シリアスざます

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基本的にサブタイトルは何も考えず書いてます。
さっさと帰りたくなる気持ちをグッと堪えて、面倒な事になったけど取り敢えずその元人間だったというこの方の主張を聞いてみようではないか。あっ、僕は今でも信じてないからね?だっていきなり目の前に現れて免許証渡されてコレが人間の時の自分でした~って言われて誰が信用します?逆に怪しむもんでしょ?う・・うん、取り敢えず近くにある喫茶店に移動して話だけ伺う事にしたけど、コレでまた残業ルートを歩み始めることとならなければいいけれどなぁ~。

「それで・・・先程の話ですが、どういう事なのか詳しく説明して頂けますでしょうか?流石に免許証渡されてはいコレで納得して下さいって言われても到底納得できるものでは無いのはご存じでしょう?それに私は人間だった時の貴方を知らないのですから尚更そうと思いますよ?」

『はい・・・それはごもっともだと思います・・・それで、実はですね・・・・!!?!?!?』

「?どうかしました?・・・あっ。」

目の前に居るブリガロンがなんか驚いた顔して窓の外を指差しているのを不思議に思った僕はその指差された方を振り返ってみてみるとそこには・・・

「なんでこんな所にこいつら居るねん・・・それにまだ退社の時間じゃ無いってのに本当何やってるんだか・・・・しかもルギアも一緒かよ・・・はぁ?あんだけ外に出る時は気をつけろって言ってるのにな、まぁ今回はリザードンが一緒だから大丈夫だろうけどさ。」

窓の外でこちらを睨み付けるリザードンとその横で興味津々に辺りを見渡してトオルが見ている事に気付くと吞気に手を振っているルギアの姿がそこにはあった。

こんな裏通りの喫茶店なんて場所を何故ピンポイントにこいつらは当てれたんだろうか?あっ、社用車か・・・近くの駐車場に駐めてるけどそこからここを割り当てたなあいつら・・・

そうこうしている内に喫茶店にいる人や店員とかが、ざわ・・・ざわ・・・し始めたから早い所入れてあげないとこりゃまた警察沙汰になりかねないな。

「ちょっと待ってて下さい。・・・・ぶち切れてきますから?」











『いや~びっくりしましたよ・・・まさかあのリザードンとルギアは貴方のポケモンだったとは思いもせず・・・僕てっきり知らない間に誰かの恨みを買ってしまっていたのかと思いましたよ。』

「いえいえ、いっつもこんな感じですから。本当困ったもんです、今大事な話をしているんだから大人しくしておくんだよ?えっ?アイス食いたいって?・・お前どんだけアイス好きなんだよ!帰りに買ってやるからそれまで我慢しろ。」

そういう僕の横には頼んであげたメロンソーダとミルクセーキを飲みながら椅子に座っているリザードンとルギアの姿があった。ルギアは子供らしくまだぎこちない感じでスプーンを持ちミルクセーキを食べて(飲んで?)いるが、リザードンはメロンソーダをストローで吸いながらもテーブルに肘をつきジト目で僕の方を見て如何にも不機嫌そうにいる。なんだこいつ、何が不満なんだよ。

『それで先程の話の続きなのですが・・・実際人間からポケモンになった瞬間の記憶がぽっかりとその部分だけ無いのですが、その前後の記憶は残っていまして、確かあの日は近所の居酒屋で一人でお酒を飲み過ぎてその居酒屋で寝てしまいまして・・・・、次に気付いた時にはもうこんな姿になっていたと言うわけで・・・・・頭痛くて洗面台で鏡を見たら・・・この姿だったもので・・・僕としても何がなんだか・・・。』

「ふむふむ・・・気付いたらその姿だったと言う事ですか・・・、その居酒屋で眠ってから次に起きた時までに何かしらの何かがあったという感じでしょうね・・・記憶が無いのは何時から何時か覚えていますか?」

『居酒屋での最後の記憶が・・野球中継の終盤近くがテレビでやっていたので恐らく21時~22時辺りで・・・次起きたのが・・・すいません・・・困惑してて時計すら見て無くて何時かは・・・・ただ、その部分も記憶が曖昧で・・・すいません・・・。』

「なる程・・・所で一応確認ですけど、最初からその姿だったのですか?途中で進化したりとか、もしかしたらしてないかなと思いまして・・・。」

『いや・・・最初からこのゴツい体でしたよ・・・?まるでラグビーかアメフトでもするのかって感じがするこの体でした。それとベッドの上には破れた服がありまして、上に至ってはびりびりで使い物にならない位破れてましたし、だからその後急いで大きめのサイズをネット注文したんですよね・・・あっ、その時の履歴を調べれば幾らか・・・あっ!ありましたありました!えーっと・・これによると7月30日の大体10時辺りですね。』

