンなのか不安になってくるな。まっ、こういう臆病な状態ならあんな酷い事は出来っこないな、それよりトオル、そろそろ夕ご飯にしないか?俺達昼飯も食べてないからもうお腹空いたんだよ・・・。』

「そっか・・・まだ5時前だけどリザードンとハクリューがそう言うならじゃあ作りますか・・・あっ、僕の作る料理だと不安だと言うような眼差しを皆さんしていらっしゃいますね・・・失敬な!こんな僕でも料理の一つや二つぐらい・・・出来ませんね・・・事故る前にじゃあハクリューかリザードン頼んだよ~。」

「ぽ・・・ポケモンが料理・・・?どういう事なの?全く理解が追いつかないよ・・・?もしかして・・私が記憶無くしていた時ずっとポケモンが料理してたの?いや全く理解できない・・・どういう事?あなた説明して・・?』

「アキが居なかった時に代わりに色々とやってくれたのが僕のポケモン達だよ。それにずっとハクリューとかリザードンはご飯作ってくれたりしてたし、腕前も本当プロに引けを取らないくらいだから!信じて任せて見てって!本当凄いんだから!本当見た目にはよらないからね!!」

『一言余計だ!!』







「えっ・・・ちょっと待ってよ・・・滅茶苦茶美味しいじゃない・・・こんなゴツい見た目の野郎がこんな上手い料理が出来るなんてまったく予想できなかった・・・。これじゃあ人間だった時の私よりも全然料理の腕良いんじゃないの・・?』

「でしょ?まぁ~ずっと料理して貰っていたからそれで上達したかもしれないけど、本当料理の腕のセンスは良いんだから!流石リザードンって感じだね!・・・ただ作りすぎじゃない?この人数でこの量はちょっと辛いものがあると思うのですが。」

『いや、今日の夕ご飯の分だけじゃなくて明日の分も兼ねて作っただけだからね?特に計算をミスった訳では無いぞ。それにな、これ位作っておいて後は冷凍庫に入れておけば保存も出来るし明日はチンするだけで良いから明日の朝の仕事も少し減るし一石二鳥ってな感じだな!俺って凄い!マジ偉いし凄い!もっと褒めて!』

『このドラゴンは一体さっきから何言ってるのやら。』

リザードンの料理の腕が良いのは前から分かっていたのですけど、食事中に一つ気になる事があります。何故僕は大きいルギアと小さいルギアに挟まれてご飯を食べているのでしょうか・・・そしてなんでハクリューが凄い形相でこちらを見てくるのでしょうか・・・僕何かしましたか?あっ、僕じゃなくてアキの方が気にくわないのですか・・・そうですかそうですか・・・ふぃ~・・・何もねぇな。っと、このままだとハクリューが何か技を放って来そうなんでアキをちょっと別の部屋に離しておこうか。

「アキ・・ごめんけどちょっと離れて食べてくれないかな?なんか目の前に居るハクリューがすっごい怒ってる形相でこちらを見つめてきてとてもじゃないけど気兼ねなくご飯が食べれない・・・ちょっとの間だけどお願いします。」

『別に僕は怒ってないのだ、ただトオルさんの横に座って幸せそうに食べているのが気にくわないだけなのだ本当それだけなのだ。ただあと数分でアクアテールでも放ちそうなのだ(脅迫)』

「やっぱり怒ってるじゃないかよ・・・ごめんけどこの平穏を保つ為にお願いします・・・。」

「あっ・・・・そうだね・・・記憶が無い時の私が何したのか私は分からないけどこの怒り方だと相当酷い事をあなたにしたみたい・・・分かったわ、暫く離れて食べる事にするわ・・・。』

『うんうん。それで良いのだ。』

「ん~・・・そういえばアキってずっとそのネックレスとかスカーフとか付けていてくれたんだね~珍しいなぁ~何時もならさっさと外してどこかに放り出すような感じになるのに~。」

「そりゃあ貴方から貰った物なんだから大切に身につけるに決まってるでしょ?・・・ただ、途中の記憶が無いからなんでこんなにも汚れているのか分からないけど・・・でもやっぱり大切な物なんだから身につけておきたいじゃない。(本当は私が辛い時に貴方が私を気遣ってくれた物だから・・・///)』

『なるほど、意外とトオルさんから貰った物は大事にするのね。そうだ!!トオルさん!僕達にも何か頂戴!今回だってトオルさんの嫁が付けていたアクセサリーで本人だって分かったんだから、だったら何か目印になるよう物身につけていたらすぐに僕達だって分かるでしょ?ね?良いでしょ?何か頂戴!拒否権は無いですよ-!!くれ!!』

『おっ、それ良いな。ハクリューにしては珍しく良意見じゃねーか。トオル、俺からも何かよろしく頼むわ。何でも良いからな?ただ、変な形のネックレスとかピンク色のやつとかは止めてな?俺みたいにカッコいい奴にも似合う奴頼むわ。』

「カッコいいかどうかは別としておいて、分かった。じゃあ明日の仕事終りに買ってくるけど、それまでの楽しみにね?それよりもみんなもう食べ終わったかい?じゃあ片付けてのんびりするかねぇ・・・あっ、アキはまだ慣れて居ないんだからゆっくりしてて良いからね?それに今日は色々とあって疲れただろうし、アレだったら風呂入ってきても良いんよ?リザードンですら入れる位の大きな風呂だからアキ位の大きさだったら大丈夫とおもうけど、どう~?」

「そう・・・あなたがそう言うなら・・・じゃあお先に失礼して・・・でもそっちの・・・ハクリューだっけ?・・・が凄い剣幕でこっち見てくるけど・・良いの?』

『・・・・・折角僕が出掛ける前に掃除して綺麗になった風呂に一番に入ろうとしたのにぃ~・・・僕だって今日色々あって疲れたのに・・・む~酷いざます。』

「はいはい、ハクリューはそんなアキに敵意を向けなくて良いから片付け手伝ってね~。アキはハクリューの事なんて気にしなくて良いからゆっくり入ってきて良いからね?別に急いで入らなくても大丈夫だからね?」

『むっすー!!!』





「ふぅ~・・・・なんか久々に湯船に浸かった気がするけど・・・気のせいかな・・・??・・・・それよりも・・・私トオルさんに何か酷い事したのかな・・・?そうだよね・・・記憶が無いから一体どういう事をしたのか分からないけど・・・あの沢山居るポケモン達の怒り方からすると多分相当酷い事したんだよね・・・。』

アキは浴槽内に張ったお湯に浸かりながら色々と考え事をしていた。リザードンくらいのポケモンならば少々余裕がある位なのだが、やはり大人のルギアと言う事もあってか結構キチキチである。ただ、当の本人は全く気にしていない様子であるから特に気には触ってないのだろう・・・。

「でも・・・トオルさんがここまで記憶を失った私の事をずっと見捨てずに向かって来てくれたから私はこうして戻れたんだろうし・・・やっぱり私にはトオルさんが居ないと駄目だなぁ~・・・・到底許されない事を記憶を失っていた時の私はしていたみたいだし、これからは少しでもトオルさんの為に頑張ろう・・・それで許して貰えるか分からないけど・・・とにかくやってみよう・・・うん・・・!!』

「(アキ・・・・この様子なら大丈夫そうだな。さてと、でも今回の事もそうだけど何故アキがポケモンになったのかってのも考えないとな・・・誰か知らない人が動き出しているって感じだし・・・あまり時間は無さそうだ。)」

新作のポケモンやってたら結構面白いですね~。それより今までの作品よりも町と町の間が長くなった気がするのですがどうなんでしょう。

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