夢の続き

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覆面作家企画7に参加させていただきました!楽しかったです!
俺たちは、トレーナーズスクール主催の合宿に来ていた。
この合宿は、トレーナーズスクールに通う生徒が、遠くの島に出かけ、技を磨いたり、勉強をして知識を身に着ける毎年恒例の行事だ。
トレーナーズスクールに通っている俺、春兎と同じ学年の夏戸、秋斗、冬人と4人でグループになり、一緒に生活しあっている。俺たち4人は、小さい時からずっと仲良しで、よくポケモンバトルをしている。
夏戸はとても明るい性格で、俺たちの中のムードメーカ的存在だ。秋斗は真面目で頭が良く、バトルの戦術も上手い。冬人はのほほんとした穏やか系タイプだ。でもポケモンバトルは強い。
今日は合宿初日の夜。俺たちは部屋で布団の上に座っていた。
今この時間は、怖い話を披露しあうという時間なのだが、俺は怖い話にはめっぽう弱い。
「春兎、ビビりすぎだよ(笑)枕しっかり抱きかかえちゃって、、、、」
夏戸はケラケラと俺の姿を見て笑っている。
どうやら俺は無意識のうちに自分の枕を抱えていたようだ。
「いや、だって怖えじゃん。」
枕を抱える力がより強くなる。
「冬人、次は君の番だ。」
俺の嘆きを無視しながら秋斗は淡々と続けようとする。
「分かった、とっておきの話で行くよ?」
冬人もノリノリで話を始める。
もうやめてくれよ…。

「この話は僕のおじいちゃんが体験した話。僕のおじいちゃんは最期まで旅が大好きで、病気が治ったらすぐに病院を飛び出して旅に出てるような人だった。そんなある日おじいちゃんは病気が治ってまたいつも通り旅に出たんだ。行ったことがない場所に行ったんだって。なんでも深い森だとか。そしたら、あるポケモントレーナーに勝負を仕掛けられた。」
今のところ別に怖いところはなさそうだ。俺は抱きかかえていた枕を握る力をばれないように緩める。
「おじいちゃんは強かったからね、喜んで戦ったそうだよ。でも、そのトレーナ、凄く強くっておじいちゃん負けたんだって。本当はすぐにポケモンセンターに行くべきなんだけど、深い森だったからポケモンセンターが遠くて行くのにもとても時間がかかるからってことで近くにあった洞窟に入ったんだって。丁度その時雨も降りだしたみたいで。で、ここからなんだけど、、、」
冬人はニヤッと笑って声を小さくする。ほんと今日の冬人はまるで別人みたいだ。
「おじいちゃんはその洞窟で不思議なポケモンを見つけたみたいなんだ。なんてポケモンかは知らないんだけど、おじいちゃんが入った洞窟はまあまあ広かったみたいでおじいちゃんが入った時、おじいちゃんはそのポケモンが居ることに気が付かなかったんだって。で、おじいちゃんがそのポケモンを見つけたとき、おじいちゃんを襲った。おじいちゃんの手持ちのポケモンは全部戦闘不能だったから逃げる術はなかったんだって。それで次の日。」
冬人は一呼吸置く。
「おじいちゃんは、遺体で見つかった。」
ぞっと鳥肌が立った。
「ここからは僕が警察の人から聞いた話で、おじいちゃんの遺体が見つかったのは雑木林で、おじいちゃんの荷物はなくなってた。荷物を探すために森を捜索したみたいなんだけど、その森に洞窟なんてなかったんだって。」
俺は言葉が出ない。恐ろしすぎる。夏戸の顔も少し青くなっていた。

「ちょっと待てよ。」
静まりかえった部屋に冷静な声が響いた。秋斗だ。
一同の視線が秋斗に集まる。
「その話、冬人の祖父が体験した話なんだろ?それでその祖父は次の日遺体で見つかったんだよな?つまり、その祖父は洞窟で体験したことやトレーナに負けた話などを誰にも話さないまま死んでしまったことになるよな。なのにどうして」
秋斗以外の全員が息をのむ。
「冬人、お前が祖父しか知らないことを知っているんだ?」
視線は冬人の方に移る。
冬人はにこにこと笑っている。
「おかしくないか。お前の話的に、冬人の祖父と一緒に洞窟に行った人はいないように思える。そして、その一部始終を見ていた人もいそうにない。それなのにどうして冬人は知っているんだ?」
俺と夏戸は目を見開く。言われてみればそうだ。
冬人はにこにことしていた表情から一転、悪魔のような笑いに変化した。
『秋斗君、とうとう君は気づいてしまったね?』
明らかに冬人の声ではない。
夏戸は冬人の肩をつかみゆさゆさと揺さぶった。
「おい、冬人、どうしたんだ?!」
『面白かったでしょ?怖い話。』
「冬人!!」
その途端、電灯の光が消えた。
俺は叫んだ。嫌な予感がしたからだ。
『春兎君、夏戸君、秋斗君、不思議な洞窟を知ってしまったのならもう後戻りはできないよ?』
意識が遠のいていく。どこからか夏戸の声がするがもう何を言っているのかわからない。
意識が切れる最後、俺は冬人の最後の言葉を聞いた。ネトッとしたようなへばりつくような声。

