センチメンタル

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 ニビシティポケモンジム。
 いわタイプのポケモンを使うジムリーダーのタケシは、ブリーダーとしての腕前も持ち合わせている。いわタイプと言えば弱点が多くて弱いイメージがあるが、リーリエはどんな戦い方をするのだろう?

 「あ、やっと来た!なかなか来ないから心配してたんだよ〜?」

 ジムの入口に待っていたのは、何とも情けない顔をしたハンスだった。ジム戦の手続きを終えたのに俺達が来ないから、心配になって外で待っていたんだろう。

 「すみませんハンスさん、少し寝坊しちゃいました…。でも、グランさんが起こしに来てくれたので、準備は万端です!」

 「まったく、次からは一人で起きてくれよ。女子の部屋に黙って入るのは、もう勘弁してくれ…」

 俺がそう呟いた瞬間、ハンスの眼鏡がキラリと光る。そして俺に対して何故か詰め寄って来た。

 「ほう…いい年した大人の男が、未成年の女子の部屋に黙って侵入したのか。これは事案発生ですな」

 「し、しょうがねぇだろ!ノックしても起きて来ないんだし、あん時はそうするしかなかったんだよ!」

 「…などと供述しており、男は犯行を否認している、と」

 「おいぃ!さり気なくメモしてんじゃねぇ!」

 「あ、あの…そろそろ入りませんか?」

 リーリエが申し訳無さそうに割って入る。まあコントはこれくらいにして、さっさとジムに入るか。

 「いらっしゃいませ、ようこそニビジムへ。挑戦者のリーリエ様でございますか?」

 中に入ると受付カウンターがすぐにあり、受付のお兄さんが出迎えてくれた。

 「は、はい!私がリーリエです!」

 「ではまずこちらに、お名前と年齢を記入していただき、現在のジムバッジ所持数と、今回ジム戦で使用するポケモンを記入して下さい」

 「あ、え、えっと…」

 「大丈夫だよリーリエちゃん、僕も一緒に手伝うよ。すみません、このジムが初めてなんです」

 「あ、それでしたらまずはこちらの用紙に…」

 二人が受付をしてる間、俺は特に何もすることがないので、近くの椅子に座る。何ていうか、もう来ないはずのジムに再び来るって、ちょっと変な感じだな。さすがに当時のことは全部思い出せないけど、ドキドキしながら挑戦したことは覚えてる。
 俺は元々トキワシティから旅を始めたから、最初のジムはここだった。親が貰ってきたポケモンと一緒に旅立ち、ジム戦を何とか突破したんだ。でも、ほとんどは交換に出しちゃったから、当時のポケモン達はもういない。今更だけどやっぱり名残惜しいなぁ…。

 「お待たせしましたグランさん!これからすぐにジム戦が始まるみたいなので、勝てるように頑張ってきます!」

 「おう、頑張れよ〜」

 意気揚々とジム戦に挑むリーリエの姿に、昔の自分を少し重ねてしまった。かつての俺もあんな風に、熱意を持ってポケモンバトルをしていただろうか。

 「さてと、僕たちは観客席で応援するか!行くよグラン」

 「…そうだな、アイツの戦いぶりをしっかり見ないとな」

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