のびる

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作者:芹摘セイ
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本文冒頭

 のびる(約1,100字)




 背が伸びたような気がする。

 チェリンボは頭を垂れた。後ろの片割れが自分の目線よりも高い位置まで持ち上げられ、それが振り子のような動きを伴って背中にぶつかると、反動でぽよよーんと低空飛行することができる――それが彼の最も早い移動手段であり、思いのほか遠くまで行くことができるから、天敵のムックルたちの暮らす森を駆け抜けるのに片割れとのコンビネーションは不可欠。それなのに、今日はうまく飛べないのだ。片割れとごっつんこしても、あまり痛みを感じないし、自分の体はやけに重い。申し訳程度に生えた足は頑なに地を離れようとしないのに、背中だけはいつもよりも......

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