2話 武器を持った奴に素手で対抗するのは無理がある

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読了時間目安:24分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

こんなクソみたいな世界、俺は大嫌いだ。

(この作品は現実的要素を含みますがフィクションです。)
朝。 太陽が昇ったばかりの午前5時。

海岸は光が絶えなかった。海は朝の光を受けようと必死に光を集める。そうすることによって海は一層輝きを増す。海岸の近くに断崖絶壁の崖がある。皆はそれをサメハダ岩と呼ぶ。

その崖の上で二匹のポケモンが座って朝日が昇るのを待ち望んでいる。
凛々しい顔とくりっとした目が特徴的なリオルとポッチャマである。


「もうすぐ始まるわね。」

「うん!!うんうんうんうんうんうん!!!!!はじまるはじまるはじまる!!」
リオルというバカは首を高速で縦に振る。

すると海の光景が一変した。大量の泡。クラブ達吐き出した泡は太陽の反射を返してダイヤモンドのような輝きをする。

どうやら彼らはこの光景を見るために、こんな朝早くからここに来ているのだった。


「きれいだね。」

「おっはよーーーーーーー!!!!!!」
リオルは彼女の発言を無視して朝に挨拶をした。ポッチャマは呆れた顔でため息をついている。


「ねぇ、あれって何?黄色い物体が」
ポッチャマがあるものを見つける。リオルもあっ、ほんとだぁと言う。


「ちょっと様子見てくる!!!」
リオルはそう言って躊躇なくサメハダ岩からズァッっと飛び降りた。


「ちょっ!ここ高いよ!?」
彼女は心配したがその必要はないみたいだ。断崖絶壁から飛び降りてまだピンピンしている。


「おっはよーぉぉぉぉござぁいまぁぁぁぁーーーっす!」
リオルが黄色い物体に近づいて声をかけたが返事がない。口を開けてよだれを垂らして死んだように眠っている。リオルは、ほぇ~と口を開けてぽかんとする。


「カイト~何してるの~‥‥‥ってなにこれ?!ひっどいケガじゃない!大丈夫なのこの子?!」
カイトと呼ばれるリオルに声をかけたポッチャマが見たものは胸から腹にかけて大きな切り傷、さらに足のつま先や肩や指にも血が出ているピカチュウの姿であった。


「おっはよーございまぁす!!!!!!!」
「へ?ちょっ…」
リオルは変なことを言って全力で黄色い物体に向かって走り、ゴスッと音が鳴るようなとび膝蹴りをぶち込んだ。


黄色い物体「ごっはぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「おきた??げんき?」

黄色い物体「元気もくそもねぇよクソが! おかげさまでスッキリおめめもパッチリしたぜ!ア“ア”!(激おこ)ぶっ倒れてるヤツにローキックぶち込んでんじゃねぇよ!死ね!」

「君は海岸で寝るが大好きなバカなんだね!!風邪ひくよ(爆笑)!!よだれ垂らしてめっちゃだらしない格好だったよ!!変な子だね!!」

「そういうお前こそ初対面のヤツにとび膝蹴りをぶち込むバカなんだよ(怒)」

「アッはッはッはっはっはっはハハハハハハハハハハ!!!!なに怒ってんのさ!!怒ると体に良くないよー!」

俺は初対面なのにタメ口で絡んでくる奴は大嫌いだ。そもそも急に殴られて怒らねぇ奴なんていないだろう。さらに煽りを入れてくるアホはさすがにキレる。


「黙れクソ犬。一発でいいから殴らせろ。」

「‥‥‥あ?誰が犬じゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

「!!???」
どうやら彼は犬と言われてキレるらしい。完全にキレた彼は手に骨を持ってピカチュウを殴りにかかる(ボーンラッシュ)。お?喧嘩か?やってやろうじゃねぇか!!俺も一発殴ってやらねぇと気が済まねぇぜ!

