第3章 第10話

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読了時間目安:36分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください


「………」


俺は早足位の速度で歩いて帰る。
昨日の誘拐犯の事もあるし、あんまり不用意にうろつかない方が良いだろう。
特に今はひとりだ、何かあったら狙われる可能性も高い。
俺の住んでる地区はあまり住民が多くなく、人気が露骨に少ないからな…



「近所の公園…ホントに人気無いよな~」


俺は通りかかった『パール小公園』を見て、思わずため息を吐く。
最近は少子化問題で子供も少ないし、この公園で遊ぶ子も少なくなったよな…


少年
「あっ、華澄お姉ちゃんの彼氏だ~!」


「…は?」


いきなり不穏な言葉を俺は聞かされる。
見ると、いかにも野球が好きそうな子供が俺を指差して笑っていた。
やんちゃそうな風貌だな、見た目も動くのが好きそうな感じだ。



「お前、華澄さんの知り合いか?」

少年
「おう! 俺『仁日 武石』(にび たけし)!」
「華澄お姉ちゃんのマブダチだぞ!?」


威勢の良い少年はそうやって自己紹介する。
そうか、華澄の友達か…アイツも優しい性格だから、こういった子供は特に気にかかるんだろうな。
そういう所は何だで年上なのだと思う。

華澄は18歳だし、俺より年上のお姉さんだからな…本当は。
阿須那もそうだが、本来俺は阿須那や華澄には敬語を使うべき年齢差なのだ。
いくらポケモン時からの年齢換算で微妙に曖昧とはいえ、年齢差は年齢差だ。
だから俺は他人と話す時はちゃんと配慮し、阿須那は姉さん、華澄は華澄さんと呼び分けている。
この場合も、子供相手とはいえ呼び捨てには出来ないわけだ。


武石
「兄ちゃん、ちゃんと華澄お姉ちゃんを幸せにしろよ!?」


「はっ? 一体何言ってんだお前は!?」

武石
「俺知ってんだぞ!? 華澄お姉ちゃんが1番大好きなのお前だって事!!」


華澄の奴、一体何を吹き込んだのか…
完全に武石君は俺を華澄の恋人だと思い込んでいる様だ。
流石にこれは見過ごせない…ちゃんと誤解を解かねば。



「あのな…俺は華澄さんの恋人じゃない」
「華澄さんは俺にとってもお姉さんだからな」
「尊敬はするけど、断じて彼氏じゃない」

武石
「そうなのか~? でも、華澄お姉ちゃんはお前の事が1番好きだって言ってたぞ~?」


華澄の奴…そんな恥ずかしい事をこんな子供に話すなっ!
こうなっては俺にはどうする事も出来ない。
華澄が俺の事好きなのは解ってるしなぁ~



「…まぁ、華澄さんがそう言ってたなら嬉しいけど」
「でも、彼氏じゃない」
「まだ、俺と華澄さんは恋人じゃないんだ…」

武石
「そっか…でも、絶対に彼氏になるよな!」
「華澄お姉ちゃん、無茶苦茶良い人だから、きっとお前幸せになるぞ!?」


武石君は天真爛漫な笑顔でそう断言した。
華澄の奴、よっぽど信頼されてんだな…
武石君の笑顔を見ると、懐きっ振りが目に浮かぶ。



「まっ、それはその時だな!」
「つーか、武石君ひとりで遊んでるのか?」
「野球は最低18人でやる物だろう」


無論、こんな公園でそんなスポーツは到底出来ないが。
デカイ公園は隣町にあるからな。
武石君は未だ笑顔で軽くこう返す。


武石
「いつもはこの公園で5人位集まるんだけどね!」
「今日は俺ひとりだけど、それでも素振りの練習さ!」
「そういえば…素振りって言ったら最近まな板姉ちゃん見ねぇな~?」


「?」


何か武石君は俺の知らない人の事を考えている様だ。
俺は特に追求する事も無く、微笑してこう言った。



「まっ、暗くなるまでには帰れよ? ここん所、物騒な事件が多いし」

武石
「そうなんだよな~それで皆公園にも来たがらないし」
「アウトドア派は大変だぜ…」


まぁ、仕方ないだろうな。
通り魔逮捕からサラリーマン自殺、ひったくり逮捕に更には昨日の誘拐事件。
…って、全部華澄さんの関わった事件じゃねーか。
改めて華澄さん歩く事件フラグだろ…
本当にこの街が怖くなるわっ。



