袋の鼠

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作者:雪椿
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あらすじ

小説や漫画の中で描かれる冒険譚は、しょせん作り話。現実では到底叶えられない「夢」の話だ。

本文冒頭

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 ぴしゃり。足先から水分が飛ぶ。足元は固いがじっとりと湿っており、毛に纏わりつく空気も湿っているようでどことなく不快だ。覗く空は抜けるように青く、太陽が明るさを落としているというのに。矛盾している。
 ずっと走り続けているせいで体中から嫌な汗が流れ落ちる。呼吸は既に乱れ、心臓の音が耳にまで響いてくる。酸素は取り込めているはずなのに頭がガンガンと痛い。下手をすると視界まで歪みそうだ。
 そんな状態にまでなって、どうして走り続けるのか。理由は一つしかない。いや、少し違うな。今の状況では一つだけ、と言うべきか。
「っ!」
 背後から俺を追いかけ続けるポケモンが奏でる音色が響いた。襲われた時の......

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