こうしてピカチュウとリオルの喧嘩が始まった。勝負は数秒で決まった。圧倒的である。ピカチュウはなす術なくボコボコにされて白目をむいて地面に倒れる。やはり武器を持った奴に素手で対抗するのは無理がある。






‥‥‥!!
俺は気絶していたのか?!
さっき何が起こったのか覚えていない?!
ピカチュウは飛び上がるように目が覚めた。


「あ?おきた?」

「アナタ大丈夫なの?全身血まみれだったから、気絶してる時に応急処置しておいたわよ(それとリオルにボコボコにされた件も)。…どこか痛いとこあるかしら?」
あ、本当だ。綺麗に包帯が巻かれている。洞窟で怪我した箇所や…洞窟で顔の怪我なんてしたっけ?両頬にガーゼが貼られてるし、…なんか指先の包帯の巻き方が妙だけど…。っとそんなことより


「いったいなんなんだよ。派手に起こされるわ気失ってるし。殺す気かクソが。だいたいお前ら何者なんだよ」

ポッチャマ「ああ、自己紹介してなかったね。私はミル・コサイン。」

リオル「カイト・ペイン!君は?」
唐突に始まってしまった自己紹介。まぁ言ってもらったから俺もしとくか

「俺は……………。」



あ、、、、、やべーわ。わからん。名前が分からん!!なんで!?そういえば人間だったはずなのにピカチュウになってるよな!自分のことはわかると思っていたのに!覚えてない・・。名前くらい覚えてるでしょ…!………やっべぇ…本気で分からん。


「‥‥‥忘れた。」

「は?とぼけるのもいい加減にしなさいよ」
ミルのふざけんなと言わんばかりの恐ろしい声が…。
いやいや、別にとぼけてないから。いい加減にしろって言われても知らねぇし。覚えてないもん。


「いや!違うんだ本当に!…本当に記憶がない…。」

「はぁ?嘘にしか聞こえないんですけど」

「君って本当にバカだよね~僕でも自分の名前くらいは分かるわ~」

カイトに言われたくないことを言われてしまった。思い出せない自分が悪いのだが、その言い方は傷つく。あ?『俺でも自分の名前くらいはわかる』?
あぁなるほどね。分かった。これだけはわかる。カイトは学校のテストで回答せずに名前しか書かないような大馬鹿だ。

「じゃぁ、アナタって記憶喪失なの?」
ミルに聞かれてまぁ…そうだよ。とピカチュウは頷く。

「へぇ~。なんで?」

「知るかボケ!!」
俺はカイトとかいう馬鹿が嫌いだ。うざい。こういう奴は地獄に落ちればいいと思う。俺はカイトに中指を突き付ける。

「??なにそれ?何のポーズ?面白そうだから僕もやるー!!!」
こうして意味を理解していないカイトに中指を突き付けられる。


「記憶喪失で名前が分からないならアナタなんて呼べばいいの?」
ミルはそう言うけど別に名前は適当でいいと思う。後々思い出すだろうから。

「なんとでも呼んでくれ」

「じゃぁ(電気野郎)で!!」

カイトのネーミングセンスがクソ過ぎる!!!
「嫌だしそんなクソみたいなの!!」

「名前を忘れたアンタに断る権利はないわ。しかも何とでも呼べって言ったのはアンタでしょ」

電気野郎「うっ‥‥‥!!」
核心を突くミルの発言に従うしかなかった。
彼は名前が分かるまで電気野郎と呼ばれることになってしまった。

このクソがぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!!
と心の中で叫んだ。





「‥‥というわけで、三人で探検隊組まない?」
ミルが唐突に誘いをかけてきた。

「は?唐突すぎて草。なぜ急にその話になる。そもそも探検隊って何?」

「探検隊ってのは!こう!ブババーってなって!ズドドーンってなって!ドドドドーンって感じだね!」

「ごめんカイトの言ってることマジで分からん」

「……まぁ探検隊ってのは簡単に言ったら公務員みたいな感じかな?人を救助したり、悪い奴らを逮捕したり、未開の地を開拓したりって感じでね。公務員っていったら警察や救助隊や自衛隊もあるけどそれらをひっくるめてあるのが探検隊。エキスパートな職業ってことよ。」
ミルが説明してくれた。エキスパートな職業ねぇ…