「7月30日の10時辺りっと・・・コレなら確かにアキがルギアになった日に近いな(ボソッ)・・・・それより外に出たり周りに助けを求めたりはしなかったのですか?人間からその体になったのですから多少は助けを求めても良かったように思えますが・・・?」

『当時はまだポケモンがここまで溢れてませんでしたので外に出るわけにも行かず・・・僕自身も困惑しててボーッとするだけで精一杯でしたし・・・外では警察も騒いでいましたから出て行こうにも出て行けなかったんです・・・、それに・・・・裸のまま出歩くのはマズいでしょ?』

「ほぉ~・・・まぁ人間なら公然わいせつ罪で捕まりますけど、ポケモンなんで罪には問われないとは思いますが、そうでしたか・・・破れた服がベッドの上にねぇ・・・所で話は戻りますが、その居酒屋ってどこにある何て言う居酒屋でしたか?」

『確か今は無いですけど、天神にあった・・・福岡って言う居酒屋です。』

「天神にある福岡って言う居酒屋ね・・ん?」

そういえばあのタカヒロに扮したバクフーンを連れていったのも天神の居酒屋・・・それにあいつは今でも消息不明だし、それにこの人もその居酒屋で飲んでたらいつの間にかポケモンになっていた・・・なんだ?あの店は新たにポケモン化したい人が集まる変ったバーにでもなったのか?・・それは無いか、第一あいつは保健所や警察から入られても良いように何時もオープンにしていた筈だ。

『トオル・・・そのお店に心当たりあるのか?』

「そうだな・・・多分僕の知人がやってた店だろう。あの後店主である知人が消息不明になったから閉店した筈なんだがな・・・もしかしたら・・・あの、その店に行ったのは何時ぐらいの事か覚えていますでしょうか?」

『そうですね・・・確か・・あれは・・・4年位前だったと思います。』

「4年前・・・アキがルギアになったあの事件の時と一致するな・・・っと言うと僕の知人が犯人・・?いや、ならなんで直接僕を狙わずに僕の周りの人間や見ず知らずの人間、それに他のポケモンを巻き込む必要があるんだ・・・・?コレはちょっと精査してみる必要がありそうだな。」

『ねー親方ー、もうミルクセーキ無くなったよ-?おいら他の物頼んでも良い-?』

「なんでも好きなの頼んで良いからちょっと静かにしてて。・・・っとするとやっぱり真犯人は僕の知り合い・・・?ちょっと話が見え始めてきたぞ・・・?しかし、仮にその店が秘密結社のアジトだったとしてもだ、今の段階では目の前に居るブリガロンだけがそのお店に行った事がある人物となる・・・つまりは立証出来る人・・・ポケモンが1体しか居ないと言う事になる・・・これではちょっと確証が薄いし検察や警察を納得させるには厳しい・・・他の人間からポケモンになった人を探してその周辺に立ち寄った事が分かれば・・・」

『っとすると、他にもその店に行った奴が分かればやっぱりそのトオルの知人が犯人って事になるのかな・・・それにそこにある団体が出入りしていたという事も分かれば・・・!!!こうなったらすぐに行動だ!トオルそのお店の近くに行ってみるぞ!!』

「分かった!貴重なお話ありがとうございました。なんか少し分かってきたような気がします、また何かあったらお伺いするかもしれませんがその時はよろしくお願いします。」

『いえいえ、こちらこそお時間取って頂きありがとうございました。ずっと誰にも話せずにモヤモヤしていたのですが、少しは胸の支えが取れた気がします。』

「それでは失礼します。あっ、お姉さん!さっきのキャンセルで!ごめんなさいね!・・・それじゃあ支払いは僕が。」

『いえ、ここは僕が持ちます。話を聞いて頂けたお礼という訳ではありませんが少しでもお役に立てましたら・・・。』

「でもルギアとかリザードンとかもご馳走になってしまいましたし、なんか申し訳無い気がするのですけど・・・本当に宜しいのですか?」

『はい!それよりも早く行ってあげて下さい、もう入り口の方で待っていらっしゃいますよ?』

「えっ?あ・・あいつら・・・それより、本当重ね重ねありがとうございます。それでは失礼します、リザードンルギア行くぞ!!ルギアは車に乗って!リザードンは上から付いてきて!!・・・えっ?一緒に車に乗るって?それは無理やな、今日の社用車はアクシオで来たからお前は物理的に乗らないの!!」

車まで来てルギアはそのまま後部座席へ乗り込んだのだが、それに続いて助手席に乗ろうとしたリザードンは残念な事に車内に入ることすら出来なかった。それに本人は抵抗のつもりなのか無理矢理ドアをくぐり尚も乗り込もうとしたのだが、セダンという背が低い車ではとてもじゃないがリザードン位の背丈ではお腹が突っかかってしまい乗る事自体が出来なかったので、大人しく上を付いて行く事になりましたとさ。考えて見たら凄くなんかシュールな光景と思ったけど、そんなの気にせず高速を飛ばして30分程度、何事も無く噂も立たずその店に辿り着くことは出来ました。・・・そんな事より会社サボって何やってんだろ僕。周りの社員にバレなきゃ良いけど・・・バレたらちょっと訓告処分って所かな・・・?まぁ~家電量販店やら広いショッピングセンターの立駐内で寝てるサボリーマンも多い事だし大丈夫だろ。



