Episode 46 -Reef of dissonance-

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読了時間目安:19分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 子供のように嫌がるえっこを無理矢理引きずって、トレたちがボートで向かったのは「ラグナス岩礁」。その水底に眠る沈没船の解体を任されたえっこは、この地に伝わるある伝承に怯えながらも、一面の青の世界へと飛び込む。
 「やだーーっ!!!! 乗りたくないです!!!! お助けーっ!!!!」
「ああっ、暴れんなバカ!! ダイバーならこれくらい我慢しろ!!!!」

ジタバタと暴れるえっこを無理矢理引きずるトレ。子供のように必死にその手から逃れようとするえっこの顔は、完全に恐怖に怯えている。

後から続くユーグは、ため息をつくと魔導書を取り出した。


「『グレイコート』!!!!」
「わーっ!!!! 何するんですかー!! 手足が動かない!! 人殺しー!!」

「ったく、大げさな奴だぜ……。単に船に乗るだけだぞ、一端のダイバーがそんなんでどうすんだ……。」
「というか、君水タイプでしょ……。万が一に転覆とか遭難しても、一番生存率高いじゃないか。」

ユーグの魔法で手足が石化して動かなくなったえっこは、今度はパニックになりながら頭を捩り始めた。
そう、今回の依頼は海上でのものだ。チーム・テンペストの一行は沖合い約1kmの地点にある『ラグナス岩礁』の海底洞窟内に沈む沈没船の解体を任されたのだ。


「さてと、改めて依頼内容の確認だが……。」
「うっ、うぐっ……。」

「あー、やな予感がする。僕知ーらない。」
「おいコラユーグ!!!! あー、えっこお前吐いてんじゃねぇよ!! そのゲロの後始末、誰がすると思ってんだよ!!!!」

えっこが頑なに乗船拒否をしていたのはこれが原因らしい。どうやらえっこは、極度の船酔い体質ですぐに気持ち悪くなってしまうようだ。船室で嘔吐したえっこを前に、トレは頭が真っ白になっていた。


「んで、改めてだが……。その前に、お前もう大丈夫だろうな? 頼むから俺に向かって吐かないでくれよ……。」
「陸地なんで大丈夫……です……。もうちょっと…………した……落ち着きます……げほっ……!!」

「全く……酔うなら最初からそう言えばいいのにね。何で直前になって暴れるんだか……。」
「だって……何か恥ずかしくて言うのが憚られて……。」

「あんだけ暴れる方が恥ずかしいわ!!!!」

トレとユーグが声を揃えてツッコミを入れる。岩礁近くの小さな陸地に上陸した今もまだ、えっこの顔色は真っ青だ。

ラグナス岩礁はここから目と鼻の先といえる位置に存在しており、水深10~60m程度の切り立った岩場で構成されている。途中から急に深くなる場所があり、その部分から続く洞窟内部の奥地に目的の沈没船が存在するらしい。









 「じゃあ改めて作戦の説明をする。えっこ、今回中に入るのは当然お前だけだ。何せ貴重な水タイプだしな。」
「俺カエルなので海はちょっと……。」

「海も川も変わらねぇだろ……。というか、潜水スーツあるんだから心配するなっつーの。泳げるのは俺たち3匹の中でお前だけなんだから、つべこべ言うな。」
「海怖いですー……。」

えっこは完全にげんなりした表情を見せている。水深の深い岩礁とだけあり、光の届きにくい薄暗い広大な海中空間が広がる世界だけに、えっこでなくとも大きな不安を感じるのは、無理もないだろう。


「お前は潜水スーツで岩礁に潜り、洞窟へと向かう。お生憎洞窟入り口がある深みは海上からは探れないから、海底から目視で探して俺たちに位置を伝えろ。ハシゴ代わりのブイを投げ入れてやる。そして洞窟内部に流れ着いてる沈没船の4ヶ所に爆薬を設置する。設置ポイントはComplusを確認しとけ。」
「んで、準備ができたら速やかに船から離れた上で僕らに報告。僕らがリモート爆弾のスイッチを起動して爆破、えっこは解体完了を確認してこちらに戻ってくる。そんな段取りだ。」

