初ジム戦!タケシVSリーリエ!

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 ハンスと一緒に観客席まで登り、ジムリーダーと挑戦者が両方見える席に座る。俺達が着席した後、挑戦者側の扉が開いて、両手を胸に当てながらリーリエが入場してきた。強張った表情を見ると、どうやら緊張しているようだ。

 「アハハ、リーリエちゃん緊張してるね。僕も初めてのジム戦は、あんな風に頭が真っ白になってたよ」

 「誰だって初めてのジム戦は緊張するからな。本来の力を発揮出来なくなるような、一種の呪いみたいなものさ」

 リーリエの反対側に立っているのは、言わずと知れたニビジムのジムリーダー、タケシ。確か初めて見た時は、何故か上半身裸だったけど、今はちゃんとジャージを着ている。

 「来たなチャレンジャー!俺はジムリーダータケシ!つよくて かたい いしのおとこ!
 俺に勝てば、このグレーバッジは君のものだ。準備はいいか?」

 「は、はい!よろしくお願いします!」

 リーリエが深々とお辞儀をして、いよいよジム戦が始まろうとしていた。そんな中で、ハンスは素朴な疑問を俺に言ってきた。

 「タケシって確か、いわタイプのポケモンを使うんだよね?それならハハコモリだけで勝てるんじゃないのかな?」

 「…確かに相性も考えれば、イーブイを使わずにハハコモリだけを使えば、確実に勝てるだろうな。だけどリーリエがそんな戦い方をするか?」

 「ま、まあ言われてみればそうだね。でもイーブイは、石とか環境の変化で進化するポケモンだし、戦闘の経験値はあんまり関係ないはず…」

 「理論上はそうかもな。だけどイーブイは、今後もリーリエのパートナーとして成長していく。いや、成長していかないといけない。
 これからリーリエは手持ちのポケモンを増やしていくだろうし、その中でしっかり存在感を出していかないと、自分の場所を取られてしまうからな」

 かつて俺がバトルしたトレーナーの中で、手持ちを全員平等に育てているという人がいた。しかし俺は、個体差のあるポケモン達を平等化させるのは厳しいと考えている。
 レッドはリザードン、グリーンはカメックスという感じで、強いトレーナーには必ずエース級のポケモンがいる。そんなポケモンと他の手持ちが切磋琢磨していき、最終的に全員がレベルの高いチームへと変貌する。そういう厳しい環境の中でこそ、ポケモンの力は極限まで成長する。俺が対戦して負けた時の相手は、そんな絶対的な自信と強さで満ち溢れていた。

 「あ、とうとう始まったよ!イシツブテに対してリーリエは…」

 リーリエが最初に選んだポケモンは…イーブイだった。バトルが開始した途端、互いのポケモンは体をぶつけ合う。体当たりで真っ向勝負というわけか。

 「あ〜やっぱりイーブイが押されてるね。イシツブテはいわタイプだし、このままだとやられちゃうよ〜」

 ここからどうするんだリーリエ?このままイーブイに任せるか、それともハハコモリに代えるのか?
 しかしリーリエは状況を変えようにも、どうしたらいいのか分からないようだ。

 「あ、イシツブテがまた突っ込んで来る!また体当たりを喰らったら、今のイーブイだと耐えられない!頑張れリーリエちゃん!」

 このままイーブイが倒されるだろうと俺は思っていたが、そこで我に返ったリーリエの指示がイーブイに届く。


 「シャイン!飛んで避けて!」


 リーリエの指示通り、イーブイは後ろ足を跳躍させて、イシツブテの攻撃を避けた。
 しかもそのまま落下する勢いで、イシツブテに足蹴りを2発当てた!


 「まさか…この土壇場で、にどげりを繰り出したのか!?」


 劣勢からの逆転劇に、場内のギャラリーが一斉に歓声を上げる。イシツブテはそのまま倒れて、相性が悪いはずのイーブイが、まさかの大金星をあげた。

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