なのかのきせき

作者:円山翔

あらすじ

彼の眠りは千年間。
ここにいられるのはたった七日間。
この邂逅は、偶然なのか、それとも必然なのか――――
流れ落ちる星の軌跡
願い星が起こす奇跡
これは夢なのか、それとも現実なのか――――

本文冒頭

 この世界において、夏の風物詩ともいえる生き物、セミ。生涯の大半を土の下で眠って過ごし、成体となって地上で生きていけるのはわずか七日。それを過ぎれば、待っているのは死。今や70年80年を平気で生き抜くようになった人間から考えれば、何とも短く残酷な生涯である。あのやかましい声も、彼らが好き好んで出している訳ではない。あの声を上げるのはオスのみで、それはメスへの必死の求愛行動なのだ。オスは七日間という短い期間に何とか子孫を残すために鳴く。メスはその鳴き声に惹かれてオスと結びつく。そして役目を終えれば、その命は儚く散っていく。

 ポケモンの世界にも、セミのように七日間し

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