勝負の行方は

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 タケシはひんしになったイシツブテを戻すと、イワークを繰り出してきた。おそらく最後のポケモン、あと一匹倒せばリーリエの勝ちが決まる。ここでリーリエは、引き続きイーブイでバトルを仕掛ける。

 「さっきの勢いがあれば、イワークも倒せちゃうんじゃない?グランはどう思う?」

 「いや、そう簡単にいかないと思う。既にかなりのダメージを負っているイーブイに、敵のイワークの攻撃を耐え切れる体力はもう…」

 俺の言葉通り、イワークのいわおとしをくらったイーブイは、フラフラになりながら倒れる。やっぱりイーブイはもう限界だったか…。

 「さぁ、いよいよハハコモリが来るよ。草タイプのポケモンなら、相手の弱点を突けるからね!頑張れリーリエちゃん!」

 ハンスがそう言いながら、席を立ってリーリエを応援する。俺はそんな友人を横目に、勝負の行く末を見守る。リーリエは最後のポケモン、ハハコモリを登場させる。そういえば、これが初実戦のハハコモリだが、リーリエとの意思疎通は大丈夫だろうか?
 さっそくイワークが攻撃を仕掛けてくる。しかしハハコモリは、イワークの体当たりを難なく避ける。まるで流麗なダンスを踊っているかのように、ハハコモリの動きは葉っぱのように軽い。

 「す、凄い…!まるで相手の動きが予測できてるように、鮮やかに避けてるよ!」

 「一応最終進化系だからな、レベルの違いってやつもあるんだろうな」

 攻撃が当たらずに苛立つイワークは、ハハコモリに向かって真っ直ぐに突っ込んで来る。また回避するのかと思いきや、ここでハハコモリは正面から防御の構えをとる。両手の刃を交差させて、斜め十字の中心で敵の勢いを受け止めた。
 そのままハハコモリは、両手を斬り払ってイワークを怯ませると、一気に敵の懐まで飛び込み、目にも止まらぬ速さで一閃を繰り出す。その一瞬会場全体が静寂に包まれて、イワークが崩れ落ちる音で観客が一気に歓声を上げる。

 「イワーク戦闘不能!ハハコモリの勝ち!よってジムチャレンジ勝者は、挑戦者のリーリエ!」

 審判員の腕がリーリエに向けられる。初挑戦でいきなりジムバッジを獲得してしまうとはな…。

 「やっぱりリーリエちゃんは天才だよ!このまま本当に全部のジムバッジを集めちゃうかもね!」

 「フッ、正直リーリエが羨ましいぜ。俺の初めてのジム戦は、散々な結果だったからな…」

 若くして苦い思いをしたことは今でも忘れない。負けることも経験になるとはいえ、やっぱり負けた時の苦痛は味わいたくないぜ。まあでも、とりあえず今はリーリエの勝利を喜ぼう。
タケシからグレーバッジをもらったリーリエは、ロビーで待っていた俺達に、可愛らしい笑顔でバッジを見せてくる。

 「やりました!私、初めてジムバッジを獲得しました!」

 「凄いよリーリエちゃん!見てるこっちも思わず興奮しちゃったよ!ね、グラン?」

 「フッ、そうだな。まずは最初の関門を突破したって感じかな」

 ついに最初のジムバッジをゲットしたリーリエ。しかし、ポケモントレーナーとしての道のりは、まだ始まったばかりである…。

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