「ふーん、へぇ。よくわかったけど、ブババーとかズドドーンとか言ってるバカがそんなエキスパートな職業になれるとでも?」

「なれるわよ。…たぶん。それに探検隊はチームで組む必要があるから多い人数でチームを組んだ方がいいと思わない?」

「僕も探検隊!君も探検隊!みんなで探検隊!hwoooooooo!!!!!!!!」
カイトが大きな声で叫ぶ。意味不明なクソ野郎だ。

「ましてやこんなキチガイで初対面でとび膝蹴りしてくるアホと組みたくないし」

「どう?一緒に組まない?」

「ん?(怒)さっきの話聞いてました?」
強引に話を持ち込んでくるミルも正直嫌いだ。

「お願いだよ!!頼むよぉ~!!一緒に探検隊やろうよ~!!記憶喪失の原因がわかるかの知れないよー!」
カイトが手を合わせて頼んでくるけどこんなクソとはやりたくない。でも探検隊になるってのは正直に言って悪くはないと思う。記憶喪失の原因がわかる?カイトの言ってることは確かなのか。でも間違いではないと思う。エキスパートな職業の方がいるなら確かに……それにこれからどうするのか行く当てがないからね…。でも

「別に探検隊になるのは嫌じゃない。でもお前らと組む気はない。」

「えーっ?!そんなの意味ないじゃん!お願いだよぉ。一緒にやろうよぉ~」

「じゃぁほかのヤツと組めば?」
これでどうだ。ざまぁみろカイト。別に俺じゃなくても他と組めばいい。諦めろ。

「えーっ、いやだ」

「は?」

「なんか分からないけど、なんとなく君と一緒にやりたい」

………なんなんだよこいつ。

「却下無理不可能頑固拒否」

「お願い!」

「やだ」

「お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いお願いおn‥‥‥」
「あーーーーっ!!!!!!もう!うるさいうるさい!わかったわかった!!一緒になればいいんでしょ!なれば!だから黙れ!」

カイトの恐ろしいくらいのしつこさに負けてしまった。
はぁ、しょうがねぇ、こいつらとチーム組んでやるか。

よく考えれば一人でいたら危険だと思う。住む場所もないし食べ物も自分で確保できるのか。人間だった頃の記憶はないが自給自足の生活は危険だと思う。道が分からなくて迷ってあの洞窟にいたキチガイ野郎に殺されるかもしれない。前に脱出できたのは偶然だ。怪我して石ころで敵を倒した階層に新手の敵が奇跡的に現れなかった。今度はそう上手くはいかないだろう。
それくらいなら守られる環境にいて探検隊として強くなっていけばいいと思う。まぁ、組むヤツが異常にうざいけど。別にそれくらいなら我慢できる。


「それで?探検隊ってやつはどうやってなるんだい?」

「僕も知らないからとりあえず一緒にデデンネのギルドに行こうよ。」

「お前らまだ探検隊じゃなかったんだ…」

「ええ。今日ここに来たの。まだ朝早いから綺麗で有名って聞いたこの海岸に来て日の出を見ていたらアナタが倒れてたってワケなの。」

「はぁ~それよりさっきからなにも食ってないんだよ。ギルド行ったら何か食べるものあるかな?」

「オイ話聞いてんのか」

あれ?

「??ミルって女の子かなと思ったけど男なの?さっきの声すごいハスキーだった」

ズゴッ!!!

「うわぁあぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁ」

「バッッッッカじゃないの?!私レディよ!!!男じゃねぇし!!見たらわかるでしょ!!ほんっと男って馬鹿ね!!殺すわよ!!!」

「ほんっどにすびません許しでください!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

ミルに頭蓋骨が割れたかのような音で頭を殴られた。思わず唸ってしまった。殺されたかと思った。ミルには死ぬほど謝った。こいつはやばい。怒らせたら殺される。








海岸を出て5分程度歩くと交差点のような場所が見える。それを北へまっすぐ。ちなみに西に行くと商店街があるらしい。


「ここがギルドよ。」
それは大きな正方形の形をした建物。出入口は柵で閉じられている。防犯の為だろう。建物はくすんだ灰色のような色をしている。コンクリートではないようだが、公務員の働く場所としては…小さすぎないか?


「なんか小さくない?」
カイトの言うとおりだ。

「このギルドは広がった地下があるのよ。」
あぁ地下があるのか。なるほどね。


「ごめんくださぁい!!」
カイトが大声で叫んだ。

「‥‥‥…。」
返事がない。

しばらくするとギルドの中で誰かの声がした。そしてバクオングが柵の近くへ来た。

「うるせぇぞ!!何時だと思ってんだ!!朝の5:00だぞ!!」
うるさい怒鳴り声。めっちゃうるさい。ロック音楽を大音量で聞いているかのようだ。耳をふさぎたいが相手に失礼だと思うので我慢した。っていうか今って朝の5:00なんだ。そりゃ怒るわな。


