雷の宝石を入手せよ

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 戻ってきた大部屋で、あなたは少しの迷いも見せずに一番右の扉へと歩みを進める。その行動に驚いたパートナーは目を大きく見開いたものの、慌ててあなたの後を追って走ってきた。
 パートナーは扉の横の板に目を移すが、あなたはそれに構わず扉を開けて中へと入る。そこは今まで見た部屋の中では二番目に小さい部屋の中だった。その中央にはポツン、と黄色い繭のようなものが浮いている。この繭のせいか、部屋の中はどこか痺れるような感じがした。
 一目で自分では無理だと感じたあなたは、後ろで様子を伺っていたパートナーに声をかけた。その迫力にびくり、と体を震わせたパートナーだったが、何かを諦めたかのように塊へと進んでいく。
 しかし、電気に適していないパートナーは時々体を震わせてあなたに訴えてくる。あなたはそれを無視して、さっさと宝石を取るように命じた。
 一度ピキリと体を硬直させたパートナーはまるでロボットのような動きで壁の前へと進むと、何とか後ろ足だけで立ち上がって中を探り始めた。前足を入れる際、耳が痛くなるような悲鳴があなたの耳へと飛び込んできたが、あなたはそれに全く動じることなく様子を見る。
 やがて体のあちこちに黒く焦げた箇所を作ったパートナーが黄色い宝石をくわえて戻ってきた。あなたは体を震わせ続けるパートナーを褒めることなく宝石を奪うと、落とさないよう丁寧にリュックへとしまう。
 一定の距離以上近づこうとしないパートナーにあなたは何とか回復の薬を使うと、扉を乱暴に開けて部屋を出ようとする。

 だが、あなたが扉に手をかけた瞬間、後ろで不自然な物音が響き渡る!

 何事かと振り向くあなたの前には、一匹のレントラーが立っていた。どこから現れたのか、なんていう疑問はもう持たない。少しでもここにいれば雷を落とされると思い、あなたはすぐに扉を開けて外に出る。
 素早く扉を閉めて安堵の息を吐くあなただが、何かが足りない気がしてならない。しばらく辺りをキョロキョロと見回して、やっとパートナーがいないことに気が付いた。レントラーに襲われていたら今後が大変だ! あなたは急いで扉を開け、レントラーと対峙するパートナーを抱きかかえる。
 レントラーは不思議なことに無防備に近いあなたを襲うことなく、ただ見定めるような視線を送っている。このことにパートナーは何か声をあげたが、あなたはそれに構わず再び部屋を出た。
 あなたは更に手に入れたい宝石があるのなら他の扉を目指してもいいし、もう大丈夫ならあの扉の前に戻ってもいい。


更に宝石を探す→他の裏ルート「~の宝石を入手せよ」へと続く


黒い扉の前に戻る→裏ルート「再び扉の前へ」へと続く


※このまま次のページに進むと「再び扉の前へ」へと続きます。

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