No.21 † 不釣り合いな肉体 †

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ポケモン剣盾発売前……柔『マホイップ可愛いな。ゲットしたらキョダイマックスにしてバトルするか!』
発売後……キョダイマックスは特別なベースとなるポケモンをゲットしなくてはいけないと知り、現在もキョダイマホイップに会うため、ひたすら願いの塊を集めておりますです。

どうも!御無沙汰してました、柔時雨です。
いやぁ……キョダイマックスに、まさかそんな落とし穴があったとは……

今回で21話目。
新しいポケモンのおかげで、アーシェの手持ちに加えたいポケモンが6匹オーバーしてきた。
マジでどうしようか……嬉しい誤算ってやつですかね?

それでは!今回も覘きに来てくださった方々。どうぞ、ゆっくりしていってくださいね!
ポケモンセンターで休息を終えた私達は、左右を切り立った崖に挟まれた道を歩いていた。
崖は地層が何層も重なっていて、時代の流れを感じさせる。

「この谷を越えたら、フィリア最西端の町、『リコン』は目の前だ。」
「凄い場所ですね。ポケモンの化石とか見つかりそう……」
「あぁ……注意して歩いてりゃ、割と簡単に見つかるぜ。ついでに、化石以外で良質な石灰岩も採掘される。」
「それじゃあ、もし仮に本当に化石を見つけたら、ボクの物にしてもいいのかい?」
「おう。好きにすればいいさ。早いモン勝ち、見つけたモン勝ちさ。ほら、そうこう言ってるうちに……」

私は道端に転がっていたそこそこ大きな石を拾い上げる。

「え?あの、アーシェさん……それ、化石なの?」
「確かに何かの化石に見えるけど……半分に割れちゃってるよ?それでちゃんと復元できるのかい?」

サモンの言う通り、私が拾い上げた化石には鳥ポケモン?の頭と思われる部位に見えなくもない……が……

「……どうだろう?私にも判らねぇ。半身だけ復活!なんて事例、今まで聞いたことねぇからな。」

「おや?アーシェさんじゃないですか。」

声がした方を見ると、ルアンの学者さん達が数名、この谷を訪れていた。

「お久しぶりです!おや?ティアさんの御姿が見当たりませんが……」
「彼女なら仕事で国の方へ……今は彼女達2人と旅をしてるんだ。」

私は学者さんにフクスとサモンを紹介する。

「そうでしたか。」
「それより、あなた達が来ているという事は、やっぱり……」
「はい。先日、旅のトレーナーさんが研究所の方に見たことのない化石を持って来まして……どこで見つけたのかを訊いてみたところ、此処で見つけたと申されましたので、早速……」
「なるほどね。」

「あの、アーシェさん……さっきから、話についていけていないんだけど……そちらの方は?」
「ん?あぁ、すまねぇ。こちらはルアンっていう町でポケモンの化石を研究している学者さん一行だ。」
「アーシェさん、学者さんの知り合いが居たのかい?……アーシェさんの交友関係って、結構謎だよね?」
「そうか?いや……まぁ、私のことはいいんだ。それより、学者さんの人数……ルアンで見た時より増えてる気がするんだけど……」
「はい。何でもガラル地方という場所で、化石の復元に関する新しい技術を熟知していると申す方がメンバー入りしてくださいました。」
「「化石の復元に関する新しい技術?」」

私とサモンの口から、一言一句まったく同じ言葉が飛び出した。

「えぇ。その研究員が言うには、ポケモンの化石の半分と、別の化石の半分を2つ一緒に専用の機械に入れることによって、ポケモンの復元ができるとのことでして……」
「うさんくせぇな。それで、実際に成功したのか?」
「いえ、それが……その者以外、つまり私達も初めてのことでして、何の化石と何の化石を使えば、ポケモンが誕生するのか判らない状態で……」
「そういえば……アーシェさん、先程何かの化石を拾ってましたよね?」
「え?あぁ、そういやそうだったな。」
「本当ですか!?」

