第二十三話 奇跡も、魔法も、あるんだよ

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ゲッコウの攻撃で劣勢に立たされるフレイ。仲間の大きな声援と彼女の強い意志が共鳴したかのように、フレイは新たな力を手に入れる!
進化したフレイさんの姿は、耳から生えている炎のような赤い毛が特徴的。下半身は赤く長い体毛でおおわれており、袴を履いているようにも見える。まるで魔女のような風貌をしていて、周りに漂うオーラも大きくなっている。慌ててカルムがポケモン図鑑を開き、横からそれを見て確認する。

(名前はマフォクシー…超能力で炎を操り、相手を焼き尽くす)

フレイさんは袖の毛から小枝を取り出し、その時の摩擦熱で枝の先に火がつく。そしてその枝をゲッコウに向けて指すと、紫色の炎が蛇行しながらゲッコウに襲いかかった。

「…以前よりも炎の扱いが上手くなっている。覚えて間もない技をあれだけ見事にコントロールするなんて…彼女のバトルセンスは素晴らしいわ」

ソラが素直に賞賛して、他の皆もフレイさんの鮮やかな技に魅力されている。そんな中、炎攻撃を受けたゲッコウは、すぐさま反撃の水の波動を繰り出す。

「進化したのは驚いたが、体力が少ないのは変わらない!この一撃で勝負を決める!」

ゲッコウの水の波動がフレイさんに襲いかかるが、彼女は避ける素振りを見せずに待ち構えている。このままでは直撃してしまうと思った瞬間、フレイさんに当たる前に水の波動は、何かにぶつかるように弾けてしまった。

「ど、どういうことなの!?まるでフレイお姉さんの前に壁があったかのような…」

「あれはおそらく、光の壁かと思われます。主にエスパータイプのポケモンが使用して、特殊攻撃の技を弱める効果があります」

コジョの疑問にサラが的確に答える。フレイさんが余裕で待ち構えていたのも、光の壁を発動していたからだろう。
炎攻撃の威力が上がっただけでなく、戦略の駆け引きも出来る。僕はフレイさんがより遠い存在になった気がして、少し寂しくなった。

「ば、馬鹿な…拙者の特性を発動させた状態での水の波動が、これほどあっさりと消されるはずがない!」

「フッ、まだ気づかないのかしら?私のマジカルフレイムを受けて、あなたの水攻撃は弱くなっているのよ。
さあ、そろそろこのバトルにも終止符を打とうかしら」

そう言ってフレイさんは、再び炎の枝を前方に掲げる。念力で操られた炎がゲッコウに向かって襲いかかる。

「同じ技は二度も受けぬ!」

ゲッコウが横っ飛びで炎を避けた。しかしその動きに合わせて炎が動き、ゲッコウの横腹に直撃する。

「私のマジカルフレイムからは、簡単に逃げられないわよ!」

その一撃を受けたゲッコウは、再び立ち上がろうとしたがそのまま倒れる。この瞬間、フレイさんの勝利が決まった。

「フレイ姉さん…俺はもう感動して…何も言えねぇッス!」

「リュカさんの戦いにも負けないくらい、白熱した勝負でした!」

「素晴らしい勝利ね。これからその力がどこまで伸びるか、とても楽しみになってきたわね」

「さすがですフレイお姉さん!私も同じ天才として負けていられません!」

僕の時以上に今の戦いは衝撃的だった。まるで途中から計算されていたかのような、完璧な試合運び。進化したことでフレイさんの戦い方に、さらに磨きがかかっているようだ。
戦闘不能になったゲッコウに代わって、次に出てきたのはアブソル。ここで名乗りを上げたのは、先程からずっとウズウズしていたコジョだった。

「おそらくあれが最後のポケモンですし、武術の天才である私がビシッと決めてやりますよ!」

意気揚々と歩き出すコジョだったが、突然ソラがその行く先を塞ぐ。

「すまないコジョ、ここは私に行かせてほしい。同族である相手の力量を測りたいんだ」

今までバトルに興味を示さなかったソラが、急にコジョを制して戦いに向かう。ただならぬ雰囲気を感じさせる彼女の力が、とうとう観戦できると思うとワクワクする。

「同族と戦うのは初めてだが、誰が相手でも手加減はしない!」

「…見せてあげましょう、悪の美学というものを」
カルムの手持ち
リュカ(リオル♂)
フレイ(マフォクシー♀)
サラ(キルリア♀)
リザン(リザード♂)
ソラ(アブソル♀)
コジョ(コジョフー♀)

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