『ユメノツヅキデ、アイマショウ?』














「おい、起きろよ!春兎!しっかりしろ!」
「はぁ!はぁはぁ…。」
目が覚めると秋斗の夏戸が俺の肩を揺さぶっていた。
さっきのはなんだ?夢・・・か?
「起きたか、春兎。」
「おはよう、お前、大丈夫か?」
部屋を見渡したが冬人の姿が見つからない。
「な、なあ、夏戸、秋斗?」
「なんだ?」
「冬人は?あいつはどこにいる?」
お願いだ、頼む、いると答えてくれ、頼む、、、。
しかし、2人は首を傾げた。

「冬人?誰だそれは。」

秋斗が静かに答える。
その瞬間、背筋がぞっと凍った。
「え?」
「冬人なんて聞いたことないな。なぁ、夏戸。」
「おう。寝ぼけてるんじゃないのか?」
「いやいやいや、確かに冬人っていただろ?!」
「昨日は3人で行動してきたけど?」
「はぁぁ?!」
俺の叫びに二人は驚く。
「いやいや、だって昨日怪談話4人でしたじゃん?!」
2人は顔を見合わせて首をかしげる。
「昨日は怪談話なんてしなかったが。」
「は?」
「昨日は眠いからって言って早くに寝たけど?」
「え?」
「春兎、寝ぼけてるんじゃない?朝礼まであと10分だから急いで着替えて。」
「俺たちは先に行っているぞ。」
2人は立ち上がり、部屋を出ていってしまった。
「何だったんだろう…」
俺の呟きが一人になった部屋で静かに響いた。















朝礼が終わり、一度部屋に戻り支度をする。支度が終わり向かった場所は深い森だった。
今日の作業は18種類のポケモンを探し、観察し、スケッチする事だ。俺と夏戸と秋斗で行う。
各々が観察を開始する。森の中はポケモンが多いから意外と簡単だ。
朝の一件もあってか、俺たちの口数は減っていた。
黙々と作業を続けて、昼になったころ、秋斗が口を開いた。
「すまない、少し休憩してもいいか?」
「あ、いいけど、、、どうした?」
「少しフラフラしてしまってな、あそこの洞窟で休んでいる。」
秋斗は少し遠くの洞窟を指さした。
洞窟、、、、。また背筋がゾッとする。もしあの夢が本当ならば、、、。
「秋斗!」
「なんだ?」
「俺も、行く。」
「なぜだ?」
「お、俺も休憩したいな。夏戸は?」
「俺はまだ平気だぜ。ゆっうり休んできな。」
「ありがとう、じゃあ行こうか。」
「おう、後でな、夏戸。」
「うん。」
俺は荷物を持って秋斗の後ろについて行く。
「春兎、なんで荷物なんか持っているんだ?」
「いや、一応?」
「一応?」
「ま、まあいいじゃん。」
「….そうか。」
洞窟に着いた途端、寒気を感じた。秋斗は隣で水を飲んでいる。
「?どうした?」
「いや、なんでもない。」
「すまない、ちょっと横になっている。」
「どした?熱中症?」
「まあそんなところだ。」
秋斗は隣で倒れこみ、スースーと寝息を立てた。俺は秋斗の頭にそっとハンカチをかけた。
このまま何も起きずに夏戸のところに戻れたら。そんな願いは洞窟の奥から聞こえた不思議な叫びによってかき消された。
「な、なんだ?!」
聞いたことのないような叫び声。これはもしかしたらポケモンの鳴き声かもしれない。
「ジュペッタ、でてこい。」
俺は震えながらも俺の相棒、ジュペッタを出す。
「ジュペッタ、ゴ―ストダイブ。」
俺は見えない敵に向かって攻撃を仕掛ける。
どこかから悪の波動が飛んできた。相手は悪タイプだろうか。
「くそっ」
これでは相性が悪い。
どうするべきか考えていると途端に眠くなってきた。ジュペットもいつの間にか眠っている。
「ジュペッタ、起きろ!」
畜生、こんな時に限って眠気覚ましがないなんて。
振り返れば秋斗の姿がない。どこに行ったんだ。
敵は、俺に向かって飛んでくる。速くて避けられない。
俺は朦朧とする意識の中、最期にこの言葉を聞いた。昨日も聞いた、あの忌まわしい声だ。
『ユメノツヅキデ、アイマショウッテイイマシタヨネ?』