「ひとりなら帰った方が良いかもな、今日だって安全とは限らないし」
「俺が送ってやるから一緒に帰ろう、家どこだ?」

武石
「良いよ、ちゃんとひとりで帰れるから!」
「やっぱ兄ちゃん、華澄お姉ちゃんの彼氏だな!」
「心配してくれる所とか同じだもん!」


気恥ずかしい事をサラリと…
俺は頬をポリポリ掻き、黙ってしまう。


武石
「とりあえず、ちゃんと帰るよ…素振りは家でも出来るしな!」


「あぁ、今日はその方が良い」
「気を付けて帰れよ? そしてヤバかったら叫べ」
「そしたら、きっと格好良いニンジャヒーローが駆け付けてくれるから♪」


武石君はそれを聞いてあははっ!と笑ってから走った。
元気なもんだ、あんな子供がこの公園を愛用してくれてるとは嬉しいじゃないか。
しかし、やっぱ街全体でも警戒体勢って事かね?
流石に事件発生の感覚が短すぎるからな。
ニュースでも、この街には何か組織的な犯罪が行われてるんじゃ…とか言われてるし。
実際、バカにならないかもな…



「……で、いくらなんでも静かすぎるだろ?」
「まだ16時前だぜ? 夕方前だ」
「こんな馬鹿げた状況、嫌な予感しかしない!」


俺はさっき武石君と喋ってた時と明らかに違うこの公園に違和感を感じた。
人気が無いのは解る。
だが、環境音すら消えるとかフツーじゃないだろ!?

ついさっきまでカラスとかの鳴き声や、遠くの車の音とかがちゃんと耳に届いていたのに…



「最悪だ…よりによって武石君が去った直後」
「この場合、狙いは俺かよ!?」


俺は恐怖を感じる前に走り出す。
家に着けば守連たちがいる! 走れば1分だ!!
だが、俺はすぐに絶望感を味わう事になった。

走れど走れど、家が見えないのだ。
それ所か、景色が変わらない!
まるで無限回廊だ…ループしちまってる!!
もはや、前も後もただの道。
俺は体力を失うのを危惧し、動きを止めて冷静に考えた。



(これは間違いなくポケモンの能力に違いない)


しかも、守連たちの物じゃないと俺は予想する。
家族の中で、こんな異常な能力が使えそうなのは思い当たらないからな。



(訳が解らない…そもそも、何で俺が狙われるんだ?)


色々考えてはみるも、何も決定打は出て来ない。
そもそも情報が少なすぎる、俺が狙われる理由とか見当もつかない?
それとも全く別の目的…とかか?



………………………



女胤
「…遅いですわね、聖様」
「寄り道でもなされているのでしょうか?」

守連
「でも、聖さんは寄り道する位なら家に帰ってから出かけるのに…」


私(わたくし)たちはふたりでそんな事を話していた。
華澄さんは買い物に出かけていて今はいない。
阿須那さんはいつも通り仕事です。
つまり、今家にいるのは私たちのみ。


守連
「心配、だね…」

女胤
「守連さんは家で待機していてください」
「何かあれば携帯をワン切りします、その時は外に出てください」

守連
「? ワン切り?」


私はしまったと思い、まずは守連さんにワン切りを教える事に。
自分のガラケーを取り出し、守連さんに発信する。
そして、発信音1回で即切断した。


『◯っ! かっ! たっ! のっ! し・おっ!!』


守連さんの着メロが流れる。
渋いチョイスですわね…やはり守連さんのセンスはどこか斜め上に行っている気がしますわ。


守連
「あ、着信だ~♪」

女胤
「…とりあえずこれがワン切りです」
「これが鳴ったら、緊急事態だと思ってください」
「もしくは、1時間以内に戻らなかった場合も、同様です」
「最悪、華澄さんが聖様と合流出来れば良いのですが…」


あくまで何かあった場合の話です。
何も無いのであれば、それが1番なのですから…
私は一応服装を確認してから外に出る。
大丈夫のはず、万が一の時は私の場合『眠り粉』もありますからね…最悪目撃者は眠らせてしまえる。


女胤
「では、行ってきます!」

守連
「気を付けてね…?」


私は、はいと答えて家を飛び出す。
服は普通の秋服ですし、特に問題は無いでしょう。
今回はスニーカー着用で、走る事を前提にしている。
さて、まずは周辺から探索を…


女胤
「……!?」


突然の違和感。
外に出て数秒後の事です。
私はバッ!と家の方を振り返ると、そこには道しかない。
明らかに何かの能力介入!?
それも、完全に私が狙いの…!?


女胤
「やられましたわね…まさか、私が狙いでしたとは」
「という事は、聖様は人質に取られている可能性が高い」
「しかし、この能力…まるで空間が置き換わった様な感じ」


周りを見ると何も無い風景。
いや、正確にはひたすら一直線に道が無限回廊の様に続いている。
こんな住宅街で先の見えない道などありえませんわ。
しかも、環境音が消えている。
ここには風すら吹かない、空気はあるものの生き物がいるとも思えない。
まさに、静寂の世界。
そんな言葉が1番しっくり来ると、何となく思ってしまった。
そして気が付けば、いつの間にか私の前に堂々と姿を表した女が、無表情にこう言う。



「…とりあえず、一対一」
「小細工無しのガチンコで勝負…」

女胤
「…炎タイプ」


確かに小細工は無さそうな見た目ですね。
しかし、キッチリとタイプ相性のアドバンテージは取られている。
逆にこちらが小細工したい所ですわ。
ですが、一体何が目的でこんな事を?



