その⑫ 決戦! ブラックタワー!!

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《《タウン》》


ピカチュウ「なあ、サンドパン。“創蛙”はここには来なかったのか?」

サンドパン「あぁ、来なかった。正直ここまで出番がないとわかっていれば、俺も行けばよかったよ」

ゴーリキー「ドーブルとマフォクシーは病院か。……傷が癒えるまでは、アンホワイトまでは行けそうもないかもな」

ニンフィア「ところで、あの……オノノクスさんは?」

サンドパン「あぁ、彼なら……。『ヤボ用ができました』とか言って彼女らを病院へ送り届けた後、どこかへ行ってしまったよ」

ゴーリキー「探偵さんは忙しいんだな」

ニンフィア「そうだ。ハリテヤマさんはあの後どうなったかな。……ちょ~っと、様子見に行こうか」


《《数分後 ハリテヤマのちゃんこ鍋》》


ニンフィア「……今度はオクタンさんが?」

ハリテヤマ「あぁ。どこかへふらっと出かけたきり、戻って来ない。給料も渡し損ねてしまったよ」

ピカチュウ「なにがあったんだろうな?」

ハリテヤマ「という訳で人手不足だ。もしよかったら」

サンドパン「いや、こっちもこっちで大変なんでな。済まないが、バイトにつくことはできない」

ハリテヤマ(……読まれた)

ニンフィア「でも、心配だね……」

ピカチュウ(……あのオクタン。この前)


『創蛙を──』


ピカチュウ(あの時だけ、口調が変だった気がするぞ。それに、よくわからないことを喋っていたような)

ニンフィア「じゃ、ピカチュウ。次は病院に行くよ。ドーブルたちの様子を見に行かなきゃっ!!」

ピカチュウ「あ、あぁ……」


《《そして 病院》》


ドーブル「遂に、アンブラックへと向かうのですね」

ピカチュウ「残党狩り、だな。十八司との決着を付けてやる」

ドーブル「ピカチュウたち。私とマコはこのような状態のため一緒に行くことはできませんが。……せめて、“これ”を持っていって下さい」

ドーブルは、とあるモノをピカチュウに託す。

ピカチュウ「筆……。お前の大切なものなんだろ……いいのか?」

ドーブル「あなたたちだからこそ、預けられるのです。私以外でもこの筆は使えるはずです。……画力があれば」

ピカチュウ「まぁ、この前のような出来ぐらいなら」

そしてピカチュウは、筆を受け取った。

マフォクシー「私もこの鍵を預けます。これでアンブラックに続くダイヤード・マウンテン内の封印が解けるはずです」

ドーブル「私たちの持つ『砂』『雪』『焔』。十八司の所有する『草』『闇』のオルゴール」

ゴーリキー「勝った方が、全て揃えることができるというわけか。……面白い。俄然燃えてきたぜっ!!」


****


《《ブラック・タワー》》


一同の眼前にどっしりと構えるそのタワー。

かなりの年季が入った建物なのだろう。歴史を物語る無数のヒビがそこには刻まれている。

黒塗りの、正に十八司なる集団を象徴するかのような配色。
天に届くかとばかりに高く高く聳え立つ。


……ここに、残りの構成員が待ち構えているのである。


ピカチュウ「……行くぞっ!!」


ダダッ……。


……ピカチュウたちは、突入した。


《《1階》》


ボーマンダ「んんwww 我は、“龍司”ボーマンダですぞwwww 攻めて攻めて倒す以外ありえないwww」

サンダース「私は“雷司”サンダース。好きな食べ物は甘納豆だ。まぁ、勝負は甘くはしないがな」

ウソッキー「お前たち、デザートサン以来だな。じわりじわりと嬲り殺してやるよ」

ニンフィア「これはまぁ……個性豊かなポケモンさんたちがお揃いだね」

ゴーリキー「どうする? まさか三匹同時に相手をすることになるとは」

ピカチュウ「決まっている、こっちも三匹だ。各々相手をするしかしょうがないじゃないか」

ナエトル(あ。僕、戦力に含まれてないんだ……)