そろそろ時間だ。
俺はスケッチブックを持って山を支度を始める。
いや、1人で18匹は大変だった。先生もひどいことをするもんだ。
そういうえば、近くに知らないリュックサックが置いてあったけど誰のだろう?名札には秋斗って書いてあった気がするけど。俺は秋斗なんて名前の知り合いはいない。
「よし、点呼を取るぞ。……………夏戸。」
「はい。」
「よし、全員いるな。明日も早いから今日は早く寝ろよ。解散。」
俺は宿に向かって歩く。
そう言えば、今日の宿、一人にしてはずいぶん広かった気がする。ラッキーだな。
でも、おかしいよな、ほかのグループは4人くらいのグループなのにどうして俺だけ1人のだったんだろうか。
んー。まあ、いいか。もう日も沈みかけている。それにおなかもすいた。
宿に入り、部屋に入ると布団が3つ置いてあった。おかしい、この部屋は俺だけが使っているはずだ。なぜ2つ余分にあるのか?
布団をどかすと、ネームプレートのようなものが落ちていた。
「春兎」
春兎と書かれていたネームプレートが落ちているなんておかしい、俺は夏戸だ。まぁ、いいや。

夕飯も食べ、風呂にも入って寝る直前に、俺は不思議なポケモンの鳴き声を聞いた。そう言えば先生が、ここは夜行性のポケモンがたくさんいる、と言っていたな。その中にはなんか不思議なポケモンもいるって言ってたような…?
思い出すのもそこそこに俺は、深い眠りについた。









