マンネリ化の始まり

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倒れているミニリュウを拾って早くも1ヶ月が過ぎようとしていた。1ヶ月も経つと世間も適応力という物が出てくるようで普通にポケモンと共存するようになり、普通に仕事や色々な場所にポケモンと一緒に出掛けるという事もちょくちょく出てきてどこかの大きな会社では本物のモンスターボールの開発を急いでしているという話すらある。

僕も仕事が始まったので、アキの事は気にはなったがこのまま仕事を辞めさせられてしまうとその後の事が大変な事になりかねないので心苦しいけど福岡のアパートへと帰った。ミニリュウは初めて見る都会に興味津々だったのか目を輝かせていたが、相変わらず福岡は住みにくいし運転しにくい。特に天神周辺と博多駅周辺はただでさえ人が多かったのにそれに加えてポケモンまで追加されちゃったからもう運転しにくいったらありゃしない。

「とりま、自由に過ごして・・・って言っても何もする事無いよなぁ・・・そんな体だとどこかに行くって事も出来ないだろうし・・・。」

『えっ?僕はトオルさんと一緒に行動するよ?だって僕の命の恩人だからね!所で今日は何する?ご飯作って待ってるよ!』

「無理しなくて良いよ。」

取り敢えずは今日もまた出来合いかなぁ・・・流石にミニリュウに炊事家事とかさせるのは酷だろうしそれにその姿じゃちょっと色々と厳しいだろうしな。朝の情報番組を見ていると何故か急にポケモンの進化についての話になった。・・・確かにゲームの中ではレベルが上がると進化するよな・・・ミニリュウもハクリューになってカイリューになるし・・・進化ね・・・

「所で、ミニリュウは進化するの?多分図鑑ではハクリューとカイリューと進化するみたいだから進化するとは思うんだけど・・・。」

『唐突に聞いてくるね・・・うーん・・・多分進化するとは思うけど今の所は分からない・・・。』

「そうか・・・。」

テレビでは経験値がどうこう言ってるな・・・ん?その経験値って言うのはどういうものだろ?やっぱりバトルして・・ってのが一般的だろうけど思うに何か家事とか仕事とかやったらその分も経験値は溜まりそうなもんだけどね。ん?その経験値とバトルとかの経験値は違うって?・・・まー同じようなもんだろ?下手するとランニングするだけで経験値は積まれそうな気もするよね、それとコレとは別だって?えー?

『早くしないと仕事に遅れるよー?また今日も多いだろうから早い所行かないと遅刻だよ?』

「ぶっ!!!もう8時30分かよ!!!真面目に間に合わなくなるって!!!後15分後に出発する地下鉄に乗らないと本当に遅刻する!!じゃ・・じゃあまぁ何時もそうだけど自由にしてて!!行ってくるよ!」

『いってらっしゃーい!』


やはり街中にポケモンがいるとなるとかなり違和感と言うよりも凄く今までの日常と同じような日常が非日常になっていると言うか何て言うか。おっ、子供が小さなポケモンと一緒に学校に登校してる・・・・?そういえばここの地区の登校小学校って何時始業なの・・・?もう8時40分位だよ?えっ?朝の会とか無いパターンなの?それともポケモンがいるから特例って感じでこんな遅くに登校して良い事になってるとか?まさかねぇ・・・。

駅に着いてもやはりポケモンが居る・・・っと言うよりも何でホームにいる駅員がヤドキングなのよ・・・えぇ・・・まさかのAIよりも先にポケモンが人間の仕事奪っちゃう感じですか?あんなにAIAIとか言ってたのにまさかの第3者が仕事奪っていくのですか・・・そうですか・・・このままだと僕の仕事も下手すりゃポケモンに取られてどこかに左遷でもされちゃうのかもしれないなぁ~・・・でもああやって仕事しているって事はやはり言葉は通じるんだろうねぇ・・・それか元人間か・・・・大変だよなぁ・・・ポケモンになってまでも仕事しないといけないなんてなぁ・・・