──その時。


???「おぉっと、アンタらの出る幕じゃないぜっ!!」


──ドガッ。


ピカチュウ「!」

ボーマンダ「んんっ、痛いんですなwww 何奴ですかなwww」

サンダース「十八司に逆らおうとは。なんとも身の程知らずなポケモンたちよ」

ウソッキー「どうやら……。先に死にてぇのは、テメエたちらしいなぁっ!!」

ピカチュウ「お、お前たちは……!!」

そのポケモンたちとは……。

グランブル「ニンフィアよぉ、助けに来てやったぜっ!!」

ニンフィア「グ、グランブル!」

長老「年寄りとて馬鹿にするなよ!」

ゴーリキー「あの時の長老っ!」

ハリテヤマ「へへっ。お前たちばかり、いい目に合わせるかよっ!!」

ドーブル「ハリテヤマさん……!」

ハリテヤマ「こんな序盤から体力を消耗している場合ではないだろう? ここは俺たちが引き受けるから、お前たちは先へと進むんだっ!!」

ボーマンダ「んんwww」

サンダース「本気で……」

ウソッキー「俺たちに敵うと、思ってんのかぁっ!?」

グランブル「あぁ、敵うさ。雑魚共の相手など、我らで十分っ!!」

ハリテヤマ「さあ、行けっ!!」

ニンフィア「本当にありがとうね……皆ぁっ! じゃあ、私たち……行くからねっ!!」ダダッ

ハリテヤマ「あぁ、フンドシをしっかり引き締めていけよっ!!


****


《《2階》》


カイロス「よくぞ来た。私は“虫司”カイロス──」

カイリキー「余計なお喋りをしている暇はない。虫司、お前を倒しここを通らせてもらうぞ」

カイロス「クックッ……」ポチッ

するとカイロス、持つリモコンのボタンを押す。


──ゴゴゴゴ。


ピカチュウ(なんだ……?)


すると。


ニンフィア「え?」ヒュンッ

ゴーリキー「ん……な、なん」ヒュンッ

ナエトル「あ」ヒュンッ


ピカチュウ & サンドパン「!!」


ニンフィアとゴーリキー(とナエトル)の姿が……消失した!


カイロス「まず言っておこう。……お前たちは、強い。まともにやりあえば、私に勝機はないだろう。だから、まずは分散させた……。3匹を3階の同胞の元にな」

ピカチュウ「……なんだと? おい、ニンフィアとゴーリキーは無事なんだろうな!?」

カイロス「そして、残ったオツムの悪そうな2匹よ。『ム○キング』で……勝負だ!!」

ピカチュウ「ム……」

サンドパン「ム○キング……!」

主に幼い男児を中心にヒットし、大ブームを巻き起こした…カブトムシやクワガタムシといった昆虫をじゃんけんで戦わせるアーケードゲームである。

ピカチュウ(ポケモンを知る以前、2005年辺りから約3年間ぐらいまで、本当によくハマっていた。正に生き甲斐だった。映画も見たし、漫画も集めた。1プレイ100円なんだが、10万円以上は注ぎ込んだかもしれない)

