第二十二話 消えない炎の心

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二戦目のフレイとゲッコウの対決。お互いが好敵手と認め合い、フレイが有利かと思われた矢先、ゲッコウが全力の速さでフレイに近づき、水の波動で吹き飛ばされてしまう。
その場にいた全員が呆然としていた。おそらくゲッコウが一瞬にしてフレイさんの前に移動して、至近距離から水の波動を炸裂させたのだ。フレイさんはそのまま後ろに吹き飛ばされ、ずぶ濡れのまま地面に倒れている。

「…少し本気を出しすぎたか。だが許せフレイよ、初めて全力の技を繰り出したのだ、気持ちが昂ぶるあまり手加減ができぬ」

そう告げてゲッコウは、後ろを向いて勝利を確信するように持ち主のボールに戻ろうとした。しかしそこで僕は、フレイさんがピクリと動いているのに気づく。そして、フレイさんの指先からサイケ光線が放たれて、ゲッコウの背中に直撃する。辛うじて攻撃を耐えたフレイさんは、どうやら倒れている間にサイケ光線を出す準備をしていたようだ。

「さっきのはかなり効いたわ…。でも残念ながら仕留め損ねたわね!最後まで油断するんじゃないわよ!」

少し苦痛な表情をしながらも、フレイさんは再び立ち上がり、他のポケモン達が歓声をあげる。その歓声に後押しされるように、フレイさんの火力が上がったような気がした。

「さっすがフレイ姉さんッス!そこにシビれるあこがれるゥ!」

隣のリザンがとてもうるさい。興奮のあまり尻尾がフリフリしているので、僕の尻尾にたまに熱気を感じる。…毛が燃えないか心配だ。

「拙者としたことが…なんたる不覚!しかし、そちらの体力が少ないのは明らか、次で確実に倒す!」

ゲッコウが水の波動を繰り出した同時に、フレイさんも炎の渦で迎え撃つ。水と炎が打ち消し合い、辺りにムンムンした蒸気が漂う。

「す、凄い戦いですねリュカさん!…でも、技の威力では劣っている炎の渦が、どうして水の波動を相殺できたのですか?」

「…おそらく、フレイさんの特性が発動しているからかも。もうかの特性で炎の技の威力が上昇しているから、水の波動を打ち消したんだと思う。僕が言えることじゃないけど、フレイさんも結構無茶するなぁ」

それにしても、蒸気のせいで視界が悪い。これじゃあ相手の動きがよく見えないし、近づかれても咄嗟に反応できない。
そう思った時、ゲッコウが目にも止まらぬ速さでフレイさんに電光石火の攻撃を当ててきた。どうやら接近戦で一気に勝負を決めるつもりらしい。

「ぐっ…こんな攻撃…どうってこと…」

身を固めて耐え忍ぶフレイさんだが、絶え間なく続くゲッコウの攻撃を受け続け、ガクンと片膝をつく。それでも心は折れないフレイさんを見て、皆が彼女に声援を送り始めた。すかさず僕も大きな声でフレイさんを応援する。

「フレイさん!!このバトルに勝って、僕らの中で一番の強さを証明して下さい!!」

「と、当然よ…私を誰だと思ってるの?
強くて可愛い最高のポケモン、テールナーのフレイよ!!」

そう叫んだ瞬間、フレイさんの周りに炎の渦が巻き上がる。ゲッコウを近づかせないための戦略かと思ったが、しばらく炎が消えずにそのまま火力が増していく。まるでフレイさんにスポットライトが当たっているかのような演出に、全員の視線が集まる。
そして…炎の渦が弾けるように消え、そこに現れたのは以前のフレイさんではなかった。




「…全身から力がみなぎってくる。これが私の最終進化なのかしら?
もう誰にも負ける気がしない!ここからが本当の勝負よ!」

カルムの手持ち
リュカ(リオル♂)
フレイ(マフォクシー♀)
サラ(色違いキルリア♀)
リザン(リザード♂)
ソラ(アブソル♀)
コジョ(コジョフー♀)

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