「こんなの本物の潜水士にでもやらせればいいじゃないですかー!! 俺たちは地上にダイブするんであって、海にダイブするダイバーじゃないですー!!」
「んなもん知るか、困ったポケモンがいれば、どこだろうと助けに向かうのが俺たちだ。何でも、気味悪い噂が広がっててな、この海域に潜ろうとする奴がいないらしいんだよ……。それで俺たちみたいなのに頼むしかねぇってさ。」

その話を聞いて、えっこが目を見開く。トレはしまったという感じに視線を泳がせ始めた。


「何ですかー、その気味悪い噂って!!」
「あっ、ヤベェ……。お前には隠しとくつもりだったのに……。まあいいか。何か、その洞窟付近で妙な歌声みたいのが聞こえると専らの噂でな……。何でも、その沈没船には名の知れた歌姫の女の子が乗ってたが、海難事故で命を落としちまったらしいんだ。それで、今でも美しい歌声で近くの者を導き、仲間を増やそうとしてるんじゃないかって。」

「嫌ですーー!!!! トレさんが潜ってくださいー!!!!」
「俺が潜ったら30秒で溺れちまうんでな、後は頼んだ。以上、作戦開始だ!!」

トレはわざとらしく作戦会議を切り上げる。えっこは非常に浮かない顔をしながらも、渋々潜水用ウェットスーツとヘルメットとタンクを装備して、岩場の端に腰掛けた。


「えっこ、ここに来る前も教えたと思うけど、ガスの扱いや水圧への対処、大丈夫だね?」
「えっと……水圧で耳がやられるからこまめに耳抜きをしながら潜っていくんでしたっけ?」

「そう。ブイから垂らした錘付きロープを辿って潜っていくことになるけど、垂直に下がっていくから深度変化も速く、水圧がどんどん増加する。ゆっくり潜りながら、こまめに耳抜きしないと痛くなるからね。」

大気中と違い、水中ではたった数〜10m程度の深さの増加でも、身体にかかる圧力の大きさが段違いに増えていく。そんな状態で何も対処せずにいると、鼓膜が水圧で押されてしまい、耳に強い痛みが走るようになるのだ。

それを防ぐために鼻をつまみながら、耳と喉の間にある耳管という空気の通り道を利用して圧力調節を行うのが耳抜きと呼ばれる手法であり、ダイビングでは基本中の基本といえる。


「それから、浮上するときも油断しない。ガスはこまめに吐き出しながらゆっくり浮上すること。何故かは伝えたよね?」
「圧縮された酸素ガスがボンベから送られてくるので、吐き出さずに一気に浮上すると、水圧から解放されたガスが膨張して、肺からの出血や肺胞の破裂が起こるから……ですよね?」

「ちゃーんと分かってるね。なら問題なし、気をつけて行ってきてよ。」
「うぅ……他人事だと思って……。」

やはり海中深くは地上とは大きく異なる環境のため、常に気を抜かずに、一つ一つの動作確認を怠らないことが大切らしい。
えっこは泣き出しそうな顔のままボンベの吹き出し口を口に加え、海の中へと消えて行った。









 えっこは手元の深度計を確認しながらロープを伝って潜っていく。2m、5m、10m、15m
……。やがて水深20mに差し掛かると、辺りはすっかり不気味な青緑一色に染まっていた。

今のところ水圧による不都合はえっこには感じられない。やはり水タイプのケロマツになったというだけあって、人間だった頃よりずっと水中への適応性が高くなっているのだろう。


「(嫌だなぁ……。ずっと遠くまで延々と続く青一色の光景……何がいるも分からないし、寒気がする。)」
えっこは海底に足を付けて遠くを見渡し、そんなことを考えていた。辺りをきょろきょろと見回すと、まるで崖のように急に海底が途切れているところがある。