「おはよーございます!!!」

「……おぅ…おはよう…」
相手が怒鳴っているのにもかかわらず大きな声で朝の挨拶をするカイトはやっぱりヤバい奴だなと思う。これにはバクオングも言葉が詰まって返事をしてしまう。

「んで?こんな朝っぱらから何の用だ。」

「「「探検隊になりに来ました」」」

「‥‥‥‥‥‥そうか。じゃぁついてこい。」
冷たい声に変わった。探検隊って厳しい世界なのか?上下関係?急に怖くなってきた。俺はこれからどうなってしまうのか。

そして地下へつなぐ螺旋階段を下って地下二階へ連れていかれた。(正しく言うとついていった)

「ここで待ってろ」
バクオングに言われて俺たちは大きなドアの前で待った。大きなドアだ。俺の4倍くらいデカい。あ、そういえば俺は背が低いんだった。なんせ人間じゃなくてピカチュウなんだから。人間だったとしたら普通のドアなのだろうか。知らん。覚えてない。身長も体重も知らん。自分が何歳なのかも覚えてない。


(おいおいまじかよ)
すると周りがざわつき始めた。耳が大きいからか周囲にの声がよく聞こえる。

(このギルドの修行内容分かってて入りたいんだろうか?)

(どうせ逃げ出すんじゃないの?)
逃げ出す?そんなに厳しいの?

(最近の若い奴らはすぐ逃げるからな。今回もそうだろう)
…若い奴ら?なんなんだこいつら。なんかすげームカつく。逃げずに頑張ってざまぁみろと言ってやりたい。

そう思っている最中。ドアから男らしいバシャーモが出てきた。

「よぅお前たち、探検隊になりたいらしいな本当にやる気はあるのか?」
バシャーモのストレートな言葉。やる気かぁ。やる気が無いわけではないけど。

「逆にやる気ないのにこのギルドに入隊したいって言う人がいるんですか?」
ミルが真っ直ぐな言葉で返す。流石。カイトやミルは探検隊になりたくてここに来てるんだ。

「それもそうだな。じゃぁ隊長を呼ぶかぁ」
そう言ってバシャーモは自分の頭を叩いた。


「おーい、隊長!起きてくださいー!!!」
?自分の頭をぽこぽこ叩きながら何をしているのだろうか。
すると、バシャーモの頭の上からぴょこっと何かが出てきた。それは、デデンネだった。


「やぁ!おはよう!こいつの頭のふさふさは気持ちいいからついついここで寝ちゃうのさ!それで、話は全て聞かせてもらったよ!!ギルドに入りたいんだろ?君たちのこと知らないから、とりま自己紹介してもらおうか。」

リオル「カイト・ペインです。」


ポッチャマ「ミル・コサインです。」


ピカチュウ「名前は‥‥‥…ごめんなさい。思い出せないです‥。」

「「へっ?」」
バシャーモとデデンネは目を丸める。そうですよねぇびっくりしますよねぇ。

「記憶がなくて、名前もわからないし生い立ちもわからないし。許してあげてください。私たちは電気野郎って呼んでいます。」
ミルが丁寧にフォローしてくれた。

「ってことは記憶喪失?!…まぁそれは置いといてギルドに入りたい理由は何?」
置いとくんかーい。

「ナイショ!」
カイトが言う。まさか理由がないとかじゃねぇだろうな?

「ナイショです」
ミルもかーい。…俺はなんて言おうか。

「…こいつらに一緒にやろうって言われたからです」
正直に言っておこう。嘘はついても無駄。というか何を言おうか思いつかなかっただけ。

「なるほどね。よくわかった。君たちの入団を認めよう。 ただし!入団テストを受けてもらうよ。」
認めるんかーい。

「「「了解であります!」」」






バシャーモ「それじゃぁとりあえず、海岸の洞窟でちょうど探し物の依頼があったんだ。それを受けてきてくれ。私はその間に専門学校の入学の手続きをするから。」


デデンネ「がんばってねー!」


‥‥‥といわれて、海岸の洞窟へやってきた。電気野郎が脱出した洞窟は『海岸の洞窟』と呼ばれるダンジョンだった。この洞窟に入るのはかなり抵抗があるようだ。目的は“れんけつばこ”を依頼主のコラッタに届けること。どうやらひったくりに合い、海岸の洞窟の奥に逃げ込んだらしい。



海岸の洞窟B2(地下二階)

