「声」

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作者:夏十字
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あらすじ

《三部作「うらみこえみらい」 その2》

私の声は、届かない。

小さくしてしまったから。
小さくしなければならなかったから。

そんななか出会ったのは、私よりも小さな声の君だった。

シリーズ

 この作品はシリーズ「短編集「アスミ」」に所属しています。

本文冒頭

登場キャラクタ

 最近新しくできた天然石のお店でブレスレットを買った。石の持つ意味合いとかはそんなに興味がなくて、ただ薄い青とも緑とも言えない、前に絵葉書で見た遠い地方の海のようなその色合いが気に入ったのだ。手に取って少し眺め、わりとすぐに購入を決断した。
「身につけて行かれますか?」
 訊かれて、少ししてからはいと答えた。店員のおじさんにはその言葉がきちんと届かなかったようで訊き返された。お願いしますと言い直してようやく通じた。おじさんはすぐにかしこまりましたと返してくれたが、私が言い直したとき一瞬目を丸くしたのは見逃せなかった。やっぱり、と思った。

 私は声が小さい。だからよくこういうことになる......

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