6話 理由があるから聞いてくれ

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

ほっこり回!!!
1971年 6月21日 月曜日。
試験に合格してチームを作った3か月後、俺達Wednesdayは依頼を受けては成功させてきた。コソ泥を捕まえたり、なくしものを届けたりと仕事は小さいがやりがいがある。毎日が忙しいが毎日が楽しい。‥‥‥報酬には満足していないが(なんせ報酬の90%はギルドに持ってかれるから)、まぁ楽しけりゃそれでいいんだ。

依頼がない日には技の技術を磨いたり資料本を読んだり。なんせ修行してた頃は忙しかったから調べものなんてできなかったからね。一回だけしか図書館行ってなかったから。

‥‥え?何?初依頼はどうだったかって?
言わなくてもそんなの分かってるでしょ。『大失敗』だったよ。




回想しーんです
――――――――――――――――――――――――――
1971年 3月19日 金曜日。
俺たちの初の依頼は、行方不明になった少年少女4匹の捜索及び保護。場所はマーズタウンから南方へ5.7km向かったところにある「シラスの森」。昼は新緑が太陽に光を通さぬかのように暗く、夜になると夜行性の凶暴なポケモンが活発になり非常に危険である。そこは子供が行くような場所ではないダンジョンである。好奇心で探検したかったのだろうか。しかし、危険である。依頼者である少年少女の母親たちはかなり心配した顔をしていた。母親のジャローダが

母親「助けてください!お願いします!夜になると危険な敵がいっぱい出るんですよね?できるだけ早く見つけてほしいのです!無茶だと思いますがお願いします!」

電気野郎「はい!分かりました!見つけ次第すぐに返しますので」

俺たちはそう言って緑が深い森に入りました。
時間は正午。暗い。だが、所々に太陽の光が入ってライトなど光を照らすものはいらない。

シラスの森 2F
カイト「みーつけた~♪」
なにやらポケモン4匹(5歳くらいのツタージャとワニノコとハリマロン。2~3歳くらいのニドラン)が円を作って地図を広げている。間違いない、あれだ。俺は颯爽と彼らに近づき

電気野郎「やぁ君たち。こんなところで何やってるんだい?冒険かい?」

「いいか‥‥ここからが本番だぞ。ワニノコ。道具は大丈夫だな?」

「あっためーよ!むしろそんなのいらないくらいだし!」

「おけ。ハリマロン。君が主戦力だ。体調は大丈夫か?」

「いいけど、そろそろおひるごはんにしない?」

「‥‥そろそろか‥‥よし、ごはんにしよう。ニドラン。みんなのお弁当出してくれ」

「うん!」

電気野郎「‥‥話を聞けーーー!!」

「「「「?!」」」」

突然の声に敏感に反応したのは全体を仕切っているツタージャ。とっさに全員身構える。

ツタージャ「くっ!しまった!敵かっ!ハリマロン!いけるか?!」

ハリマロン「うん!いけるよ!」

ワニノコ「僕もいけるぞい!」

電気野郎「おいおいおいおいおいおい待てって!俺ら敵じゃないから!」

ツタージャ「じゃぁ何者だよ。」

電気野郎「君たちのお母さんから救助依頼を頼まれていてね。危ないから帰ろうか。」

ツタージャ「その必要はない。断る。さっさと帰れ。」

おい))生意気な5歳のツタージャの野郎め。
カイトとミルもやってきて援護に入る。

カイト「分かってる?ここって危ないんだよ。」

ツタージャ「知ってるよ。知っててここに来てるんだ。」

電気野郎「じゃぁなんで?探検かい?」

ワニノコ「そんなんじゃない!友達をはげますため!」

ミル「‥‥どういうこと?」

ハリマロン「じつはね、ともだちのアシマリが難病にかかったんだ。手術は成功するかは50ぱーせんとなんだ。」

二ドラン「それでね!アシマリおねぇちゃんはこわくてうけたくないんだって。」

ツタージャ「だから、シラスの森の奥にある『シラスの花』を見つけて届けたら少しは勇気出るかなって思った。しかも今日はアシマリの誕生日。理由はそれだけ。親に行くって言っても危ないからやめろって止められた。だからみんなで話し合って内緒で行こうってなった。」



‥‥理由があったのか。
電気野郎「‥‥そうとなったら、俺達も一緒に探すぜ!お前たちだけじゃ危ないからな!」

カイト「それな!敵が来たときは任せて!」

ミル「それで?どこにその花はあるの?」

ツタージャは大きな地図を広げて一番上を指さした。

ツタージャ「最上階の10Fに広い空間がある。おそらくそこにあると思う。」

電気野郎「それじゃぁ早く行こう!日が暮れちゃうぜ!」

ぐぅぅぅぅぅ~
誰かの空腹音。ハリマロンがてぺぺろ☆って顔をしている。

カイト「その前に腹ごしらえだね!」






そしてWednesdayたちはツタージャ達の護衛としてシラスの森を進んだ。

「ねぇぴかちゅうおにいちゃん。たんけんたいってなぁに?」
「ん?そうだね‥‥いっぱい冒険するお仕事かな?(冒険するのかな‥‥?)」
「へぇー!おにいちゃんかっこいい!」
「そ、そう?///」
「うん!かっこいい!わたしもおおきくなったらたんけんたいになるね!」
「そうか!大きくなって立派な探検隊になってな!」
「うん!たんけんたいになって ぴかちゅうおにいちゃんと いっしょにぼうけんする!」
「おう!冒険しような!お前が大きくなるまでは俺が守ってやるから困ったときは呼んでくれよな!」
「やくそくだよ!」
「あぁ!約束だ!」