【3番線に電車が参ります、危ないですので黄色い線の内側までお下がり下さい。】





相も変わらずクソ上司がなんかうだうだ言ってたが早よあいつ転勤しろってんだ。なに偉そうにふんぞり返りやがって・・・これだから精神論だけしか繰り広げない奴は嫌なんだ・・・前の課長の時は話しも分かって良かったのになぁ~・・・っとこれ以上仕事の事を言うのも疲れるし面倒だし面白くないのでやめるけど、僕がどこかに転勤しようかな~異動願いだしてみようかなぁ~何処が良いかな~長崎辺りならゆっくり過ごせそうだからそこが良いかなぁ~

「やっぱり夜になってもポケモンは多いのね・・・うぉ悪タイプのポケモンが歩いているって事はやっぱり悪タイプは悪いのだろうか・・・?それにちょっと悪そうなポケモンもいっぱい。こりゃ帰りはもうタクシーで帰っちゃおうかな~。」

夜の博多駅周辺は帰りを急ぐサラリーマンや観光客でごった返していた。まぁそれは何時ものことだから特におかしな事も無くごく普通の光景なんだが、そこにプラスして色々なポケモンが電車に乗ろうとしている光景もあってこれはもう訳が分からないよ・・状態に陥っていた。だって、ポケモンが上着だけ着てビジネスバック持ちながら地下鉄乗ってるのよ?これ見て納得出来たり違和感感じないって人、そうそういないと思うけどね?だってまだポケモンが現れて1ヶ月ちょっとしか経ってないのになんでこんなにもう馴染んでんだって話よね。

「早い所帰りましょ。」

ピンポーン♪

あっ、SUI〇Aにチャージしておくの忘れてた。




『おっかえりなさーい♪今日は遅かったねー電車混んでたのー?』

「めちゃ混み。もう嫌になる位満員電車でね・・・空でも飛んで移動出来たら凄く楽なんだけどなぁ・・・・それよりも遅くなってごめんね。ささ早く夕ご飯にしようかー。お腹空いたでしょ?」

『うん!僕もうお腹ぺこぺこ!』

あーやっぱりもうちょっと早く帰ってくるかどうかしないとミニリュウを待たせるな・・・・これで何日目だよ・・・ずっと待たせてるの・・・。早くどこかの企業さんモンスターボール作って下さいお願いします、そしたら仕事にも連れて行けますし何よりミニリュウに寂しい思いさせずに済むんです。それよりも・・・なんか妙に部屋が片付いているような気がしなく無い・・・あれ?こんなに綺麗に整理整頓されていたっけ?

『僕が今日出来る範囲で片付けたんだー!凄いでしょー!褒めてー!』

「おぉ・・・そうだな・・・前よりすっかり綺麗になっちゃって・・・ありがとうね。さてご飯にしよう。」

『その前にちゃんと手を洗ってきなさい!』

まるで母親やなこれじゃあ・・・


『ねートオルさん?ちょっと聞きたい事があるんだけど良い?』

「何?なんでも聞いて?どこか行きたいとか何か食べたいとか?そういえば冷凍庫の中にアイス入ってるから食べて良いよ?」

『えっ!本当!?やった-!・・・じゃなくて、今日ちょっと片付けていた時にタンスの下に落ちているの見つけたんだけど・・・この写真に写ってる女の人って誰-?こっちに写ってるのがトオルさんでしょ?その横で凄く笑顔で写真写ってるから親しい人なのかなーって思って。』

「あ・・・あー、この人はね・・・僕の奥さん・・・でもポケモンになっちゃってそのまま出て行っちゃった・・・探したんだけど数日は見つからなくて・・・・・そしたらたまたま見つけて会って話したのに全く相手にもしてくれなくて・・・連絡も無いし今は何処で何しているのか・・。ありゃ記憶喪失だな、多分。」

『記憶喪失?じゃあショックを与えれば戻ったんじゃないの?・・・それか僕が強くなってその女の人に技でも当てようかー?なんか聞いてるとムカついてきたし。』

なんかさりげなく言ってるけど結構むごい事言ってるな・・・早い所この話は切り上げた方が良さそうだな・・・どんどん話が危ない方向に進んで言っているような気がするし・・・

「そそ、ささそんな危ない話はどこかに置いといて早い所食べて後はゆっくりしよう。もう今日は疲れたー。」

『そう?じゃあそうする。』

暫くお休みします、多分。

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