第29話

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読了時間目安:6分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

翌日は雲は多かったが太陽は出ているという何とも微妙な天気だった。

現在時刻は午前8時、それなのに誰一人として起きていなかった。つまり寝坊である。

タ「う~ん・・・・。」

ゴッ!

タ「!!!!」

タツミは何かに顔をぶつけて起きるという痛々しい感じで目覚めた。

タ「・・・今何時だろ・・・・8時・・・・。」

一瞬タツミの思考は停止する。

タ「えっ・・・と・・・確か最低でも9時の便には乗るといってたはずだけどなぁ・・・。目覚ましちゃんとセットして・・・あっ・・・止めてる・・・何時止めたんだろ・・・それより・・・。」

とりあえずタツミはまだ寝ているポケモン達をボールへと戻し、大急ぎで部屋を片付け荷物を詰め、フロントに鍵を返し港へと走る。

・・・・・・・・・

結果としては何とか船には間に合った。出航3分前に着いたのでぎりぎりセーフだった。

タ「はぁ~・・・。朝からバタバタだなぁ・・・。それよりも何か食べようか・・・。」

タツミはバックを探るが、何もない・・・。

タ「あ~・・・昨日までで結構消費したんだった・・。仕方ない・・・アサギに着いてからあのちょっとな食堂行きますか・・・。」

海は何もないように穏やかだった。

タ「う~ん・・・暇だなぁ・・・。」

・・・・・・・・・・・・

タツミはそのまま1時間ちょっとを海を見ながら過ごした。

アナウンス「間もなく当船はアサギ港へと到着いたします。お降りの際はお忘れ物がございませんようお気を付けください。」

タ「ようやく着くか・・・。」

・・・・・・・・・・
タツミは船を降りた後、すぐに港近くにあるボリューム満点という食堂へと足を運んだ。

タ「ほぉ~値段だけを見ると安いね。さぁーて何にしようかな?」

タツミが選んだものとは・・・そばめし。

タ「う~ん・・・名物とは聞いてたけどどんなんだろ・・・。」

いざ運ばれたそばめしを見てタツミはびっくりした。

タ「おいおい・・・めっちゃ量あるやん・・・。食べきれるかなぁ・・・。まぁ、食べきれなかったらクラウンにでも食べてもらおうかな。」

・・・・・・・・・・・
結果として食べきることは出来たが、もうかなりおなか一杯になったようだ。

タ「ふぅ~・・・これで夜までは行けるかな?さてそろそろ出発しよう。」

タツミはレジにて会計し外へと出た。ちなみにあれだけの量で500円以下。かなり安い。

タ「さてと・・・エンジュに行きますか!」

タツミは意気揚々とエンジュへと向けて歩き出した。

・・・・・・・・

暫く進んでいくとまたまた霧に包まれてしまった。

タ「ここはよく霧が出るのかな・・・。まぁいいや。まだ先見えるからね。」

タツミは気にせずにそのままずっと歩いて行った。っが。

タ「あれ?分岐見えない・・・?確か途中で曲がるよなぁ・・・。迷ったか?」

タツミは急いでバックからタウンマップを取り出し現在地を確認したが・・・。

タ「あ・・・行き過ぎたか・・・。しゃーない、戻るかぁ・・・。」

タツミは今来た道を戻り始めた。すると突然・・・

ト「おい!こんな霧の中でも勝負だ!」

タ「えぇぇぇぇっぇぇえ・・・・。面倒だよ・・・。」

ト「い…いいから勝負だ!行け!バタフリー!」

タ「仕方ない・・・。行って来い、スパイア。」

ト「ほぉ・・・リザードか・・・。まぁ相手に不足はないな。バタフリー!先手必勝だ!しびれごな!」

タ「スパイア、でんこうせっか。」

ス『う・・うん。』

スパイアはしびれごなを辛うじて避けつつバタフリーに突進とも思われるでんこうせっかを当てた。

ト「なかなかやるな!でもまだまだだ!バタフリー!ねんりき!」

タ「スパイア、火炎放射!」

ス『わかった!』

スパイアは火炎放射を放つが、それをねんりきで跳ね返される形となり火炎放射を受けてしまった。

タ「スパイア!大丈夫か?」

ス『全然大丈夫!』

タ「よし、もう一度火炎放射だ!」

ト「何度やっても無駄無駄。バタフリー!ねむりごな!」

タ「スパイア!滑ろ!」

ス『ええ!?』

タ「いいから!ヘッドでもスライディングでもいいから!」

ス『・・・・。』

スパイアはタツミに言われたとおりにヘッドスライディングを決めねむりごなを避けた。

タ「間に合ってよかったなぁ・・・。そのまま行け!!」

そして、至近距離で火炎放射を放った。

ト「あっ!バタフリー・・・。」

バタフリーは一撃で戦闘不能。結果スパイアの勝ちとなった。

タ「よくやったよ!スパイア!」

ス『うん!でも、相変わらず無茶な要求してくるね・・・。』

タ「ごめんごめん。でも勝ててよかったよ。ありがとね。」

ス『良いって。』

ト「お前強いんだなぁ。そんだけ強いポケモンいたら旅も安心だよな・・・。」

タ「お前のバタフリーだって強いよ。」

ト「いや、まだまだ修行不足だ!それじゃあな。勉強になったわ。」

タ「うん。気を付けてね。」

タツミはトレーナーと別れスパイアをボールに戻してエンジュ方面の道を探す。

暫く戻ってると無事に分岐を見つけエンジュ方面へと向かった。


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