ニダンギルも帰ってきて、ひと段落したゴーストポケモンたち。せっかく夢につながる橋をかけたのだから、向こうで遊ぼうということになり、オドリドリは一足先に橋を渡っていきました。
とはいえオドリドリの目的は遊ぶことではなく、ハロウィンの日に遊びにくるというポケモンをもてなすための踊りの練習でした。新しい踊りを考えていたのですが、なかなかインスピレーションが沸かずにいたのです。どこまでも空と草原が広がる夢の中は、明るく希望に満ちた世界。ここなら何か考えつくはず
オドリドリは、翼を広げて舞い始めました。
そよ風は応援するように優しく吹き、遠くからは波の音が聞こえてきます
さながら海に揺られるかのような心地に、オドリドリはただ身を任せ舞い踊ります。踊るうちに意識の深いところまで潜っていくオドリドリは、虚な目になっていきます。頭の中には自然への感謝と、仲間が戻ってきた喜びと、もてなそうという心しかありません。
パチパチと送られる拍手に、オドリドリはふと我に返りました。橋を渡って、ユキメノコがやってきていたのです。心からの愛を感じる、素晴らしい舞だったと褒めてくれました。
オドリドリは嬉しいやら全部見られていて恥ずかしいやらで、うんうんと頷いて橋を渡って洋館に戻りましたが、ユキメノコは夢の方でやることがあるようで……?
きょうのおはなしは、これでおしまい