この世界に、リアリズムは必要か?

作者:逆行

本文冒頭

 あらゆる物が散乱しており、カオス、という陳腐な言葉以外でもはや表現しようがない空間と化していた。食品は別所の冷凍庫に入れる規則を律儀に守り続けていたおかげで、腐臭は漂っていないのがせめてもの救いだった。
 ガルーラが貸与する探検隊向けの倉庫を何年も掃除しておらず、倉庫は要らない物や要るのか分からない物で溢れ返っていた。特に、タダの種が数え切れない程落ちていた。タダの種は復活の種を消費した後に惨めったらしくゴミとして残る物だが、いつの間にやら倉庫に溜まってしまっていた。売るなり捨てるなりすれば良いだけなのに、毎回倉庫に立ち寄った際に、他の道具と一緒くたに放り込んでしまう。

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