【TALE25】真実の闇の中③
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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください
<SIDE ピカチュウ>
デリバード
「・・・ダストシュート!」
ヒスイバクフーン
「・・・またあの裏切り者か・・・。 ・・・シャドーボール」
デリバードさん、 ・・・いや、デリバードの奴。また俺たちの邪魔を・・・!
ポリゴンZ/バーキュ
「ピカチュウにバクフーンか・・・。 それなら都合が良いね!
・・・チャージビーム!」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・10万ボルト!」
俺たち4匹は背後の繭を守りながら、ヒスイバクフーン・ドータクン、そしてバーキュ・デリバードの各コンビと、三角形になって向き合っている。
ドータクン
「ようやく片を付けられるな、デリバードよ」
ドータクンは、背後に衛兵を従えながらデリバードに迫る。
ドータクン
「・・・神通力!」
デリバード
「・・・くっ! ・・・身体が・・・」
表情を引きつらせたまま、そして何かに縛り付けられたまま、デリバードは苦しみもがく。
ポリゴン2の伏兵
「シャドーボール、一斉射撃・・・!」
デリバード
「くっ・・・!!」
一瞬のうちにずたぼろと化したデリバードの身体には、それでもなお容赦ない一斉射撃が加えられる。
ドータクン
「ひとまずどうよ、あんたの造った兵器 にやられるってのはな」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方その頃、俺たちは密かに、背後の繭を解いていた。
その最後の糸を解いたのはバシャーモさんだ。すると・・・。
バシャーモ
「サーナイトの奴、こんな所に・・・。 ・・・取り敢えず、早くここを出るぞ!」
サーナイトって、まさか・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ストライク
『・・・おっ、もうそろそろ9時か。 サーナイトさんのラジオが始まるぜ!
・・・おい皆、FMグリーンランドにチャンネル合わせて良いか?』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この言葉を思い出しながら、俺とミミロルが顔を見合わせていると・・・。
バシャーモ
「・・・良いから2匹も、早く出る準備をしろ! 間違いなく狙われるぞ!」
そう言われて、俺たちは素早く逃げようとするが・・・。
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・逃げ切れると思うなよ! ・・・吹雪!」
吹雪を避けながら、前に出たのは俺とアンディだ。
ポリゴン/アンディ
「・・・電磁波!」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・10万ボルト! ・・・バシャーモさん、ミミロル、今のうちに!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
@ヴァイナスの北の遺跡
ヒスイバクフーン
「・・・百鬼夜行」
デリバード
「ぐわあああっ・・・! ・・・おのれ、早く解放するので・・・
・・・ぐっ・・・!!」
ポリゴン2の伏兵
「・・・シャドーボール、もう一度だけ一斉射撃!」
デリバード
「・・・くっ・・・!」
デリバードの身体は限界を迎え、遂には散り散りとなって虚空へと溶け行く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、2匹は遺跡の地下へと向かう。
ヒスイバクフーンは、部屋の奥の方の石板に手をかざす。
ドータクン
「・・・なぁ親方。 本当にこれで目覚めるのか?」
ヒスイバクフーンが深くうなずいた、その時の事。2匹の目の前では、小さなポケモンが黄色い光に包まれて輝いている。
ヒスイバクフーン
「・・・ようやく一つ、鍵が手に入った」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
@グリーンランドの街
ゾロアーク
「・・・辻斬り!」
ユキメノコ
「・・・シャドーボール!」
ヌケニンの尖兵たちはゾロアーク・ユキメノコの2匹を追うが、彼らの技を前にばたばたと倒れていく。かと思われたが・・・。
ゾロアーク
「・・・あいつら、まだ邪魔を・・・! ・・・?」
ヌケニンの兵士
「シャドークロー・・・!」
ユキメノコ
「・・・・・・・・!」
そして、再び敵が見えなくなったのを確認して、ゾロアークはユキメノコを抱きかかえる。
ゾロアーク
(仕方のない義妹 め・・・。 これも決着を着ける為・・・!)
