黒点だらけの太陽

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作者:ギガヤンマ
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読了時間目安:3分
オレはサザンドラ。

覚えてる技は、かえんほうしゃ、あくのはどう、トライアタックに……

……りゅうせいぐん、だ。

オレは今怒っている。そのままげきりんが使えそうなくらいだ。

………でも、オレはげきりんを覚えたくない。代わりに忘れる技なんて、いらない。

………だって、オレのりゅうせいぐんは特別だ。

…………そうか。お前、暇なんだな。聞いてくれ……


………オレにはトレーナーがいない。それは分かるよな?

じゃあ、トレーナーのいないオレが誰になついて、どうやってりゅうせいぐんを覚えたかは分かんのか?

…………トレーナーがよ、オレを置いて逃げたんだ。

………なつかせて、りゅうせいぐんを覚えさせてからさ………チッ……

りゅうせいぐんってのは、トレーナーを最大限信頼したドラゴンがそいつを守るために覚えんだよ。

オレは、モノズの時、それを覚えて、その後捨てられた。

だからその時オレは目が見えなくてよ。その憎いトレーナーがどんな奴か分かんねぇ。アイツの臭いすらほとんど忘れちまったよ。

………声は覚えてるけど、あの感じじゃ、今はもっと低くなっちまったんだろうな。

オレはアイツのために、りゅうせいぐんを覚えて頑張ってたさ。当てたい当てたいって、張り切ってな。

アイツがいなくなってから、オレのりゅうせいぐんは『アイツのため』じゃなく、『アイツじゃない誰かのため』の技になった。

…………ああ、強かったよ。他の野生の誰も、こんな技覚えてなくてな。強いんだぜ? オレ……

………でもよ、撃つ度に頭にちらつくんだよ。

…………オレに笑いかけてた、アイツの顔が、な。

ホンット邪魔だよな。『アイツのため』に撃ったりゅうせいぐんは、太陽みたいに輝いてたけど…………その時のは………

………まるで、黒点だらけの太陽。技としては、赤点レベルってな。ははっ……

オレはバカだ。あいつを諦めきれない。やっぱり、オレにはアイツが必要だった………



…………なんで、行っちまったかな……




………チクショー。お前のために、とびきり綺麗なりゅうせいぐんが撃ちたいぜ。

………ほら。

ちょうど、あそこに輝く太陽みたいなのをな。

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