サンドパン「しかし、その後急速にブームは廃れ、ム○キングは姿を消してしまうことになる。今は、新しいム○キングなるものが登場しているらしいが……どこまで保つか」

ピカチュウ「かつての思い出が一つ失われてしまうようで、本当に寂しかった。今でも気が向いたらやってるぜ。『グ○イテストチ○ンピオンへの道』ってゲームなんだが」

カイロス「なるほど、よく知っているではないか」

ピカチュウ「しかし、それはたかがゲームだ。そんな馬鹿馬鹿しい遊び、付き合ってやる必要が──」ガシャンッ

ピカチュウ「……な、なんだぁっ!?」

突如、ピカチュウたちの前に巨大な檻が降り注いだのだ。

カイロス「……わかるな? もう、これは『遊び』ではないのだ。れっきとした『戦闘』なのだよ」

ピカチュウ「そんなコケ脅しで俺たちをビビらせるつもりか? お前を殺した後、ここを出れば良いだけだ」

カイロス「それは、不可能なのだよ」

ピカチュウ「なに?」

カイロス「この檻は、私の『とある言葉』に唯一反応して開かれるのだ。つまり、私を殺せば……」

サンドパン「私たちは、永久にこの檻に閉じ込められるということか……!」

ピカチュウ「だったら、どうすればいいんだっ!!」

カイロス「わからん奴だな。だから、『ム○キング』で雌雄を決そうと言っているではないか」

ピカチュウ「……馬鹿げている……」

サンドパン「虫司め……。自分の得意なジャンルで俺たちを翻弄しようとしてやがる」

カイロス「この勝負で私が敗北すれば、この檻から出してやろう。さぁ、これを見ろ」ドンッ

ピカチュウ「こ、これは……。ム○キングの、機体……!!」

ピカチュウ(懐かしい)

カイロス「お馬鹿な諸君にもわかりやすいように、少々改造を施してあるがな……さて、最初に誰が挑む? お好きなように決めていただいて結構だよ」

サンドパン「どうする、ピカチュウ?」

ピカチュウ「そうだな……じゃあ、じゃんけんで決めよう」

ジャーンケーン

(……)

サンドパン「よし、俺だ。ちゃっちゃと片付けてやる」

ピカチュウ「……ちぇっ」

カイロス「…言ってくれるではないか。私が、果たして何年ム○キングをやってきたと思っている? 稼働当初から稼働終了まで、休日の全てをム○キングに費やしてきたのだぞ」

ピカチュウ「それはどうかと思うけどな……」

サンドパン「脅しと、そう受け取っていいのか?」

カイロス「自由に解釈してよろしい。さぁ、好きなカードを選ぶといい」

ピカチュウ「ム○キングは虫カード一枚と技カード三枚を選びスキャンしてプレイするゲームだ。まぁ、詳しいことは(http://megalodon.jp/2016-0319-1340-30/www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/861.html?pc_mode=1)を見てくれ」

サンドパン「丸投げだな」

ピカチュウ「ほっとけ」

サンドパン「虫か……。なんの虫を選ぼうか」

ピカチュウ「そうだな……。俺の相棒はアクティオンゾウカブトだった。初めて当った強さ200だったから、凄い嬉しくてな」

サンドパン「なんだ、強さ200って?」

ピカチュウ「虫の強さは100、120、140、160、180、200と6つに分かれていて、強さ200が一番出にくいレアなカードなんだ」

サンドパン「なるほど、じゃあそのアクマオウゾウオカブトとやらを選ぼうか」

ピカチュウ「おい、名前が違うぞ」

カイロス「まぁ、私は全てのカードを所有しているからな。アクティオンか、いいだろう」

サンドパンは、アクティオンゾウカブトのカードを受け取った。

カイロス「次は、技カード3枚だ」

ピカチュウ「……ちょっと待て、サンドパン」

サンドパン「?」

カイロス「……作戦会議でもしようというのか?」

ピカチュウ「まぁ、そんなところだ。あと、頼みがあるんだが……」

カイロス「なんだ?」

ピカチュウ「俺たちがなんのカードを選んだか、アンタは見ないでくれ」

カイロス「……別に構わんが、画面を見ればどの技を選んだのかはわかってしまうのだぞ?」

サンドパン「おいピカチュウ、なにをしようと?」

ピカチュウ「いいか……」ゴニョゴニョ

カイロス「……?」


かくして、命懸けのムシキングバトルが幕を開けた!

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