No.23 † 超熟した成果 †

しおりが挟まっています。続きから読む場合はクリックしてください
 
ログインするとお気に入り登録や積読登録ができます
読了時間目安:14分
ポケモンセンター・コミュニティエリア

サモン:「ほら、皆。ご飯だよ。」
アーシェ:「ふあぁ……おはよう、サモン。」
サモン:「おはよう、アーシェさん。」

朝の空気を吸うのと、目覚めた時に部屋に誰も居なかったので探すついでにセンター裏のコミュニティエリアへ出てみると、サモンがポケモン達に食事を与えていた。


【 カラカラ 】
こどくポケモン / 高さ:0.4m / 重さ:6.5kg / 地面タイプ
死に別れた母親の骨を頭に被っている。
寂しいとき、大声で泣くという。鳴き声は骨の中で響いて、もの悲しいメロディになる。
被っている骨の染みは涙の跡。死の悲しみを乗り越えたとき、進化する という。
2度と会えない母親の面影を満月にみつけて泣き声をあげる。
泣き声を聞きつけた天敵のバルジーナに空から狙われる。


【 ゾロア 】
わるぎつねポケモン / 高さ:0.7m / 重さ:12.5kg / 悪タイプ
相手の姿に化けてみせて驚かせる。その隙に逃げ出すことが多い。
変身して自分の正体を隠すことで、危険から身を守っている。
臆病な性質のポケモンで、仲間と居るとき以外は、ほぼ他の誰かに化けている。
無口な子どもに化けていることが多いらしく、普段おしゃべりな子どもが、急に無口になったときは、ゾロアと入れ替わって いる可能性が高い。


アーシェ:「飯時はポケモン達同士、好きに交流させてるけど……」
サモン:「可愛いでしょ?ボクのポケモン達。」
アーシェ:「あぁ。カラカラはちょっと、モフり要素がアレだけど……他の2匹は思わず抱きかかえて、モフりたくなる可愛さだな。」
フクス:「まぁ、この可愛いポケモン達が進化しても可愛さを維持できているのか……と訊かれると、それはまた別の御話ですけどね。」

私の横を通り過ぎながら、フクスが空いている席に腰かけた。

アーシェ:「まぁ、フクスの言うことも解るよ。ポケモンの可愛い姿を留めておくために、変わらずの石ってアイテムがあるくらいだからな。」
サモン:「ボクは別に、この子達の姿を留めておくつもりは無いんだけどね。『その時』がきたら、ちゃんと進化させてあげるつもりだよ。」
フクス:「さてと……それじゃあ、私もポケモン達にご飯をあげるとしましょうか。」

サモンのポケモン達を見たフクスがボールを投げ、中からサーナイトとルカリオ、クチートとゾロアークが姿を現した。


【 クチート 】
あざむきポケモン / 高さ : 0.6m / 重さ : 11.5kg / 鋼・フェアリータイプ
2つの口を持つ。大アゴは鋼のツノが変形したもの。
愛嬌たっぷりの仕草に油断した相手を、大アゴでガブリと噛みつく。
噛みつくと絶対に放さない。噛みつく力は鉄骨をも噛み切ってしまう。
後頭部の大アゴには味覚が無いため、苦手なものはこちらで食べる。


【 ゾロアーク 】
ばけぎつねポケモン / 高さ : 1.6m / 重さ : 81.1kg / 悪タイプ
何かに化けるだけではなく、何百人もの人に幻を見せる力をもつ。
相手を化かすことで、群れの安全を守ってきたポケモン。
ゾロアークを捕らえようとした人を幻の景色の中に閉じこめ、こらしめたといわれる。
人間に棲み処を暴かれそうになると、幻を見せて森を彷徨わせ続けるという。
仲間同士の結束が固い。


アーシェ:「サーナイトとルカリオは前に見たが……それが、フクスの手持ち全員なんだな?この間の浜辺に、何か忘れてきたなんてことはねぇだろうな?」
フクス:「大丈夫です!ちゃんと確認しましたから。これが私の所持ポケモン全員です。」
アーシェ:「まぁ、何にせよ2人共、悪タイプのポケモンを持っているようで、安心した。」
サモン:「どういうことだい?アーシェさん。」
アーシェ:「これから向かう場所周辺は、ゴーストタイプのポケモンがウヨウヨ居やがるからな……襲われた際の自衛手段があるのは良いことだ。」
サモン:「へぇ……そんな場所があるんだね。」
フクス:「ところで……アーシェさんはポケモン達にご飯をあげないんですか?」
アーシェ:「私は今さっき起きてきたトコロだっつうの……これから用意して、ちゃんとあげるさ。」

会話をそこで区切り、席を立ってポケモン達のごはんを取りに行こうとすると、ガラの悪そうな男性が、ナースさんの居る受け付け付近からこちらに向かって歩いて来るのが見えた。