「私は『ウインディ』…私を倒せば、この空間からは出られる」


ウインディと名乗った女は、赤いたてがみの様な長髪をたなびかせていた。
身長も大きく190cmはある、黒のジーンズに白のシャツ赤のジャケットを来ており、見た目以上に人間社会に馴染んでいそうな服装ですね。
細い目はキッと私を睨んでおり、大きな尻尾は地面に着きそうな高さで静かに上下していた。


女胤
「まず、いくつか質問よろしいでしょうか?」

ウインディ
「…答えられる事なら」


ウインディは意外にも素直にそう言う。
話が通用しないタイプでは無い様ですね。


女胤
「まず目的は?」

ウインディ
「貴女の始末」


それは物騒な事ですね。
迷わず言ったという事は、躊躇いは無い様です。


女胤
「この空間は何ですの?」

ウインディ
「よくは知らない、私の雇い主が勝手に作った」


勝手に、ですか。
そして雇い主…雇われの暗殺者だとでも?


女胤
「答えられるとは思いませんが、雇い主とは?」

ウインディ
「…それを言う馬鹿はいない」


まぁ、予想通りです。
とりあえず彼女は、間違いなく依頼を受けて私を殺しに来た。
あくまで雇われた存在、それ以外の感情は無さそうですわね。
雰囲気からもそれは察せられる。
彼女は感情の起伏が乏しい。
暗殺者としてはやや口が軽い様ですが。


女胤
「…分かりました、では質問は以上です」
「そして…先に3つ警告をします」


私はそう言って、まず目の前で人差し指を1本立てた。
そのまま私はこう言い放つ。


女胤
「まずひとつ…貴女では私は殺せないので、逃げる事を推奨します」


そして今度は中指を立て、次の言葉を放つ。


女胤
「ふたつ…戦うのであれば、私は一切の容赦をしません」


最後に私は薬指を立て、ウインディを睨み付けこう言う。


女胤
「みっつ…聖様に何かあれば、即座に秒殺致します!!」


私の覇気にウインディは若干の怯みを見せる。
もちろんハッタリではありません。
あくまで予想ですが、彼女は私に比べればレベルは低いと見ました。

無論タイプ相性はあります、ですが人化したポケモンというのはことのほか厄介な物。
そもそも、まず前提として人間の体でポケモンの技を使うという事は、意外に難しい。
私や華澄さんの様な人型モデルのタイプはさほど問題無いのですが、獣型モデルとなるとかなり問題がある。
特にウインディともなれば、接近戦が得意な種族。
牙や体当たりといった技はそれなりにやり難いはず。


ウインディ
「……仕事はこなす、まずは踏み込む!」


バンッ!と炸裂音の様な音が走る。
それがウインディの地面を蹴った音だと気付くのは、既に接近された後だった。

ボグゥ!と、私の腹に拳が突き立てられる。
下からのボディブローで、私は一瞬呼吸困難に陥り、体がくの字に曲がった。


女胤
「かはぁっ!?」


本当に一瞬の『神速』…流石に見てから反応など出来るはずがない。
ウインディは5m程の距離を1秒以内に潰し、私の懐に入って右ボディを放ったのだ。

ですが、この距離で苦しんでいる暇は無い。
私はその場で頭を揺らし眠り粉を周囲に振り撒く。
ウインディはすぐに察知し、またしても炸裂音の様な踏み込みでバックステップした。
これが神速の機動力ですか…!
ですが、多用は出来ない技のはず。

まずはこちらのペースを作らせていただきますわ!


女胤
「多少驚かされましたが…さぁ、まずは第一幕!!」


私は軽快なステップを踏み、華麗に踊り始める。
そして、そのステップは徐々に高速化し、私の能力を高めていく。
これでおよそ50%増、さぁどこまで付いて来れますかね?


ウインディ
「くっ…速い」
「だけど、私は負けない…!」


ウインディは再び神速の体勢に入る。
流石に何度も貰いはしません、私は咄嗟に『守る』で全身に障壁を張り、ウインディの突進を弾いた。


ウインディ
「ぐっ!?」


自分の踏み込み速度を見誤りましたね。
彼女は私の周囲1m程を覆う障壁が見えていなかった。
だから距離感を間違え、通常よりも大きく弾かれる。

この隙に私はすかさず神経を『研ぎ澄ます』…
彼女の急所を的確に見定め、右手に草のエネルギーを集めた。
そして彼女が次の技に入る前にそれを投げ付ける。
軽めの『エナジーボール』ですが、それでも普通の人間が当たれば全身の水分を干上がらせる事も可能ですよ?