電気野郎は笑顔で親指を立ててGOODのサインをする。それを真似て幼いニドランもにっこりとした顔でGOODサイン。なんだか清々しい。心が温まる。

電気野郎「!!ニドラン。ちょっと目をつぶってて」

ニドラン「???」

ニドランはとりあえず手で目を覆う。それを確認して電気野郎は後ろを振り向き全速力で走る。
背後をつけていたグラエナを倒すためだ。
グラエナは電気野郎に向かって噛みつこうとする。それを右ステップでさっとかわす。近くに落ちていた石ころを拾ってノーステップで投げる。ステップせずに投げたため威力がないため、あっさりと見切られてしまう。しかし石ころを投げた直後にグラエナに向かって走っていたため、グラエナが避けた直後には電気野郎が正面3mのところにいる。避けた直後は0.5秒程度スキができる。そこをついて電気野郎はグラエナの顎に渾身のアッパー攻撃!(技ではない)クリーンヒットしたグラエナはノックアウト!KO勝ちを決めたのは電気野郎であった。

「ふぅ~つかれたぁ~」

ニドラン「おにいちゃん?どうしたの?」

電気野郎「もう目を開けてもいいよ。すまんね、急に目をつぶってなんて言って」

ニドラン「???なんでめをつぶって っていったの?」

電気野郎「ん~?なんでだろうな?なんとなく‥‥かな?」

こんな幼い子に戦いなんて見せてはいけない。敵を殴って倒したんだから。ましてや探検隊になりたいと言っている子に見苦しいものを見せてはならない。『これ(敵を倒したりすること)が探検隊』なんだって思わせたくない。探検隊はたくさん冒険をするかっこいい職業だからね。

カイト「おーい!そこで何やってるんだよー!早くいくぞー!」

電気野郎「はいはいー。さぁて行こうか。」

電気野郎はニドランをおぶってカイト達のもとへ走った。(ニドランは2~3歳の幼い子だということを忘れてはいけないぞ!)



シラスの森 最上階

そこは広い場所だった。一本の大きな木がある。50mを超える高さだ。その大きな木の周辺に無数に咲いている花は、少し薄い青紫色で光の当て方を変えると色が透き通って虹色に輝く。これが『シラスの花』である。4匹は持ってきたプランターに花を移して、目的を達成した。

「「「「やったぁぁぁぁぁ!!」」」」

ハリマロン「これでアシマリも元気が出るかな?」

ワニノコ「あっためーよ!喜ばないはずがないZE!」

ミル「‥‥‥‥さぁ帰るわよ。こんなに遅くなっちゃったからね」

「「「「おーっ!」」」」





午後7:30 無事にシラスの森を抜けてマーズタウンに戻ってくる。

ツタージャ「今日はありがとう。これでアシマリも頑張れると思うよ。」

電気野郎「アシマリの手術、上手くいくといいな!」

ワニノコ「そうだね!僕たちもう帰るね!今日はありがとうございました!」

4匹の冒険者は笑顔で家に帰っていった。そのあとWednesdayに起こった出来事、それは

ジャローダ母親「何時になったと思ってるの!!なんでこんなに遅いのよ!!出来損ない!!うちの子が帰ってこなくてどれだけ心配したと思ってるのよ!!!クズ!!探検隊のゴミクズ!!早く帰れ!!!」

「「「ごめんなさ~い!(泣)」」」

強烈な説教だった。依頼は大失敗だった。報酬も出ず、ギルドに帰ってからもデデンネ隊長からの説教が待っていた。

デデンネ「大馬鹿野郎!見つけ次第保護してすぐに救助って言っただろ!何で一緒に探検しちゃうのかね!」

ミル「あの、ですね、これには理由がありまして‥‥」

デデンネ「おだまり!お前たちの今日の晩御飯は抜き!しっかり反省しなさい!」

「「「ハァァァァァァ~ィ」」」

全く、理不尽な世界だ。今日はなんて日だ!‥‥でも一つ分かったことがある。世の中ってすごい理不尽だけど‥‥誰かのためにできることを尽くしたり、優しさや思いやりが詰まった世の中なんだ。温かい世界だなって。いい勉強になった。

飯は抜かれたがWednesdayの三匹はベッドに入り、いつもよりぐっすり眠れた。

――――――――――――――――――――――――――――


どうだった?
これが俺たちの初依頼さ。メチャクチャだっただろ?


カイト「なぁ電気。なに独り言喋ってるの?変態なの?」

電気野郎「なんでもねーよバカ!」

カイト「バカって言うなぁぁぁぁあ!!!」

ズゴッ!(殴る音)

電気野郎「うぐおぉあぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」

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