「なぁ質問なんだけど専門学校って何の?」

「あぁ、これはね探検隊の国家公務員になるための学校よ。」

「はぁ?!国家公務員?!じゃぁ俺たちは国家公務員試験を受けるってことか?!」

「うん!そうだよ!」
カイトが元気に言う。馬鹿かよこいつ。公務員試験ってクソ難しいんだぞ。自分の記憶はないが一般常識くらいはわかる。何故だろうか。知らん。

「なぁ、それってどれくらい難しいか分かってるのか。」

「うん!片手に本を持って勉強しながらダンジョンの敵を倒すくらい難しいって聞いたよ。それくらいなら僕でもできる!」
それくらいなら僕でもできるって…マジかよこいつ。できるのかよ。すげぇな。…ってか

「なんだよそのガバガバ論。分かりやすいような分かりにくいような。誰に教えてもらったんだよ。」

「これはね、師匠に教えてもらったんだ♪」
師匠の個性というか、クセが強くて草が生えた。
ふふっと。ウキウキしたカイトの顔を見てたらアホらしくてついつい笑ってしまった。

「カイト、さっき電気の野郎がアンタの顔見て笑ってたわよ。」
ちょっ…ミル…チクリは良くねぇぞ…!!!

「あん?」
ひぃぃぃぃぃぃぃ



雑談をしながら三人は洞窟へ入っていった。(これを雑談といえるのか)

カイトは鼻歌を歌いながら
ミルは真顔で
電気野郎はそこらに落ちている石を拾いながら奥へ進んでいく。


「そういえばなんで石なんか集めてるの?」

「技がないんだ、俺。石をぶつけるしか方法がないんだよ。ここから脱出した時も石投げだったからね」

「雑魚じゃんっ!!!技つかえないの?!なんで?!」
カイトが言う。うるせぇーくそが。

「記憶失ってるから。ってかそもそも人間はワザなんて覚えないから」

「あぁ…なるほど…?ニンゲンって何?」
ミルが納得?したが…。

「いや、なんでもない。」
人間と言うものを知らないのか?この世界には人間は生きていない?っというわけなのか?

そう言っていた矢先に海岸の洞窟でお馴染みのアノプスがいた。

カイトが初めに気づき、速攻で近づき、アノプスの額に“はっけい”を繰り出す。遭遇して3秒でアノプスは泡を吹いて気絶した。

次にズバット。ミルが“うずしお”を繰り出す。高速回転した洗濯機のように水は激しいしぶきを上げながらズバットを巻き込む。やがてそれは壁に激突し、破裂音がする。ズバットは既に地に伏せていた。


(速い…しかも一撃かよ‥‥ふざけんなし‥‥‥)



海岸の洞窟 B5(地下5階)

公園の広さくらいの広いフロアにやってきた。ここが奥地のようだ。これ以上は進めない。奥地には一匹のポケモンが。

「連結箱を持ってるのは君?それいいなぁ!僕にちょーだい!」
カイトはおねだりする。

「あぁぁぁぁぁーーーー!!!!てめーは!!」
あいつだ。ゴルバットだ。いきなり進化して足にスピードスターを撃ち込まれて怪我をしたあのクソみてぇなゴルバットだ。

「?なに?ともだち?」
友達なわけあるか!!!!やっぱカイトは大馬鹿!!

「どうもこうもねーよ!あいつには嫌な思い出しかない!!!」

そう言って石を投げつける。だが、簡単によけられてしまう。はじいてもだめだということをゴルバットは認識している。学習している。電気野郎は舌打ちをした。

「私を忘れてもらったら困るんだけど♪」

いつの間にかミルはゴルバットの背後にいた。これにはゴルバットもびっくり。
ミルはすかさずゴルバットをボコボコにした。技を使わずに…。
地に伏せたゴルバットから落ちた連結箱をカイトは拾って背伸びをする。

「あぁぁ~歯ごたえがねぇなぁ~」
カイトの言っていることにそれな。とミルも共感する。

「なぁ、お前ら強すぎない?俺はあんなに苦労したのに、お前らはコンニャクゼリーみたいな手ごたえだったのかよ。」




ミル「私たちは強くないよ」



「「きみが弱いだけだよ」」


「‥‥‥畜生がぁぁぁぁッ!!!」

電気野郎は2匹をぽこっと軽く殴った。(そしてやり返される)