えっこは顔をしかめて息を呑みながらも、その場所へとゆっくり海底を這って進んで行った。


「(ここが例のディープホールか……。勘弁して欲しいよー……。)」
えっこは眼下にさらに広がる、青黒い深淵の水底から思わず目を逸らした。そのままComplusにメッセージを入力すると、海上にいるトレとユーグが錨付きのブイを投げ入れたことで、崖下への道が開かれた。


「(うぁぁっ、もうどうにでもなれ!!!!)」
えっこは半ばヤケになりながら、さらに深い群青の中へとその身を落とす。深度が大きくなるにつれ、水圧は加速度的に大きく変化するようになる。

浅瀬での1mずつの降下よりも、さらに身体や鼓膜が締め付けられる感覚がえっこを襲うために、彼は慎重に耳抜きと深度確認をしながら底へ底へと進み、洞窟の入り口を探す。

やがて水面に差し込む光が消え失せ、完全な闇の中懐中電灯の光だけが頼りになる頃、えっこは岸壁に斜め上方向へと続く穴を見つけた。
手元の深度計は54.65m。ほとんど底に近い深さだ。


「(ああー、もう怖いなぁ……。さっさと終わらせよう……。)」
えっこは息を飲み込むと同時にロープを手放し、闇の中にぽっかりと開いた深い闇の穴へと泳いでいった。










 「カザネさんたち、大丈夫でしょうか……。えっこさん曰く相当な苦痛を伴うらしく心配です。無事に施術完了するといいのですが。」
「まあ、あればっかりは耐えてもらうしかないわね……。私もこの魔杖のヘラルジック入れるのは思い出したくないくらい大変だったし。」

ローレルと、カザネの付き添いでやって来たメイがそんな会話を繰り広げている。えっこも依頼で留守のため、ローレルが迎えに行った学校帰りのセレーネも一緒だ。


「ひぎゃぁぁぁぁぁっ!!!!!! ぐぁっ、うがぁぁぁぁっ!!!!!!!!」
「ぴっ、ぴぃぇぇぇっ!!?」

「な、何です今のは!? カザネさんの叫び声、でしょうか……!?」
「あー、始まったわね……。どうかしっかりね、カザネ……。」

突然建物の奥にあるはずの手術室から、カザネの絶叫が聞こえてきた。セレーネが思わずびっくりしてゲーム機を落としそうになる中、メイは全くもって落ち着いた様子で紅茶をすすっていた。


「わぁぁっ、やめてくださいーーーっ!!!! ダメっ、本当に死ぬーっ!!!! 絶対ヤバイーっ!!!!」
「もー、宣誓書…………でしょ? 拒否権……わよ!!」

「いるかさんですね……念書を書かされているので、確か手術の中断はできないはず……。ご愁傷様です……。」

ローレルは何も聞かなかったことにして席についたが、程なくして今度はいるかの叫び声が地面の底から聞こえてきた。
セレーネはローレルの後ろにぴったりとしがみつき、不安そうな表情を見せている。


「(さてと、ガスを吐きながらゆーっくり浮上っと……。)」
えっこは酸素ガスの膨張にやられないよう、細心の注意を払って浮上していく。やがて水面に顔を出すと、洞窟内の一段高くなって水上に出ている場所に、例の沈没船が見えた。

「こいつを爆破する訳か……。えーと、爆薬の設置箇所はっと……。」
そう呟いてComplusを確認した瞬間、何者かの気配を背後に感じた。


「なっ、こんなところに誰かいるのか!?」
しかし、振り返った先には外へと続く縦穴の入り口が見えるだけだった。またこの穴を下って外に出ることを想像すると溜め息が出そうだ。先程の気配は気のせいだと結論付け、再び沈没船に目をやるえっこ。
しかし、その瞬間えっこの顔が驚きの表情に変わる。