ドオォォンッ!!


女胤
「!?」


彼女の顔面に当たる直前、弾が爆発する。
『エナジーボール』は爆発物ではない、と言う事は炎で打ち消しましたか。
中々に良い反応をしていますね。


女胤
「ですが、ここからは第二幕! さぁ、テンポを上げますよ!?」


私は更に『蝶の舞』を踊り、能力を高めていく。
これで約2倍…もはや特殊面に関しては相性不利は無い。


ウインディ
(くそ…もう付いていけない! でも、負けたくない…!)
(あの人の所に、私も行きたい!!)


ドグォッ!!


女胤
「!?」


突然、彼女は凄まじい炎を身に纏う。
その熱量に彼女の服は全て燃え尽き、足元と周囲の建物すら溶かし始めた。
そしてその炎を両手で集中させ私に向ける。

相当な大技の様ですが、守るを見せた相手に撃つのは馬鹿正直すぎますわ。
彼女は強い闘志を私に叩きつけ、大技を放つが、私は悠々とそれを守るで防ぐ。
かなりの熱量で相当な威力が予想出来ましたが、この障壁を貫通する様な技では無かった様ですね。
着弾した際、耳をつんざくような爆発音がし、目の前が完全に爆煙で覆われている。
視界が潰された、ここは1度距離を……


ドカアァッ!!


女胤
「なっ!?」


私が後ろへ跳ぼうとした瞬間、ウインディは私に体ごとぶつかって来た。
ウインディの方が体は遥かに大きく、完全に組伏せられて私たちは地面に倒れる。


ウインディ
「ああああぁぁぁっ!!」

女胤
「っぐぅぁぁぁっ!?」


密着状態で、ウインディは私の首筋に牙を立てた。
そして、そこから熱量を感じた瞬間、私は全身から風を巻き起こす。
その威力は容易にウインディの体を巻き上げ、まるで台風の様な草吹雪と共に宙を舞わせる。
切り札の『リーフストーム』です…流石に終わったでしょう。


ズッシャァァァァァァァッ!!


まるで糸の切れた人形の様に、ウインディは10m以上の上空から、無気力に地面に落ちた。
あれですと、全身の骨がバラバラになっていてもおかしくありませんね。
しかし、こちらも動く事が出来ない。
最後の一撃、確実に急所を狙われました…敵ながら見事な執念です。

もし、後1秒私の反応が遅れていたら、亡骸になっていたのは私でしたわ…
今も意識を繋ぐのがやっと。
首筋から高熱の炎を吹き込まれたのですから、私の肺や喉は少なからず火傷している。
私は命を繋げる為、すぐに『光合成』を行った。
幸い、まだ日差しは残っており、私の傷は多少なりとも回復する。


女胤
「ごはっ!!」


ビチャァ!と倒れながら、私はアスファルトに喀血する。
何とか歩く事は出来る…まだ喋るのはキツいですが。
昼間でしたら『光合成』の効果も高いのですが、もう夜更け前…
完全に回復するのは早くても明日ですわね…


女胤
「………」


私は、手足が折れて全身血みどろのウインディに、自ら歩み寄って行く。
ウインディもまだ死んではいないのか、地面に横顔を着けながら目だけをこちらに向けた。
怨みや妬み…そんな類いの眼ではありませんわね。
この娘の眼は、むしろ自失。

戦いに負けた事で、何もかも失った…そんな光。
私は声を出す事が出来ないので、最後に彼女の額を優しく撫でた。
すると、彼女は少しだけ戸惑いを見せたが、やがて…瞳から命の火を失っていった。


女胤
(どうか、安らかに…)


私は、既に亡骸になったウインディの瞼を手でそっと閉じた。
そして、理由の解らないこの殺し合いに私は静かに憤る。
彼女はただ命令されただけだったのか…それとも明確な意志を持って私に挑んだのか。

少なくとも、あれ程の執念を持って戦った彼女は、決して理由無く殺しをする様な殺人鬼ではないと思えた。
では何故…?


女胤
「!?」


考えていると、突如ウインディの体が光の粒子になっていく。
そして、それはすぐに天へと昇り、彼女の存在は血痕ごと跡形も無くなってまった…


女胤
「………?」
「……」
「…」



………………………




「くっそ、どうすりゃ良いんだ?」


「あ~やっと会えたね♪」


俺は突然声をかけられ、バッと声の方を振り向く。
すると、そこにはかなりの美女が立っていた。
パールホワイトで腰まで届く、長くスラッとした髪、身長は185cm位ある、デカいな…

バストもスゴい…身長高めとはいえ、そのサイズは華澄を超えるサイズだ。
服は白のタンクトップに水色のズボン。
シンプルだが、この時期には寒くないか?
だが、そんな考えが軽く吹き飛ぶ特徴がこの人にはある。