男性:「ねぇねぇ、お姉さん達。女だけで旅行してるの?この辺、治安が悪いし、俺がエスコートしてあげよっか?」
フクス:「凄い……よく、サモンちゃんを初見で女の子だって判りましたね。」
サモン:「フクスさん。いい加減、ボクもそろそろ本気で怒るよ?そもそも、スカート穿いてるんだから、見ればわかるでしょ?」
アーシェ:「お生憎様。この地の治安が悪いのは、地元民である私が1番よく知ってるんでね。護衛を頼むとしても、てめぇみたいな軟派な野郎は御呼びじゃねぇんだよ。」
男性:「んだと?コラ……見るからに弱そうなポケモン連れてるから、親切心で言ってやってるっつうのに。」

男性が外に出ていたサモンとフクスのポケモンを見て、嘲笑う。
確かにサモンのポケモンは可愛らしいけど、フクスのポケモンは……ルカリオとゾロアークは格好良い部類じゃないか?と、個人的に思うんだけど……とにかく

アーシェ:「他人のポケモンを見かけで判断してんじゃねぇよ。どうしても私達をエスコートしたいってんなら、ポケモンバトルで実力を示してみな。私が相手してやるよ。」
男性:「おう。いいぜ……調子に乗ったこと、後悔させてやる。」

私と男性はコミュニティエリアの一角に用意されているポケモンバトル用のコートの上で向かい合わせに立つ。

フクス:「アーシェさんの口の悪さには困ったものですね。余計な厄介事を増やして……」
アーシェ:「悪いな。こいつはもう性分みてぇなモンだから、どうしようもならねぇ。」
サモン:「アーシェさん……負けちゃ駄目だよ。」
アーシェ:「おう、わかってる。」

私は反対側に立つ男性の方を向いたと同時に、向こうから私達に聞こえる声で話しかけてきた。

男性:「使用ポケモンは1体!先に相手を戦闘不能にした方が勝ちだ!」
サモン:「1体……」

そう呟いてサモンが男性の手元と腰辺りに視線を向ける。

サモン:「見た感じ、あのポケモン1匹しか持ってないのに、よくボク達の護衛を名乗り出たものだね。」
アーシェ:「それだけ自信があるってコトじゃねぇか?……いいぜ、解った!その自慢のポケモンとやらを、私に見せてみな!」

私が了承したのを合図に、相手の男性がモンスターボールを投げたので、私も少し遅れてボールを投げる。

双方のモンスターボールが空中で開き、相手側にはカイロス、私側にはオノンドが姿を現した。


【 カイロス 】
くわがたポケモン / 高さ:1.5m / 重さ:55.0kg / 虫タイプ
2本の長いツノはパワフル。自分の10倍も重たい相手を軽々持ち上げ、飛び回る。
たくましい2本のツノの表面にあるトゲが相手の体に深く食い込むので、挟まれると簡単に外せない。
一度挟んでしまうと、ちぎれるまで離さない。
挟んだ獲物はちぎれるまで絶対離さない。どうしてもちぎれないときは、振り回した後彼方まで投げ飛ばす戦法を使う。
夜はツノで地面を掘って、穴の中で眠る。朝早くだと、皮膚に湿った土が付いている。
寒くなると動けなくなるから、暖かい所に住んでいる。
アローラ地方では、クワガノンが最大のライバル。反対になぜかヘラクロスとは結構仲が良いらしい。


男性:「いくぜ!カイロス、地球投げ!」
アーシェ:「させるか!オノンド、毒突き!」

両腕を拡げて迫ってくるカイロスに向かって、オノンドが毒気を纏わせた拳を振りかざす。

男性:「うおぉぉぉ!?やべぇっ!カイロス、退け!」

その場で足を止めたカイロスがバックステップでオノンドと距離を取った。

アーシェ:「今だ!オノンド、龍の舞い!」
オノンド:「(。`・ ω ・) ”」

私の指示を受けたオノンドが赤く輝く闘氣を纏わせ、己の攻撃力と素早さを上げた。

男性:「やべぇっ!自己強化技を持ってやがったのか……これ以上強化される前に終わらせるぞ!カイロス、地獄車!!」
アーシェ:「オノンド!ダブルチョップ!ただ、カイロスの攻撃力は侮れない……アイツに捕まったら終わりだと思え!」

私の指示を受けたオノンドが、両腕を拡げて迫って来たカイロスの正面に牙を叩きつけてダメージを与えつつ、足止めをする。

フクス:「御相手さん……カイロスの代名詞ともいえるハサミを使った攻撃、してきませんね。」
サモン:「そうだね。しかも、今のトコロ見た技は全部、格闘タイプの技だったよ。これで残りが『挟む』とか『ハサミギロチン』だとすると……確か、アーシェさんの話だと、これから行く場所って、ゴーストタイプのポケモンが多く出現するんだよね?」
フクス:「まったく有効打が無いのに、しかも所持ポケモンはあのカイロス1匹だけなのに……よくエスコートがどうとか言ってきましたね、あの人。」