 「やはりかっ!! 一体何者だ!? こんなとこで何してるんだ!?」
「なるほどねぇ、これがファイちんの言ってた人間の一人って訳ね。弱い犬程キャンキャン吠える、可愛い子だわぁ。」

沈没船の甲板の柵に腰掛け、優雅な佇まいを見せるポケモンがいた。それはソリストポケモンのアシレーヌであり、まるでえっこを小さな子供扱いするかのように余裕の態度をこちらに向けていた。


「ファイだと……!! まさか、奴らの仲間……!!!! やっぱりユーグさんの推理は正しかったのか。」
「んー? 仲間っていわれるとちょっと違うんだけど、まーそんなとこかしら。共通の目的を持って行動する者同士よ。もっとも、私をあんな落ちこぼれと一緒にしないでいただきたいわ。」

「フン、随分と余裕こいた態度だな。あのファイとかいうピジョットといい、お前といい、いちいち癪に障るんだよ。邪魔するなら容赦しないぞ!!」
「あー、やっぱりキャンキャン吠えるのね。怖がらなくてもいいのよー、人間のおチビちゃん? 私の名は『プサイ』。水に舞う歌姫・プサイとでも覚えてちょうだいな、冥土のお土産にね。」

プサイと名乗るアシレーヌは、その場から動く素振りも見せずにくすくすと笑ってそう告げた。すると、えっこは溜め息をついて身構えていた身体を解く。


「……やめだやめ。俺としたことが、この変な奴の挑発に乗って我を失っちゃ、その時点で負けだよな。口車に乗せようって魂胆なら、もうそうは行かないぜ。」
「あら、そんなことは始めから必要なくてよ。何故なら私の下僕たちが、私が何も手を下すまでもなく、あなたたちを倒すから。それも、ハンデや小細工なんて一切必要なし。」

「レギオンだな。いいだろう、この狭い空間で呼び出せる奴なんてたかが知れてる。俺一人で十分だ!!」

するとファイのときと同じく、プサイの体中にヘラルジックの赤い紋章が浮き上がる。その形はΨの字の形をしており、冷たい洞窟内の空気を突風に変える程のエネルギーを解き放っていく。


「安く見られたもんねぇ。まあ、挨拶代わりだから軽いのにしておいてあげるわ。それでも、おチビちゃんには食べ応え十分ってとこかしら? 現われよ、『ローレライ』!!!!」
プサイの体中をほとばしるエネルギーが洞窟内に満ちた後、彼女の影は消え、その場所から一体のレギオンが姿を現した。


「何だ!? このレギオン、想像していたよりも小さい……。」

驚くえっこの前に姿を現したのは、体長70cm程の小さなレギオンだった。人間型の身体に魚の尾が生えた姿はさながら人魚のようである一方で、身体の側面に無数の細いパイプのような穴が開いており、その口からは何かモワモワと音が聞こえているような気がした。


「早速攻撃してくるか? まずは油断せず、様子を見ないと……!!」
えっこがそう呟く中、ローレライと呼ばれたレギオンは空気を吸い込む。何かを吐き出す攻撃手段なのだろうか?


「はーい、いるかちゃんは無事手術成功よーん。これでヘラルジックが使えるわー!! 今、あの子はシャワー浴びてるからその内出てくるかと思うのん。後、それから……。」
ヴェルデがローレルたちにいるかの状況を報告する。どうやら手術は無事に終わり、いるかもあの生き地獄から解放されたようだ。


「やめろぉぉぉっ!!!!!! 離せぇーーーーっ!!!! ポケ殺しー!!!!!! やだー!!!!!!!! 助けて姉貴ーーーー!!!!!!!!」
「ふふふ、泣き叫んでも無駄だよー。念書あるからねー、二本目も入れましょうねー!! アンタが決めたことだからねー、拒否できないよー!! ふふふふふ、ふははひひっ!!!!」