『本当にここか?辺りは全国区でも有名な居酒屋が軒並み連なってる激戦区だぞ?それにこんな廃墟になってるんじゃ、ここに居酒屋あったって感じがしないな。』

「間違いなくここだね。僕も最後に行ったのがあのバクフーンに騙されたかなんかで行った切りだからなぁ。行方不明になってから1年位は店畳まずに残った従業員だけで営業してたんだけど、残念ながら店主兼オーナーが行方不明になってしまったから畳まざるを得なかったのよね。」

『バクフーンって誰?俺そんな輩全く記憶に無いぞ?』

「まだハクリューとすら出会ってない時の事だから知らなくて当然だよ。・・・なんか前の家にここのオーナー兼僕の知人を名乗ったバクフーンが尋ねてきて、ご丁寧に送り届けたらここで急に豹変して襲われたのね~。あの時も水道に助けられたから本当水道ありがとう状態。」

『それでそのオーナーってどこに行ったの?行方不明になったって何か原因があったの?例えば営業成績が思うように伸びずにずっと赤字に苦しんでたとか?そういう弱みを掴まれてとか・・・?』

「いや~そんな事はなかったと思うよ。だっていつ来ても繁盛してたしあいつもランクル乗ってたり高い指輪やらしてたから業績も良かったんじゃないかな~?しっかし、こうやって廃墟寸前となった今じゃここから何かの証拠を探ると言うのは厳しいか。」

『そこにあった看板にもうすぐ行政代執行するって書いてあったがそれって何だ?』

「あ~じゃあここも遂に取り壊しが決まったのか。いや行政代執行って言うのは、土地の所有者や建物の所有者に変って行政が変わりに取り壊し等を行うことを言うのよ。んで、その掛かった費用はその土地などの所有者に請求が行くってシステム。ゴミ屋敷や道路の拡幅工事をする際に立ち退かなかったり何度言っても応じなかったりする人に変ってどうにかする時に使うまぁ謂わば役所の最終手段。」

『じゃあもうすぐここは更地になっちゃうんだね・・・中をどうにか探れると良いんだけどこう規制線が張られてるんじゃ迂闊に中に入ることは出来ないね・・・真っ暗でよく見えないけど、中も大分汚くなってるみたいだしおいらとしてはちょっと怖い・・・誰か知り合いでもいるんだったらどうにかなるかもしれないけど、そうじゃないなら入らない方が良さそうだよ親方。』

「そうよな・・・しゃーない、取り壊されてから役所に聞いてみるか・・・って言っても個人情報で教えてくれないだろうけどさ。じゃー帰るか~・・・ん?なんだコレ?USBか?」


いつから置かれているのか分からない位古くなったゴミが置かれていた部分をふと見下ろすと、そこには一本の白いUSBが壁際に隠されるように落ちていた。外見は多少汚れていたが接続部分にはきちんとカバーが掛けられていてテープで厳重に防水加工されていたから多分生きてはいるだろう。落ちているUSBを拾う事とその中身を見る事に僕抵抗を感じ最初は不安になったが、取り敢えず後で警察に届けると言う事で心を落ち着かせて、それを車に持ち帰り会社のパソコンで見て見た。あっ、勿論中見のファイルとかを見る前にウイルスセキュリティをかけてね。


「どれどれ・・・コレは・・・。」

『?親方、何かあったの?おいらからはよく見えないけどそれって・・・何かの実験レポート・・・?活字ばっかりで見るだけで頭痛くなりそうだね・・・親方・・・それ何のレポート?』

「・・・・・・簡単に言うと、人間が薬を投与されてからポケモンに至るまでの過程とその後にどういう行動をしてどういう風になったのか・・・そしてそれをどう制御すれば良いのかという実験レポート。結構生々しく書かれてるわ・・・コレはきっとR18指定掛かりそうなくらい書かれてる事気持ち悪い・・・恐らく・・・レポートが1~50まであると言う事は50人分の記録だろうな・・・ならこの中にアキの事も書かれているのか?・・・コレはちょっとヤバいUSBを拾ってしまったぞ・・・誰かに奪われても良いように一応コピーしておこう・・・。」

『・・・・!トオル!!なんか変な車こっちに来たぞ!!あれもしかして敵じゃないのか!?』

「えっ?・・・あー大丈夫、あれタクシーだわ。個人タクシー。・・・でもここに長居するのは危険だね・・・リザードン場所を変えよう。行くよ。」

『OK。分かった、じゃあ行くぞ!!』

高速ぶっ飛ばすのも良いけど、たまには船旅も良いものですね。

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