ギルド頂上決定戦

しおりが挟まっています。続きから読む場合はクリックしてください
 
ログインするとお気に入り登録や積読登録ができます
読了時間目安:4分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 リカルドがバケカワギルドに入団してから一ヶ月、季節は夏を迎えていた。リカルドは地道に依頼をこなしつつ、戦闘へのトレーニングも欠かさない。先輩ポケモンからも一目置かれる存在となっていた。相変わらず同期のクジャとは反りが合わず、会う度に言い争う姿も日常茶飯事になっていた。
 そしてこの時期になると、世界中はギルド頂上決定戦に向けて熱気が高まっている。もちろんバケカワギルドも例外ではない。

 「…それで、そのギルド頂上決定戦って何すか?」

 「あ、あはは…さすがにそれは知っておいた方がいいよ」

 いつもの朝食を食べながら、リカルドはイワンコに質問する。本気で知らないリカルドに呆れながらも、イワンコは先輩としてしっかり教えてあげる。

 「年に一度開催される大会で、世界中から様々なギルドが参加して、一番強いギルドを決めるトーナメント戦なんだ。優勝したギルドには、ポケモン探検隊連盟からの賞状と、100万ポケの賞金が送られるんだよ!」

 現在の換算レートでいうと、日本円で約100万円である。

 「へぇ〜そんな大会があんのか!どうやったら出られるんすか!?」

 「確か出場メンバーは親方が決めるはずだよ。少年・青年・壮年組に分かれて、それぞれ三匹の三チームで構成されて、合計9匹まで参加できるらしいよ」

 「ん〜何かややこしい組み合わせだな…。あ、じゃあ新人の俺は少年組になるってこと?」

 「うん、そうだね。他にも進化状態や個人のレベルで変わることもあるけど、そうして選ばれたポケモン達でチームを組み、協力しながら勝ち抜くのが目標だよ」

 そんなことを話してる間に朝食を終えた二匹は、事前にインテレオンから集合をかけられていたので、早速バトルフィールドへ向かう。するとそこには、すでにギルド団員が集まっていたので、二匹も慌てて整列する。
 そして前に出てくるのは、相変わらずギルドマスターの威厳が無いミミッキュ親方と、その隣にはインテレオン並に長身の美しいポケモンが立っていた。初めて見るポケモンに、リカルドはイワンコにコソコソ呟く。

 「な、なんか見たことないポケモンいるんだけど…あれって誰なんすか?」

 「あれは副隊長のブリムオンさんだよ。今までずっと何かの調査とかでギルドにいなかったけど、大会が近くなったから一旦戻ってきたらしい」

 「へぇ〜、賢そうな先輩だな!頭の帽子みたいなとこから、変な手が生えてるぜ!」

 ブリムオンはその変な手を使って、資料を見ながら皆に説明する。

 「初めて顔を合わせるポケモンもいるから、一応自己紹介しておこうかしら?このギルドの副隊長を任されているブリムオンよ。
 大会まであと一ヶ月、ここ数年は惜しくも優勝を逃してるけど、今年こそは最強の座を手に入れるわよ!このトーナメントを勝ち抜くには、全団員の力が必要になってくるから、それぞれ修行を怠らないように!」

 ブリムオンの凛々しい言葉に、全員が力強く返事する。

 「数日後には出場メンバーを決めるための選考試合を行う予定だから、皆しっかり準備しておくのよ!」

 選考試合と聞かれた途端、他の団員達がざわつく。この試合でアピールできるかどうかで、出場メンバーが決まるからだ。

 「選考試合か…!うぉ〜燃えてきたぜー!!」

 「急に大声出さないでリカルド…」

 入団したばかりの新人にも出場のチャンスがあるということ。それを知ってリカルドの気持ちが一気に高まる。九つの出場枠を奪い合う、熾烈なスタメン争いが始まろうとしていた。

感想フォーム

 ログインすると感想を書くことができます。

感想

 この作品は感想が書かれていません。