まず、両肩に薄紫の球体が埋め込まれてる。
かなり大きく、拳大よりちょっと小さい位の。
そして白の尻尾…紫のラインが入っており、スラッと上を向いた尻尾は獣系のそれではない。
むしろ爬虫類系…この人はまさか。


美女
「ちょっと…話良いかな? 『魔更 聖』君」


「えっ!? 俺の事知ってるのか?」


俺が驚いて聞き返すと、彼女はハハハッと軽く笑う。
な、何か大人な感じだな。
佇まいはいかにもという感じで、ビッと決まっている。
だが、見た目とは裏腹に口調は少し間延びした感じ。
何て言うんだろ…昼行灯とでも言えばしっくり来るか?
眼もタレ目で、どっちかと言うと可愛い系の表情。
だが、赤い瞳は真っ直ぐ俺を見定めており、確かな意志は感じた。


美女
「とりあえず、座ろうか…?」


「え…ここで?」


アスファルトの上に、堂々とあぐらをかいて座る美女。
俺は躊躇いながらも、鞄を地面に置いて同じ様に座った。
な、何か異様な光景だな…


美女
「まずは、自己紹介かな…? オレは『パルキア』」
「…一応、この空間を作った張本人だ」


「やっぱか…薄々、そんな気はしてたんだよな~」
「で? そんな空間の神様が俺に何の話ですか?」


パルキアと名乗った美女は、ハハッと笑い、楽しそうに俺を見て微笑んだ。
何だろう…何か、不思議な感覚だ。


パルキア
「君は、この世界についてどう思う?」
「この空間じゃなく、君の住んでいる世界だ…」


「…俺の、住んでる世界?」


俺が聞き返すと、パルキアさんはコクリと頷く。
そして、俺は少し考えてから、こう答えた。



「はっきり言って…少し前まではクソだと思ってました」

パルキア
「それは何故…?」


「俺は、友達もいなければ、恋人も居なかった」
「家族からも放置され、俺はひとりきりで生きていた」
「特に優秀でも何でもない俺は、そんなフツーの世界が嫌いだったんです」
「だから、何の代わり映えもしない世界なんて、大嫌いだった…」


俺の答えにパルキアさんは少し悩んだ顔をする。
まぁ、割と独り善がりでクソな理由だからな。
フツーに考えたら俺がクソみたいな人間だからだ。


パルキア
「…じゃあ、今は世界の事は好きかい?」


「…何とも言えません」
「でも、大切な物は見付かりました」
「俺は、それを守る為なら、クソな世界も好きになってみせます」


俺の答えに、パルキアさんは優しく微笑んだ。
そしてすぐに、少し残念そうな顔をし…こう告げる。


パルキア
「やっぱり、君は特異点だね」
「先に謝るよ…ゴメン」


「え…特異、点? それに、ゴメンって…!」


突然、俺の体は浮遊をし始める。
そして、パルキアさんは俯いてから立ち上がる。
いや、重力を感じない…立つというより浮く、だ。


パルキア
「悪いけど、君はオレたちの計画に必要だ」
「でも、安心してほしい…君の事は、何があっても護るから」
「そして、オレたちはこの世界の一部になる…」
「利用するみたいで悪いけど、これしか方法が無いんだ」
「だから、ゴメン…恨んでくれても構わない」


パルキアさんは本当に申し訳なさそうに謝る。
俺は、その顔を見て何故か確信した。
この人は…良い人だ、と。

嘘を吐いているなら、こんな辛そうな、悲しそうな顔は絶対しない。
このパルキアさんは、例え何かを犠牲にしてでも、何かを成し遂げようとしている。
俺は、あえてそれに乗ってみる事にした。
一体、この先に何があるのか、そしてパルキアさんが何をしようとしているのか…
多分、抗った所で何も出来ない…俺は『まだ』弱いから。


パルキア
「さぁ…行こうか、オレが創った空間に」


「…行くのは、俺だけなんですか?」

パルキア
「そうだ…と言いたいが、そうも行かない」
「オレの計画には、『彼女』たちは必須だ…」
「図らずとも、衝突は免れない」


パルキアさんは、少し気を引き締めた様な顔をする。
そして、彼女たち…とは恐らく守連たちの事だと俺は予想した。

だとすると、パルキアさんは守連たちと戦うという事なのか…
それは、凄く悲しい事なんじゃないのか?
パルキアさんに悪意は全く感じない…本気で俺を気遣ってくれてるみたいだし、こうやって空間移動する際にも、わざわざ俺の手を握ってくれてる。