ユキメノコの腕を肩に乗せ、しっかりと掴みながらゾロアークは走り出す。
ゾロアーク
(死なせてたまるか、まだ勝負の一つも付いていないというのに・・・!!)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<SIDE ピカチュウ>
遺跡から脱出し、ようやく辿り着いた宿での事。俺たちはやっとの想いで、助け出したポケモンをベッドに寝かせたのだが・・・。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・また敵襲か・・・。 ・・・ミミロル、あの方の事は頼んだ!」
ミミロル
「・・・ええ」
爆発音を聞き、俺たち3匹は急いで外へと向かう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・サイコキネシス!」
バシャーモ
「・・・2匹とも危ない!」
ピカチュウ/廉太郎
「バシャーモさん・・・!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バシャーモ
『ブレイズキック! ・・・全軍、その者を捕らえる準備を!!』
ヘルガーの兵士
『ラジャー・・・!!』
キルリア
『・・・待って! 何もたもたして・・・!』
ピカチュウ/廉太郎
『・・・キルリア、お前こそ何を・・・?』
キルリア
『・・・全くもう、だから先に逃げててって・・・』
ヘルガーの兵士
『・・・全軍、一斉に火炎放射・・・!』
キルリア
『・・・ちょっと待って、危ない!』
ピカチュウ/廉太郎
『・・・キルリア、お前・・・。 ・・・キルリア・・・!!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この間の夢と同じように、目の前にあの日の記憶の幻が映る。
バシャーモ
「あの野郎、またあの日の事を・・・!」
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・ねぇ知ってたかい? 後悔も犯した罪も、心に癒えない傷の様に残り続けるものなんだってね」
さっきと何か違うと思ったら、・・・。
・・・やっぱりバーキュの奴、何処かがおかしい。狂気的とすら思えて来る。
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・まずはあんたを楽にしてあげようか。 背負う罪から逃がしてね! ・・・サイコキネシス!!」
バシャーモ
「ぐわぁっ・・・!」
ピカチュウ/廉太郎
「バシャーモさん、しっかり! ・・・瓦割り!!」
俺は咄嗟に、2匹の間に割り込んで突撃する。
ポリゴン/アンディ
「・・・冷凍ビーム!!」
ポリゴンZ/バーキュ
「邪魔がまた1匹か・・・。 まあ良い。 ・・・しっかしどんな気分だ、十字架を背負ったまま立とうにも立てないってのは」
ピカチュウ/廉太郎&ポリゴン/アンディ
「・・・バシャーモさん・・・!!」
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・それじゃあ、次はあんたの番だ! 吹雪!!」
バシャーモ
「・・・2匹とも危ない・・・!!」
よれよれの身体を何とか立ち上げて、バシャーモさんはバーキュの前に立ちはだかるが・・・。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・バシャーモさん、無茶しないで・・・!」
バシャーモ
「・・・無茶、だと・・・?」
そう言いながらバシャーモさんは振り向く。
バシャーモ
「・・・何とでも言え。 何度死んでもお前を守るのが、俺にとってせめてもの償いさ」
ポリゴン/アンディ
「・・・お兄ちゃんを、守るのが・・・?」
バシャーモ
「・・・ああ。 奴まで、 ・・・ピカチュウまで、こんな事で死なせてたまるかっ!!」
バシャーモさんのインファイトが、見事にバーキュの身体へと命中する。
ポリゴンZ/バーキュ
「くっ、生意気な・・・!」
あのインファイトで、バーキュは一気に大きなダメージを負ったように見える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
宿に戻ってからの事。
アンディがミミロルと交代する一方で、俺とバシャーモは二人きりでベランダへと出た。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・俺を、探していた・・・?」
バシャーモ
「ああ。 必死に叫んでもがく、あの時のお前の姿はよく覚えている。
俺はあの日以来、ずっとその記憶に苦しめられてきた。
・・・互いの心の傷を拭うには、やはり遺されたお前の為に、何か出来る事を探さねばならない。
・・・今まで言い出せずにいたが、ほんの些細な事で良いからお前に教えて欲しいんだ」
それから、俺は少し考え込んでからこう言う。
ピカチュウ/廉太郎
「そういうなら・・・。
・・・これからも是非、俺たちに協力して下さい。 世界を平和にする為に」
バシャーモ
「・・・ああ」
バシャーモさんは深く頷いて快諾してくれた。
バシャーモ
「・・・それじゃあ、そろそろ部屋に戻ろう。 お前もだいぶ身体が冷えて来ただろう」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・ええ」
しかし、足を一歩踏み出したその時、掌には・・・。
ピカチュウ/廉太郎
(・・・あの紫の光、また・・・!)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【TO BE COUNTINUED】
デリバード
「・・・ダストシュート!」
ヒスイバクフーン
「・・・またあの裏切り者か・・・。 ・・・シャドーボール」
デリバードさん、 ・・・いや、デリバードの奴。また俺たちの邪魔を・・・!
