何かしらの原因という物はあるものだ

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そうだ、あれだあれ・・・・思い出せないけどあれだ。コレは非常に面倒な状況と言う事だけは嫌でも分かる。今僕は確か取引先の人から呼び出されて社用車で会社を出ようとしていた所だった。車に乗ってエンジンを掛けたまでは良かった。だが、いざ車を正面玄関まで持ってきてみたら目の前に何かでかい何かが会社の出口で眠ってやがる。何だこいつ、邪魔だよ第一道路は寝る所じゃありません。ほら守衛さんも滅茶苦茶困ってるし警察も滅茶苦茶困ってるじゃないの。



「ったく・・なんだよこの大きくて丸い太ったポケモンは・・・こいつ・・どこかで見た事あるような気がする・・・もしかして・・・」



『トオルお兄ちゃん、このポケモンって確かカビゴンって名前じゃ無かったっけ?よく食べてよく眠るって聞いた事があるよ?』



サナギラスから情報を貰ってようやく思い出した!!ああ!確かにゲームにこいつ居たわ!!体力削って捕まえようとしたらいっつも眠るで回復されて腹立ってたわ!!!しかもゲームの中でもこんな感じに通せんぼするかのようにいたよな!確か2体出てた筈だぞ!!その内の1体が会社の前に!?ってそもそもそんな所で寝てたら危ないでしょ!ここ幹線道路の目の前やぞ!?



「あーあ・・・入り口はここだけしか無いし・・しゃーない、今回はカローラで行こう・・・カローラなら別の駐車場に置いてるから出せるだろうし・・・あーあ、これ不可抗力だったって事でガソリン代出るかな・・・?一応写真撮っておいて・・・っと。それよりもサナギラスは歩けるか?結構遠いぞ?モンスターボールの中には・・・・入らないですよねそうですよね。」



『私の体力を舐めて貰っちゃ困ります!!下手するとトオルお兄ちゃんよりも体力あるかもしれないよ!ヨーギラスの頃とは全く違うんだからね!』



うん、いや舐めるとかそういう意味じゃ無くて人間と比べたらあるんだって確実にそっちが体力的にはね?それよりも急いで行かないと・・・ただでさえ現場が遠いのにそれにきてまた何言われるか分かったもんじゃ無いときた・・・今回行く取引先はっと確かここから佐賀県側の方だったな・・・・・あー・・・高速使わないと早急に行けない所か・・・こりゃ定時までには帰り着かないかもしれないな・・・それよりも壊れた(物理)から直しに来てくれってどういう事よ。一応粗方必要な道具と部品は持ったけど・・・またポケモンがぶち壊したかな?コレで今月何度目だよ・・・

僕達は社用車を元の位置に戻し、急いでカローラの元へと走った。




「では部品が揃い次第ご連絡しますのでよろしくお願いします。他に何かお困りごとがありましたらご連絡下さい。それでは失礼します。」

「そうかそうか、いや~こんな遠い所まで呼び出してしまって申し訳ない。うちの社員であるバシャーモがうっかり壊してしまってな・・・力加減には気をつけろってあんだけ言ってたんだけどな~ははは。」

「そうですか・・・まぁ次から気をつけて下さいね、失礼します。」

ようやく終った。なんなんだよ社員のバシャーモが機械を壊した(物理)って。あれ壊したってレベルじゃ無かったぞ?あれじゃあ壊した(破壊)って言うのが妥当な所だよ・・・殆どの部品丸々交換だったしこれ新しいの買った方が安かったんじゃね?ってレベル。お陰様でまた部品が入ったら行かなきゃいけなくなった。

「ようやく終った・・・もう外は真っ暗・・時間はえーっと・・サナギラス分かる?」

『もう7時過ぎだよ?もうこんなに遅いのにこれからまた会社に帰るの?今から会社に戻っても誰も残ってないと思うんだけど・・・?』

「そうだなぁ・・・このまま帰っても9時過ぎになるだろうし、急ぎの案件じゃ無いから今日は直帰するとしよう。それよりもサナギラスはお腹空いたりしてない?ずっと隣で部品取って貰ったりしてたからお腹空いていないかなと思って?あれだったらどこかでちょっと軽食と言う形で買って行っても良いよ?」

『私は大丈夫だけどトオルお兄ちゃんは?トオルお兄ちゃんの方がずっと作業していたんだし私よりもずっと疲れてると思うけど・・・それに飲まず食わずでずっと作業してたし・・・。』

「そうだな・・・この近くで何か食べるのも良いけど、家じゃハクリューが作ってるだろうしなぁ・・・仕方ない。ちょっと遅くなるけど急いで帰って家で食べる事にしようか。」

『うん!!分かった!』

よし、じゃあ帰ろう・・・ん?今誰かから見られているような気配を感じたんだけど・・・誰も居ないな・・・気のせいかな?それかここの社員の人間だろう、急いで帰らないともう何時に着くか分からない!






