みんなでお掃除しましょう

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 皆さんこんにちは。今日は週に一度の部屋掃除の日です。
 さすがにこの作業は、僕とシーちゃんだけでは時間がかかるので、主人の手持ちポケモンにお願いして、助っ人を呼ぶことにしました。

 「ケッ、何で俺様が家具の移動なんかやらなくちゃいけないんだ…」

 「僕たち二人だけだと、どうしても終わるまで時間がかかるので、物を運べるゲンくんが適任かと考えたんですよ」

 面倒くさそうな顔をしながら、渋々家具を移動させてくれるこのポケモンは、シャドーポケモンのゲンガーです。
 彼も僕と同じく、小さい頃からポケモンバトルを経験して、多くの戦歴を残してきたポケモンですが、そんな彼も今では、寝るか遊ぶかの生活を送っています。

 「物を運べるって言ってもな、俺様の腕こんなに短いんだぞ!倍以上長い腕のレオンがやるべきだろ?」

 「あ、残念ながら僕は非力なので、家具を動かすことすらできません。ゲンくんなら家具を浮かすくらいの力はあるはずなので、その間に僕が掃除機でゴミを吸い取ります」

 あまり納得してないゲンくんでしたが、何とか説得することには成功したみたいですね。単純に力仕事が苦手な僕に代わって、彼はソファーや棚などを動かしてくれました。
 そして僕が長い腕を使って、部屋の隅から隅まで掃除機をかけていく。作業を分担することで効率よく進められた結果、予想以上に早く終わってしまいました。

 「はあ〜疲れた!とりあえず俺様たちだけでも休憩しとこうぜ!」

 「そうですね、ちょっとソファーでゆったりしましょうか」

 僕とゲンくんは一緒に、ソファーに座ってもたれかかる。やはり掃除した後の部屋は、とても空気が綺麗になったと感じますね。
 そんなことを感じていると、突然ゲンくんがニタニタした顔で僕に話しかけてきた。

 「そういえばよ、お前とシーちゃんって付き合ってんの?」

 「…え、な、ななな何を言い出すんですか急に!?」

 僕はソファーから飛び上がり、顔が赤くなるのを感じながらゲンくんに詰め寄る。そんな僕の様子を見て、依然としてニタニタ顔のゲンくんはさらに問いかける。

 「だってよ、お前ら昔からずっと仲良かっただろ?この前だってシーちゃんに膝枕してもらったのに、まだ進展してないのか?」

 「な、ななな何でそのこと知ってるんですか!?そもそもあの時は突然眠気が襲ってきて…」

 その時の場面を説明しようとした僕ですが、ここで一旦冷静になって考えてみます。
 確かにあの時、読書をしてて突然眠くなってしまいましたが、あまりにも不自然すぎるというか、別に夜ふかししてたわけでもなかったので、不意に眠気が襲ってきた感じでした。その時の感覚はまるで、昔ポケモンバトル中に相手の催眠術を受けた時のような…。
 そしてゲンくんは、僕がシーちゃんに膝枕をしてもらったことを知っている。ということは…!

 この時、僕の頭に電流走る!

 「ど、どうしたんだレオン?急に考え込みだして…」

 「…なるほど、全ての謎が解かれました。ゲンくん、君が犯人だったんですね?」

 最近見た漫画「名探偵ニャスパー」の影響で、ちょっと台詞をマネしてみました。

 「な、何を言ってるんだ?俺様はあの時、別の部屋で寝てたんだぞ?」

 「いや、そもそも君はゴーストタイプだから、物体をすり抜けることができるし、僕があの時に感じた眠気は、まさにポケモンの技である催眠術を受けた時の感覚だった」

 「ゲッ!?」

 「おそらく君は、僕とシーちゃんが読書をしてる時に、物音を立てることなくリビングに侵入して、どこかで僕に催眠術をかけていたんだろう」

 「ゲゲッ!?」

 「つまり、この事件の犯人は…ゲンくん!君しか犯行できないということなんだよ!」

 「ゲ、ゲェーッ!?なぜバレたんだーっ!」

 僕がゲンくんを指差して、彼は頭を抱えながら床にうつ伏せになる。謎を解明できたことと漫画の再現もできたことで、完全に有頂天になっていた僕は、リビングに入ってきたシーちゃんの存在に気づかなかった。

 「レ、レオンくん…ゲンくんと探偵ごっこでもしてたの?ちょうどこっちも終わったから、飲み物取ってくるね」

 苦笑いをしながらシーちゃんはキッチンに入っていく。それを見送った僕は、ショックのあまり膝から崩れ落ちた。

 「シーちゃんに見られた…あんな恥ずかしいところを…もう終わりだぁ…」

 謎が謎を呼ぶ展開!シーちゃんとレオンくんの恋の難事件は、はたして解明されるのでしょうか?

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