何だか…母さんみたいだ。
俺の手は、パルキアさんの優しい手に繋がれ、懐かしい感覚を思い出しそうになっていた。
そして、俺は…空間を、超えた。



………………………



華澄
「女胤殿!? どうしたのですかその姿は!?」

女胤
「か、華澄さん…助かりましたわ」
「私…何が起こったのか全く覚えておりませんの…」
「ですが、間違いなく何かと交戦致しました…」
「聖様は、何処……?」

華澄
「女胤殿!?」


拙者はそのまま気絶した女胤殿を抱え、すぐに帰宅する。
女胤殿のこの様子、間違いなく聖殿に何かがあったのだ!
守連殿は無事なのか!?
拙者は不安に身を苛まれながら、携帯を取り出して阿須那殿に連絡をした。



………………………



守連
「…聖、さん?」


私は、何か嫌な予感を感じる。
女胤ちゃんからは連絡は無いし、華澄ちゃんも帰って来ない。
聖さんも戻って来ないまま、ただ時間だけが過ぎている。
私はただ、心配しながら誰かの帰りをひとりで待っていた。



………………………



女胤
「………」

守連
「…女胤ちゃん」

華澄
「とりあえず、応急処置は済ませました」
「女胤殿は草タイプですし、回復は比較的速いでしょう」


拙者は女胤殿を急いで連れ帰り、すぐに首の傷に応急処置を施した。
見た目以上に傷は深かった…見た瞬間、ゾッ…とした程です。

獣の牙の様な歯形が、深く女胤殿の頸動脈付近に突き刺さり、傷痕は焼け焦げていた。
恐らくは『炎の牙』だったと思われますが、よく生きていたものです。

拙者たちのこの体は、想像以上に脆い。
人化したこの体は、所詮人間の体なのだと実感する位です。
例えただの小技でも、的確に急所を狙えわれれば、拙者たちは容易く息絶えるのでしょう。


阿須那
「で、聖は行方不明ってか?」


拙者の連絡を受け、早退して帰って来ていた阿須那殿に拙者は頷く。
念の為、周辺を探ってみたものの、何の痕跡も残っていなかったのだ。
まるで、突然異世界にでも行ってしまった様な…


守連
「でも、きっとまた会えるよ…」

華澄
「守連、殿?」

守連
「信じているから、私は…」


守連さんは消えてしまいそうな程のかすれた声で、涙を流した。
声をあげて泣こうとはせず、耐える様に肩を震わせる。
拙者は、そんな守連殿にハンカチを渡し、涙を拭かせた。


女胤
「…諦めない限り、必ず希望はあります」

阿須那
「女胤!? 動いて大丈夫なんか?」


女胤殿はゆっくりと布団から体を起こし、弱った表情で俯く。
やはりまだ相当辛いはず、それでも女胤殿はかすれた声で言葉を続けた。


女胤
「聖様は、恐らく組織的な何かに拐われたのだと思います」

阿須那
「組織やて? せやけど、何で聖が?」

女胤
「それは解りかねます…が、これはあくまで私の勘です」


女胤殿も、拙者たちと同様に記憶が曖昧になっていた。
女胤殿は、その上で組織的とあえて言った。
つまり、解らなくとも勘がそう言っている…と。


守連
「………」


「ちょっと、お邪魔しますよ…っと」

阿須那
「なっ!? 誰や!?」

華澄
「一体いつの間に!?」


突然家のリビングに謎の女性が現れた。
パールホワイトの腰まで届く、長い髪がなびき、手には何故か靴を持っている。
赤い瞳のタレ目はややダラけた雰囲気を感じさせ、そういう性格を予想させる物でした。


女性
「とりあえず、聖君はオレが保護してる」

阿須那
「保護…って、その前にアンタ誰や!?」


阿須那殿のツッコミを受け、女性はあ~と唸り、面倒そうにこう名乗った。
何処か、おっとりした感じの方ですな…


女性
「ゴメンゴメン…オレは『パルキア』」
「訳あって、宣戦布告に来たんだ…」

華澄
「…宣戦、布告?」


突然不穏な言葉を放つパルキア殿。
しかしその表情は緩く、さほど緊迫感は感じない…
パルキア殿は、優しい笑顔で言葉を続ける。


パルキア
「聖君の事は心配ない…何が起ころうとも、オレが死んでも助ける」
「だけど、キミたちとは残念ながら相容れない…」
「互いの存在を賭けて、戦わなきゃならない…」

守連
「それは、どうして…?」


守連殿は弱々しい声で、そう聞く。
確かに理由が全く解らぬ。
そして、パルキア殿は守連殿の顔を見て、 自身の顔を曇らせた。

この時、拙者は純粋にこう思った…
この方は、悪人には見えない。
悪意や嘘でこんな事を言ったのではない。
この方は全て本音で恐らく語っている。
逆に、だからこそ…何故争わなければならないのか…?