『おそーい!!!!凄く遅い!!!あんなに仕事に熱中するなって言ってるのに・・・なんでこんなに遅いのよ!!折角作ったご飯だって冷めるじゃ無いの!!本当にプンプン!!!作るこっちの身にもなって欲しい!!またどこかで飲んできてるんじゃ無いのかなー!!!それならそうって電話くらいしてくれても良いんじゃないのかなー!!』

『ちょっとは落ち着けよ。今日はたまたま急ぎの案件があってこんだけ遅いのかもしれないだろ?取り敢えず俺達だけで先に食べておk痛て!!何すんだよ!!ハクリューお前!!!痛い痛い!!そんな菜箸でバシバシ叩かなくても良いだろ!!!怪我するって!真面目にそれは危ないって!!』

『先に食べちゃってたらトオルさんに失礼でしょ!!!それ位リザードンとも言う高貴なお方が分からないの!?それともその立派な姿は飾り物!?えっ!?えっ!?リザードンって凶暴で自分勝手で何でもかんでも強弱で物事を判断するくらい単純な生き物な訳!?えっ!?』

『分かった分かった!変な事言った俺が悪かったって!だからそんな高貴なお方とか凶暴とか言うのは止めろ!変な誤解を生む!!にしてもまぁ・・・お腹空いたな・・・・グラエナはお腹空かないのか?お前の方が家に帰ってきてから何も食ってないじゃないかよ?』

『僕は大丈夫だよ!だって帰りに学校の女子高生と一緒にス〇バ行ってちょっとお高いケーキを食べてきたから!・・・・・あっ。』

『お前一体何しに学校行ってるんだよ?何だよ帰りに女子高生とイチャイチャしやがって・・こいつ・・・。』

『あれれ~?もしかしてリザードン羨ましいんだ?羨ましいんでしょ?だってそんな風に言ってくるって事は僕みたいに女子高生と一緒に何か食べに行きたいって事でしょ?そうだよな~リザードンって格好良くて頼りがいあるから人気で彼女持ちも結構多いのに、ここに居るリザードンは女のおの字も無いんだもんなぁ~。えっ?どうしたの?そんな怖い顔して・・・・痛てててててててて!!!止めて!!そんなに怒らないでって!!痛いって!!怪我する!!』

『俺にとって、大事な人間はトオルただ一人だ!!!!それ以外の人間なんてただの物と同じ存在だから知るかよ!!!第一グラエナお前だってトオルに助けて貰った身だろ!?それなのに何だよ、女子高生とイチャイチャするってなんとも思わないのかよ!!!それでも悪タイプかよ!!』

『他の人間は物って発言は果たしてどうかと思うけど・・・でも、リザードンがそこまでトオルさんを思ってるなんてねぇ・・・・あんなに朝は色々と言うのにやっぱりツンデレ的なポジションじゃない、もっと素直になれば良いのにね~。』

『ふん!もう知るか!!女子高生だろうが何だろうがに連れて行かれても俺は知らねーからな!!言っておくが何時かお前は女に起因するトラブルを起こす!以上!』

『何もそこまで言わなくても・・・・。』




車を駐車場に駐め家に入ると中は殺伐とした雰囲気が流れていた。何なのよこの感じ・・まさに一発触発の危機って感じの今にも何かの争いが起こりそうなこの雰囲気は・・・この感じだとグラエナとリザードンが喧嘩してるって感じかぁ・・・ハクリューとの騒動が一段落したと思ったらコレだよ。真面目に勘弁してよ~

「んで、なんでこんなにも家の中が殺伐とした雰囲気になってるのよ・・・そりゃあ急に出張が入って帰ってくるのが遅くなったってのは申し訳なく思うんだけど、それ以上に何時の倍以上この雰囲気ヤバいんですけど・・・えっ?何があったの?ハクリュー?」

『うーん・・・グラエナが女遊びしてたって言った方が早い気がする・・・それでリザードンがぶち切れちゃってこんな殺伐とした雰囲気がさっきからずっと漂ってるって感じかな?』

『えっ?グラエナって表面上では学校で何か教えるバイトしてるって言ってるけど、裏ではそんな事してたの?なんか流石悪タイプだな~って思ったりもするね!これは怖い!』

『おいおいサナギラスなんか誤解しているようだけど、僕は女遊びしてませんからね!!!ただ、学校でのバイト終わりに一緒のクラス担当の女子高生とお茶しに行ったってだけだよ!!ただそれだけだって!それ以上でもそれ以下でも無いの!そしたらリザードンが本気でぶち切れちゃって・・・。』

『ふん!!お前の事なんてもう知るか!!』

「女子高生とお茶・・・・?なんか想像も付かないな・・・まぁ次からはそう付いていくんじゃないぞ?連日ポケモンが連れ去られてるって話が回ってきてるんだからな?女性だからと言って安心してしまうとそれが命取りになりかねないよ。・・・・それよりもリザードンも機嫌直して・・?ね?じゃあご飯にしよう?」

『む~・・・トオルがそう言うなら仕方ないな・・・でも次そういう事したら今度こそ焼くからな?覚悟しとけよグラエナ・・・。』

『お~・・・怖・・・。』

『もうちょっと早く帰ってきてくれたら出来たて食べられるのに・・・折角何時も作ってるんだからもうちょっと早めに仕事切り上げてきてよ・・・。』

「ごめんごめん。明日はどうにかこうにか定時で上がってくるから・・・ね?さっ食べましょう。」

ピンポーン♪

「おや?誰か来たようだ・・・・こんな時間に来客って事は・・・ハクリューお前またなんかネット通販で買っただろ?もうコレで今月何個目だよ~来月のカードの支払いが怖いだろ・・・少しは自重しろって。」

『僕何も頼んでないよ?それに最近はネット通販も見るだけで注文すらしてないし・・・。』

「っと言う事は誰かな~?・・・・ん?」

『どうかした?トオルお兄ちゃん・・・・その険しい表情は・・もしかして・・・。』

「・・・・そのまさかだ・・・・ルギアが外に居る。」

またこの日常が崩れると言うのだろうか。僕はそう思いながらそっとドアを開けた。
消費税が上がると言う事で、物は幾つか購入・・・にしてもパソコンの動作も不安定だったからパソコンは買い換えたかったなぁ・・・。

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