No.40 † 古の遺伝子 †

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此処での施設での生活に慣れてきた、ある日の午前9時過ぎ。

アーシェ:「ん~……」
ノーマ:「どうされたんですか?アーシェさん。腕を組んで、何やら考えておられたようですが……」
アーシェ:「ん?あぁ、いや……コリンクはレベルアップで進化するから、私が何処かへ出かけるときに積極的に連れて行って、適度にバトルさせてあげればいいんだけど……」

私はバシャーモとオノノクスと一緒に……何をしているのかは判らないけど、楽しく過ごしているストライクの方へ視線を向ける。

アーシェ:「ストライクって確か、通信交換で進化するポケモンだったよな?」
ノーマ:「はい。確か、メタルコートを持たせて通信交換でしたね。その方法でハッサムになったはずです。」
アーシェ:「だよな?ん~……そのメタルコートってヤツを、イワークをハガネールに進化させるときに使っちまったんだよな……」
ノーマ:「あぁ。アーシェさんのハガネールは野生産ではなかったんですね。」
アーシェ:「そうなんですよ。こうなったら、友人達に連絡をしてみて、持ってたらまた譲ってもらおうかな……」

***

その日の夜

アーシェ:「……ってなわけで、皆に連絡させてもらったんだけど。」

私は話し合いの結果で決めた自室でライブキャスターを起動し、友人4人に連絡を入れた結果……時差とかの都合で、誰かは繋がらないだろうと思っていたのに、全員と繋がった。

初対面の組み合わせがあったりしたので、最初に軽く自己紹介をしてもらって……本題に入った。

サモン:『なるほど、ストライクをですか。』
フクス:『まぁた、格好良いポケモンが増えましたね……アーシェさん、本当に女の子ですか?』
アーシェ:「うっせぇな……好みは人それぞれだろうが。」
コルボー:『それにしても、メタルコートか……くくっ』
ティア:『ふふっ、コルボーさん。笑ったら、アーシェちゃんに失礼よ。』
サモン:『メタルコートで、何か遭ったのかい?』
アーシェ:「いや、何も……無かった……」
コルボー:『アーシェのハガネールがまだイワークだった頃にな。俺が持ってたメタルコートをやったんだよ。俺のポケモン達じゃ、有効活用できねえからな。それで、その時に……』

◇◇◇

アーシェ:「おっ……とっと。これは?」
コルボー:「『メタルコート』だ。此処に来る道中で手に入れてな……お前の仲間にイワークが居るだろ?その進化に使ってやると良い。」
アーシェ:「いいのか?貰っちまって……結構レアなアイテムじゃねぇのか?コレ。」
コルボー:「そうかもしれねぇけど、俺のポケモン達じゃ恩恵を得られないっつうか、用途が無いからな。それなら、有効活用できる奴にくれてやった方が良いと思って。」
アーシェ:「そっか。じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ。でも……」
コルボー:「まだ何かあるのか?」
アーシェ:「このコート……どうやってイワークに着せてやれば……上から被せてやればいいのか?」
ティア・コルボー:「「え?」」
アーシェ:「え?」
ティア:「あ……あのね、アーシェちゃん。メタルコートの『 コート 』って、塗装する方のコート( coat(ing) )で、外套がいとうの方のコート( coat )じゃないのよ。文字で書いたら一緒なんだけどね。」
コルボー:「まぁ、後者の方にも『装着』って意味はあるらしいが……」
アーシェ:「はっ……!べっ、別に!それくらい知ってたしっ!///// 」