アーシェ:「これで終わらせる……オノンド、もう1回ダブルチョップ!!」
男性:「くっ……カイロス!はさむ攻撃!」

前屈の姿勢でハサミを前につきだし、真下しか見えないという状況のなかカイロスが突っ込んできた。
対峙して居たオノンドは本能的に何かを感じたのか、自分の意思で側面に回り込むように移動して、カイロスの攻撃を回避する。

アーシェ:「いいぞ、オノンド!そのまま毒突きだ!」

槍後したカイロスの背中にオノンドが毒気を帯びた拳を叩きつけ、そのままカイロスを戦闘不能となった。

男性:「嘘だろ……俺のカイロスが……」
アーシェ:「ふん。女のお尻ばっかり追いかけてる暇があるなら、手持ちポケモンを増やしたり、バトルの特訓に時間を費やすんだな。さてと……お疲れ様。やったな、オノンド。」

語り掛けながら頭を撫でた瞬間……オノンドの体が青白い光に包まれた。

アーシェ:「オノンド……お前……!」

光に包まれながらオノンドの体は一回り大きくなり、全身の鎧がより立派に変形した。
尻尾も伸び、足もより発達して……2本の牙が斧のような形へと変わる。


全ての変貌を終えたのだろう……光が掻き消え、オノンドはオノノクスに進化した。


【 オノノクス 】
あごオノポケモン / 高さ : 1.8m / 重さ : 105.5kg / ドラゴンタイプ
太くて硬い鉄骨を切りつけても刃毀れしない頑丈な牙を持つ。硬い鎧に覆われている。
牙の強度を保つため、土を舐めてミネラルを補給する。
温厚な性質だが怒ると怖い。特に縄張りを荒らす者には容赦しない。


アーシェ:「やった……やったぁ!オノンドがオノノクスに進化した!」
フクス:「おめでとうございます、アーシェさん。」
サモン:「またアーシェさんのポケモンが格好良くなったね。」
アーシェ:「ありがとう、2人共。そうだ!皆とも顔合わせさせないと。」

私は残りの5つのモンスターボールを投げ、他の仲間達をコミュニティエリアに呼び出す。

アーシェ:「皆!見てくれ、あのオノンドがついに進化したんだ!」

場に出た私のポケモン達はすぐにオノノクスの元へ集まり、仲間の進化を喜んでくれていた。
オノノクスも、仲間から祝福してもらえて、とても嬉しそうだ。

男性:「何だよ……何だよそれ……あんな小さなポケモンや、可愛いポケモンを連れてる女の仲間だと思って、余裕で勝てると思ったら……なんだ、その厳つい面々は!?くっそぉぉぉ!!」

カイロスをボールに戻した男性は拳を振り上げ、私に殴りかかろうとした……が、私に巻き付くように間に入ったハガネールを殴ってしまい、拳にダメージを受けた。

男性:「ぐあぁぁっ!ってぇぇぇ……」

擦り傷を負った拳を抱えて蹲る男を、バシャーモとオノノクス、シルヴァディ、殴られたハガネールが睨みつける。
その鋭い眼光に耐えられなくなったのか、男は情けない悲鳴を上げながら、慌ててどこかへ走り去って行った。

サモン:「アーシェさんのポケモン達……格好良いね。」
フクス:「ヒンバスとアマルスが癒しですね。このイケメンなポケモン達に認められてるコルボーさんって、凄い人だったんだなぁ……」
アーシェ:「さてと……ダメージは追わなかったけど、消費した技のPPを回復してもらいたいから、オノノクスをナースさんに診てもらってくるよ。2人共、私達が戻って来るまで、残りの皆を見ててくれねぇか?」
サモン:「良いよ。せっかくだから、改めてボク達のポケモン達とも顔合わせさせておくよ。」
フクス:「バシャーモ達は私とサモンちゃんに任せて、ゆっくりして来てください。」

2人の御言葉に甘えてオノノクスをナースさんに預けるためその場を離れ、数分後……

無事に回復を終えて戻って来た時、私のバシャーモが3匹に増えていて正直、驚いた。

まぁ……私の『相棒ならブレイズキックをやってみろ』の一言で、すぐに残りがゾロアとゾロアークの悪戯だと判明したんだけど……
そういうドッキリはマジで焦るから、勘弁していただきたい。

読了報告

 この作品を読了した記録ができるとともに、作者に読了したことを匿名で伝えます。

 ログインすると読了報告できます。

感想フォーム

 ログインすると感想を書くことができます。

感想

感想の読み込みに失敗しました。

 この作品は感想が書かれていません。