「....どうやって行くのですか?」
しんぴのいずみへの行き方を訊ねるエスト。まさか飛行機が出てきたりするまい。それとも船?時間がかかりすぎる。
「それはだな....“ここ”に乗って行く。」
ジンダイは地面を指差す。
「「バトルピラミッド!?」」
エストと(完全に空気と化していた)ジャックは非常に驚く。まさか。このバトルピラミッドが飛べるなんて。
ジンダイさんはバトルフィールドの壁に手を当てる。すると、バトルフィールドの上の方から階段が下りてくる。
「登るぞ」
ジンダイは一言。エストとジャックはジンダイに連れられ階段を登る。
階段の頂上には、部屋があった。そこに入ると、そこはまるで飛行梃のコックピットのようであった。そこそこの広さのある部屋の中にたくさんの計器があり、中央には操舵悍のようなものがあった。
「凄い....」
エスト(とジャック)が驚いていると、ジンダイが声をあげる。
「ジャック!お前は今すぐこのバトルピラミッドの中から他の人を全員追い出してこい。係員も含め、だ。」
「はい、師匠!」
ジャックは慌てて飛び出していった。
その間に、ジンダイは計器のチェックを行っていた。
「気圧計良し、油圧計良し....」
実はエスト、まだこのバトルピラミッドが飛べるなんて信じられていなかった。と言うか信じれという方が無理である。
「全員退出OKです」
そうこうしているうちにジャックが階段を駆け上がってくる。速い。
「よし!みんなどこかに捕まれ!揺れるぞ!」
ジンダイが叫ぶ。
「え....っ!」
ジンダイのあまりの行動の速さにまた驚くエスト。だが、ジンダイはそんなことそっちのけで....
「バトルピラミッド、発進!!」
と叫ぶと、操舵悍を一気に手前に引く。
すると、バトルピラミッド内に轟音が響き始める。と共に激しい揺れがエストを襲う。窓から外を見ると、バトルピラミッドの四隅の地面が円形に崩れていく。
その中から出てきたのは、とてつもなく大きなプロペラだった....
カプ・レヒレ「ジンダイの奴エストのことそっちのけだね」
エスト「ジンダイさんのことを奴呼ばわりする人初めて見た」
カプ・レヒレ「だって昔あいつ私の家(彼岸の遺跡)に墜落してきて私があいつをボコボコにしたもん」
エスト「....(守り神の祟り、恐ろしい....)」
カプ・レヒレ「何か言った?」エスト「別に!!」