◇◇◇

コルボー:『……ってなことがあってな。』
サモン:『アーシェさん……』
フクス:『アーシェさんって、賢く見える時と……その……アレな時との差が、大きすぎますよね。』
アーシェ:「言うなよ、コルボー!あぁぁぁ……もうっ!あの時に戻れるなら、自分で自分にメガトンキックをかましてやりてぇ……」
コルボー:『ビンタやパンチじゃなくて、キックってところがお前らしいな。』
ティア:『それにしても、ストライク……』
アーシェ:「ん?どうした?ティア。」
ティア:『あぁ、いえ……確か、ストライクにはハッサム以外の進化先があったような気が……』
サモン:『え?ハッサム以外の進化先?そんなの、聞いたことが無いんだけど……』
ティア:『確か、シンオウ地方がまだヒスイ地方と呼ばれていた頃に、そんなポケモンが居たらしいっていう文献を、つい最近見かけたのよ。』
アーシェ:「へぇ……そんなポケモンが……コルボーは何か知らねぇのか?現在進行形で、シンオウ地方で仕事してるだろ?」
コルボー:『本当にごくごく限られた場所でだけどな。でも……その話は、何か聞いたことがあるな。確か、『 黒い奇石 』というアイテムが必要とか何とか……』
フクス:『黒い奇石?黒い鉄球や黒いヘドロではなくて?』
コルボー:『あぁ。石らしい。』
アーシェ:「っていうか、黒い鉄球は持たせたら素早さが下がるし、ヘドロに至っては毒タイプ以外に持たせると毒状態になっちまうし……ストライクに対して、デメリットしかねぇな……」
サモン:『確かに……それにしても、コルボーさんの話を聞いている感じ、その石もかなり古そうというか……現在で見つけるのは、難しそうだね。』
ティア:『えぇ……でも、アーシェちゃんなら、ルアンの研究所の皆さんの力を借りれば、見つけられそうな気がするわね。』
アーシェ:「ん~……どうだろう?話くらいは聞いてくれるかもしれねぇけど……」
フクス:『外交官のティアさんや警備員のコルボーさん、ポケモン研究所の所長さんにポケモン協会の役員さん……アーシェさんの交友関係って、割と謎ですよね。』
アーシェ:「頼れる先がいっぱいあるのは、いいことだろ?……まぁ、それじゃあ明日、ルアンまで出向いてみるかな。そこで仮に、その黒い奇石?ってのが見つかったとして!だ……現代のストライクに使えるのかな?ティアやコルボーが言うその進化先って、かなり昔のポケモンなんだろ?」
サモン:『とりあえず、まずは黒い奇石を譲ってもらえるかじゃないかな?かなり貴重な物かもしれないし……』
コルボー:『そうだな。それで運良く譲ってもらってストライクに使用してみて……反応しなかったら、進化先をハッサムにすればいいんじゃねえか?』
ティア:『そうね。メタルコートなら用意しておいてあげるから、明日の夜にでもまた連絡してくれるかしら?』
アーシェ:「うん。わかった。」
フクス:『それでは、お休みなさい。結果報告、楽しみにしてますね。』

全員と夜の挨拶を交わして、通話終了。

アーシェ:「黒い奇石か……見つかると良いな。」


✝✝✝


翌朝

施設のバトルフィールドの奥にある共同生活空間に備え付けられているキッチンで、ノーマと一緒に朝食を作り……そのまま向かい合うようにテーブルに着いて、食べ始める。

ノーマ:「なるほど。御友人の方々と、そんな御話しを……」
アーシェ:「うん。楽しかった……それでなんだけど、朝食のあと、ちょっとルアンまで行ってきてもいいかな?」
ノーマ:「ハイルドベルグからだと、片道30分でしたっけ?わかりました。それで、連れて行かれるポケモンは……」
アーシェ:「まず、確実にストライクと……相棒を連れて行くよ。道中挑まれたバトルで、運悪くストライクが倒されちまった時に備えて……な。悪いけど、他の皆を見ていてもらってもいいかな?」
ノーマ:「はい、もちろんです!責任をもって、お世話させていただきます。」
アーシェ:「ありがと。あと、遊びに来た子ども達に、バシャーモとストライクのことを訊かれたら、私と一緒に出掛けてるとも言っておいてくれ。」
ノーマ:「わかりました。」

◆◆◆

学者の町 ・ ルアン
この町にある、父さんが所長を務めていた古代ポケモン研究所を、久しぶりに訪れた。

研究所長:「おや?アーシェさんではありませんか。本日はどうされました?」
アーシェ:「所長さん。実は……」

私は所長さんに、昨夜友人達を話した内容を伝えた。

研究所長:「なるほど……黒い奇石……ですか……」
アーシェ:「さすがに、いきなり言われても、すぐに出てこねぇよな……悪いな、無理を言っちまって……」
研究所長:「いえ、もしかしたら……という物があります。持って来ますので、少しの間待ってもらえますか?」
アーシェ:「えっ!?あぁ、うん。無理を言ってるのは私の方なんだ。いくらでも待つよ。」


~ 数分後 ~


研究所長:「お待たせしました。」

そう言って所長は布に包まれた黒色の石を持って来てくれた。
所長の両隣にはそれぞれ、デジタルカメラとビデオカメラを持った研究員さん達が居る。

研究所長:「おそらく、これがそう……なのかもしれません。発掘の最中に見つけたのですが、何かのポケモンの化石というわけでもなく、使用用途も判らないまま……かといって、もしかしたら大昔に使われていた食器や武器の一部かもしれないと思い、保管していたんです。」
アーシェ:「なるほど……それで、そちらの研究員さん達は?」
研究所長:「もし、これが本当に黒い奇石で……アーシェさんのストライクの進化が始まった場合、映像に残しておこうと思いまして。」
アーシェ:「確かに……もし、進化が始まったら、現代まで存在を忘れられていたポケモンが誕生することになるんだもんな。それじゃあ……所長さん、使わせてもらうよ。」
研究所長:「はい、どうぞ。」

