何度でも、舞

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作者:抹茶
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読了時間目安:5分
覆面企画後のチャット会で話が出たものです。
よろしくお願いします。
舞の続編です。
(もともと前作が短編だったので、シリーズとして投稿します)
(ひとつずつでも読めるように書いたつもりなので、とりあえず一話完結になっているはずです)



ついに、アブソルとの再会の日が、やって来た。

という夢を見たのさ。




入国制限緩和の第一段階が終わった。
そこでは、まだアブソルは入国できなかった。

まあそうだろう。アブソルは11月になって初めてガラルに入れるポケモン。6月の制限緩和では無理なことは分かっていた。
心の準備ができていただけショックは軽かった。

だけど、投げ捨てたロープをまた拾いたくなったのも事実だ。誰に拾われたのか、わからないけれど。




隠していたつもりだったが、風雪くんにはすべてばれていた。
なんと、私が休んだことが心配で、学校を抜け出してお見舞いに来たらしいのだ。そこで、私の部屋の窓からロープが降ってきたそう。タイミングが悪すぎる。
私が命を絶とうとしたのも、踏みとどまったのも、ばれていた。

「アブソルとの再会、か。僕たちのお金だと、会いに行ってくることはできないね」
「親も最近、忙しいから。行くなら一人なんだけど、無理そうだね」
「そうだ、テレビ電話つなげれば?」
「なるほど。いいかも」

アブソルと離れていながら再会できる。それはかなりうれしいが。

「会ったことに、なるのかな。私だったら、直接ふれあいたいな」
「そうか…」

風雪くんの、困り顔。イケメンではないけど、なんかかっこいい。

「雪奈は、踊りって、好きかな」

風雪くんが、私に尋ねる。

「踊りは大好きかな。この前のドラパルトの竜の舞とか。アブソルは剣の舞もカッコよかった」
「じゃあさ、みんなで踊って、その動画を届ける、とか。どう?」
「いいかも」

地味な顔でも、彼はモテる。発想力と社交的な性格で、人気者になれそうだ。
そして、風雪くんが思いついた、みんなで踊る、というもの。やってみて損はなさそうだ。




「せっかく踊るなら、賑やかにしたいね」
「ドラパルトに踊ってもらう?」
「いや、もっと、みんなで」
「僕も同感」

その為には仲間を集めなくては。

「ワイルドエリアに行くよ」
「え?」
「お母さんからネイティオ借りてるから」
「僕の時みたいに、飛ぶ気?」
「行くよ、ネイティオ、テレポート!」

トゲキッスで飛ぶよりもずっと早く着いたた気がした。ネイティオ自身が、トゲキッスよりも素早いからだろうか。

空を飛ぶことがなかったので、特に怖いこともなかった。

「なんでそんなところに来たんだ?」
「なんとなく」
「それが一番意味が分からないんだけどね」

軽く話をしていると、雨が降り出した。

「どうしよう、会えないかも」
「誰に?また『舞を極めたポケモン』でも貰いに行くの?」
「風雪くん、冗談言ってる間に手伝って」
「なんてポケモンなのさ。いきなり探せって言われても…」

しまった。彼は、私のお目当てのポケモンを知らないんだった。
私は、スマホからそのポケモンの情報が載ったページを開く。

「『アブリボン、ツリアブポケモン。
 雨に 濡れることが 大嫌い。 曇りがちな ガラル地方では 姿を めったに 拝めない。(ポケットモンスターシールドより)』だって」
「だから雨が降っちゃいけなかったんだ」
「そう、そういうこと」

ガラルに来てから、ポケモンをゲットしたことはない。
アブリボンは、私の2匹目のパートナーになってもらいたい。

「りぼぼ?」

私の声に気付いたのか、木の陰から、小さくて可愛らしい虫ポケモン、アブリボンが出てきた。

「あ…ドラパルト、ふいうち!」
「だめっ!仲良くしたいのに!」

ドラパルトの攻撃がアブリボンに直撃。
効果はいまひとつだが、当たり所が悪かったのか、ぐったりしている。

「少し体力を削っておかないと…って思って」
「とりあえずポケモンセンターに!」

ポケモンセンターまで、テレポートした。
やはり、この技は便利だ。

「間違えて攻撃しちゃって…助かりますか?」
「はい、不幸中の幸いというべきか…しばらく安静にすれば大丈夫そうです」
「ああ、よかった…」



アブリボンは、私にはなついてきたが、ドラパルトとはあまり仲良くないらしい。
まあ、そうなるだろう。自分のことを呼ばれたと思えば、いきなり攻撃されて…

「バトル?」
「りぼぼん!」

常にドラパルトとはにらみ合っている。

「風雪くん、お願いしていい?」
「あ、うん、いいよ」
「なら早速、マジカルシャイン!」
「この前のっゴーストダイブでかわして!」

この前…フライゴンと戦ったときのことか。
やはりぎりぎりながらも、攻撃を避けるドラパルト。

「そこだ!」
「かわしてもう一度マジカルシャイン!」
「ドラパルト!」

ドラパルトに、強い光が襲い掛かる。
真正面から受けたドラパルトは。

舞い、ツノの中のドラメシヤが攻撃を受けないように、守っていた。
自分が傷つくことも承知で、守っている。そんな感じだった。

なんで、この子の舞には、毎回、感動させられるのだろう。
バトルを続ける気には、ならなかった。




アブソルとの再会。
その為の準備は、着々と進んできた。
今すぐにでも、会いたいけれど。

そのときまで、待っているから。

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