闇金ゴロンダくん

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読了時間目安:3分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 ファントムと一緒に影通りを走っていくと、酒場の前で暴れているポケモンを見つけた。フラフラと千鳥足になっている様子から、このポケモンは酔っ払っているようだ。

 「チッ、また暴れてるのかアイツは…」

 鬱陶しそうに呟いたファントムは、野次馬をかき分けながら進んでいく。

 「いいかテメェら、俺様は元々探検隊本部に所属してたことがあんだ!そんな俺様の実力があれば、ルカリオみてぇな若造なんか捻り潰してやれるのによ!」

 大声でわめき散らすそのポケモンは、大きな口が特徴的なワルビアルだった。無関係なポケモンに向かって、ひたすら大声で騒いでいる。面倒くさそうに頭をかきながら、ファントムはワルビアルに近づく。

 「相変わらず酒癖の悪いやつだな。毎回注意するこっちの身にもなってくれよ」

 「…あ〜ん?コソコソ盗みを働く奴なんかに、ごちゃごちゃ言われたかぁねぇよ!」

 ワルビアルがドスドスと近づいてきて、同じくらいの身長であるファントムと睨み合う。しかし、ファントムが何かに気づいた表情をすると、ワルビアルから離れる。

 「へっ!俺様の気迫にビビっちまったか?何なら、今からお前らのアジトをぶっ潰しに行ってもいいんだぜ?」

 「おいおい、それぐらいにしといた方がいいぜ?後ろにいるやつにも聞こえてるぞ」

 ファントムが心配そうな声で告げる。実はワルビアルの後ろに、さらに大きな体格のポケモンが立っていた。

 「あ?後ろにいるやつ…って、え?」

 ワルビアルが呆然としていると、そのポケモンはワルビアルに重そうなゲンコツを食らわした。あまりの衝撃にワルビアルは、白目をむきながら倒れ込む。

 「また酒場で騒ぎやがって…しばらく禁酒だな」

 渋い声でそう呟いたこのポケモンは、パンダのような毛色だが顔は強面な、葉っぱを口にくわえたゴロンダだ。こちらに気づいたゴロンダは、ドッシリとした足取りでこちらに近づいてくる。

 「すまんなゾロアーク、ウチのポケモンが迷惑かけちまったようだな」

 「いやいやこちらこそ、ゴロンダさんが来てくれたおかげで、何事も無く終わりました」

 何気ない雰囲気で話すゴロンダとファントム。しかし俺は、ゴロンダから漂う威圧感のようなものを感じ取り、警戒せざるを得ない状態になっていた。そんな俺の視線を感じたのか、ゴロンダがこちらに気づいた。

 「珍しいなゾロアーク、お前が仲間を連れてるなんて」

 「最近怪盗団に入った新人なんだ。コイツと一緒に影通りの見回りをしてるってわけよ。ゴロンダは下層で金貸しをやってるから、もし金に困ったら相談に乗ってもらえ」

 「この街じゃあ、金の有る奴が勝ち残る。金が必要になったらウチに来い」

 倒れているワルビアルを肩に担ぐと、ゴロンダは大きな足音をたてながら去っていく。こんな治安の悪い下層で金融屋を経営してるなんて、相当な実力がないと務まらない。特にあのゴロンダは、なるべく敵に回さない方が良さそうだ。

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