「あの子の二本目、入れてくるわね。」
「ええ、遠慮なくやっちゃってください。何卒よろしくお願いします。」

「クソ姉貴ぃーーーーーっ!!!!!!!!」

手術室前に呼び出されたメイの姿を見たカザネは必死で助けを懇願する。しかし、念書の内容はここでは絶対だ。
絶叫を続けるカザネの口にタオルが押し込まれると、ヴェルデとスェーミに台車付きベッドを押され、カザネは再び手術室の中に消えていった。









 「んわっ!!!? 何だ、今の爆発音!!!?」
「あのアホガエル、誤爆しやがったか!!?」

陸地でえっこの爆薬設置を待っていたユーグとトレが、突然上がった水柱に気が付いて飛び跳ねる。
すぐにボートを走らせると、10mほど行ったところにえっこがうつ伏せに浮かんでいた。


「おい、えっこ!!!! しっかりしろ、息はあるか!?」
「大丈夫、気を失ってるだけだ。『ダークスパーク』!!!!」

ユーグが軽く魔法を撃ち出すと、黒い電撃がえっこを貫いてショックを与えた。すると、えっこは弾かれたように目を覚まして飛び起きる。


「げほっ……!! かはっ……!!!!」
「どうしたんだい、えっこ? 爆薬が引火したのかい!?」

「説明は後……です……。あのレギオン……。」

えっこが水中を指さす。そこには深さ2m程の位置をスイスイと泳ぐローレライの姿が一瞬見えた。えっこは爆発による急浮上を余儀なくされたことで、激しく咳き込んで血を吐いている。


「随分とちっこい野郎だぜ!! くたばりな、10まんボルトっ!!!!」
「ダメだっ、そんなことしちゃっ……!!!!」

ローレライに攻撃を加えるトレ。すると、えっこがそれを引き止めるように、身体をわずかに動かす。

結局えっこの忠告は間に合わず、トレの攻撃が水中のローレライに直撃する。その直後、えっこは恐怖に満ちた表情で叫んだ。


「耳を塞げーっ!!!!!!!!」
「耳だと……!!?」

トレとユーグが耳を咄嗟に折り畳む。すると、水中から辺り一面に響き渡り、耳どころか身体全体をつんざかんとするような高音が一気に突き抜け、一同はその衝撃でボートごと陸地の方まで吹っ飛ばされてしまった。


「ぐっ……何て音だ……。えっこに忠告されなければ……聴覚がやられていた……。」
「やってくれやがるな……。だがこうなった以上、叩き込むしか……!!!!」

「ダメです!! 奴は恐らく、受けた攻撃の威力に比例して高音域の爆音を発生させる力を持っている……!! 俺の蒼剣による軽い一撃でも、波を起こして洞窟を吹っ飛ばす破壊力……。トレさんの電撃を、食塩水により電力が分散する海中で掠っただけで今の衝撃……。」
「大気中で俺の技を直撃させたら、間違いなく全身が音波で茹で上がって崩壊するな。電子レンジみたくよ。」

そう、このローレライの特技はカウンターアタックのようだ。しかもその一撃は、受けた衝撃を強烈な音波にして反射することにより、物体や生物の身体を構成する分子を高速振動させ、さながら電子レンジのように内側から加熱・破裂させる程の威力を秘めている。

幸いえっこは用心深く牽制攻撃を当てたに過ぎなかったために何とか無事で済み、先程のトレの電撃も、掠っただけな上に電導率の高い海水で電力が分散したため、大した衝撃にならなかったようだ。


しかし、もし不用意に攻撃を加えてしまえば強烈な音波が一瞬で拡散されてしまう。拡散する音という物の性質上、一度発動すると、ローレライの周囲に一気に広がる上に、秒速350mの音速以上のスピードで逃げ続けなければ回避することはできない。
時速に直せば約1200km。トレの最高速でも遠く及ばない。

死の歌姫の言い伝えがあるこの岩礁で現れたプサイ。彼女の呼び出した破壊音を司る人魚は、えっこたちを追い詰めていくことになるのだろうか?


(To be continued...)

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