No.32 † 第2の地の友 †

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シンオウ地方・ミオシティの港から船に乗り、波に揺られる気ままな船旅を楽しみ……

私は『 ヒンメル地方 』の『 ミョウジョウ 』という港町に降り立った。

アーシェ:「さてと……この地に来たのは良いけど、何処に行けば良いんだろう?……どこかの店で地図とか売ってねぇかな?」

とりあえずポケモンセンターへ向かおうと足を踏み出した時

「…………あれ?アーシェさん?」
アーシェ:「ん?」

声がした方を見ると、良く見知った人物が立っていた。

サモン:「やっぱり、アーシェさんだ。」
アーシェ:「あれ?サモンじゃねぇか。どうしたんだ?こんな所で。」
サモン:「それはこっちの台詞なんだけど……とりあえず、話をするならポケモンセンターに行こうよ。すぐそこだから。」
アーシェ:「あぁ、そうだな。」


◆◇◇◆


ミョウジョウ・ポケモンセンター

私達は宿泊用の部屋を確保し、荷物を置いて……椅子に深々と腰を沈める。

アーシェ:「それで?サモンはどうしてヒンメルに?」
サモン:「別にそんな大した理由は無いよ?アーシェさんと別れた後、フクスさんに同行しないで、地元であるヒンメルに戻ってきただけさ。」
アーシェ:「そうなのか!じゃあ、この地方の事に関して、詳しいんだよな?」
サモン:「まぁ……他国から来たアーシェさんに比べれば……というか、アーシェさんはどうしてヒンメル地方に来たんだい?」
アーシェ:「ん?あぁ。実は、此処に来る前に数日、シンオウ地方に寄って来たんだ。」
サモン:「シンオウ地方に?」
アーシェ:「おう!あっちに居る友達に会いに行ったついでに、神話や歴史を……齧る程度だけど、振れてきた。」
サモン:「へぇ。アーシェさん、そういうの好きだよね。」
アーシェ:「まぁな。それで、その友達に教えてもらったんだけど、このヒンメルにもギラティナの伝承があるらしくてな……フィリアやシンオウ以外のギラティナの伝承にも触れに来たんだ。」
サモン:「なるほどね。」
アーシェ:「サモンはヒンメルに……里帰りか?」
サモン:「里帰り……とは、ちょっと違うかな。このヒンメルには恩人に会いに戻って来たんだよ。」
アーシェ:「恩人?」
サモン:「まぁ、ボクにもいろいろあってね……ちょっと、辛かった時期に手を差し伸べてくれた恩人が居るんだ。」
アーシェ:「そっか……まぁ、お前のその『いろいろ』の部分に触れるつもりはねぇよ。あまり触れられたくねぇことだろうからな。」
サモン:「うん。そうしてもらえると助かる。」
アーシェ:「それで?その恩人さんは何処に居るんだ?この町に居るとか……」
サモン:「ん~……生きてるのは確かだと思うんだけど、どこに居るかは判らないんだよね。まったく、どこに居るのやら……」

そう言うサモンの頬がほんの少し赤くなっているように見える。

アーシェ:「……その恩人って男?もしかして想い人ってヤツか?」
サモン:「まさか、アーシェさんの口からそんな言葉が聞けるとは思ってなかったよ。意外というか……そういうのに、興味が無さそうだったからさ。」
アーシェ:「失礼な!私だって人並みに………いや、何でも無い。それで?どうなんだ?」
サモン:「残念だけど、アーシェさんが思っているような相手じゃないよ。でも……それでも、ボクにとっては大切な恩人。だから、久しぶりに会いたいと思ってる。」
アーシェ:「そっか……何にせよ、相手が今、この世で生きてるならちゃんと会って……伝えたい思いや言葉があるなら、ちゃんと伝えた方が良い。相手が死んでから後悔しねぇようにな。」
サモン:「ん。わかった。」
アーシェ:「…………で、だ。話を戻すけど、私はこのヒンメル地方にあるギラティナの伝承を個人的な興味で調べに来た。サモン、この地方の出身者として、何か知ってることがあるなら教えて欲しい。」
サモン:「伝承に関しては……ただ、ギラティナに関する遺跡がある町なら知ってるよ。」

サモンはそう言ってタブレットを操作し、このヒンメル地方の地図と思われる画面を表示して、一点を指で押さえる。

サモン:「山岳の町・『 オウマガ 』。此処にギラティナの遺跡があるんだ。」
アーシェ:「なるほど……なぁ、サモン。立て続けで悪いんだけど、お願いがあるんだ。」
サモン:「何だい?この地図をプリントアウトすればいいのかな?」
アーシェ:「いやいや。私は確かにそのオウマガって町にも行きたい。けど、少しで良いから他の町も観光してみたい。お前も恩人探しに専念したいだろうけど……ちょっとでいい。私にこのヒンメル地方を案内してくれねぇか?」
サモン:「ボクが観光案内を?他に適任が居ると思うけど……ん~……わかった。アーシェさんにはフィリアでお世話になったからね。」
アーシェ:「言うほど世話した感が無いんだけど……むしろ、いろいろと巻き込んじまって申し訳ないと思ってる。」
サモン:「あぁ……まぁ、うん。犯罪組織の基地に行ったアレは確かに……でも、化石の発掘現場や彼岸の神殿は、なかなか興味深かったよ。」
アーシェ:「そっか。少しでも楽しんでもらえたのなら、よかった。」
サモン:「だから今度は、ボクが此処からオウマガまで案内してあげるよ。最低限の観光名所くらいなら教えてあげられると思うから。」
アーシェ:「ありがとう!またしばらく、よろしくな。」ニコッ

2度目に訪れた町で頼れる友人に再会できたのは、本当にありがたい。
この地の観光も楽しくなりそうだ。

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