絶望の牢屋生活

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読了時間目安:3分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 …あれからしばらく時が経ち、俺は相変わらず地下室でゴミのような生活を過ごしていた。
 ガラガラと鎖の音が全体に響く。俺に装着されている足枷の音だ。冷たい鉄の牢屋に閉じ込められて、俺は全ての自由を奪われていた。
 エーフィの脱獄を手助けしたり、英雄であるルカリオに楯突いたり、さらには偽造の罪も俺に無理矢理押し付けられた結果、俺は終身刑という判決を言い渡された。最低限の食事しか与えられず、夜は石の床で寝るしかなく、時々探検隊レジェンズのメンバーがやって来ては、制裁という形で俺を痛めつけてくる。

 「オラオラァ!自分が犯した罪ってやつを、俺様がその身に刻みつけてやるよ!!」

 あらゆる戦闘で無類の強さを誇るガブリアスは、その鋭利な爪でドラゴンクローを繰り出してくる。こいつに俺は、もう数え切れない程の切り傷をつけられている。

 「…いい加減にしときなさいガブリアス。また重傷者を出すつもり?この前ルカリオに注意されたばかりでしょ?」

 そのガブリアスを静止させたのは、レジェンズの紅一点であり、賢い知能と冷静な頭脳を併せ持つクチートだ。キリキザンがいなくなってからは、このクチートが俺の監視役みたいになっているようだ。

 「だ、だけどよクチート先輩!こいつウチのリーダーに歯向かったんすよ!この舐め腐った態度を叩き直さないと…」

 「だからといって、一方的に暴力を振るうのかしら?これ以上攻撃を続けるつもりなら…『噛む』わよ?」

 低い声でそう言ったクチートは、頭についた大きな口をガブリアスに向ける。それに驚いたガブリアスは、爪についた血を舐め取って俺から離れる。

 「わ、分かりましたよ!相変わらずクチート先輩は、リーダーより一段と怖いっすね〜」

 「無駄口叩く暇があったら、さっさとここから出ていって。私はこのブラッキーに話があるの」

 逃げるように地下室から立ち去るガブリアス。くそっ、いつかあの野郎ブッ飛ばしてやる…!

 「アイツの粗暴さには、私もいつも苦労させられるのよ。本当にごめんなさい」

 そう言ってクチートは、俺の傷を手際良く治療してくれた。この本部にいるポケモンは全員クズかと思っていたが、こういう良心的なポケモンもいてくれて本当に助かる。

 「いつも俺のことを気にかけてくれてるけど、どうして罪人の俺にここまでしてくれるんだ?
 …ハッ!?もしかして俺に惚れてるとか!?」

 「んなわけないでしょう。次ふざけたこと言ったら、頭を噛み砕くわよ?」

 クチートは怒りのこもった笑顔をしながら、頭に付いた大きな口を近づけてくる。俺は速攻で謝罪して難を逃れた。

 「…それで、わざわざ二人きりって状況にしてまで、俺に話したいことって何?」

 「それなんだけど…簡単に言えば、私と取引しないかしら?あなたをここから出して自由にしてあげる代わりに、下層で密かに活動しているという、謎の組織について調査をしてほしいの」

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