……………ここは、どこだろうか。
真っ暗で上も下もわからないようなよくわからない場所だ。そんな中で俺は宙に浮いている感覚味わっていた。
「あ………?」
声は出るようだ。
辺りを見渡していると少し遠くで光が見えた。秋斗がいる。真っ暗な闇の中、秋斗の周りだけがぼんやりと光っている。
「おい!秋斗!」
俺は叫ぶ。気づいてくれ!!
秋斗は力が抜けていて、だらんと手足をぶらつかせ俺と同じように宙に浮いている。
俺は懸命に前に進もうとするが不思議な力に押さえられているように動くことができない。
しばらく秋斗を見ていると秋斗は突然苦しみ始めた。
「ど、どうしたんだ!?おい!秋斗!」
秋斗はぶらつかせていた手で耳を押さえぎゅっと縮こまっていた。
手を伸ばすが届くはずもなく秋斗は悶え苦しみ続ける。
そんな友人を助けてあげることのできない罪悪感や悔しさなどで胸の中が言葉で言い表せないようなか気持ちになる。
「くそっ、 なんで俺は動けないんだよ、、、!!!!」
と叫ぶが声はどこにも反響せず、俺の叫び声は誰にも届かず消えていった。
すると耳元で優しく、いつも聞き慣れている声が聞こえた。
「春兎君、落ち着いて、大丈夫。」
「!!ふ、冬人、、、?」
振り返るとあの穏やかな表情の冬人が立っていた。やはり冬人の周りもぼんやりと光っている。
「驚かせちゃったよね、ごめんね。」
「冬人、どこ行ってたんだ!?朝起きたら冬人の存在が秋斗と夏戸から消えてるし、変なポケモンに襲われるし、もう、怖かった…」
最後の方はかすれた声になってしまったが冬人にはちゃんと通じたようだ。
「ごめんね、春兎君。びっくりさせたよね。お詫び、、、と言ったらあれだけど、なんでも聞いていいよ?」
「え?」
「ここがどこなのか、とかそんな感じの。」
予想もしていなかった展開に脳がついていかない。
「あ、あぁ。じゃあ、えーと、ここは、どこだ?」
冬人は一息置いて話し始める。
「ここは、ダークライが作り出した世界。」
「ダークライ?」
「そう、僕はダークライと友達なんだ。」
ダークライ、名前は聞いたことがある。確かシンオウ地方の幻のポケモンだ。しかし友達とはどういう事だろうか?
「手持ち、じゃないのか?」
「うん。友達。」
「なんで?」
「僕ね、まだ小さかったころに森に迷ったことがあって、その時にダークライに会ったんだ。その時、怯えていた僕を優しくなだめてくれたりしてすごく仲良くなったんだ。だからね、最初は仲間にしようと思ったんだけど、なんかそうすると特別感が減るっていうか、そんな気がして。」
「特別感?幻のポケモンを捕まえているっていう特別感じゃないのか?」
「ちょっと違うんだ。なんか、ダークライの所に遊びに行って朝が来るまで遊ぶっていうなんかそんな特別感が大好きで、捕まえちゃったらいつでも遊べるでしょ、なんかそれだと違う気がするんだよね。」
「ふーん。……ん?朝が来るまで?ってことは夜中に遊んでたのか!?」
「うん。両親はどっちも夜中まで仕事あったし、僕に興味なんかなかったからね。夜中はしょっちゅうダークライのところに遊びに行ってたし、その方が安心できたかな。家で1人で寝てるよりダークライのところにいる方が楽しかったし。」
「そうだったんだ…………次の質問、いいか?」
「うん。いいよ」
冬人は相変わらず微笑んだままだ。
「冬人はなんで秋斗と夏戸の記憶から消されたんだ?」
「それは、ダークライに消させたんだ。」
「えぇ!?そんなことできるのか?ってか、なんで消させたんだ?」
「秋斗君と夏戸君に混乱させちゃうと申し訳ないかなって思って。」
「俺すっごく怖かったんだけど?!俺だけなんかよくわかんない記憶あって…」
「ごめんね、みんなの記憶から消されちゃうとちょっと寂しいから、春兎君だけは覚えていてほしかったんだ」
「そんな理由……じゃあ、今俺とか秋斗の記憶は夏戸から消されているのか?」
冬人は黙った。嫌な予感がする。
「……消えたよ。」
そこの部分だけ少し低い声だった。
「え……」
「消した。だってもう君はこの世界に来ちゃったんだから。」
俺は言葉を失った。
「もう質問ないの?」
「っ…冬人が俺たちの前からいなくなった時、お前、人が変わったようにおかしくなったよな、あれはなんなんだ。」
「あれは、ダークライが僕に取り憑いてたんだ。」
「ポケモンが取り憑くのか!?」
「うん、あの時だけだけどね。ちょっとダークライが暴れててね。」
「へー……次だ。お前が話したあの話、本当なのか?」
「うん。本当の話だよ。」
「あの話だと、お前の祖父は遺体で見つかったわけなんだよな。なんでお前が祖父に起きたことを知ってたんだ?」
「あー、あの話本当って言ったけど嘘もある。おじいちゃんは、同じようにこの世界に来たんだ。」
「え?」
「だから、次の日にはおじいちゃんの存在も僕以外の人からは消えたたんだ。僕はおじいちゃんをこの世界に連れ込んだから僕だけ覚えてるの。」
「なんでお前の祖父をこの世界に連れ込んだんだ?そしてどうして俺たちをこの世界に連れてきたんだ?なんで夏戸だけ置いてきた?それにどうしてこの世界を作ったんだ?」
冬人の顔が初めて曇った。本当に少しだが俺は見逃さなかった。
「僕がこの世界を作った理由か…それは僕の事、誰も興味を持ってくれなかったからだよ。」
少し寂しそうな冷たい声。俺はたまらず息をのむ。
「さっきも言ったけど、僕の両親は僕のことになんて興味なかったんだ。本当は、両親は女の子が生まれてきて欲しかったみたいなんだけど、残念ながら僕は男の子として生まれてきちゃったから、僕のことなん興味ないんだ。その代わり、妹は可愛がられててね。だからいつも羨ましいなって思ってた。そんな時、ダークライに出会って。初めて友達ができて。僕のことに興味を持ってくれる人が現れた。それで、少し前、おじいちゃんが死ぬちょっと前かな。両親が僕の事、いらないって言ったの。だからね、僕はダークライと一緒にこの世界を作ったんだ。両親からは僕の記憶は消したよ。僕は今叔父さんと叔母さんの家に住んでるんだ。」
冬人が話してくれた内容はいつもニコニコと微笑んでいる冬人からは想像もつかないような話だった。
「それで、なんで秋斗君と春兎君をこの世界に連れてきたのかだけど…この世界は僕、おじいちゃん、ダークライ、秋斗君、そして春兎君しかいない。」
「それがどうした?」
「この世界には僕が大好きな人しかいないんだよ?この世界はいわゆる僕の幸せな世界!いいと思わない?夏戸君は連れてきたかったんだけどタイミングが合わなくて、、、でも2人も来てくれたから僕は嬉しいんだ!」
冬人はすごく嬉しそうな顔をする。
「は?その為だけに俺を連れてきたのか?」
「うん。」
「ふざけんなよ!」
俺はつい声を荒らげてしまう。
冬人はポカンとしている
「お前のためにこの訳わかんない世界に引き込まれて、存在消されて、嫌に決まってるだろ!!」
冬人は少しポカンとしたあと、泣き始めた。
「酷い、酷いよ、、、」
「あ、あぁ、ごめん、言いすぎた、、、」
しかし冬人は泣き止まない。
「酷い、酷すぎる、、、」
冬人は泣きながらあの時のようなネトッとしてへばりつくような声に変わっていく。
「冬人!」
俺は必死に腕を動かして、冬人の肩を掴む。
しかし、冬人の目は真っ赤になり、人間のような目をしていなかった。
「なっ、、、!!」
「僕のセかイをソンなふウニイわナイデ!!」
「!!!」
突然、冬人の後ろから黒い手が出てくる。
俺はポケットに手を突っ込む。モンスターボールがあったはずだ。
しかし、俺がポケモンを出す前に冬人の後ろの手が俺の体を押さえつける。
「っ!!」
「ハるとくン、そんナこといウなんておもッてなかっタ、、、」
「や、やめろ!!!」


