私はついさっき拾った化石を学者さんに提供した。

「拾ったのは良いけど、私もそんな化石、見たことなくてな。ちゃんと復元できるかどうかも判らず、どうしようかって扱いに困ってたんだ。」
「そうでしたか。」
「ねぇ。この現場に件の学者さんが来ているというのなら、その化石を見せてみましょうよ。それで復元できるって言うなら、正解ってことなんですし……」
「確かに、フクスの言う通りか……すまねぇ、お願いできるかな?」
「もちろんです!少々お待ちください。」

数十分後

「……ずいぶん時間が掛かってるね。何か遭ったのかな?」
「機材トラブルの可能性が……」
「いや、1度滅んだ命を復元しようとしてんだぜ?これくらいの時間は掛かって普通じゃないか?」
「皆さん!お待たせしました!」

私達が話している所に、学者さんがもう1人……初めて見る学者さんと一緒に戻って来た。

「おっ!どうだった?無事に復元できたのか?」
「え……えぇ、まぁ……復元できたといえば、できたのですが……」
「所長!何です?その歯切れの悪い返答は!私の復元技術は完璧です!実際に蘇ったではありませんか!」
「??とりあえず、見た方が早いんじゃないかな?」
「そ、そうですね。こちらがアーシェさんが見つけた化石の鳥と、我々が見つけた化石の竜の2つを使って復元したポケモンになります。」

そう言いながら学者さんが軽く投げたモンスターボールが開き、見慣れないポケモンが姿を現した。
上半身の黄色い鳥のような部位に対し、下半身のドラゴン?のパーツが逞しすぎる。


【 パッチラゴン 】
かせきポケモン / 高さ : 1.8m / 重さ : 190.0kg / 電気・ドラゴンタイプ
尻尾の逞しい筋肉で発電する。
下半身に比べ、上半身が小さすぎる。
古代では逞しい下半身で無敵だったが、餌の植物を食べつくしてしまい、絶滅した。


私はこのパッチラゴンの姿を見た瞬間、思わず化石復元したという初見の学者を盛大に殴っていた。

「なっ……何をするんですか!?」
「馬鹿野郎!!てめぇ……命を何だと思ってやがる!?こんな、こんな妙ちくりんな姿で復元しやがって……!」
「妙ちくりんですって?ふんっ!ならば、貴女はこのポケモンが実際に生きていた頃の姿を見たことがあるのですか?」
「いや……それは……無いけど……」
「それで、どうしてこの姿が失敗だと……不完全だと言えるのです!?実際に、この姿で本当に生きていたかもしれないではありませんか!?」
「でも、さすがにこれは……上半身と下半身のバランスが……」
「うん……ボクもさすがにこの姿で生きていたとは、とても思えないよ……」

フクスとサモンも明らかに少し困惑した表情で、パッチラゴンと対峙している。

「えぇ、私も……彼以外の研究員も、皆さんとほぼ同意見です。いえ、我々の見分が狭いだけなのかもしれませんが……」
「いや、見分が広い狭い云々、生物として明らかに無理があるだろ……ドラゴンの体の断面が見えちまってるじゃねぇか……」
「所長まで……!まったく!このフィリアは化石ポケモンに関してはまだまだ後進国のようですね。申し訳ありませんが、本日付で辞めさせていただきます!この私の素晴らしい技術を必要とする研究所は、他にもありますからね。」

新人の学者はそれだけ言うと、その場から足早に去って行った。

「何だ、あいつ……完全に自惚れてやがる。」
「アーシェさん、あんな人のことより、このパッチラゴン?を今後どうするか決めないと……」

フクスの言葉に同意して、改めてパッチラゴンと対峙する。

「お前も災難だったな……こんな訳分かんねぇ復活を遂げちまって……ふふっ、よく見りゃ可愛い顔してんじゃねぇか。」
「我々としましては、半身……化石の鳥を提供してくださったアーシェさんに、パッチラゴンを差し上げたいと思っているのですが……」
「そうだね。ボク達が受け取るより、アーシェさんが受け取ってくれた方が、安心できるよ。」
「いや、でも……ほら、前にルアンで父さんが見つけた化石から蘇ったポケモンを私にプレゼントしてくれようとしたこともあったけど、その時だって化石ポケモンを上手く育てられる自信がなかったから、研究所で育ててくれって頼んだんだぜ?そんな私に、より難しそうなパッチラゴンを託されても……」