ポリゴンZ/バーキュ
「ピカチュウにバクフーンか・・・。 それなら都合が良いね!
・・・チャージビーム!」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・10万ボルト!」
俺たち4匹は背後の繭を守りながら、ヒスイバクフーン・ドータクン、そしてバーキュ・デリバードの各コンビと、三角形になって向き合っている。
ドータクン
「ようやく片を付けられるな、デリバードよ」
ドータクンは、背後に衛兵を従えながらデリバードに迫る。
ドータクン
「・・・神通力!」
デリバード
「・・・くっ! ・・・身体が・・・」
表情を引きつらせたまま、そして何かに縛り付けられたまま、デリバードは苦しみもがく。
ポリゴン2の伏兵
「シャドーボール、一斉射撃・・・!」
デリバード
「くっ・・・!!」
一瞬のうちにずたぼろと化したデリバードの身体には、それでもなお容赦ない一斉射撃が加えられる。
ドータクン
「ひとまずどうよ、あんたの造った
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方その頃、俺たちは密かに、背後の繭を解いていた。
その最後の糸を解いたのはバシャーモさんだ。すると・・・。
バシャーモ
「サーナイトの奴、こんな所に・・・。 ・・・取り敢えず、早くここを出るぞ!」
サーナイトって、まさか・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ストライク
『・・・おっ、もうそろそろ9時か。 サーナイトさんのラジオが始まるぜ!
・・・おい皆、FMグリーンランドにチャンネル合わせて良いか?』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この言葉を思い出しながら、俺とミミロルが顔を見合わせていると・・・。
バシャーモ
「・・・良いから2匹も、早く出る準備をしろ! 間違いなく狙われるぞ!」
そう言われて、俺たちは素早く逃げようとするが・・・。
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・逃げ切れると思うなよ! ・・・吹雪!」
吹雪を避けながら、前に出たのは俺とアンディだ。
ポリゴン/アンディ
「・・・電磁波!」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・10万ボルト! ・・・バシャーモさん、ミミロル、今のうちに!!」
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@ヴァイナスの北の遺跡
ヒスイバクフーン
「・・・百鬼夜行」
デリバード
「ぐわあああっ・・・! ・・・おのれ、早く解放するので・・・
・・・ぐっ・・・!!」
ポリゴン2の伏兵
「・・・シャドーボール、もう一度だけ一斉射撃!」
デリバード
「・・・くっ・・・!」
デリバードの身体は限界を迎え、遂には散り散りとなって虚空へと溶け行く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、2匹は遺跡の地下へと向かう。
ヒスイバクフーンは、部屋の奥の方の石板に手をかざす。
ドータクン
「・・・なぁ親方。 本当にこれで目覚めるのか?」
ヒスイバクフーンが深くうなずいた、その時の事。2匹の目の前では、小さなポケモンが黄色い光に包まれて輝いている。
ヒスイバクフーン
「・・・ようやく一つ、鍵が手に入った」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
@グリーンランドの街
ゾロアーク
「・・・辻斬り!」
ユキメノコ
「・・・シャドーボール!」
ヌケニンの尖兵たちはゾロアーク・ユキメノコの2匹を追うが、彼らの技を前にばたばたと倒れていく。かと思われたが・・・。
ゾロアーク
「・・・あいつら、まだ邪魔を・・・! ・・・?」
ヌケニンの兵士
「シャドークロー・・・!」
ユキメノコ
「・・・・・・・・!」
そして、再び敵が見えなくなったのを確認して、ゾロアークはユキメノコを抱きかかえる。
ゾロアーク
(仕方のない
ユキメノコの腕を肩に乗せ、しっかりと掴みながらゾロアークは走り出す。
ゾロアーク
(死なせてたまるか、まだ勝負の一つも付いていないというのに・・・!!)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<SIDE ピカチュウ>
遺跡から脱出し、ようやく辿り着いた宿での事。俺たちはやっとの想いで、助け出したポケモンをベッドに寝かせたのだが・・・。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・また敵襲か・・・。 ・・・ミミロル、あの方の事は頼んだ!」