ジリリリリリリ ジリリリリリリ
「はぁ!はぁ、はぁ、はぁ、、、」
俺は飛び起きる。ここはどこだろうか。辺りを見渡す自分の部屋だと思われる。変な汗をかいているし、すごく恐ろしい夢を見ていた。リアルすぎて恐ろしい。
バンっとドアが開いて俺はまた飛び退く。
「春兎!もう8時よ!目覚ましかけてるのになんで寝坊するのよ!」
「え?」
「ご飯出来てるから急いで食べちゃいなさい、今日からトレーナーズスクールの合宿でしょ!?急ぎなさい!」
あぁ、自分の家のよくある風景だ。
俺は急いで支度をする。
あれはなんだったんだろうか、夢だったんだろうか、まだ心臓が落ち着かない。
ピンポーン
「あら、冬人君たちがもう来たわよ!急いで!」
俺は母さんに急かされて超スピードで支度をし、家を出る。
「春兎、遅いぞ」
「春兎が遅刻するのは毎度のことだからな」
「春兎君ぐっすり寝た?」
「お、おう、、、」
まぁ、いいか。きっと夢だから。
夏戸に背中をバシっと叩かれ、
秋斗に呆れられ、
冬人は俺を見てニコニコと微笑みながら、

俺はトレーナーズスクール目指して歩き出した。


























end.......?




彼は夢を見ていたのか…それとも現実だったのか。

誤字、脱字、ごめんなさい…直しました

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感想

お名前:円山翔さん
恐ろしい、夢のお話。どこからどこまでが夢で、どこからどこまでが現実なのか、ふわふわした状態で読み進めました。個人的に好きなダークライが出てきて嬉しかったのもありますが、同時にダークライが作り出したという世界や、この物語の世界でダークライの持つ能力が恐ろしくて。もっと人に興味を持たなければと思うことが多々あることもあって、自分もいずれ、記憶を操作されていつの間にか忘れているなんてことがあるんじゃないかと思うとぞっとします。

「冬人、遅いぞ」
「冬人が遅刻するのは毎度のことだからな」
「冬人君ぐっすり寝た?」
「お、おう、、、」
このくだり、なぜ春兎が冬人と呼ばれているのか。母は春兎のことを春兎と認識していて、冬人たちのことは冬人たちであると認識しているのに。どうして夏戸、秋斗、冬人は春兎のことを冬人と……考えて背筋が冷えました。
もしかして、この物語は終わらないのではないか。ここで語られた物語は全て、恐ろしくも美しい夢だったのではないか。そう思わされました。終わることのない夢の中で、気付いていたり気付いていなかったりする少年たちは――
書いた日:2018年06月03日
作者からの返信
感想本当にありがとうございます!
初めて書いたホラーなのでちゃんとホラーになるか心配だったのですが…少しでもゾッとしていただけて凄く嬉しいです!
1番最後のは…誤字です(おい)ごめんなさい…勢いで書いてしまったので見直すのを忘れていました…気をつけます…
ですが、そうやって解釈していただけるとこの物語の新たな物語が始まりそうで…すごく参考になりました…!!ありがとうございます!
ダークライは悪夢を見せると聞いたことがあるので主人公達にも悪夢を見せてやろうとそんな気持ちに駆られました…(笑)いつか自分たちも春兎達みたいな夢を見てしまうのでしょうか…?それは誰にもわからないですよね
ダラダラとごめんなさい、感想、本当に嬉しかったです!ありがとうございます!
書いた日:2018年07月02日