まったく知識のない私に育てられても、パッチラゴンが不憫だ。
それこそ、姿はともかくせっかく現世に蘇ったのに、食事や生活環境がどうこうで、衰弱させちまうのは……いくらなんでも、可哀想だ。

「ただ、コイツの姿の半分は私が拾った化石なんだよな…………うん。学者さん、このパッチラゴンを一旦、ルアン研究所で与っていてくれ。それで、しばらく研究……いや、観察して、詳しいことが判ったら、そのとき改めて私にこの子を託してほしい。」
「アーシェさん……わかりました!お任せください。このパッチラゴンはしばらくの間、ルアン研究所で観察記録を撮らせていただきます。しかし……なにぶん、初めてのケースですので、それなりに時間は掛かるでしょうが……」
「時間はどれだけ掛かってもいいよ。皆が納得のいく観察データを撮り終えたその時が来たら、この番号に連絡してくれ。」

私は学者さんに、自分のライブキャスターの番号を書いた紙を差し出した。

「わかりました。それでは、我々は先に失礼しますね。一刻も早く研究所に戻り、このパッチラゴンについて色々調べたいので。」
「頼む。パッチラゴン、また会おうな。」

私の呼びかけに、パッチラゴンが元気良く鳴いて応えた。
まぁ……今のが了承なのか、威嚇なのかは、今の私には判らないんだけど……

ともあれ、学者さんは他の場所で調査・採掘していた他の学者さん達を呼び集め、ルアンへと戻って行った。

「アーシェさん、本当に良かったんですか?すぐにパッチラゴンを手持ちに加えなくて……」
「ん?あぁ、うん。さっきも学者さんに話してたけど、他のポケモン達に比べて、化石ポケモンっつうのは当時と違う生活環境の元に復元された分、いろいろとデリケートだからな。当時エサは何を喰ってたのか、現在の食べ物でも大丈夫なのか、現在の気温や環境でも活動できるのか……とか、育てるにしてもそれなりの知識が必要なんだよ。だから、私はまだ会ったことねぇけど、他国で化石ポケモンと共存できているトレーナーが居るのなら、私はそいつを尊敬するね。」
「なるほど……アーシェさんの言うことは尤もだと思うよ。扱いが難しそうだもんね。」
「まぁ、いずれは私の仲間に加わるみたいだし、その時を楽しみに待つことにするさ。」

いずれ私はパッチラゴンを受け取る。
その時は、他の仲間同様に分け隔てなく接してやろう……
偶然とはいえ、奇抜な姿で現世に蘇った新しい仲間を、きっとバシャーモ達だってきっと受け入れてくれるだろう。
まだ僅かばかりの不安もあるが……パッチラゴンに再会できる日が、少しだけ楽しみになった。
前書きでも少し触れましたが、剣盾になって新しいポケモンが増え、アーシェの手持ちに加えたいポケモンが増えました。
これまでのポケモンでも登場させたいポケモンも居るので、何かしらの解決案を考えないとですね。
預かりシステムは……あまり使いたくないなぁ。

ちなみに、私の剣盾クリア時のチームは、インテレオン・オーロンゲ・デスバーン・アーマーガア・パッチラゴンでした。

はい!ということで、ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
……はい。作中をお読みの方はもう判っておられますよね?今回の話で、パッチラゴンを登場させていただきました!

最初、ウオノラゴンとパッチラゴンを見た時の衝撃は大きかったですが……見ているうちに慣れたのと、電気・ドラゴンというタイプに轢かれました。
まぁ、個人的に化石ポケモンが好きってのもありますが……

長々と失礼、ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!
また次話で御会いしましょうです。

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