ミミロル
「・・・ええ」
爆発音を聞き、俺たち3匹は急いで外へと向かう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・サイコキネシス!」
バシャーモ
「・・・2匹とも危ない!」
ピカチュウ/廉太郎
「バシャーモさん・・・!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バシャーモ
『ブレイズキック! ・・・全軍、その者を捕らえる準備を!!』
ヘルガーの兵士
『ラジャー・・・!!』
キルリア
『・・・待って! 何もたもたして・・・!』
ピカチュウ/廉太郎
『・・・キルリア、お前こそ何を・・・?』
キルリア
『・・・全くもう、だから先に逃げててって・・・』
ヘルガーの兵士
『・・・全軍、一斉に火炎放射・・・!』
キルリア
『・・・ちょっと待って、危ない!』
ピカチュウ/廉太郎
『・・・キルリア、お前・・・。 ・・・キルリア・・・!!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この間の夢と同じように、目の前にあの日の記憶の幻が映る。
バシャーモ
「あの野郎、またあの日の事を・・・!」
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・ねぇ知ってたかい? 後悔も犯した罪も、心に癒えない傷の様に残り続けるものなんだってね」
さっきと何か違うと思ったら、・・・。
・・・やっぱりバーキュの奴、何処かがおかしい。狂気的とすら思えて来る。
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・まずはあんたを楽にしてあげようか。 背負う罪から逃がしてね! ・・・サイコキネシス!!」
バシャーモ
「ぐわぁっ・・・!」
ピカチュウ/廉太郎
「バシャーモさん、しっかり! ・・・瓦割り!!」
俺は咄嗟に、2匹の間に割り込んで突撃する。
ポリゴン/アンディ
「・・・冷凍ビーム!!」
ポリゴンZ/バーキュ
「邪魔がまた1匹か・・・。 まあ良い。 ・・・しっかしどんな気分だ、十字架を背負ったまま立とうにも立てないってのは」
ピカチュウ/廉太郎&ポリゴン/アンディ
「・・・バシャーモさん・・・!!」
ポリゴンZ/バーキュ
「・・・それじゃあ、次はあんたの番だ! 吹雪!!」
バシャーモ
「・・・2匹とも危ない・・・!!」
よれよれの身体を何とか立ち上げて、バシャーモさんはバーキュの前に立ちはだかるが・・・。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・バシャーモさん、無茶しないで・・・!」
バシャーモ
「・・・無茶、だと・・・?」
そう言いながらバシャーモさんは振り向く。
バシャーモ
「・・・何とでも言え。 何度死んでもお前を守るのが、俺にとってせめてもの償いさ」
ポリゴン/アンディ
「・・・お兄ちゃんを、守るのが・・・?」
バシャーモ
「・・・ああ。 奴まで、 ・・・ピカチュウまで、こんな事で死なせてたまるかっ!!」
バシャーモさんのインファイトが、見事にバーキュの身体へと命中する。
ポリゴンZ/バーキュ
「くっ、生意気な・・・!」
あのインファイトで、バーキュは一気に大きなダメージを負ったように見える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
宿に戻ってからの事。
アンディがミミロルと交代する一方で、俺とバシャーモは二人きりでベランダへと出た。
ピカチュウ/廉太郎
「・・・俺を、探していた・・・?」
バシャーモ
「ああ。 必死に叫んでもがく、あの時のお前の姿はよく覚えている。
俺はあの日以来、ずっとその記憶に苦しめられてきた。
・・・互いの心の傷を拭うには、やはり遺されたお前の為に、何か出来る事を探さねばならない。
・・・今まで言い出せずにいたが、ほんの些細な事で良いからお前に教えて欲しいんだ」
それから、俺は少し考え込んでからこう言う。
ピカチュウ/廉太郎
「そういうなら・・・。
・・・これからも是非、俺たちに協力して下さい。 世界を平和にする為に」
バシャーモ
「・・・ああ」
バシャーモさんは深く頷いて快諾してくれた。
バシャーモ
「・・・それじゃあ、そろそろ部屋に戻ろう。 お前もだいぶ身体が冷えて来ただろう」
ピカチュウ/廉太郎
「・・・ええ」
しかし、足を一歩踏み出したその時、掌には・・・。
ピカチュウ/廉太郎
(・・・あの紫の光、また・・・!)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【TO BE COUNTINUED】