三匹はギルドに帰ってきた。

取り返した連結箱をコラッタに届けたら、嬉しそうにしていた。お礼としてオレンの実をもらった。

ギルドB3(地下三階)


「おぉ!おかえり!初依頼はどうだった?」
デデンネが元気に迎えてくれた。

「俺以外はこんにゃくゼリーぐらいに楽勝だったらしいですよ」

「依頼お疲れ様。でもこれからが本当の入隊試験だ。つらいと思うが頑張ってくれ。」

「ところでさ、これからの試験って何するんです?」
専門学校に入るのは知っているがどんな勉強?をするのか気になったので聞いてみた。

「まず君たちには専門学校へ入ってもらう。そこでダンジョンの知識を手に入れて国家試験に合格するまでが試験だ。ここから専門学校までの距離は歩いて一時間くらいかな?」
デデンネが言いう。片道1時間!?

「うそでしょ?‥‥…遠くない?」
ミルも俺と同じ気持ちだ。

「そして学校が終わったら学校近くのガルーラの店がある。そこでアルバイトをしろ。pm10:00までだぞ♡がんばれ♡」
デデンネのすさまじい発言。

カイト「ある‥‥‥」
ミル「ばいと‥‥‥」
電気野郎「学校に通いながら‥‥‥」



「「「働くのかよッ!!!!!!」」」

「そのとぉーり。当り前だろ。アンタらにタダ飯食わせる金はないんだ。さぁ!!働け!!!!!!!」
当り前だよなぁ?とばかりにバシャーモが言う。

「「「‥‥‥はぁい」」」




夕食・風呂をすませて…。


バシャーモ「さぁ。ここが君たちの部屋だよ」


「「「うおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!広い!!!!!!!!」」」

そこはおよそ20畳の部屋。三匹の共同部屋にしては広すぎる。しかも机やイス、ベッドなど家具が充実している。‥‥とはいえ一つ問題が

「男女で部屋は離すべきだと思うんですが・・・・・」
電気野郎が質問する。
一般論からすれば男女共同の部屋はあり得ない。なぜなら危ないからである。
それに…(これ以上は何も言わない)

「まぁ君なら問題ないだろ?そこの二匹にも勝る力を持っていると思うから大丈夫だという隊長の意見だ。勉強の教えあいもあるからね。助け合うのもチームプレーの一つだよ。」
バシャーモが言った矢先、彼の頭の上からぴょこっとデデンネが出てきた。

「君たち、明日から地獄が始まるぞ♪もう寝なさい。」


「「「わかりやした」」」

三匹は元気に返事をした。明日から地獄が始まるとはいえ新生活というのはやはり楽しいものだろう。新しい部屋、新しい街、田舎から都会へ上京した人にすれば興奮が止まらない。


カイト「明日の朝ごはんって何だろうね?!」

電気野郎「修学旅行かよw」

ミル「早く寝なさいよ。明日は5:30起きよ」

「「うぃ~っす」」
カイトと電気野郎は軽く返事をして秒で寝た。はぁ?とミルは口を開けた。修学旅行で興奮してる奴ほど寝れないやつはいない。まさにその通りである。


さぁ地獄はこれからだ。
電気野郎はこの作品でカイト、ミルなどの登場人物に『電気』と呼ばれることが多くあります。ご了承ください。

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感想

お名前:しろあんさん
(この感想は改稿前のWednesdayを読んでいた者が送る感想です。故にまだ本編を読んでいない方はネタバレ注意となります。)




波乱な三匹の出会いを思い出してちょっぴりうるっと来ました!(2話にしていきなり)
ミルがだいぶ優しくなっているような気がしますね。毒舌吐きなのは変わってないけど!あとは電気野郎君の常識人度がアップした事でしょうか。荒っぽい所は変わってないけど!
あとカイト君!!キミどっか変わった!?ものすっごい馴染みのあるカイト君だったよ!!良い意味で真っ直ぐな馬鹿だ!((
あ、でもちらっと出てきた師匠の存在が気になりましたね……
とりあえず少しずつ読み進めながら感想を投稿していこうと思いますのでよろしくお願いします!
書いた日:2018年09月10日
作者からの返信
読了ありがとうございます!改稿前は非常識な部分がありましたね笑笑。その辺りをしっかりと現実的に書き換えました!改稿して良かったなぁと思います!(もう改稿前の文を見たくない)ありがとうございました!
書いた日:2018年09月13日