私はモンスターボールを投げてストライクを呼び出した後、所長さんから黒色の石を受け取り……そっとストライクの額に押し当てた。

その瞬間……ストライクの身体が青白い光に包まれ始めた。

アーシェ:「えっ!?マジで!?進化が始まった!」
研究所長:「写真とビデオの準備は出来ていますね!?しっかりと画像・映像として記録してください!」
研究員A・B:「「はいっ!」」

光の中でストライクの腕が伸び……代わりに翅が小さくなり、鎌の形が斧へと変化する。
足が発達して、身体の至る所から何かが隆起していき……

光が掻き消え、ストライクは見たことの無いポケモンに進化した。

アーシェ:「これが……ストライクの、ハッサムとは違う進化……」
研究所長:「皆さん!過去の文献などを調べて、このポケモンの物と思われる物を探してください!」
研究員A・B:「「はいっ!」」
研究所長:「アーシェさん、重ね重ね申し訳ありません。応接室の方で待っていてもらえますか?そのポケモンの名前とタイプなどをお昼までには見つけ出しますので。」
アーシェ:「あ……あぁ……私は全然、急いでねぇからさ。ゆっくり探してくれて構わねぇよ。」

~ 数十分後 ~

研究所長:「お待たせしました、アーシェさん。そのポケモンについて書かれている書物を見つけました!」
アーシェ:「あったんだ!?此処にあるのは化石ポケモン関連の資料だけかと思ってた……」

とりあえず、私は所長さんが見つけてきてくれた資料を受け取り、目を通した。


【 バサギリ 】
まさかりポケモン / 高さ:1.8m / 重さ:89.0kg / 虫・岩タイプ
硬き岩で身を守り、無骨な斧は大木を切り倒す。気性荒々しく、荒地にて遭遇しときは逃げの一手。


アーシェ:「へぇ、バサギリっていうのか……ん!?あれ!?」
研究所長:「どうされました?アーシェさん。」
アーシェ:「バサギリの特性が確認できなくなった……ストライクの時は、確か『 テクニシャン 』だったはずなのに……」
研究所長:「…………これはあくまで私の憶測なのですが、おそらく、バサギリに関する情報や文献がまだ少ないからだと思われます。シンオウ地方がまだ、ヒスイ地方と呼ばれていた時代から現代までの間に一度、どこかで途絶えてしまった進化でしょうから……」
アーシェ:「確かに……私も今まで、ストライクはハッサムにしか進化しないんだと思ってた。」
研究所長:「そして、このバサギリは虫と岩タイプのポケモン……おそらくですが、その大昔に同じストライクからの進化先であるハッサムと縄張り争いをした結果、タイプ相性的に負けてしまい、個体数が減っていった……という可能性もあります。」
アーシェ:「野生のストライクがどうやってハッサムに進化するのかは知らねぇが……そっか。鋼タイプと岩タイプだもんな。」
研究所長:「何にせよ、他の地方は知りませんが、少なくとも!このフィリア地方では、この黒い奇石さえあれば、ストライクはバサギリに進化できるという事は判明しました!」
アーシェ:「まだあったのか!?黒い奇石。」
研究所長:「はい。数ヶ月前、グラードンが復活したサルスーラの辺りで多く採掘できたので……まだ幾つか在庫がありますよ。」
アーシェ:「そ……そうなんだ……」

欲しい人・必要としている人達からしたら、喉から手が出るほど欲しい!けど、希少すぎてなかなか手に入らない物だろうに……
今の発言は、世界に喧嘩を売ってる……って、判断されても、仕方ないかもしれない。

研究所長:「とりあえず、この進化の件は私の方からポケモン協会の方へ報告しようと思うのですが……よろしいですか?」
アーシェ:「え?あぁ、うん!もちろん構わねぇぜ。正直、私が自分で報告しようと思ってたから……代わりに連絡してくれるってんなら、助かるよ。」
研究所長:「了解しました!それから、今後の研究でバサギリについて……特性など、詳しいことが判明しましたら、御連絡させていただきますね。」
アーシェ:「お願いします。判明するまでは、私の中で特性・『 テクニシャン 』だと思って、バサギリにはバトルで頑張ってもらおうと思います。」

私は研究所の所長さんや研究員さん達にお礼を述べ、ハイルドベルグへ向けて足を進めた。
とりあえず、ノーマに見せて……夜にまた、ライブキャスターを起動して皆にバサギリを紹介しようかな。

ふふっ、皆がどんな反応するか、楽しみだ。
調べてみたら、『黒い奇石』って『黒曜石』のことらしいですね。

既に告知されているポケモン スカーレット・バイオレットで……多分、実装されると個人的に思っているのですが

その時の進化方法が『 黒い奇石を持たせて『 通信交換 』 』だったとしても、
この作品では、LEGENDS アルセウスでの進化方法で通していこうと思います。

バサギリの特性は、判明でき次第、変更する予定です。

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