第82話 伝説のポケモン

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

「わ~ん! よかったよゴールド~! 死んじゃうかと思ったんだよ~!」
「わりぃわりぃ。もう平気だから心配すんな」

 銀色のポケモンを捕まえた翌日の朝にゴールドは無事に意識を取り戻した。身体を打ち付けたものの骨は折れていなく両腕を肩から回してもう平気だとアピール。
 ベットで寝ているゴールドにすがるように抱き付き鼻水を出しながらマイは泣く。

「あっそうだ、これ。捕まえたよ」
「まじかよ!? ほほーん、こんなポケモンだったか。ウツギ博士には言ったのか?」
「ううんっまだ! ゴールドが心配だったから……でももうだいじょうぶだよね? だよね?」

 出されたティッシュに鼻をかみ、ごみ箱に捨てると腰につけたモンスタボールを差し出す。ゴールドに問われると頭をゆっくりと左右に振って否定。
 それなら、と腰をあげて病院から出ようとするゴールドの腕を引っ張り引き留めようとするがこんなところに大人しくいられる性分ではないとポケモンセンターに向かう。

「よ~! ウツギ博士!」
「ゴールド君、久しぶりだね。最近はテレビ電話があるから寂しくなくてすむねぇ。ところでマイちゃんはどこだい? あれ以来会っていなくて」
「はかせ! ここにいるよ!」

 ポケモンセンターに備え付けているテレビ電話でウツギ博士と連絡を取る。マイは昨夜あった出来事を博士に伝えると大変だったねお疲れさまとねぎらいの言葉をもらう。
 そして捕まえたばかりのポケモンを転送すると博士は椅子から転げ落ちる。

「こ、ここここれは! 伝説のポケモン、ルギアじゃないか! この子をどこで!?」
「えっと、昨日の昼に氷の抜け道に行って氷の張った床から飛び出てきたんだよ! ね、ゴールド!」
「ああ、大変だったんだぜ。マイが頑張ってくれたおかげだ」

 ゴールドの言葉に首を傾げる。どうやら意識を失ったことは伝えないらしい。興奮しているウツギ博士はオーキド博士にも連絡をした。

「オーキド博士! このポケモンをご覧ください! 伝説のポケモン、ルギアですよ!」
「ありゃりゃ……はかせってポケモンのことになると周りが見えなくなるからなぁ。じゃあ、またねはかせ」
「ああ、すまないね! また連絡してね」

 話が止まらなくなりそうだったためマイは早めにテレビ電話を切り、ゴールドは相変わらずの博士に苦笑いをする。

「ゴールド、ほんとにもうだいじょうぶなの?」
「ああ、平気だ! せっかくの旅路を悪かったな」
「ううん、ゴールドが大切だから」

 さらっと恥ずかしげもなくマイは言ってのけるのでゴールドは目線を泳がせ言葉を探す。

「あ~……まあ、よくあるこった気にすんな!」
「よくあったら困るの! よ~し、行くぞ~! オーッ!」

 拳を掲げてもう一度氷の抜け道へ。

◆◆◆

「ちょっと右腕のブレスレッド見せてみろ」
「え? ほい、どうぞ……?」

 氷の抜け道、地下二階にてゴールドがふと思い出したようにマイにブレスレットを見せるように言う。

「あ~やっぱりな。塗装少し剥げてんぞ」
「ええー!? そ、そんなぁ……ショック」
「でも、銀色の塗装が剥げてんのに金色だな。変わったブレスレッドだぜ」

 銀色のブレスレッドが昨日の戦いなのか塗装が所々剥げ落ちている。項垂れているあたり相当なショックを受けているらしい。しかし、普通のブレスレッドなら色が落ちているなら黒色やくすんだ銀色だがこのブレスレッドは金色だ。

「ほんとだ……これはこれできれいだね、うう」
「なんていうか、わざと銀色に塗装したような感じだな」
「なんでわざわざ?」
「知らねえよ。そうだなあ、まあ。金色と金色のブレスレッドじゃ恰好つかないからなんじゃねえの?」

 そんな話をしていると地下一階への階段を発見。もう少しで抜け道を抜けられる。長い抜け道だ。

「おっ、マイ。ちょっと待てよ」
「へ?」
「ニョたろう、天井に向かって冷凍ビーム!」

 地下一階にて、ゴールドが突然ニョロトノを出して攻撃を指示。野生ポケモンはいないのに、とマイは不思議そうに首を傾げた。
 ニョロトノによって作られた氷の柱は神秘的に光を放っていた。

「その氷の柱に冷凍パンチ!」
「わあ! 雪! すっごいきれい!」

 雪が放つ冷たく優しい光がマイのまわりを降り注ぐ。ルギア戦で身体を張って頑張ったマイにご褒美というわけだ。

◆◆◆

「氷の抜け道を抜けましたーっと! 氷の床ではどこに行くのかわかんなくて頭の中ぐちゃぐちゃになったけど、なんとか出れてよかったよ!」
「おー、あの時はどうなるかと思ったぜ本当に……。しかしまー、あっついな! 抜けた途端にあっちぃわ!」

 緩やかな坂道を下る途中青いジャケットに黒髪をポニーテールにした女の人が声を掛けてきた。

「へえ! 君達氷の抜け道を抜けてきたの! ポケモントレーナーとして結構凄腕なのね!」
「えへへ、へへへぇ」

 年上のお姉さんに褒められマイは頬を指でかいて照れ臭そうに笑う。ささっと行くぞ、先に行くゴールドにそう言われてマイは頭を下げてお姉さんの元を離れる。

「待ってー! わあっすごい! 山と山に挟まれてる街なんだ!」
「そうだぜ、静かな山間の街って呼ばれるくらいだからな。とりあえず着替えにポケモンセンターに行こうぜ! 汗だくだ!」

 ゴールドを追いかけてマイは街をぐるりと見渡す。山々に挟まれ美味しい空気の味がする。
 ここでどんなことが起きるのか期待を胸にマイ達はポケモンセンターに向かう!

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