はじまりのたいよう

作者:竜田もち

本文冒頭

 物心がついたときには、オレは一匹だった。一匹であることが当たり前であった。何も知らなかった。

 オレがいたのは森だった。歩くたびに地形が変わる森だが、なぜか木の根本につくった住処だけは変わらなかった。食べ物を探して彷徨う。何か口に入れなければ死んでしまう。オレが何度も歩き続けるのは、死にたくないからだ。

 オレ以外のポケモンもこの森には住んでいる。しかし、互いに言葉を交わす事はない。目の前にいるのは敵だ。最善は、目を盗み食べ物を回収して住処に戻る事。そして最悪は、敵に倒されることだ。
 気絶した場合、どういうわけか目が

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