パルキア
「…理由は語れない、消えたくないからね」

守連
「え…?」

阿須那
「理解が出来へん…ウチ等のメリットは何や!?」
「少なくとも、聖は返してくれるんやろうな!?」


パルキア殿の答えに阿須那殿が激昂する。
若干部屋の温度が上がったものの、阿須那殿はまだ冷静ではあった。


パルキア
「もちろんそっちが勝てば、聖君は君たちの物だ」
「負ければ、君たちが消える事になるけどね…」
「まぁ、正直オレたちに選択肢は無いんだ…」
「君たちを殺して勝たない限り、オレたちに『未来』は無い」
「心苦しい選択だよ…理(ことわり)を知ってしまったが為にね」

華澄
「理…?」

阿須那
「何やそれ…? とにかく、やるんなら今すぐやろか!?」
「表出ぇや!! 消し炭にしたるわ!!」

パルキア
「落ち着け落ち着け…家ごと燃やす気か?」
「オレたちが勝ったら、ここはオレたちの家になるんだから、勘弁してくれよ…」

阿須那
「ごちゃごちゃと訳の解らん事を…!」

守連
「阿須那ちゃん…」


守連殿が静かに言葉を放つ。
阿須那殿は少しビクッと体を震わせ、気を落ち着かせた。
あの守連殿が、怒っている?


阿須那
「守連…コイツはウチ等にケンカ売ってんねんで?」
「しかも、聖を人質にしとるんや!」

守連
「…でも、喧嘩はしたくないよ」
「この人が傷付いたら、聖さんも悲む気がする…」

パルキア
「…キミは、想像通りのバカな娘だね」
「でも、遠慮はいらないよ…? 聖君は決して心を痛めないから」
「どの道、終わったらほとんど忘れる」

一同
「!?」


拙者たちは全員同時に驚く。
忘れる…それはまさか。


華澄
「まさか、昨日からの一連の事件、全て貴女の仕業なのですか!?」

パルキア
「おっ、察しが良いね~♪」
「まぁ、そういう事…だから、気にせずに本気でやってくれ」


あっけらかんとパルキア殿は言い放つ。
言い知れぬこの心に残った何か…
全て、意図的に忘れさせられていたのか…!?


パルキア
「言っておくけど、記憶の件に関してはオレのせいじゃない」
「それに関しては、別件…原因は別にある」


一瞬、パルキア殿の瞳が歪む。
まるで、怒気を込めた様なそれは、異質な物に感じた。


阿須那
「もう、ええやろ!! 決着着けようや!?」
「こんな問答もう沢山や! 聖は返してもらう!」
「守連、今回ばかりは覚悟決めぇや!!」

パルキア
「…やれやれ、短気だね」
「悪いけど、オレと戦うのは大分先だよ?」
「こっちも失敗は出来ない…まずは、色々策を張らせてもらう」
「じゃっ、とりあえずオレの創った空間へようこそ~♪」

一同
「!?」


突然の浮遊感。
パルキア殿は拙者たちを突然宙に浮かせ、別の空間に移動して行く。
これが、空間ポケモンと呼ばれる神の力なのですか…!?
僅か1分程の時間で、気が付けば拙者たちは異空間に辿り着いていた…



………………………



パルキア
「あ~疲れた~…聖君、胸揉んで~♪」


「そこは肩じゃないんですか!?」
「ってか、何で閉じ込められてるんです俺!?」


俺はパルキアさんに連れられ、何やら洋風の城に軟禁されてしまっていた。
部屋は広いし、特に不自由は無いんだが、いかんせん落ち着かない。
見た感じ、全部本物みたく見えるけど、これ全部パルキアさんが作ったんだろうか?


パルキア
「あはは…まぁ、疲れてるのは本当」
「今回作った空間は、相当な規模だからしんどかったよ~」
「だから、胸揉んで♪」


「肩なら揉んであげますよ…全く」


俺はだら~っとベッドに倒れ込むパルキアさんの後ろから肩を揉んであげた。
う~む、意外に柔らかい。
肩のこの宝石みたいなのって触って大丈夫なんだろうか?
俺は思わず気になって試しに触ってしまった。


パルキア
「あっ…! もっと、優しくぅ…」


「エロい声で喘がんでください! 誰かに聞かれたら勘違いされる!!」
「って、どうせ誰もいないんでしょうけど…」


「実はしっかりいたり」


「おわぁっ!?」


俺は突然の新顔に飛び退く。
身長120cm程の赤い長髪の女の子が俺の側に立って…いない、浮いてる。
少女はふわふわとその場で浮き、自分の身長よりも長い髪の毛をゆらゆら揺らしていた。
服は全身タイツの様な感じで色はグレー。
尻尾が2本有り、その先端はビームトライデントの様に三叉だった。

って、この娘まさか…


パルキア
「こら~エムリット、入っちゃダメだって言っただろ?」

エムリット
「大人の営みを見学したかったのです!」


「ヤッてない! 断じてオジさんヤッてないからね!?」


中々好奇心旺盛な娘だな。
しかし、感情の神と言われるエムリットか…いきなり大物の登場だな。


エムリット
「お母さん、良い声出てた」

パルキア
「あはは…子供はもうちょっと待ってね? まだお母さん排卵日じゃないから」


「子供に何教えてんすかアンタ!?」


色々ズレ過ぎてるだろ! つーか、親子なのなこのふたり。
この調子だと、後ふたり位は出て来そうだが…
つか、急に俺の貞操が危うくなって来たわ!!
ホントに安全なんだろうなここ!?


