たった5分だけの夜

作者:水のミドリ

本文冒頭

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 人狼ゲーム。



 平和に暮らすルガルガンの一団に、異形な姿をしたものが生まれたという。

 その恐ろしい化け物――後ろ足だけで立つ人に近い形をした狼をルガルガンたちは〝人狼〟と呼んだ――は、己の飢えを満たすため月あかりにまぎれ集団の棲む丘をさまようのだ。

 夜が明けるとそこには襲われた1匹のルガルガンの無残な姿が。夜ごと迫り来るこの恐怖にどう対処するか、昼になると健全なルガルガンたちは首周りの岩を突き合わせて話し合う。議論の終わりに、仲間のうちのひとりが疑いをかけられ、見せしめにリンチされてしまうのだ。厄介なことに、月の出ていない

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