エムリット
「………」


「な、何?」


エムリットちゃんは、やや釣り眼の瞳で俺を凝視する
何を考えているのかは俺には解らないが…


パルキア
「はい終了~! エムリット、もう出なさい」
「ここは危険だから…絶対に入っちゃダメ」
「約束、しただろ?」

エムリット
「………」


エムリットちゃんは、不満そうに頷く。
何なんだ…? ここは危険って…?


パルキア
「ゴメン、聖君…ちょっと外に出て来るよ」
「安心して、キミにとってはここは絶対に『安全』だから」


そう言ってパルキアさんは、エムリットちゃんを連れて部屋を出て行く。
この部屋は基本扉を中から開ける事が出来ず、あくまで入るには外から開けなければならない。
まさに軟禁用の部屋だ…ゲームで言うなら囚われのお姫様状態だな。

さて、とりあえずどうしようもないし、ゆったりしときますかね…
守連たち、大丈夫かな?



………………………



エムリット
「…お母さん」

パルキア
「ダメ」

エムリット
「まだ何も言ってないのに…」


こういう時のエムリットの台詞は容易に想像出来る。
そして、それはまだ決して許されない。


パルキア
「アグノム」

アグノム
「ん…」

パルキア
「ユクシー」

ユクシー
「………」


オレは3人の娘を城の一室に集めた。
戦いの時は来た…と言っても、まだ彼女たちがここに辿り着くのは大分先だ。
しかし、その時が来たら娘共々オレたちは戦わなきゃならない。


パルキア
「3人とも、約束は守るんだよ?」
「でないと、消えちゃうから…」
「もし消されちゃったら…お母さん、全部忘れて悲しむ事も出来なくなっちゃうからね?」

エムリット
「…うん」


エムリットは頷いてオレに抱き付いて来る。
娘は10歳だし、まだまだ甘えたい年頃だろう。
伝説のポケモンと言っても、誰もが長く生きてるわけではないのだから。

3人は全員が10歳の三つ子。
その中でもエムリットはまだ特に精神が幼い。
そして、1番危なっかしい娘だ。

今日みたいに下手に特異点に触れたら、いつ消えるか解らない。
決して、理に逆らってはならない。
そしてそれはオレも例外じゃない…聖君を愛する事は『まだ』出来ないからな…

全ては、最後の戦いに勝ってからだ…勝って、存在を勝ち取る!
大切な娘の為に、オレたちの幸せの為に…!


パルキア
(許してくれとは言わない…)
(例え世界中から恨まれても、オレはこの方法を選ぶ!)

アグノム
「母さん、本当に勝てるのか?」

パルキア
「勝つさ」

ユクシー
「………」

パルキア
「大丈夫だよ、ユクシー…」


3人ともオレの胸に寄って来る。
オレは優しく3人を抱き締め、決意をより硬く固めた。
これは、オレたちの存在を確定させる為の戦いだ!



………………………



守連
「ここは…?」

華澄
「…まるで海外の様ですな」

阿須那
「女胤、大丈夫か?」

女胤
「ええ…この日差しなら『光合成』の効果も期待出来ます」
「しばらくは戦力になれませんが、気を付けて行きましょう!」


全員が頷く。
パルキアさんはここにはいないけど、きっと何処かにいる。
この空間は凄い…パルキアさんが作った物みたいだけど、ちゃんと空気があるし、自然もある。
今いる場所はまるで平野で、見渡す限り草原。
そして、遠くには何か街の様な物が見えた。


華澄
「他には何も無し、まずは街で準備しろという配慮でしょうな」

阿須那
「まるでRPGみたいやな…こんな時代でも装備はキチンとしなきゃいけないぜ~ってか?」

守連
「忘れてたら雑魚にも勝てずにゲームオーバーだね~♪」

女胤
「まぁ、開始直後から復活者に会わない事を祈りましょう!」


意外にも皆落ち着いていた。
明確に目的があるから、進む事に躊躇いは無い。
私も、戦うのは嫌いだけど…聖さんの為なら、戦うよ。
そして、必ず戻る…あの家に皆で。


阿須那
(絶対に聖は取り返す!)
華澄
(拙者の命に代えても、全員護るでござる!)
女胤
(聖様に仇なす者は全て薙ぎ払います!)
守連
「行こう…聖さんがいる場所に」










『とりあえず、彼女いない歴16年の俺がポケモン女と日常を過ごす夢を見た。だが、後悔はするはずがない!』



第10話 『空間の神の、宣戦布告』


第3章 『家族、それから…』




To be continued…

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